ロシア大統領選まで1カ月 プーチン首相の支持者と反対派がそれぞれ大規模デモ
ロシア大統領選挙まで、ちょうど1カ月となった4日、首都モスクワで、最有力候補であるプーチン首相の支持者と反対派が、それぞれ大規模なデモを行った。しかし、市民の政治への関心は高まっていない。
親プーチン派は、「これは、われわれの選択、われわれの国、われわれの自由だ!」と訴えた。
ロシアの大統領選挙まで、ちょうど1カ月となった4日、首都モスクワ中心部の公園に14万人が集結し、プーチン首相への支持を訴えた。
親プーチン派は「プーチン首相でなければ、この国は崩壊してしまう」と話した。
5人の候補者の中で、支持率52%と、2位以下の候補を大きく引き離すプーチン首相。
一方、別の広場では、4万人近い反プーチン派が、およそ1時間にわたって集会を開いた。
反プーチン派は「プーチンなきロシアを! プーチンなきロシアを!」と声を上げた。
反プーチン派のデモ集会場の中には、普段は恋人たちが恋愛の成就を願って鍵をかけていく場所があるが、4日は、「ロシアのためにプーチンはいらない、プーチンなしで」という、願がかけられていた。
プーチン氏に対する反対派と支持派が、それぞれ大規模なデモを行っていたのと同じころ、近くの公園では、「(抗議集会が行われているのを知っていますか?)知っています。(行きますか?)行きません」、「現在の政権は、良くも悪くもない。主導力もない政権だから、何も変わらない」と話す有権者の姿が見られた。
政治に対して期待をせず、無関心な人々。
プーチン首相らが、権力を長く独占してきたことによる「社会の安定」が、その一因でもある。
有権者は「(ソ連が崩壊した)1990年代は大変だったけれど、今は日に日に良くなっていますよ」と話した。
大統領を2期8年間務めたあと、メドベージェフ氏を後継者に指名し、自らは首相の座におさまっていたプーチン首相。
4年の間を空けての大統領返り咲きが確実視され、政治への関心は薄れる一方となっている。
2011年12月の下院選挙で発覚した不正に対して、国内外から批判を浴びたロシアでは、プーチン首相の「勝ち方」が焦点になっている。
(02/05 18:46)