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●14回目の「親友会談」(6月8日)

ロシアのプーチン首相との会談は、先日ふれましたが、続きを少ししましょう。
プーチン首相とは大統領時代を含めて実に14回目の会談となりました。お互い気心があうのか、会うと気持ちが穏やかになりますね。首相と大統領という公的な立場で始まった関係が、今では親友の関係に深まったこともあるでしょう。もちろん、日ロの関係は冷静でなければいけませんが、プーチン首相がロシアを民主主義と法の支配と自由経済を貫く国にしたいと思っている以上は、私もできるだけアドバイスしたいと思っています。

今回のプーチン首相の来日には、ロシアの経済人が200人以上、同行しました。プーチン首相は、特に極東地域を中心に本格的に経済開発のてこ入れをしたいと思っており、それには日本の経済界や産業界の力をお借りしたいという気持ちなんです。今までにはない本気の構えでしたよ。

建設中の東シベリアの石油パイプラインをナホトカに変更敷設することをプーチンと私が進めてきたものですが、これも完成に近づいています。また、シベリア鉄道の高速化を促進することも、今回の会談で確認しました。日本海側の港から出した荷物が、シベリア鉄道を通って、ヨーロッパにまで1週間程度で運べるようになるんです。今は海上輸送で50、60日かかっていますから、日本の産業にとってもシベリア鉄道はものすごい経済効果があり、少しでも早く完成させたいと念を押しました。

日ロの間には北方領土の問題、平和条約の問題が残っています。今すこし暗礁に乗り上げていますから、プーチン首相と私が署名した2001年のイルクーツク声明をベースに話しをしてください、と伝えました。歯舞、色丹2島返還を明記した日ソ共同宣言の有効性を確認した声明です。麻生総理との会談ではプーチン首相も「その通りであり、大事にしたい」とはっきり答えてくれました。私は今は政府側ではありませんが、日ロ関係が間違った方向にいかないように、たえず見守っていかなければと思っています。


=プーチン首相との会談

| 日記 |

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