http://radi-info.com/q-1243/
質問者のかたはどちらが正しいのか真剣に悩んでおられるのでしょうし、なにしろあまりにも見解が違うので、おそらくはほかにも同様の質問は寄せられてのでしょう。そのいっぽう、答えるのも大変かなという気がします。慎重な表現に終始しつつ、野呂さんの話は普通の見解とは違うよと言っています。
前にも記事を書いたように、野呂さんが言っていることや書いていることは基本的におかしいし、まあだいたいはでたらめと言っても過言ではないだろうし、少しくらい正しいことを言っている場合があるとしても、だいたいはでたらめなんだからと無視しておくほうが害が少ないくらいだと思います。僕なら、野呂さんの発言のいい点を探す労力をかけるより、あっさりと全部を無視することをお勧めします
野呂さんはあいかわらず精力的に「お話会」をされているようです。中身さえでたらめでなく、ありもしない恐怖をいたずらに煽るものでなければ、すばらしいことです。科学者も本当はそのくらいしなくちゃならないのでしょう。世の中に野呂さんはひとりで、科学者はたくさんいるのに、どうしてそうならないのだろう、とは思います。とはいえ、残念ながら、野呂さんではだめだ。もちろん心配なことはあります。本当に心配すべきことはあるのですが、野呂さんが言っておられるのはほとんど妄想上の恐怖というべきで、不安を抱えるお母さん方にその妄想上の恐怖を伝染させるのは、とてもじゃないけど認めがたい行為です。
善意と正義感によるのでしょうけど
もちろん、どの程度心配するのかは人それぞれ自由なのですが、やはりいちおうはそれなりに認められている知見に基づいて心配したほうがよいのではないかと思います。妄想上の恐怖をもとに心配するのは、いかに自由だとは言っても、あまりお勧めしたくはない。特に東京あたりでは、ちょっとした注意程度で済ませられるはずですし、実のところ無頓着でも問題はないでしょう。それを恐怖に脅えて過ごすのは、かなりやりすぎだと思います。野呂さんを真に受けて、子どもの行動を制限したり、食事を制限したりすることがあったら、それこそ放射能よりもずっと大きな害があるでしょう。それがこわい
東京あたりでは、たぶんこれから、「まあちょっと注意すればいいんだろうな」という考えの人が増えるでしょう。何も起きませんから。起きるとすれば、世田谷の事件のように、原発事故とは無関係の放射性物質が発見される可能性のほうが高い。
もちろん、世田谷のラジウムは大変なできごとでした。一部には福島原発由来でないと知ったとたんに安心したり無視したりした人たちもいたようですが、そんなことはありません。あれは原発由来のセシウムなんかより(東京では)圧倒的に危ない。原発からのものでなければ気にしないというのは、大きな間違いで、あんなものすごい放射性物質が民家にあったというのは本当に「日常に潜む脅威」です。
それはさておき、これからはちょっとした注意でいいやという人やまったく無頓着な人が増えていきます。東京なら無頓着でも特に問題はないはずです。でも、野呂さんを信じて脅える人たちもいなくなりはしないのでしょう。そういう人たちが周囲から孤立していくのが僕はとても心配です。
そうならないためには、やはり野呂さんのようなかたの妄想には付き合わないようにするしかないのかな、と思います。いや、難しいですけど。
野呂さんを信じているかたがたが、もう少し普通の人たちの意見に耳を傾けてくれるといいのですが
孤立させないことが何より重要なのではないかと思います
社民党の福島瑞穂さんなども、どうやら野呂さんに好意的らしいのですが、公党の党首がそれはまずいです。非常にまずい。そうではなく、強い不安を抱えるお母さんたちをどうすれば孤立させないで済むかを考えてもらいたいところです。
この記事に対するコメント[129件]
1. 放射NO — January 13, 2012 @19:54:51
3. M.K.R — January 13, 2012 @19:45:28
不安を本当に吹き払えるのは第三者からの情報でなく、自分自身で腹をくくらないと解決しないということ私は学びました。
右往左往する母親たちを冷笑する人も、正しい知識をと献身的に(野呂さん含む)説いて回る方も、もう一年になろうとするので、母親たちを信じてほっておけばいいと思います。
今間違えていても、個人差はあろうときっと学びます。
寄り添ってばかりでは自立できません。
ほとんどが成人で子をなしているのだから、母親たちにはその責任があるし、
女は図太い生き物です。
私は女で複数の子をもつ母親であるので、同じ母親たちを信じます。
女は図太いです。(野呂さんしかり、例えばあまたの方が)
きくち先生よくご存知でしょうが…
4. 行動人 — January 13, 2012 @21:19:29
先輩格の柘植明あたりとつるみすぎて毒されもしたんだろうが、それにしてもこうした大事な問題で書けることがこんな程度ではね(一度静止して、頭の整理をし直したのでは?)。
あれこれゆらゆらしているうちは黙っている方がよほどいいんじゃないかな。言うだけ言って行動も伴ってないようだし。
不安な方々にきちんとアウトリーチして、まずは心を通わせることだろうね。
遠巻きからのニセ科学批判だのなんだのの前に、物事のことわりみたいなものをよく考えてみた方がいいんじゃないかね。
この文章で本当に言いたいのは、最後のほうに書いた「孤立」がこわいということです。僕についてあれこれいうより、「孤立」を心配してあげるほうがよほど意味があると思いますよ。
次に書き込まれたら、消します
