2008.09.02 : 平成20年第3回定例会(第13号) 本文              質問項目に戻る

◯29番(小野寺 淳議員) 市政会の小野寺でございます。ごみ減量への取り組み状況と今後についてということで、改めて問題点を整理して伺います。
 これまで、昨年平成19年1月に答申を廃減審からされ、私どもとしては4月に選挙という荒波を乗り越えて、そして昨年の6月に市長は新たなごみの収集方法について議会の全員協議会に出されました。それを受けて、議会は現在では聞き置くということになっているようですけれども、それ以後、何回かに分けて、要は最終的にごみ減量をどうするのかという立場で何回か質問をさせていただきました。ということで、問題点を整理してもう一度伺います。
 平成15年から平成20年5月と、府中市廃棄物減量等推進審議会からその都度のテーマに沿って3回の答申が行われてきました。大変な資料をもとに調査活動や議論、そして多くの時間を経て答申されたものと思っていますので、審議会委員の皆さんの努力に対しては労をねぎらうところです。私の手元にもその答申された内容プラス資料が届いておりまして、この数字を全部理解するのは大変だったなということをつくづく思いを込めて、この質問に至りました。
 こうした動きは、平成15年度に策定した「府中市環境基本計画」の中で、「資源の循環するまちを目指して、ごみの減量、再利用、資源化及び省エネルギーや資源の有効活用など循環型社会の形成を推進する」ことを基本方針の一つとして掲げ、この達成のために重点施策として「10年間でごみの50%削減を目指します」とし、これまでの答弁にも何度となくありましたように、前期5年間の目標として「1万トンごみ減量大作戦」を実施してきているが、思うような成果が得られず、目標達成が困難ということを含めて、本年5月の答申に至ったと私なりに答申の中身から理解をしているところでございます。
 そこで伺います。
 (1) 「1万トンごみ減量大作戦」の成果について伺います。
  a 前期5年間とは、平成13年度のごみの量(6万8,395トン)をベースに平成16年から5年間(平成20年度)と受けとめているん     ですが、それでよろしいか。
  b その場合、平成19年度のごみ量と達成状況はどうか。また、最終年度になる前期の平成20年度末予測ではどのくらいと見    込んでいるのか。
  c その後の減量数値目標は見えていない。今年度でそこが達するのか達しないのかわかりませんけれども、その後、最終に    向けてどういうことをしていこうとするのか見えないということで、どうしたのか。
  d これまでにも越境・不法投棄対策への対応や集団回収の未着手自治会などへの働きかけ、推進員の増員などを提案してき    ましたが、その後どのように取り組んでいますか。
  e 事業系の可燃ごみと一般可燃ごみ等の合計が、平成19年度末は例年以上に減量が進んだと聞いておりますが、取り組み    の特徴と、今後の動向でこのことが一過性のものか伺いたい。
 (2) 多摩川衛生組合の処理状況について伺います。
  a 平成18年度末の搬入量を構成市別に知りたい。府中市のごみの量については二枚橋とこの段階は分かれていましたから、    焼却した量ということで合計をして教えてください。
  b 平成19年度末の搬入量を構成市別に教えてください。
  c 発電エネルギーを確保するために廃プラごみも受け入れていたと聞いたことがあるがそのようなことがあったか。今は?。
 (3) 本年5月、廃減審より受けた答申の取り扱いについて伺います。
  a 現在行っている「ごみ減量に関する市民の声を聴く会」、先日終わったようですけれども、答申で言っている説明会の開催と    の関連をどう受けとめればいいのか、伺っておきたいと思います。
  b 答申の中に記載されている、いわゆる3点セット的に循環型社会をつくっていくための方策にあわせて行っていくべき施策だ    と挙げられているものについては、すぐにでもできることがあるように思えますけれども、今後の取り組みについて伺っておき    たいと思います。
 以上が1回目の質問でございます。どうぞよろしくお願いします。

-------------------------------------------------------------------------------

