1位はオバマ米大統領、3位は中国のフー・チンタオ国家主席だった。分析専門家らは、ランキングは世論調査の結果など一定の客観性はあるものの、国際舞台における真の力といったものが反映していると見ている。
雑誌「フォーブス」のランキングは昨年に比べ、今年は本質的にかなり変化した。昨年の1位は、フー・チンタオ国家主席でオバマ大統領が2位、プーチン首相は4位だった。ランクの変化は「フォーブス」の専門家達が、国際舞台における「パワーの中心」がどこに移りつつあるのかをかなり正確にキャッチしていることを示している。
政治学者のドミトリイ・オレシキン氏もそう考えている―
「全体として ランキングは正しいものとなっている。第1位がオバマ大統領というのは理解できる。米国は最強の国であり、それが誰であれ世界は、この国の大統領の行動により大きく左右されるからだ。第2位には今回プーチン首相が入った。その理由もわかる。ロシアは、大変大きな国防力を持つ巨大国家で、世界はロシアにもかなり左右されているからだ。」
「フォーブス」のランキングは、次の4つのパラメーターにより決められている。その人間が、どれだけの数の人々に対し権力を有しているか。どのような金融財政資源をコントロールしているか。いくつの領域に影響力を持つか。どれだけ積極的に自分の権力を行使しているか。この4つである。今年発表された70人に中には、ロシア人が3人入ったが、プーチン首相とメドヴェージェフ大統領のほか、三人目は実業家のアリシェル・ウスマノフ氏で70位だった。
ちなみに「フォーブス」のベスト10を紹介すると、4位はメルケル独首相で女性として最高位だった。「フォーブス」は彼女が欧州最強の経済を牽引しており、事実上EUのリーダーであると見ている。 最近のフランスでの世論調査によれば、フランス人は自分達の大統領よりもメルケル首相を信頼している。 第5位は「マイクロソフト」の創設者ビル・ゲイツで「フォーブス」によれば、世界第二番目の財産家である彼は「歴史上最も生産的な中年の危機を体験している」との事だ。 第6位はサウジアラビアのアブドラ国王、第7位はローマ法王ベネディクト16世だった。「フォーブス」は、人類の6分の一が、妊娠中絶や同性婚、女性聖職者問題に対する法王の最後の言葉を待っていると指摘している。 第8位には、すべての有力な共和党員らが更迭を熱望している米連邦準備理事会のバーナンキ議長が、第9位にはソシアル・ネットワークFacebookの創業者ザッカーバーグ氏が入った。氏は7年間で、CIAが60年間かかっても出来なかった事をやり遂げた。つまり、地球人口の10%にあたる8億人の情報、何を読み何を聞き、誰と友達で、どういう投票傾向にあるのかを知ることに成功した。 そしてベストテンの最後、第10位を占めたのはキャメロン英首相で「フォーブス」は氏について、かつてキャメロン氏はサッチャー2世として歓迎されたが、現在は英国中を破壊する少年の役をしていると特徴付けた。 .
最後にランキングのトップに又戻りたい。ランキング表には「2011年度の主な成果」という欄があるが、オバマ大統領のそれは「ウサマ・ビンラディン殺害」で、一方プーチン首相のそれは「2015年までに、カザフスタンやベラルーシ、ウクライナを含めた旧ソ連邦構成共和国とロシアによるユーラシア同盟を創設するという理念」だった。
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