6. ヒロム — January 13, 2012 @21:33:02
ほっと一息の、同感だよ、コメント。
善意で世界が平和になればいいのですけど。
善意でなすことのすべてがうまくいくものなら、本当によいのですが
8. 米子 — January 13, 2012 @21:49:24
そもそも、母親たちが孤立するとして、それがどういう問題だとおっしゃりたいのか、あまりにあっさり言い切ってしまわれていて、話が見えません。
現代の母親は、福島から放射能が来る前からずっと孤独と闘ってきていますし、わたしは、放射能のことも、その延長線上だと思って見ています。
わたしは貴殿のことをニセ科学問題に取り組んでおられる方だと思ってましたし、野呂美加氏のことはわたしも非常にけしからんと思っている人間ですけれども、今回のエントリーの主旨は・・・ちょっと扱う問題がはみ出てませんか? はみ出すおつもりであえてはみ出しているのですか?
不安を周囲から理解してもらえずに孤立していくのは、あまりいい表現ではありませんが「カルト化」につながりますし、また子どもにもいい影響はないと、僕は思います。
母親が孤立していくのはこの問題に限らないというのは、それ自体はおっしゃるとおりと思います
僕はこれまでも科学ではないことを書いてきたので、このエントリーが極端に他と違うという気はしていないのですが。
僕の本はだいたいこういう感じです
そういう書き方が学識経験者らしくないと指摘しているのですが、話が通じないようですね。貴方が卑下している人々と、貴方自身がどれほど違いがあるのでしょう。この書き込み、削除されるのかもしれませんが、削除した時点で貴方の大人げの無さを露呈させるだけかと。いずれにしても、再び読みに来る価値のないブログだということはよくわかりました。
12. 放射NO — January 13, 2012 @22:15:06
それはそれ、これはこれです
世の中に大きなことしかしない人ばかりになってはいかんでしょう。大きなことは大きなことを扱うのが得意なかたがされれば
14. nanopico — January 13, 2012 @22:29:47
菊池氏の野呂美香さんへの指摘はここのブログの以前のエントリで
既に具体的に言及されてますよ。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1314034425
改めて同じような話になっても繰り返しになりますし、
『あっさりと全部を無視することをお勧めします』
と書いてあるように、新たな部分についていちいち検証する必要もないと思います。
「再び読みに来る価値のないブログだということはよくわかりました。」
>だったらわざわざ読みに来なければよかったですね〜。
私は「学識経験者」ではないですが、件の方の主張を1行でも読めば、「「どこが」というレベルではない」ことはよくわかりますけど。
16. 放射NO — January 13, 2012 @22:32:20
17. 放射NO — January 13, 2012 @22:41:42
>だったらわざわざ読みに来なければよかったですね〜。
そうですね。失礼しました。さようなら。
18. 米子 — January 13, 2012 @22:33:11
わたしは、放射能の問題については、とにかく科学的な間違い(論理的な間違いも含む)が正されることが大事だと思っていますし、科学者の方々にはそれを期待しています。
科学じゃない部分についても、先生は確かに昔から守備範囲ということなのかもしれませんけれども、もし、そちらの方の能力で何か状況を変える効果を上げられないとしたら、もっともっと精進なさるか、潔くひっこめるかなさった方が宜しいんじゃないかと、なんとなく感じています。
スミマセン、これは単に、勘ですけれども。
母親は、何かの落とし穴にハマるまでもなく、もう最初の最初から孤独であり、孤軍奮闘を余儀なくされています。
その現実をリアルに共有しているか、ものすごく想像力があって分かっているか。そういう感じが相手に感じられなければ、仮に例えばわたし自身が「孤独」で困っているとしても、助けを期待はしないと思います。
そういう嗅覚みたいなもので、なんとなく、先生にどんな力があるのかなということを不安に思います。
カルト化するとか、子供に害を及ぼすとか、そういういかにも「悪い」感じのこと以前に、母親たち自身がどれほど苦しいのか、不幸なのかということへのシンパシーがもしないのであれば、先生のおっしゃる「孤独」とは、既に何かの悪のカタログのひとつということでしかないんでしょうか。
このエントリーでは、なにやら優男風なことをおっしゃるんだなと思ったんですけれど、別に優しいわけじゃないんですね。わたしの勘違いだったのかもしれません。
スミマセン、お騒がせしましたm(__)m
単に、おそらくそういう状況はよくないであろうと考えるだけです。
母親の孤独は普遍的であって、それは母親にしか理解できないのだ、ということでしたら、それはもしかするとそうかもしれません。
問題提起に過ぎないと思っていただいてもかまいません。
単に僕はそれが問題だろうと考えているわけです
>母親は、何かの落とし穴にハマるまでもなく、もう最初の最初から孤独であり、孤軍奮闘を余儀なくされています。
私も母親ですが、母親は孤独である必要はないし、孤独では良くないと思います。
子ども達は、社会の中で、多くの人達との関わりをもって育てていくのが良いのではないかと考えています。
母親が孤軍奮闘してしまうと、母子ともに疲れてしまうのではないでしょうか?父親の存在はどこにいったのでしょう?