◯野口忠直市長 お答えをいたします。
 ごみ減量への取り組み状況と今後についての御質問でございますが、私から、(3)の本年5月、廃減審より受けた答申の取り扱いにつきましてお答えをいたします。
 本市では、平成15年度に策定した府中市環境基本計画において、ごみ50%の削減の目標を掲げ、ごみの減量・資源化を進め、資源循環型社会の実現を目指しており、その一環として実施しております「1万トンごみ減量大作戦」につきましては、市民の皆様や事業者の方々の御協力により、一定の成果が得られたものと考えております。そうした中で、「ごみ減量に関する市民の声を聴く会」は、ごみ減量化を推進する新たな施策や、ごみの排出抑制を促進する仕組みづくりを検討するために、本市や多摩地域のごみ処理の状況などを市民の皆様に説明した上で、ごみ減量に関する御意見を伺う場として開催したものでございます。また、答申で述べている説明会とは、新たなごみ収集方法の実施の前後において、行政がみずから市民の中に出向き、その説明責任を十分に果たすために開催するものでございます。今回の答申においては、新たなごみ収集方法への変更にあわせて行うべき諸施策として、集団回収の拡充や事業者への協力要請・指導などが述べられておりますので、これらの内容を十分に踏まえ、ごみの減量化を一層推進し、資源が循環する府中市の実現に向け積極的な施策展開を図ってまいりたいと考えております。
 その他の御質問につきましては、担当部長からお答えをいたします。


-------------------------------------------------------------------------------

◯馬部公博ごみ改革推進本部長 それでは、(1)に戻りまして順次お答えをいたします。
 初めに、「1万トンごみ減量大作戦」の成果についてのaの前期5年間の受けとめ方でございますが、御案内のとおり、平成16年12月にごみ50%削減を推進するための「1万トンごみ減量大作戦」を開始いたしました。この運動は、ダストボックスを維持する中でごみ減量を行っていこうという運動でございまして、平成15年度に策定いたしました府中市環境基本計画の中で、10年間でごみの50%削減を目指しますとして、重点施策となっております。具体的には、平成13年度の事業系を含めたごみ量を基準に、平成16年度から25年度までに段階的に3万5,000トンのごみ減量を目指す。また、前期5年間で1万トンのごみ減量を行っていこうという計画でございます。したがいまして、前期5年間とは平成16年度から平成20年度までの5年間でございます。
 次に、bの平成19年度のごみ量と達成状況並びに20年度末のごみ量の見込みでございますが、平成19年度のごみ量は、事業系を含めまして6万1,978トンで、平成13年度の6万8,395トンと比較いたしますと6,417トンの減で、1万トンに対しましてはその達成率は64.2%でした。また、平成20年度末のごみ量の見込みにつきましては、平成20年度の4月から7月までの実績で推測いたしますと、約5万9,000トンで、約9,395トンの減で、1万トンに対しましてはその達成率は94%程度を見込んでおります。
 次に、cのその後の数値目標でございますが、平成21年度から平成25年度までの数値目標につきましては、平成17年度に策定いたしました一般廃棄物処理基本計画の総ごみ量の推計結果を基準として、ごみ処理の実績等を勘案し、ごみ処理計画を作成してまいりたいと考えております。
 次に、dの越境・不法投棄対策への対応、集団回収の未着手自治会への働きかけ、推進員の増員などの取り組みでございますが、不法投棄・越境投棄対策といたしましては、住民の通報により市の清掃指導員が現場で不法投棄ごみの調査を行い、投棄者が判明した場合は投棄者を呼び出して指導をしております。また、不法投棄が頻繁に行われる場所につきましては、関係自治会と相談し、ダストボックスを撤去し、戸別収集やステーション方式に変更するなどして、ごみの収集を行っております。ほかに、ボックス利用者からの要望により、ボックスのかぎかけやボックスの設置位置の変更等も行って対応いたしております。
