激しい下痢やおう吐を引き起こす「ロタウイルス」の乳児向けのワクチンについて、厚生労働省は専門家による会議を設けて効果や安全性を検証し、接種費用を公費で助成すべきかどうか検討することになりました。
ロタウイルスは、幼い子どもを中心に冬場に流行するウイルスで、発症すると激しい下痢やおう吐などを引き起こし、まれに死亡することもあります。重症化を防ぐための乳児向けのワクチンは、去年、国内で初めて承認され、11月から接種が始まっています。しかし、接種の費用は3万円ほどになるため、保護者などから公費での助成を求める声が上がっています。このワクチンの接種費用について、イギリスやフランスなどでは、保護者が負担していますが、アメリカなどでは公費で賄っています。国内でも栃木県大田原市が独自に費用を助成するなど、自治体ごとに動きが出始めています。厚生労働省は来月にも専門家による会議を設けて、ワクチンの効果や安全性を検証し、接種費用を助成すべきかどうか検討することにしています。