母子家庭だとしても、周囲の助けを借りてもいいのですよ。
母親だって、社会の一員です。子育てだけが課せられた役割でもないですし。父親を含めた周囲の人達とみんなで協力し合って、子育てしていけばいいのではないでしょうか?
母親だからと、肩肘張って社会に対して突っ張らなくてもいいと思います。もうちょっと気楽に、肩の荷を下ろしてもいいのではないでしょうか。子育ては長期戦です。孤軍奮闘の構えでいたら、疲れてしまいますよ。
21. ogura — January 13, 2012 @23:32:20
で た ら め、 ト ン デ モ
以上!
22. 北本 — January 13, 2012 @23:49:39
科学者に期待することが
「科学的な間違い(論理的な間違いも含む)が正されること」
というのは、もっともだ、と思います。そこは、きくちさんも誤解はしてないんじゃないかな?
ただ、きくちさん個人は、「科学者として」の活動ではないことに重点を置いて活動しているということなんでしょう。
23. M.K.R — January 13, 2012 @23:50:18
私は、きくち先生がたは本当によくやってくださった、
もう十分で、母親たちをこれ以上心配されても徒労に終わるのではと言いたかったのです。
心配なカルト化しているという母親たちをピックアップするより、
落ち着いて生活されている人達をピックアップしたほうが、野呂さんの呪いはとけていくと思います。
が、私が思っていたのは主に被災県以外の人の事で、
きくち先生は福島やそね近辺の方たちを心配されているのでしょうか?
だとしたら、口はばったいこと申しました、申し訳ありませんでした。
24. ふぃっしゅ — January 14, 2012 @09:12:57
そのお子さんと親御さんへの対応は難しいことでしょう。
今は説得とかではなくそっと見守っています、とのことでした。
きっとそのクラスの他の親御さんも、「無関心」ではなく、心を痛めながらその親子が孤立しないようにそっと見守っている方も多いでのはないかと思います。
この「科学的知識」ではどうしようもない社会にある問題を見逃さずに表現していく、一緒に考えていく、それが大人の役目なのだと思いますね。
25. nucky — January 14, 2012 @08:51:36
医師なども「診察室でどんなにきちんと説明しても、近所の奥さんの薦めるいいかげんな代替医療の情報に負けてしまう。」と言ってますし。
野呂さんも比嘉さんも脅迫マーケティングを行っているんだということを認識する必要があります。
不安を煽ることでニーズを作り出すこの手法に騙される人をどれだけ減らすかという目的でこのようなサイトは大変有効なんじゃないでしょうか。
26. ふぃっしゅ — January 14, 2012 @10:47:46
本当に!