 次に、集団回収の未着手自治会への働きかけでございますが、市では集団回収事業をごみ減量と地域のコミュニティづくりの一環として重要な施策と位置づけており、その拡充に努めております。平成19年度は大規模集合住宅管理組合等への呼びかけを積極的に行った結果、現在新たに12団体の増となっております。今後は地域のコミュニティづくりを目指している自治会連合会等とも連携し、市内全域に集団回収団体を拡充できるよう、その取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 次に、地域ごみ対策推進員の件でございますが、各自治会から選出されております推進員は、平成20年度で1,396名で、平成19年度の1,197名と比較いたしますと199名の増員となっております。推進員の皆様には府中市のごみ行政において大変重要な役割をお願いしていると認識しているところでございます。
 次に、eの平成19年度末の可燃ごみの減量結果と、その取り組みの特徴と今後の動向でございますが、平成19年度の家庭系と事業系の可燃ごみ量の合計は5万1,784トンで、前年度と比較いたしますと4,462トン、7.9%の減でございました。これは、重点的に市内事業者を訪問し、きめ細かくごみ減量の協力をお願いいたしました。また、多摩川衛生組合で事業系ごみの搬入検査をするなどした結果、事業系ごみが2,160トン、15.1%という大幅な減少を示しました。このことが減量の大きな要因であったと考えております。
 今後の動向につきましては、多摩地域全域でごみの減少傾向が見られることから、北京オリンピック後の資源ごみの価格動向などを見ながら、一過性のものかどうか探ってまいりたいと考えております。
 次に、(2)の多摩川衛生組合の処理状況に移りまして、aの平成18年度末の構成市別の搬入量でございますが、平成18年度末のごみ量は、狛江市が1万5,358トン、稲城市が1万7,271トン、国立市が1万9,047トン、府中市は二枚橋分も含めまして6万2,180トンでございました。
 次に、bの平成19年度末の構成市別の搬入量でございますが、平成19年度末のごみ量は、狛江市が1万5,157トン、稲城市が1万7,086トン、国立市が1万8,494トン、府中市は5万1,634トンでございました。
 最後に、cの発電エネルギーを確保するための受け入れでございますが、多摩川衛生組合では開設以来今日まで、安定的な熱効率を保つため、生ごみと一緒に高カロリーの廃プラを焼却し、ごみを焼却するときに発生する熱を利用して発電するサーマルリサイクルや、灰をスラグ化して建設資材として利用するなど、総合的なリサイクル施設を目指した運営に取り組んでおります。本市の灰プラ、いわゆる容器包装リサイクルをすることができないプラスチック廃棄物は、平成10年度から二ツ塚への埋め立てと平行し、多摩川衛生組合で焼却をしてまいりました。現在は家庭系のごみの搬入を助けるため、主に埼玉県の民間施設に搬入しておりますが、一部については現在も多摩川衛生組合に搬入し焼却をしております。
 以上です。


-------------------------------------------------------------------------------

◯29番(小野寺 淳議員) それぞれ答弁を伺いました。しかし、これまで何度となく質問をさせていただいて減量に取り組む姿勢を伺ってきましたけれども、まず、途中になりますけれども、越境ごみ対策あるいは不法投棄、それから集団回収への取り組み、推進員の取り組み等について、ずっと続けてやってきていただいていますので、そこを担当する人たちにとっては大変目に見えて努力されているのは私も目の当たりに見て感じているんですが、なかなか思うような成果を得られていないのかなと実は思っていました。しかし今、改めて振り返って、1万トンごみ減量運動の取り組み、そして今、部長の答弁にありましたように、当初ダストボックスを残しながら平成25年度までの取り組むごみの量、このベースが平成13年度であるということを改めて確認をし、そして16年度から20年度、いわゆる本年までの1万トンごみ減量をみんなでやろうと呼びかけてきた結果の数字を、昨年度末の数字を今、伺いましたら64%、そして本年度の見込みでは94%ぐらいと言っているんですが、量からするとあと600トンぐらいですから、本来ならまだやるぞ、やるぞと言っているさなか、この1万トンをこの期間中に達成するという市民に対するアピール度、これがまず必要なんだろうと思っています。
