真新しいユニホームに袖を通し、笑顔を見せるグランパスのDF石櫃(左)とダニエル=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
|
 |
名古屋グランパスは4日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで移籍加入選手の会見を行い、DF石櫃洋祐(28)=前神戸=とDFダニエル(29)=前甲府=の2人が意気込みを語った。石櫃は名古屋名物に自らをなぞらえ、「『ひつ(櫃)まぶし』の『櫃』で覚えて」と珍アピールした。
生まれも育ちも関西。「今回の移籍で初めて関西から出ました」と語るDF石櫃が、早速本場仕込みのユーモアセンスを披露した。「1月末に名古屋へ引っ越してきてすぐ、ひつまぶし、みそ煮込みうどん、みそカツを食べてみたんです。一番おいしいと思ったのは、ひつまぶし。ひつまぶしの『櫃』は自分に通じる。それで覚えてほしい」と笑顔で語った。
神戸では愛称「ビツ」と呼ばれた。名古屋のファンにとっては、ひつまぶしの「ビツ」と連想すれば、一層親しみがわきそうだ。
プレーは折り紙付き。昨季は右足首を故障した影響もあって16試合の出場にとどまり、神戸を戦力外となったが、09年には日本代表候補に選出されたこともある。グランパスの久米GMは「右サイドのスペシャリスト。ダイナミックな攻撃参加をする」と評価。不動の右サイドバック・田中隼を脅かす存在として期待している。
石櫃は「(田中)隼磨さんは偉大な選手。盗めるところは盗み、自分の持ち味である右足のキックで勝負したい」とレギュラー奪取へ燃えている。
家族は妻と2歳の長女。加えて6月には第2子が誕生する予定。生まれてくる新しい家族が、石櫃の心をさらに強くする。「今は新鮮な気持ち。ここでプレーすることは新しいチャレンジです」ときっぱり。新天地・名古屋で、石櫃の復活劇が幕を開ける。 (木村尚公)
この記事を印刷する