それにしても、人権や平和問題など社会問題に深くコミットしてきて好きだった方々が最近つぎつぎと代替療法の宣伝役になっているのを目の当たりにして、絶望感のようなむなしさを感じています。
知性ってなんでしょう。
27. bamboo
— January 14, 2012 @10:42:57
「暮らしの放射線Q&A」の回答者はデタラメである根拠を述べていると思うのだが。
了解しました。問題提起程度と思っておきます。
「母親にしか理解できない」とは言いません。既に申したようにもっともっと現状認識を深めて想像力を働かす最大限の努力を払えば、理解できることもあるでしょう。
わたしが、こういうことにどうしてちょっとこだわるのかと言うと、やっぱり当事者になってみないと分からないことがあるということを、今回の原発事故でも実感したからです。外から見ていれば「すこしぐらい大げさに警戒するぐらいでええじゃないか」と思うかもしれませんが、恐怖も警戒心も、人間はそんなに多くは抱えられないということです。実際危険なのかどうかに関わらず「もうこれいじょう怖がりたくない!」という本音が芽生えて自分でもびっくりしました。
チェルノブイリにも、そうした思いの人はいただろうし、これ以上騒ぎ立てないで欲しいという願いを抱いた人はいただろうに、ほとんど対岸の火事をみる思いでしかなかった日本人は、政府によって隠された真実(脅威)を暴いてあげなくては!みたいな余計なお節介をすることしか考えることができなかったのではないか。そして、そのノリが、今、福島のことを迎えてもなお続けている人たちが多いのではないか。
困ったことに陥った人たちをどうにかしたいと思うとき、その人たちが陥っている問題の正体、裏の裏までをきちんと見極めよう、それまでは安易に触れない騒ぎ立てないというデリカシーみたいなものは、これは、絶対必要だと思っています。
これは、放射能問題について、安全寄りの人たちも危険寄りの人たちも等しく抱えている課題だと思われます。
具体的に言えば、孤立とか孤独とかいう話は、それはそれの専門分野、例えば社会学とか心理学とか精神医学とかがあるでしょうから、もしそれらに精通していないのであれば、とりあえず託しておくべきではないでしょうか。
きくち先生は、今、それなりに発言に影響力がありますから、本人のつもりがどうであれ、世間で「きくち先生がおっしゃってる孤立の問題」とか言う風に一人歩きしないとも限らない、それを先生の側でも多少は注意してもいいと思います。少なくともこのエントリーでは、孤立のことを最も強く押し出してるわけですから。
少なくとも、わたしはいろいろ誤解しかけました。
29. 米子 — January 14, 2012 @12:03:18
野呂さんらの非科学性を暴くことで、十分ですし、そこから先まで心配なさる必要があるのか。
実効力のない口出しは余計なお節介にもなります。
わたしは、危険寄りの母親たちを、放っておいても何とかなるとまで楽観はしませんが、構うには構う専門があると思っています。
30. ふぃっしゅ — January 14, 2012 @12:08:57
きくちさんは「母親の孤立」と書かれていても、「母親の孤独」とは書いていませんね。ここは大きな違いだと思います。
私自身が小さい頃から、何かあると「先祖のたたりかもしれない」とお払いや占いに連れて行かれたり、病気や怪我でも民間療法でなんとかしようとする親に対して、他の親と比べて絶望感のような孤独感を感じていました。
「なんでよその親はそんなことをしないのに・・・」と。
大事なのは、孤立している親御さんの子供たちの気持ちではないかと思います。
声に出せないのです。こどもは。
そして社会の問題というのは、誰かがそれを「問題だ」ととらえて伝えていかなければ、社会の問題としては認識されませんよね。
認識されなければ、当然「専門家」もとりあげません。
きくちさんのされていることは、人として声をあげなければという当然の思いだと理解しています。
31. 米子 — January 14, 2012 @12:08:07
コメントありがとうございました。
少し誤解を与えてしまったようで申し訳ないのですが、わたしは、実際のところは孤独に悩んでいる母親ではないですので大丈夫です。(↑のコメントでは「仮に例えば」と書きました。)
ご心配いただきましてありがとうございます。
母親が根源的に孤軍奮闘になるというのは、これはまさに社会構造からくる問題ですので、社会に対して肩肘張るというか・・・わたしは、社会のせいでそもそも孤立させられているという認識でおります。わたしが、ではなく、日本社会の母親総体が、です。
わたしには夫(子にとっての父親)がいますが、会社に取られて家にいないんですから、しょうもないです。