 しかし総じて考えれば、95%近い数字の1万トン減量運動を達成してきたことについては、先ほど市長の答弁にも入っていましたけれども、ほぼ関係者の努力によって一定の成果をおさめてきたという、認めてきたわけですから、このことについては、実は一昨日の広報に、市民の広報ふちゅうのほかに、ごみにかかわる情報をこれから出していくよというのが載っていました。ぜひそういう中に、市民の皆さん、事業者の皆さんの1万トンごみ減量に取り組んできたことによる成果というものを明確に知らせてあげてほしい。そして次のステップに何をするのかということをお互いに確認し合っていくことが大事だろうと思う。どうもことしの5月の答申まで廃減審の皆さんが一生懸命努力して答申された中身を分析すると、もう平成25年度までにはいかないんだといわんばかりに言っているから、じゃあダストボックスなくして戸別収集して有料化、この3点をやると、じゃあ次のステップはどこまで減るのかということが、もうそろそろそのことを表に出すのか、それとも今までのような取り組みで、減ってきましたけれども、廃減審の皆さんが答申のときに使った資料を見てみますと、大幅に減ってきているのは、1万トンごみ減量運動が公式に掲げたのが平成16年12月です。ですから、もう17年1月に入るところです。ですから平成17年度としてのごみの量は、これまでの量からすると史上最高7万トンに年間上がっています。伸びています。量が増えています。しかし平成18年度、平成19年度というのは、そういう運動の展開をさまざまな分野で皆さんもし、市民の推進員の皆さんもいろいろなところに集まり、いろいろなところでハッパかけられてやってきた結果が、今の19年度末では64%まで下がって、20年度見込みではほぼ1万トンにいくというところに来ているというところ、これを市民が努力してきたということを評価すべきであって、次のステップの数値的目標はどうかと聞いたら、まだない。私が少なくともこういう調査をして質問するからには少し調べてみましたら、多摩川衛生組合に先ほど数値を伺ったら、5万2,000トンほどの19年度実績がある。これは二枚橋から8,000トン受け入れるよ、あとはだめだよと言われて、さまざま工夫して、現時点ではリサイクルプラザから埼玉の方、それから事業系のごみが調布の一たん中継所に預かる、それで処分しなければいけないものが埼玉の民間の施設に行くのももろもろ含めると、6,000トン近くがまだ高いお金で二枚橋に預けられないごみがある。だとすれば、そういう6,000トンを緊急課題で市民の皆さん、減らそうじゃないかという呼びかけも必要ではないか。こういったところが市民の皆さんは見えないまま、今、減量するのか、やはりダストボックスをなくすのか、そしてそういうことが話題にならないで、今の聴く会の会合が終わった。現状を市民の皆さんに、多摩のごみの量の現状とか、府中市のごみの減量の現状とかというのを話をしていました。でも、それには平成19年度末までのデータが入っていないんです。いわゆる18年度のまだ高い、19年度が大幅に下がった、この努力の内容を十分分析する必要があるんだろうと私は思っていまして、そうした結果で今、答申されたような内容の収集方法に切りかえなければならないところに来ているんだということを市民が理解したときに、初めてそういう議論になっていくんだろうと思いますから、ぜひここまでの前段の部分は今までも言い続けてきていますので、さらなる減量に向けての数値的目標を含めて御努力をお願いしておきたいと思います。
 2回目の質問に入ります。今、申し上げたように、多摩川衛生組合に今、可燃物として持ち込んでいるごみには、何といっても家庭から出る生ごみの量というのが大変多いわけでして、そういうふうに伺っていますし、これまでもいろいろな議員さんからもそれに対する改善のアイデア等含めて提案されておりましたけれども、現在府中市でこういう生ごみに対しての再利用のために、公共施設やモデル事業という形で実験なんか取り組んでいることがあったら、改めてお伺いしておきたいと思います。これが2回目の1点目です。
