核開発問題を巡り、先月イランを訪れたIAEA=国際原子力機関の調査団が、核兵器を起爆させるために必要な高性能の爆薬の実験を行ったと指摘されている軍事施設への立ち入り調査を要請したものの、イラン側が拒んでいたことが明らかになり、欧米各国の非難が一段と高まりそうです。
これは、複数の外交筋が3日、NHKの取材に対し明らかにしたもので、核開発の軍事利用の疑いを検証するために、先月末にイランを訪れたIAEAの調査団が、核兵器を起爆させるために必要な高性能の爆薬の実験を行ったと指摘されている、首都テヘラン郊外の軍事施設への立ち入り調査を要請したものの、イラン側が拒んだということです。IAEAの今回の調査は非公開で行われたため、詳細は明らかになっていませんでしたが、イランが調査団の軍事施設への立ち入り調査を拒んだことが明らかになったことで、外交筋は「イランが調査に協力していないことは明らかだ」と述べ、不満を示しています。IAEAは、今月21日からイランに再び調査団を派遣することにしていますが、欧米各国がイランに対する制裁強化の動きを加速させるなか、イランへの非難の声は一段と高まりそうです。