まぁ、家族みんなで育児しようとか、ひいては地域ぐるみで子育てをというようなことも言われるのですが、それで育児の物理的な負担は減っても、母親の心労は一時的にはむしろ増すかもしれないという問題もあります。たとえば、じじばばが寄ってたかって口出ししてくるとなると、食べ物ひとつとっても「食べさせるべき・食べさせないべき」で対立しますし、その調整でいちいち消耗します。母親は、心理的に母親であるというアイデンティティまで干渉され破壊されることを拒みますから、「みんなで育児」というのも言うほど簡単ではないのでしょう。面倒くさいことしてアイデンティティを壊されるより、無理してでも孤軍奮闘で育児した方がましと考える母親の心理もあって、「みんなで育児」は普及しない。
でも、じゃ、やっぱり母親が悪いのかと言えば、そうでもない。そんなに母親というアイデンティティにしがみつかなければやってられないほど、そもそもの人間的な地位が危ういのはやはり社会の責任です。学歴社会の中で育った女子が、やはり個人の採点方式での評価でしか自己評価できなくなっているために、子どもの成長具合(健康具合、成績具合)を自分だけの成績表にしてしまう傾向があったりもします。
ちょっと、長々書いてしまいましたが、そういうわけで、今、母親が置かれている状況は、いろいろと実は深刻です。放射能について子供の健康に対してのものすごい脅威としか思えない母親が少なくないのも、そうした根本的・普遍的な問題に根ざしていると、わたしは見ています。
わたし個人について言えば、子どもを産んで直後からいろいろと大いに挫折をした経験から、「自分など大した母親でもないけどまぁいいじゃないか」という、良い意味でのちゃらんぽらんに落ち着いていると思っています。
なので、放射能のことも最初は、一体どうなってるんだ!?危ないの?危ないの?とパニックになりかけましたが、状況が見えてきてあっという間に「ま、いっか、大丈夫だよね」となりました。子どもも大丈夫だろうし、自分の精神状態の安定も大事だと思って大丈夫という理屈を選択することにしています。
幸か不幸か、立派な母親でありたいという志が高いままでいる母親たちは、どんなに知識を得ても、まぁ、諦めきれない部分があるのだろうなぁと、そういう風にも感じています。「あなたも親なら・・・」という理屈で煽っている野呂さんみたいな人がいると、ますます後には引けないのだと思います。本当に野呂さんという人は、けしからんです。彼女自身も立派な母親コンプレックスに囚われ続けているおひとりなのでしょうが。
32. 米子 — January 14, 2012 @12:30:02
きくち先生が提起されている問題が重要であることに異論はありません。
ただ、これは、きくち先生の出番なのかな?と、ちょっと疑問に思っているだけです。
きくち先生は、文系的なことにもお強いでしょうけれど、ご本人も力はないとおっしゃっていますし、まぁ、そんなに期待しなくても。
問題提起の内容自体も、そんなに新奇なものでもないでしょうし、もっと他の専門家の方が声を上げて下さる(あるいは既に上げて下さっている)ではないでしょうか。
ひとりひとりの母親の「孤独」の問題と、ある程度の集団としての「孤立」の問題が別であることは、ふぃっしゅさんのおっしゃるとおりです。
ふと思いますが、孤立は、孤立させる側の問題もすごく多いですし、放射脳・危険厨を孤立させない啓蒙活動みたいなものは、むしろ、外側の人たちへの働きかけになりますね。まぁ、それも、そんな過保護にケアすべきなのか?とも思います。
米子さん、はじめまして。
きくちさんがどれだけ影響力を持つか持たないかも私には無関係なのですが、出番かどうとかでもなく、きくちさんの個人の考えを表現する場としてのkikulogということではダメなのでしょうか?
それと、社会の問題はしつこいぐらい言い続けないと社会から認識されないと思います。
とくにこどもとか、病気の方とか、自分でそれが問題だと認識する気力も表現する力も小さい社会的弱者のかたたちのことは。
34. NGC2841 — January 14, 2012 @14:16:24
としか判断できない。
このような人間に好意的な政党があの社民と聞いても驚きも特にない。
原発事故は不幸な出来事だが、野呂美香やECRRのバズビーのような駄目な
連中が炙り出された事は幸運かもしれない。
35. ジャンプ — January 14, 2012 @15:55:41
とありますが、きくちさんもいたずらに不安を煽っていませんか?
実際にどのような害がありますか?
「ずっと大きな」とまで仰るのであれば、定量的にお聞かせ頂きたいです。
でないと非科学的な人らとどっちもどっちに思えてしまいます。
36. f1npp — January 14, 2012 @16:36:12
いろんな人からこれだけ諭されてもこのまま改めずにいるようだと、かえってニセ科学批判者らの逆孤立、逆カルトに突き進んでいってしまいそうな気配さえしてくるんだがなあ。
こうした言説を繰り返すことに一体どんな成算があると見込んでいるのだろう、またこれまでにどんな成果を上げてきていると考えているのだろうか、できれば聞かせてほしいところだね。
※よく分からんが名前変更。
37. f1npp — January 14, 2012 @17:10:56
>きくちさんの個人の考えを表現する場としてのkikulogということではダメなのでしょうか?