 それから、多摩川衛生組合の質問をさせていただきましたが、廃プラの持ち込みに関連して、改めて国立市、稲城市、狛江市は廃プラ関係は全量多摩川衛生組合で一緒に熱利用のために燃やしているということがわかりました。府中市の場合はリサイクルプラザという高額な立派な施設をつくり、その分野の再利用するための工場をつくったわけですが、その中でも再利用できないものの一部は多摩川衛生組合で燃やしている、あるいは埼玉の方の民間施設に持っていっているということを今、答弁で伺いました。そこで、リサイクルプラザにおいての質問を少しさせていただきます。現在実施している廃プラ系のペットボトルの梱包ラインやさまざまなラインでもって、問題点としてはどういうことがあるのか。一つとして伺っておきます。
 2つ目。これもいろいろ廃プラ関係の取り組みとして、マイバッグ持参運動等々含めて、レジ袋などの廃プラ削減運動が現在取り組まれています。同施設への持ち込みの減少に対して、施設の稼働率という点で心配する必要があるのか、それとも何らそういうことは心配しなくても十分機能をこれからも果たしていけるという状況にあるのか、一つ伺っておきます。
 同様に、この施設が、他市でこういう施設を持っているとすれば、廃プラ系不燃ごみを例えばその施設の稼働率という点から考えても、よその市のも一緒にそこで、今は近隣は燃やしていると聞きましたけれども、そうではない市もあるわけですから、そういうところのものを受け入れて一緒になった廃プラの再利用工場に運ぶということもあってもいいのではないかと思いますけれども、他市ではそういうことがあるのかないのか。その点をもう一度伺っておきます。
 最後ですが、不燃ごみ、いわゆるオレンジボックスの利用の仕方が、このリサイクルプラザ稼働にあわせて変わりました。これはもう18年の10月から変わったんですけれども、翌年の3月ぐらいには議会の中の予算委員会でも多くの委員さんが直接市民の方から、オレンジボックスへ何を捨てていいんだかわからないと、今まで店先に持っていっていたトレーもいいと言われたんだけれども、あれを入れるとあふれてくるけどいいのかということで、何かおかしいんじゃないのかという質問がここにおられる議員さんからも予算委員会等で出されていました。しかし一向に現在変わっていません。そういうものの再利用という点から考えたときに、いろいろ問題がありましたから、再度トレーを全面的に店先の協力をいただいて、オレンジボックスからそういうものを減らすことによって減っていくのではないか、こういうふうに思いますけれども、その方法論はまた後ほど申し上げますけれども、そういった努力でもう一度事業者と企業と市民と、そして市の施設との整理をすべきではないかと思いますけれども、もう一度お考えを聞いておきたいと思います。
 以上です。


-------------------------------------------------------------------------------

◯馬部公博ごみ改革推進本部長 それでは、2回目の御質問に順次お答えをいたします。
 まず、生ごみの再利用のためのモデル事業や実験の取り組み等でございますけれども、本市では生ごみの再利用は、平成13年度から給食センターや福祉施設、保育所、小学校を対象に生ごみ堆肥化事業を実験的に開始いたしました。平成14年度からは市内の戸建て住宅や大規模な集合住宅を対象といたしましたモデル地区事業を開始し、平成17年10月にはモデル地区事業を6カ所、保育所を13カ所に拡大しております。過去3年間に回収した生ごみ量は、平成17年度が462トン、平成18年度が466トン、平成19年度が456トンで、生ごみの堆肥化は専門の業者に委託をしており、再生後の堆肥は市場に流通しております。いずれにいたしましても、生ごみの分別・資源化につきましては、市としても今後のごみ減量施策の一環として積極的に検討していきたいと考えております。
 次に、廃プラ系のペットボトルの梱包ラインで問題点は何かという御質問でございますけれども、リサイクルプラザの開設によりまして、資源ごみの資源化に一定の成果を上げているとの認識をしてございます。しかしながら、リサイクルプラザに搬入されるプラスチック類の分別が不十分なため、異物混入が多く、資源棟の処理ラインで詰まりを起こすなど、機械が停止する要因にもなっております。このため、リサイクルプラザでは搬入された不燃物を人の手で選別した後、資源棟のプラスチックピットへ投入し処理をしております。また、ペットボトルのラインについてですが、ペットボトルを廃棄するときのルール、キャップをとり、軽くすすいでラベルをはがしてつぶして出すということが守られていないことから、処理に時間を要するなど、業務従事者にも負担がかかっている状況がございます。したがいまして、今後も市民の皆様にあらゆる機会を通じまして分別ルールの徹底PRを行ってまいりたいと考えております。
