ロシアのマスメディアが伝えたところによれば、自動惑星間探査船「フォボス・グルント」の失敗原因を調べている調査委員会は報告書を作成し、その内容が明らかになったという。
30日、省庁間調査委員会(議長:ユーリー・コプチェフ、国営企業「ロステフナロギヤ」学術技術会議議長)はフォボス・グルントの失敗原因に関する調査報告書を、連邦宇宙庁(ロスコスモス)のウラジーミル・ポポフキン長官に提出した。それによれば、プログラム・ダウンにより、計算機の2つの回線が同時に再起動したのが原因だとされている。
また同じく30日、探査船の開発に関わったラヴォチキン名称学術生産統合体の専門家の一人が、「モスコフスキー・コムソモレツ」紙に報告書のテキストを提供した。
その際、同時に声明が発表され、「フォボス・グルントの原因を外部的原因のせいにしようという試みには私も私の同僚もうんざりした。探査船がプラズマに当たったとかいう説明になんの意味があるのか。実際には、私たちのプログラマーのせいで、フォボスが飛ばないのを以前から知っていた。もうこれ以上黙っていることはできないゆえに、私が知っているすべてのこと、そして省庁間委員会の報告書に何が書かれているのかということを明らかにしようと思った。」
他のロケット宇宙分野の専門家が、コメルサント紙との対談で話したところでは、調査委員会は様々な説を検討したものの、それらの多くはすぐにあり得ないことが分かり、クェゼリン環礁のレーガン名称実験場のレーダーによるとされる説については、実験の結果、フォボスにつまれていたような装置は、最大レベルの放射にも耐えることが分かった。その結果、委員会では、外部的要因に関連した説については、すべて否定することとなった。
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