2011年12月8日 11時40分 更新:12月8日 12時37分
【カイロ和田浩明】エジプトの選挙管理委員会は7日、先月末に実施された人民議会(国会、508議席)選挙第1回投票の確定結果を発表した。先に結果が発表された比例代表に続き、選挙区でもイスラム系政党が躍進、リベラル系の不振が鮮明になった。
人民議会選挙は今年2月のムバラク政権崩壊後初の自由選挙。選挙区の第1勢力は穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団系の「自由公正党」などで30議席。厳格なイスラム原理主義政党「ヌール党」も5議席を得た。「エジプト・ブロック」などのリベラル系3会派・政党は5議席にとどまった。
比例代表でもイスラム系政党は計約65%を得票しており、リベラル系は約24%だった。選管によると、比例代表の議席は、12月中旬と来年1月上旬に実施される第2回、第3回投票の開票完了後に配分される。
AP通信によると、エジプト軍政当局幹部は7日、イスラム法の導入を求めるイスラム系政党が圧勝した選挙結果を受け「人民議会は国民の全階層を代表できていない」と指摘した。