総務省が31日発表した2011年平均の完全失業率は、4.5%だった。岩手、宮城、福島の3県は、東日本大震災の後、8月まで調査できなかったため、3県を除く44都道府県分のデータから算出した。同様に被災3県を除いて計算した10年の失業率は5.0%で、0.5ポイント改善した。
それより前のデータは全国平均のため単純比較はできないが、失業率が4%台に回復するのは3年ぶり。年平均の失業率は08年秋のリーマン・ショック後、09年、10年(全国平均)と2年連続で5.1%となり、02年の5.4%、03年の5.3%に次いで過去3番目に高い水準が続いていた。11年に入り、景気が持ち直す動きが出て雇用も全体的に改善した。
また、厚生労働省が同日発表した11年平均の有効求人倍率も前年を0.13ポイント上回る0.65倍となった。求人倍率は失業率と調査方法が異なり、震災後も被災3県のデータを含んでいる。景気の先行きを示す新規求人倍率は前年より0.16ポイント高い1.05倍で、3年ぶりに1倍台を回復した。