川崎逸朗氏が監督というだけで、放映前から某所で妙に注目を浴びていた「パパのいうことを聞きなさい!」も、4話までが終了しました。
キャラ作画もなかなかですし、放映前からキャラソンが発売されるなど、売り出し側もそれなりに本気だろう、ということは伝わってきます。
売れるのかどうか、というのはさておき、本作品は「ブヒとシリアスの匙加減を間違えると大変なことになる」という教訓だけは、確実に残してくれそうなので記事にしてみました。
4話までのネタバレを含みますので、視聴してからお読みいただくのがよろしいかと思います。
このアニメが基調としているのが、三姉妹と突然同居することで、三姉妹との交流の中での涙あり笑いあり、ほ のぼのしつつ、更にブヒやらエロやら父性やらも満喫しよう、というものであることは理解できます。
理解できますが、すでに上の文章を書いただけでお腹一杯です。闇鍋みたい。
○同居に至る経緯
あちらこちらで散々指摘されていることですが、どう考えても同居に至る経緯はおかしい。
物語のとっかかりですから、三姉妹の両親が飛行機事故で行方不明になる点は致し方ない。
親戚たちが三姉妹の去就を決めて、「一緒にいたい!」とそれを拒否する長女、ここで2話終了もいい。
ところが3話冒頭、いきなり三姉妹を連れて逃亡する主人公。お前は誘拐犯か何かか。
この作品がガチガチのシリアスで行くなら、百歩譲ってそれでもいいでしょう。
「彼女達を引き取る」という主人公の宣言を若造の戯言とはねつける親戚と、覚悟を決めて三姉妹を連れて逃亡する主人公。そういうアニメならそれでよし。
ところが一転、その足でカラオケ店で昼食がてらキャラソンメドレー。折角シリアスに片足突っ込んだのに、ブヒモードに強制連行です。
「お前ら親戚のところから逃げてきた…ってか、そもそも両親の葬式の翌日ですよね?」と言いたくなります。
しかも能天気なシーンに突然親戚のおばさんから主人公を諭す電話で、主人公のシリアスモードのカットイン。
どれだけシリアスを挟んだらブヒることができなくなるか、耐圧試験でもやってるんですかこれ。
○主人公の金銭感覚
次に気になるのは、主人公の金銭感覚です。
「1200円のランチで逡巡してたくせに、カラオケで飯とか舐めてんのか?」というツッコミは措いておきます。
その後、さては凄まじい倹約でも…と思いきや、翌朝は「朝食の準備を忘れた」とかいう理由で、コンビニで8000円超の買い物。生きていくつもりはあんのかお前。
4話の終盤で「今日は姉妹を喜ばせたかった。明日からは倹約だ」とか言ってますが、それはケーキの理由にはなりこそすれ、「朝ごはんの用意を忘れた」としてコンビニで多額の買い物をした理由にはならないのでは。
「お金なんか心配しなくていい」と子供たちに言うのはそれでいい、だがお前はお金の心配をしろ。
1200円のランチで悩んだと思ったらカラオケで飯ったり、「バイト増やさなきゃ」と考えつつ朝から無駄遣い。
ブヒりに行くのであれば、主人公一族を超絶金持ちにするとか、主人公の熱意に押された親戚が金銭的援助を手厚く約束するとか、両親の遺産が超膨大とか、どうでもいいがそういう展開にすればよかった。
遺産で思い出しましたが、「行方不明」の両親のお葬式をやっていることも気になります。シリアスにするなら死亡でもよかった気がしますが、何故か行方不明。なのにお葬式。
wikipediaの本作品の項目を見ると「(両親は)消息不明のまま政府発表で死亡したことになってしまう」とあります。
行政によって死亡が認定される制度はあるにはありますが、いくらなんでもここまで即断されるものではないのですが…ブヒとシリアスどっちにしようかと迷った挙句、どっちつかずで、かつありえない結論になっています。
無駄に重いくせに、無駄に中途半端です。
両親がなにやってるのかわからない、もしくは「海外出張」の一言で片付けられている作品なんて沢山あります。
スクランの塚本姉妹の両親は最後まで出てきませんでしたし、スケブの梶原さん家も両親は出てきません。
そらおとの智樹の家は「海外出張」の一言でしたが、原作では先般出てきましたが。
エロゲなんて「海外出張」で息子を一軒家に置き去りにするのなんてざらです。
萌やらエロやら父性やらやるならそれでいいのです。そのことに「ありえない」なんてツッコミは無粋でしょう。
ところが本作品は、ハートウォーミングにもシフトをおいているため「同居する理由」「その事態をどう受け止めているか」の匙加減を大きくせざるをえず、かつ、それに失敗しました。
同居の理由は無駄に重く、かつ、無駄に重いのに当事者たちの受け止め方が軽い。
ハートウォーミングを狙うにもここまで重いものじゃなくてもよかったのです。
長期出張中の両親を寂しがる三女とか、最初は毛嫌いしていたけど徐々に打ち解ける長女とか、次女は…まあいいや、とにかく色々やり方があったでしょうに。
そんな工夫もせずに、ブヒとエロと父性とハートウォーミングを一気に楽しませようとした結果、悪魔合体した生物みたいになってしまいました。
