ゴミ処理場不要論を訴えた小金井が早くもごみ処理破綻
2011/09/21 23:46:00

[info]メカAG
  小金井ごみ行き場なし : 東京多摩 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
  http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20110921-OYT8T00068.htm

よく事情がわからないのだが、俺なりのまとめ。

小金井市は前市長の時代から、ごみ処理問題から目を逸らしてきた。2006年の二枚橋焼却場の閉鎖に伴い、同焼却場を共用していた調布市や府中市はそれぞれ対策をとったが、小金井市は無策のまま放置。しかたないので周辺の自治体にごみ焼却を依頼している状態が続いていた。

2011年4月にゴミ問題を争点にして新市長佐藤和雄が当選。佐藤市長はゴミを微生物による分解するHDM方式などを提唱。ごみ焼却場については、旧市長が進めようとしていた旧二枚橋焼却場跡地に新しいゴミ焼却場を建設する案を否定。

実際、旧二枚橋焼却場跡地に建設するのは調布市の反対で目処が立たない状態だった。旧二枚橋焼却場跡地は小金井市、調布市、府中市にまたがった場所にあり、府中市と調布市は既に他の処理場を見つけているので、ここに新たな焼却場を建設する意味がない。

しかし他の代案もない状態で旧二枚橋焼却場跡地案を否定することは、周辺自治体にごみ焼却を依頼している現状の状態を恒久化することに他ならない。HDM方式でゴミの量は減らせてもゼロにするのは無理。で、周辺自治体が大激怒。小金井市のごみ処理の引き受けを拒否。

市長の「無駄」発言云々というよりも、自前で焼却場を用意するのを諦めて、恒久的に他の自治体に依存する気まんまんなのが、反発を呼んでる本当の理由だろう。

   *   *   *

この市長選当選直後にインタビューを見ても、なんか夢物語のようなあやふやな話に終始してるんだよな。

新小金井市長、佐藤和雄氏インタビュー

1:50辺りから。

小金井市のごみ処理問題が長年解決していない。でも、自分が提唱しているHDM方式を普及すれば万事うまく行く、みたいな。100歩譲ってHDM方式でゴミを減らす努力はいいとしても、それでも「ごみ焼却場は必要」という事実から、HDM方式の夢物語を市民に語ることで目を逸らしている。「生ゴミは責任持って小金井市で処理する」と自信満々にいう一方で、「可燃ごみにつては(現在のまま)広域支援に頼る」と蚊の鳴くような小声になる(5:40)。

ちなみにこの人、元朝日新聞記者らしい。だからなんだというわけではないが。「市民の味方」を名乗る政治家はろくな結果をもたらさない。なんかメガソーラーとダブるんだよね。上記の動画でも市長自身がこれからは自然エネルギーとかの流れだみたいなこと言ってるし(8:20)。

   *   *   *

だいたいHDM方式の見本として掲げているのがこれなのだが、

  久喜市のHDMシステム
  http://gomizero.net/sisetu/sisetu_hdm3.html

これでさえ実際は5000世帯のゴミを処理しているにすぎない。小金井市は5万世帯、10倍。それにHDM方式にせよ焼却方式にせよ、処理場の場所がいるわけで、結局どこに作るんだ?HDMがEM研究所の考案というのも気になる…。

90%減量できるというが(つまり1/10になる)、サイトをよく見ると減容量と書いてあるんだよね。つまり1/10になるのは質量ではなく体積なんだろうか?


参考サイト:
細菌発生史 市民のための環境学ガイド
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/BacHistory.htm
有用微生物群 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E7%94%A8%E5%BE%AE%E7%94%9F%E7%89%A9%E7%BE%A4

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