「個人の考え」はまずいんじゃないか? ここは国民が養っている阪大のサーバを拝借してのブログであり、その阪大に養われている菊池教員はまずもって、あくまでその縛りの中で管理人・主宰者であることを許してもらっている、ということになるんじゃないかね。
その上で、菊池教員が自ら書いた中身そのもの(代書させたものもあるかもしれないが)は何であれ、全て当人のものであってそれに伴う責任・後始末を一身に背負うのもそうなんだろうが、読み手の方はあくまで、一阪大教員がその職務の範囲内で書いたものと受け取るだろうからねえ。阪大の資源を媒体に使って発言しているのは厳然たる事実だしね。
大学の規範意識というものは社会相対的に低くも甘くもあると見られているだけに、李下に冠を正さずとでもいうか、自腹を切って個人で契約しているようなサーバを使っていた方がまあ良かったかもしれないね。
>それと、社会の問題はしつこいぐらい言い続けないと社会から認識されないと思います。 とくにこどもとか、病気の方とか、自分でそれが問題だと認識する気力も表現する力も小さい社会的弱者のかたたちのことは。
このての問題は、言い続けるだけじゃ足らないし、言うだけでなく実際に問題対処に動いてくれいている人々がいるというのが現実としてあるよね。そうした中で言うだけしかしていない者のあるべき態度というものが、自ずとあるんじゃないかと思うがね。
38. Katase — January 14, 2012 @21:53:53
参考になるものとしては、moon-3さんのブログにも書かれています。
・母親の特権意識と父親の不在
http://ameblo.jp/moonsun3/entry-11004898611.html
それと、これに関連したツイッターでの話をまとめて頂いています。
・Togetter:女性が葛藤する「自分の価値観」と家庭内労働で得る「権力」について
http://togetter.com/li/241523
よろしければ、ご参考にどうぞ。
39. zorori — January 14, 2012 @22:01:51
>きくち先生の出番なのかな?と、ちょっと疑問に思っているだけです。
具体的に、どういうことなのかお聞きしたいです。
例えば、うつ病の人に素人が下手に励ましたりしてはいけない、専門医に任せるべきというようなことはありますが、ふぃっしゅさんが書いているように精神的な「孤独」と社会的な「孤立」は違いますね。
わたしには、なにが問題なのかよくわかりません。
40. とし — January 15, 2012 @08:06:55
知らないこと=不勉強 という風には捉えられないのでしょうか。
不勉強を棚に上げて、うまく教えないお前が悪い。
こうはなりたくないものですよね。
菊池先生が発言しているのは、野呂さんの活動が静観していられるレベルを超えているからですよね。私はそれを全面的に支持します。根拠の無い事を吹きこまれて、生活自体を大きく変えて行動されている人、よく聞きます。食品を避ける位ならまだ良いですが、怪しげな民間療法に頼ったり、関連商法に引っかかったり、更には、一家離散も少なくありません。これは望まれる事でしょうか?
自分が信じて正しいと考えていたことを否定されるのは訓練を積んでいなければ辛く、まずは否定的になると思います。しかし、ここを我慢して乗り越えることが、今必要とされているのでは無いでしょうか。
41. 米子 — January 15, 2012 @09:33:57
ニセ科学批判は必要とされる仕事だと思います。そう思っているだけに、出来るだけそれは無駄がなく、より実効性の高いものであって欲しいとも思っています。まぁ、こういうのもお節介だと言われればそれまでなんですけれど、第三者がどう感じるかより何より、きくち先生に何かヒントを差し上げることが出来れば本望だと思ったまでです。もし知らないのなら、気付いて欲しかったですし。
zororiさま
仮にきくち先生が「カルト化防止」「子どもへの悪影響の防止」という社会学的な観点で、母親たちの集団としての孤立をさけたいと思っておられるのだとしても、彼女らが孤立をも覚悟で突き進んでいる、ひとりひとりの胸の内(孤独)にもうちょっとシンパシーを持たなければいけないだろうと、申し上げております。
言うなれば、本当にひとりぼっちの孤独のジレンマを癒すために、小集団(特定の価値観のコミュニティみたいなもの)に帰属しようとするのかもしれません。仮にその小集団がもっと広い社会の中で、融合せず孤立しているとしてもお構いなしで。
根本原因も出来れば考慮して欲しいと。多分、キーだと思うので。
具体的な方法論としては、やっぱり、いろいろ心理学的な高い専門性を有する話にもなりかねないので、おっしゃるようなウツ病患者への配慮にも似た慎重姿勢が必要かもしれないし、そうした心理カウンセリングや精神医学の分野へ丸投げした方がいいかもしれない可能性は高いと思っています。
(それにしても、ちょっと疑問に思ってますと言っているのに、どうしてこんなにつっこまれちゃうのかしら。)
僕の見聞した範囲では、この問題提起をされた「その道の専門家」はまだいないようです。いるかもしれませんが、大きくは言っていないように思います。
心理の素人である僕が問題提起する必要はないのではないかというご意見かと思いますが、これが既に大きな社会問題として提起されていれば、それでよいです。
そういう意味では、むしろ「僕より適任のかたがきちんとした問題提起をするべきである」という意思表示と考えていただければ幸いです。
それでいかがでしょうか。
43. もと美術系 — January 15, 2012 @09:50:54
> それにしても、人権や平和問題など社会問題に深くコミットしてきて好きだった方々が最近つぎつぎと代替療法の宣伝役になっているのを目の当たりにして、絶望感のようなむなしさを感じています。
>
> 知性ってなんでしょう。
私も全く同じように感じているのですが、ヒントになると思ったのが、ツイッターで菊池さんが心理学者の渡邊芳之さんと、相関と因果を混同するような人間の性質についてやり取りされていて、これ凄く示唆に富んだ話だと思いました。
