「ただの人探しツールでしょ?バカバカしい」
同窓会に出席した妻が憤慨しながら帰ってきた。久しぶりに会った友人たちが、口を揃えてツイッターやフェイスブックを勧めてきたらしい。
「二言目には〈フェイスブックやってないの?〉なんて聞かれる。〈SNSはあまり好きじゃない〉と答えようものなら、かわいそうな人を見るように、SNSがいかに素晴らしいツールかを切々と語られる。〈連絡を取りたい友人とは、ちゃんとやりとりしてるから大丈夫〉と説明しても聞く耳を持たない。付き合ってられないわよ」
スマホが爆発的に普及し、いまやSNSは当たり前になったが、同時にストレスをため込んでいる人も急増している。
gooリサーチが「ソーシャル疲れ」ランキングを発表。トップは「毎日ツイッターにベッタリ張り付きでみている」だった。以下、「各SNSとツイッターを連携している」「毎日フォロワー数をチェックしている」「『いいね!』をつけてほしくて投稿ばかりしている」と続く。SNSに追われる生活にグッタリしているのだ。
また、メール、ツイッター、フェイスブックをすべて利用している人の42%が「孤独を感じる」と回答。コミュニケーションを手助けするはずのSNSが、逆に人間関係をギスギスさせている。無理にやる必要はない。
(日刊ゲンダイ2012年2月2日掲載)