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【社会】

東電グランド 杉並区取得へ

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 福島第一原発事故の賠償費に充てるため、東京電力が売却方針を打ち出した東京都杉並区下高井戸の厚生施設「東京電力総合グランド」について、杉並区は三十一日、新年度予算案で取得費に六十億円を盛り込んだことを明らかにした。

 区は公園として整備する方針で、区議会の審議を経て七月にも取得する予定。

 取得費は周辺の不動産の実勢価格から二百億円程度ともいわれていたが、区によると、同グランドは公道に面しておらず、整備に費用がかかるなどの理由から、予算案では六十億円に設定した。

 区は都道に面した隣接の都有地、区立下高井戸公園とともに都市計画決定し、一体として整備する。

 同グランドは一九六一年に開設され、面積は約四・三ヘクタール。野球場二面やテニスコート十面、陸上トラック、二十五メートル屋外プールなどを備える。東電が廃止する厚生施設二十七カ所の一つとして労働組合側に示していた。

 都市公園法で運動施設は50%までとされ、区の防災拠点とすることから、どの施設を残すのかを住民と協議する。区は「活用できる施設は、暫定的にでも二〇一三年春にも開放したい」としている。

 

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