http://togetter.com/li/173628
トーマス・ギロビッチの「人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれる」にも、この議論の延長のような、認知的な誤解の例が色々載っていました。
時間的前後関係を因果関係と感じるとか、偶然の結果に法則性や因果性を感じてしまうとか、人間は誤解をしがちだけど、それはその人が愚かだから間違うのではないそうです。おそらく進化的に生じた、生存にはむしろ有利な能力かもしれなくて、多くの場合は害より益が勝るが、ただその能力を発揮し過ぎて人間は時々間違うのだという。そのよい例がニセ科学。
渡邊さんが引用されていた目の錯覚の例は、この説の意味がよくわかります。http://asios-blog.seesaa.net/article/98464529.html
その見方を踏まえた上で野呂さんの話を読むと、なんていうか凄い合点がいくんです。「野生の直感を取り戻して」なんて言ってますから。http://www.kakehashi.or.jp/?p=4369
「科学者は何の役にも立たない」「もう放射能の勉強はいい」なんて言っててヒドイですが、きっとご本人としては「直観」に従って善意で懸命に活動されているんだろうなと思いました。
直観と客観的な現実のズレを補正する確率論的なセンスみたいなものは、生得的なものではなくて意識して学ばないと身につかないものだとしたら、この人はその感覚が抜け落ちたまま一方向に振り切ってしまった例なんじゃないでしょうか。
特に、「生存」の問題が切実に感じられてしまう局面では、野呂さんみたいな「直観」で生きてる人が支持される素地が、人間のもともとの性質としてあるのかもしれないです。
44. f1npp — January 15, 2012 @09:56:58
ちょうど一つ上の「はてかん — January 15, 2012 @04:31:20」で、
「仕分け」どころか、批判活動を無軌道に拡大した結果だよね
と言われているね、これは鋭い指摘だと思うがね。
としさんの今の不快な思いを理解できるところもあるんだが、そうでないこうした見方も考え合わせてみてもらえることを希望するよ。
>菊池先生が発言しているのは、野呂さんの活動が静観していられるレベルを超えているからですよね。私はそれを全面的に支持します。根拠の無い事を吹きこまれて、生活自体を大きく変えて行動されている人、よく聞きます。食品を避ける位ならまだ良いですが、怪しげな民間療法に頼ったり、関連商法に引っかかったり、更には、一家離散も少なくありません。これは望まれる事でしょうか?
いちばん現場感のある米子さんのコメントをもう一度じっくり消化してもらえたらと思うね。
>自分が信じて正しいと考えていたことを否定されるのは訓練を積んでいなければ辛く、まずは否定的になると思います。しかし、ここを我慢して乗り越えることが、今必要とされているのでは無いでしょうか。
すでに相当の我慢もされている厳しい立場の方々に、さらに何かを強いようとしているように聞こえるが。もう少し考えてみてもらえまいか。
>菊池先生に色々言っている方おられますが、一部の方は随分上から目線なんですねぇ…
例えば本当に目上の投稿者もいるだろうからね、後輩に向かって陰に陽に「おまえは何やってんだ」と言いたくなる先輩もいるんだと思うよ。まああんまり、こういうところにこだわらなくていいんじゃないか。
45. ふぃっしゅ — January 15, 2012 @13:22:48
「思い込みで間違いをおかす可能性」をいつも意識することは大事ですね。
それとともに、今回のきくちさんの文を読んで、私は市民運動の未熟さが持つ危険性に思いを馳せています。
NGOがまだ「反政府組織」と訳されてあやしい組織を見られていた頃からしばらく関わったのですが、その活動の動機は政府や大企業などの「権力」や「開発」を巨悪にみていく陰謀論に陥りやすいところがあると思います。
批判は大事なのですが、実現不可能な理想のオルタナティブを提示するだけで行き詰ってしまいやすいですね。
なので、自分たちの活動の「ゴール」設定があやふやなまま、ずるずると組織を維持するための活動になりやすいように思いました。
そして「草の根運動」と言われていたように、地道に、強力に情報が拡散されていきやすいです。
日本ではまだそれほどの組織力はないかもしれませんが、30年ほど前から東南アジアのNGOの活動を見て、その組織力、情報の伝達力には驚くものがありました。NGOのブレインとなる中心メンバーが出した情報や資料が、国内の村々の末端までローカルスタッフによって伝えられていました。
村の人たちも、ほぼ正確にその情報を記憶しているのです。
その組織力があるからこそ独裁政権を覆すことができたのだと思いますが、「社会正義」をかかげたNGOの情報内容の真偽を見極めるだけの力や他の情報源が、本当に村の人たちにあったのかどうか・・・。
人権・平和・開発、その問題に取り組むときに、「反権力」を意識しながらも市民運動の中での権力を得るというパラドックスがあると感じています。
それがさらにトンデモに結びついている組織を見抜けないとしたら、それは社会の中に害を及ぼす危険性は大きいと思います。
46. YMN — January 15, 2012 @16:33:09
>※よく分からんが名前変更。
スパムとして読み飛ばす都合がありますので、あまり頻繁に名前は変えないようにお願いします。
単なるあらしをやっているわけではなく、気に入らないブログに乗り込んできてブログもろとも全否定すべく、ブログ主や常連を相手に論破することを目論んでいるようにも見受けられますが、それは無理というものです。
>不当に子どもの行動を制限したり、食事を制限したりすることは児童虐待であり、警察が介入すべき犯罪行為です。
食べさせないとかであればそうですが、親が良いと思っているものを食べさせる事はどこの家庭でもある事です。
また、例えばテレビゲームが良くないと思ってやらせない家庭もありますがその制限は犯罪行為ですか?
