金本　初屋外フリーで１０発　竜００７も警戒

　阪神・金本知憲外野手（４３）が４日、沖縄・宜野座球場で今キャンプ初の屋外フリー打撃を行った。５０スイングで柵越え１０発。持病の右肩の不安が消えて全盛時のスイングと飛距離が戻り、昨年の覇者・中日のスコアラーを震え上がらせた。

　理想的な角度で放物線を描いた打球が次々とスタンドに消えていった。「フォローが取れ、前側に振れるようになって、それなりに飛距離が出るようになった」と金本。柵越え以外にも安打性が１５本の“打率５割”。そんなアニキの打撃に、竜の００７も警戒心を募らせていた。

　中日・佐藤秀樹スコアラーは「あれだけ右肩の影響でスイングできなかったのが、右手１本でしっかりフォローできている。去年とは明らかに違う。良い時の金本さんのイメージで見ていかないといけない」。昨季の対金本は、打率１割３分９厘（１本塁打、１打点）と同一リーグで最も抑えたが、「今は昔」と考えた方が良さそう？

　練習前は、球場に掲げられた新井貴のノボリに、ウ○チの落書きをして笑った金本。子どものようないたずらは、元気のバロメーターか。「彼（新井貴）も２冠王宣言しているので、それより上になるとホームラン王になっちゃう。あんまり期待しないでください。ボチボチとやっていきます」。控えめな言葉とは裏腹に期待は増すばかり。復活への階段を着実に上がっている。（中谷秀樹）