JR東日本、キリンビール、六本木ヒルズ、大阪ガス・・・全国ですでに6000万kWの電気が作られている---が、さらに企業に広まらない裏には、カラクリがあった。
「かき集めても、やっとこのぐらいという感じだ」。5月23日、中部電力(中電)本店で行われた会見で、水野明久社長(57)は厳しい表情でこう漏らした。浜岡原発停止後、7月と8月の電力供給力がピーク時の需要を5%ほど上回るものの、安定供給には到達しないと発表したのだ。恒例の電力会社による「電力が足りなくなる」というアピールである。そこで、中電が打ち出しているのが、自家発電設備を持つ管内の民間企業から余剰電力を買い取るという方針だ。
とはいえ、中電が買い取れるのは余剰電力に過ぎない。管内最大となる60万kWの発電能力を備えた名古屋製鉄所(愛知県東海市)を持つ新日本製鐵の広報センターは次のように説明する。
「製鉄の過程で出る熱やガスを利用するもので、発電量は生産量に左右されます。発電した電気は自社工場内でも使用しますので、そのすべてを余剰電力として売電できるわけではない。そして、これまでも余剰電力を中部電力に売ってきました。ですので、それ以上の〝埋蔵電力〟があると思われると困るのですが」
あまり知られていないが、発電施設を所有しているのは電力会社だけではない。 '95年の電気事業法の改正によって電力会社による独占が一部緩和され、電力供給を行う新たな企業(事業者)が生まれた。新日鐵のように余剰電力を電力会社に売る企業もある。その一方で、非常用や自社工場での消費を目的とした自家発電もある。環境エネルギー政策研究所主席研究員の松原弘直氏が解説する。
「工場の自家発電施設で最も導入されているのは、重油など化石燃料を使う発電機ですが、油の価格の上昇で、発電するよりも電力会社から買ったほうが安く、ほとんど稼動していなかったはずです」
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