 次に、リサイクルプラザの持ち込みの減少に対して、施設稼働率の点で何か考えているのか、また、同様の施設で他市の廃プラを受け入れているところはないかというお尋ねでございますけれども、本市はごみ50%削減を掲げ、ごみ減量、資源化を進め、資源の循環する社会を目指しているところでございますが、御質問のように、諸施策の結果、廃プラが減少いたしまして、手作業による選別作業工程が省力化され、リサイクルプラザの処理能力に余裕が生じることは、施設の管理運営面からいたしましても大きなメリットであると考えられます。しかしながら現在、定められた能力以上の処理を要請されていることを考えあわせますと、施設の稼働率に余裕が生まれるということは現在のところ難しい状況にあると考えております。また、東京都に確認いたしましたところ、本市と同様の施設はどこも当該市の処理で精いっぱいということで、他市の廃プラ系の資源ごみを受け入れているところはないということでございました。
 最後に、再度トレーを全面的に店先で回収させるなどの減量努力をすべきというお尋ねでございますが、トレーの回収は容器包装リサイクル協会への市の負担率が同じなため、平成18年度10月のリサイクルプラザの稼働にあわせまして、それまで行っていたリサイクルボックス等での回収を一たん終了し、ダストボックスでの収集に切りかえました。今後、トレーの全面的店頭回収につきましては、ごみの減量化を推進する新たな施策や、ごみの排出抑制を促進する仕組みづくりの検討とあわせて、事業者への協力要請などを行いながら積極的に進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

-------------------------------------------------------------------------------

◯29番(小野寺 淳議員) 2回目は、リサイクルプラザに関係をして、廃プラの関係と生ごみの関係を伺いました。多摩川衛生組合に搬入しているごみの量のかなり多くは生ごみであるという分析は、これは余りだれとも共通点だろうと思っているんです。ですから、そういう意味で今、モデル地区を伺ったわけですけれども、普通民間企業である一定の施策をやろうとすると、まずモデル地区なりテストケースなりをしながら、その成果を見て、その輪をどんどん広げながら、その施策のより有効性を高めていく。そういうことが一般的に多いわけなんですけれども、今、お伺いしたところによりますと、平成17年10月に実施をしているモデル地区の6カ所、それから保育所の13カ所から、ほぼ毎年460トン前後の成果が出ていると伺っているわけですけれども、このことをさらに生ごみの減量のために広げようという手段はないのかどうか。そのことを一つ問題提起をしておきたいと思います。
 それから、私どもの同じ会派で比留間議員が、以前に生ごみ処理の問題で大田区にある生ごみ処理施設の肥料化の提案をさせていただき、みずからがその工場を見てきてさまざまな質問をした経緯がございます。そして昨今では、軽井沢の方で循環型生ごみ処理装置で各小学校に全部導入しているよと、こういう情報も得ております。そのことと、今モデル地区でやっている生ごみの処理の方法とがどういう違いがあって、どちらがよりベターなものなのかという比較検討をしていかなければ、このモデル事業がさらに発展していく要素が少ないんだろうと思います。ですから、そういう観点で減らす方法をまず一つ、これは可燃ごみの方です。
 そして、先ほど報告のあった事業者からの協力をいただいて大幅に、15%以上事業系の可燃ごみを減らしていただいたと。これも大変大事なんですけれども、あわせて、そのときの話題になった家庭ごみの減少状態を見ると、平成18年、平成19年では大幅に家庭ごみも減っているんです。これは市民の分別意識と、さまざまな排出の仕方に一工夫も二工夫も皆さんの努力でやったので緑の箱の方の量が減ったんだろうと思いますから、こういう評価もあわせてしながら、生ごみの減少にどうとらえていくかというのをぜひやっていただきたい。ここでこうします、ああしますという答弁を求めませんけれども、課題としてはそういうふうに見えてきているんじゃないかと。可燃ごみについては生ごみにどう焦点を当てるかという、さまざまな方法が出てきているということをぜひ担当の方も検討していっていただきたいと思います。
