2011年12月5日 23時32分 更新:12月6日 7時9分
静岡県東部で01~10年に9人の女性を乱暴したとして強姦(ごうかん)傷害罪などに問われた同県長泉町下長窪、無職、小沢貴司被告(35)の裁判員裁判で、静岡地裁沼津支部は5日、01~08年の5件について懲役24年(求刑・懲役30年)、09~10年の4件について同26年(同)と、合計で同50年の判決を言い渡した。
片山隆夫裁判長は「女性の人格を無視し、凶暴極まりない。再犯の可能性は否定できず、徹底した矯正教育が望まれる」と述べた。
小沢被告は別の窃盗事件で09年3月に執行猶予判決が確定しており、刑法の規定により判決前と判決後の事件を分けて審理。静岡地検沼津支部はそれぞれで有期刑の上限の懲役30年、合計で同60年を求刑していた。
判決後、弁護側は「(刑法の規定を)形式的に適用していいのか、高裁の裁判官に判断を仰ぎたい」と述べ、被告と相談のうえ控訴する意向を示した。
判決によると、小沢被告は01年10月~10年7月、同県富士、三島、沼津市などで計9回にわたり通行中の女性を襲って乱暴し、現金などを奪った。【野島康祐】