定期検査後の再稼働へ手続きが進む関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について「運転再開を止めよう! 関西びわこ集会」(同実行委主催)が4日、大津市におの浜1のピアザ淡海で開かれ、約500人が参加した。集会後、近くの関西電力滋賀支店を取り囲む形でデモ行進し「原発を止めろ」などと声を上げた。
日本の原発54基のうち稼働中は3基で、再稼働がなければ4月末には全て停止する見通し。主催団体の一つ「グリーン・アクション」(京都市)のアイリーン・美緒子・スミス代表は「大飯原発は脱原発社会が開かれるための肝心要」と訴えた。
福島県南相馬市から京都府綾部市に避難中の井上美和子さん(42)は「原発受け入れは後の世代まで責任を負わなければいけない。再稼働前に国とせめて健康調査の約束を」と話した。再稼働反対の署名は4日現在4万3229人分集まり、今月末に関西2府5県の知事に提出する予定。
関西電力は昨年10月、大飯3号機に関して安全評価(ストレステスト)の結果を全国で初めて経産省原子力安全・保安院に提出。同4号機の結果も同11月に提出し、保安院は今年1月に安全評価を妥当と判断した。【石川勝義】
毎日新聞 2012年2月5日 地方版