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★スペシャルインタビュー
supercell「My Dearest」ryoロングインタビュー 2
初音ミクと共に音楽業界に鮮烈なデビューを果たした第1期、そしてnagiをVo.に迎えた第2期を『Today Is A Beautiful Day』で輝かしく締めたsupercell。8ヶ月以上の間隔を置いてリリースする4thシングルはいかにして生み出されたのか。『ギルティクラウン』を通じてリンクするEGOISTの楽曲など、ryoの仕事を多面的に聞いていく。


こゑだちゃんは声の抜けがダントツで目立っていました(ryo)

――ヴォーカルが決まる前に「My Dearest」ができていたそうですが、欲しいヴォーカル像は頭にありましたか?

ryo なんとなく、マイクのりがいい声というか、次は抜けのいい声がいいとは考えていました。でも、それぐらいですね。

――オーディションでは、supercellとEGOISTのヴォーカル両方が選別されましたが……。

ryo 実は、プロデューサーの大山(良)さんは、「(EGOISTは)声優さんで」とか「別にオーディションで見つけてくる」って話をしていたんですよ。ところが、全く(決まらなくて)……で(笑)。監督の要望が高かったんです。そのうちに、supercellのオーディションでEGOISTのヴォーカルも見つけられたらいいね、という話になって。だから、supercellとして欲しい歌い方のこゑだちゃんと、いのりちゃんのように静かな中に激しさを秘めたchellyさんの二人が見つかったのは幸いだったですね。どっちをsupercellに、というのもすごく悩んだんですよね。

――決め手はなんだったんですか?

ryo ただ、抜けという意味ではこゑだちゃんはダントツだったんですよ。他の人より音量を小さくしても声が聴こえてくるほどで。音響的な話なんですけど、洋楽でよくあるような「ヴォーカル(の音量)が小さいのによく聴こえる」という、あれができるかもと思ったんです。

――1stのnagiさんとは全く違うタイプですよね。

ryo 懸念するとしたらまさにそこで、「前回から振り切りすぎたんじゃないの?」という気持ちもあるんです。けど、今回は振り切るのがテーマというか、再始動するにあたって以前のsupercellを葬る意味を込めているんですね。「My-」にはその意味もあって、ここから新しい世界が始まるんです。

――カップリングについてもお伺いしたいのですが、先ほどの話からするとこの2曲はヴォーカルが決まってから作った曲なんですね。

ryo そうです。特に「大貧民」は今までにないチャレンジをしているんですけど、それが上手く成立しているのはこゑだちゃんを想定して作ったからだと思っています。さっきの話にもつながりますが、このシングルから新しい世界が始まるけど、まずはかすかな変化を感じてもらおうと。「次では大きく変化しますよ」という流れになると思います。


つづく


Text/清水耕司(ボーグナイン)
2011/12/06 13:00:00