シリアスには匙加減があるわけです。
ところが隠し味を入れるはずの匙を無茶苦茶でかくしてしまった、それが「パパのいうことを聞きなさい!」ではないか、と4話まで見て思います。
長女が可愛いので見続けますが。
理解できますが、すでに上の文章を書いただけでお腹一杯です。闇鍋みたい。
○同居に至る経緯
あちらこちらで散々指摘されていることですが、どう考えても同居に至る経緯はおかしい。
物語のとっかかりですから、三姉妹の両親が飛行機事故で行方不明になる点は致し方ない。
親戚たちが三姉妹の去就を決めて、「一緒にいたい!」とそれを拒否する長女、ここで2話終了もいい。
ところが3話冒頭、いきなり三姉妹を連れて逃亡する主人公。お前は誘拐犯か何かか。
この作品がガチガチのシリアスで行くなら、百歩譲ってそれでもいいでしょう。
「彼女達を引き取る」という主人公の宣言を若造の戯言とはねつける親戚と、覚悟を決めて三姉妹を連れて逃亡する主人公。そういうアニメならそれでよし。
ところが一転、その足でカラオケ店で昼食がてらキャラソンメドレー。折角シリアスに片足突っ込んだのに、ブヒモードに強制連行です。
「お前ら親戚のところから逃げてきた…ってか、そもそも両親の葬式の翌日ですよね?」と言いたくなります。
しかも能天気なシーンに突然親戚のおばさんから主人公を諭す電話で、主人公のシリアスモードのカットイン。
どれだけシリアスを挟んだらブヒることができなくなるか、耐圧試験でもやってるんですかこれ。
○主人公の金銭感覚
次に気になるのは、主人公の金銭感覚です。
「1200円のランチで逡巡してたくせに、カラオケで飯とか舐めてんのか?」というツッコミは措いておきます。
その後、さては凄まじい倹約でも…と思いきや、翌朝は「朝食の準備を忘れた」とかいう理由で、コンビニで8000円超の買い物。生きていくつもりはあんのかお前。
4話の終盤で「今日は姉妹を喜ばせたかった。明日からは倹約だ」とか言ってますが、それはケーキの理由にはなりこそすれ、「朝ごはんの用意を忘れた」としてコンビニで多額の買い物をした理由にはならないのでは。
「お金なんか心配しなくていい」と子供たちに言うのはそれでいい、だがお前はお金の心配をしろ。
1200円のランチで悩んだと思ったらカラオケで飯ったり、「バイト増やさなきゃ」と考えつつ朝から無駄遣い。
ブヒりに行くのであれば、主人公一族を超絶金持ちにするとか、主人公の熱意に押された親戚が金銭的援助を手厚く約束するとか、両親の遺産が超膨大とか、どうでもいいがそういう展開にすればよかった。
遺産で思い出しましたが、「行方不明」の両親のお葬式をやっていることも気になります。シリアスにするなら死亡でもよかった気がしますが、何故か行方不明。なのにお葬式。
wikipediaの本作品の項目を見ると「(両親は)消息不明のまま政府発表で死亡したことになってしまう」とあります。
行政によって死亡が認定される制度はあるにはありますが、いくらなんでもここまで即断されるものではないのですが…ブヒとシリアスどっちにしようかと迷った挙句、どっちつかずで、かつありえない結論になっています。
無駄に重いくせに、無駄に中途半端です。
両親がなにやってるのかわからない、もしくは「海外出張」の一言で片付けられている作品なんて沢山あります。
スクランの塚本姉妹の両親は最後まで出てきませんでしたし、スケブの梶原さん家も両親は出てきません。
そらおとの智樹の家は「海外出張」の一言でしたが、原作では先般出てきましたが。
エロゲなんて「海外出張」で息子を一軒家に置き去りにするのなんてざらです。
萌やらエロやら父性やらやるならそれでいいのです。そのことに「ありえない」なんてツッコミは無粋でしょう。
ところが本作品は、ハートウォーミングにもシフトをおいているため「同居する理由」「その事態をどう受け止めているか」の匙加減を大きくせざるをえず、かつ、それに失敗しました。
同居の理由は無駄に重く、かつ、無駄に重いのに当事者たちの受け止め方が軽い。
ハートウォーミングを狙うにもここまで重いものじゃなくてもよかったのです。
長期出張中の両親を寂しがる三女とか、最初は毛嫌いしていたけど徐々に打ち解ける長女とか、次女は…まあいいや、とにかく色々やり方があったでしょうに。
そんな工夫もせずに、ブヒとエロと父性とハートウォーミングを一気に楽しませようとした結果、悪魔合体した生物みたいになってしまいました。
シリアスには匙加減があるわけです。
ところが隠し味を入れるはずの匙を無茶苦茶でかくしてしまった、それが「パパのいうことを聞きなさい!」ではないか、と4話まで見て思います。
長女が可愛いので見続けますが。
本作は主人公のお姉ちゃんを描いちゃってるのはキツイなぁ。と、思いました。
ブヒることを主目的としない作品ならアリでしょうが、この作品だとブヒることの妨げにしかなっていないです。
視聴者にも殺すことがバレバレなキャラを視聴者にブヒ対象になりえる程度に描きすぎるのは避けたほうがいいでしょうねぇ。
ブヒ作品の場合ですと。