 プラスチックの方の内容につきましては、今、大ざっぱに聞きました。問題点はどうか。一口に言って、オレンジボックスの中身は非常に不純物が多くて困る、この一言だろうと思います。現に私も現地に行ってきましたけれども、その日はたまたま休みで見られませんでしたから、話を聞きましたら、ピットの中が空っぽだったんです。どうしたと。今はもう集めてきたオレンジの回収車がピットに捨てられない。いろいろなものが混ざり込んでいてピットなんかにとても入れられない。したがって別の場所でそれを一回下ろして、選別棟でもう一回選別して、それで廃プラの処理をするためのピットに入れる。これでは機械の稼働率がいいか悪いかなんて議論はとてもできないです。こういう課題が今あるということをいみじくも言われたわけですから、このことは市民に対して本当に真剣にPRしないといけない。そうでなければこのオレンジボックスはもうとてもやっていられませんぐらいでやるしかないんだろうと。
 そしてトレーの話。トレーは皆さんは容器リサイクル協会への負担率が同じなために、店先に出しても、ダストボックスに入れても金銭的には問題ないから、では市で集めますよとダストボックスに入れちゃった。ところが担当者に聞いてみると、少し違うんです。店先で集めるということは、市民がきれいにして店に持っていっていますから、そのきれいなものを集めた場合のリサイクル工場で使う、売る値段というのは高いんですよ。一般的にA、B、C、Dというランクがあるそうですけれども、きれいな状態でリサイクルができるわけですから、お金は高く売れるんです。府中市として売れるんです。店先から持っていったのはきれいだから、店先からの方が高く売れる。府中市のダストボックスに一たん入れちゃったら、もうぐちゃぐちゃになっちゃいますから、きれいなんてだれも言いません。ましてや選別できませんから、そういう状態であるということがいみじくもわかります。
 だとすれば、一つ提案なんですが、これは可能かどうか、私は可能だと思っているんですが、店先で先ほどレジ袋でもってポイント制云々とありました。トレーを店先で回収することによって、店先で回収した、市内の回収したそのトレーを市内のリサイクルプラザに運ばせる。それできれいな状態のままでリサイクルパックにする。そうすると、この値段は高いんですよ、Aランクで売れるんです、市長。商売ですから、そういうことも視野に入れながらあの機械の有効活用をしていかないと、今の混ざったものではとてもあれはどうにもならないですね、正直言って。ですから、そういう価値観で、店の方は今までリサイクル協会の方に業者を頼んで搬入していたわけですから高いですよ。ところが店先から同じ業者が運ぶにしても市内の四谷に運ぶのであれば、安く運べますよ。店先も得するんですよ。店先が得するということは、府中市のあそこでもって梱包して府中市が高く売れる。ですから、そういう事業者との協力関係があっても、こういうトレーだとか発泡スチロールの回収というのは可能だろうと思うんです。ですから、その場合には集めた、汚れたものの梱包のラインと、きれいなもののラインということでのまた知恵の絞りどころだろうと思いますけれども、しかし二十数億円もかけたリサイクルプラザですから、末永く有効活用して、よその市のように、じゃあもうみんな多摩川持っていって燃やしちゃおうかという発想ではなくて、あそこの四谷のリサイクルプラザでそういう有効活用をするということをぜひ近い将来に可能なように、市民の皆さんにオレンジボックスの組成をきっちりしてもらうようにお願いをしたいと思います。
 最後にもう一度申し上げますけれども、一昨日の広報に載っていたごみ情報には、市民がやらないから悪い悪いの情報ではなくて、みんなでこうしよう、ああしようという知恵の出し合いの場になるような情報提供にぜひしていっていただきたいということをお願いして、私の方からの質問にかえさせていただきます。よろしくお願いいたします。

ページTOPに戻る        ホームページへ