>きくちさんの言葉には子供達に対する犯罪行為を抑止する力がある、とは思わないのですか?
はい、そう思うにはちょっと説得力がなさ過ぎるという感触です。
そもそも親達は犯罪ではなくより良い事と思ってやってるわけですし。
ですので今の親達の行為が本当に悪影響がでるのであれば、定量的にお話して頂きたいというところです。
別に反対したいわけではありませんので、その点は誤解なきよう。
48. さんちゃん — January 15, 2012 @18:16:24
49. com — January 15, 2012 @19:09:31
さんちゃんさん、
ついでに言えば、何から何に名前を変えた、とか、必要最低限な何かが欠如しているようですよね。
てか、名前(wsx=wsz=f1npp、敬称略)変えたって、今のスタンスでは、過去の指針からすると削除されてもおかしくないでしょうね。
50. bamboo
— January 15, 2012 @22:10:21
そうかなあ、運動不足や栄養の偏りが子供に与える悪影響って、そんなに根拠が必要なものなの?
51. ジャンプ — January 15, 2012 @22:39:20
根拠が必要かどうかは、受け止める人によるわけで、根拠が薄くても妄信してしまう人がいるから今の事態を招いているわけで、お互い相手のやりの方が悪影響がある”思っている/思わされている”だけでは埒が明かないというのが私の所見です。
それに、危険派の母親達も、少なくとも栄養を偏らせようとはしていないかと。
であれば、そちらの方法にはこういう害がこのようにありますよということを、きちんと示せれば、おのずとより安全な方にみな流れると思うのです。
53. disraff — January 15, 2012 @23:14:41
で、いくら「栄養を偏らせようとはしていな」くても、現実に栄養失調の症状を呈している子供の例は報告されているようです。しかし母親は自分のさせている偏った食事のせいとはつゆ考えず、「放射能のせいだわ!こんなに頑張ってるのにまだ足りないの?」とて、さらに酷い事に…。
54. ジャンプ — January 16, 2012 @00:16:14
>子供のため、という視点がまるごと欠けていませんか
ええと、全く欠けていないどころか、そこが主眼なのですが・・・。#54にもそう書きましたし・・・。
>放射能は現状ではよほど極端な事をしない限り健康に影響することはありませんが、食事や運動はダイレクトに健康に影響するものです。
だからそうなのであればその後段を、どの程度の食事や運動の状態ならどの程度悪影響があるという風に提示するのが大事だという話です。
>現実に栄養失調の症状を呈している子供の例は報告されているようです。しかし母親は自分のさせている偏った食事のせいとはつゆ考えず
宜しければその報告知りたいです。
URLはありますでしょうか?
そしてそれは本当に母親の食事制限のせいなのでしょうか?
「これは放射能のせいだ!」と同レベルの「これは食事制限のせいだ!」という思い込みだと意味無いので・・・
55. Katase — January 16, 2012 @01:01:22
http://togetter.com/li/233716
56. SLEEP — January 16, 2012 @08:37:25
社民党およびその前身の社会党は拉致は北朝鮮によるものではないと執拗に言ってました。福島瑞穂が何を言おうが別にいまさら驚くべきものでもないでしょう。
平和運動や人権活動に深くコミットするような連中はだいたい社会主義かぶれで、アメリカの核兵器はけしからんがソ連や中国の核兵器は良いものだとかたわけたことを言ってましたよね。アメリカ人に言わせると沖縄になぜ米軍が必要か理解できなかった首相は宇宙人の鳩山だけだそうです。目の前の中国やソ連と言う脅威が理解できない脳内花畑が原子力や放射能のリスクの問題を理解できず、代替療法にはまったとしてもこれっぽっちも不思議には思いません。
ある程度知っている人が見れば、栄養失調の症状であるかそうでないかはわかります。で、それは現実に起きています。
低線量放射線被曝が「栄養失調とひどく似た症状」を惹起する可能性が完全にゼロとは言えないかも知れませんが、これまでの知見に照らしてまず考慮する必要がないこともわかっています。そんなものを疑っている暇に子供は死ぬか、死なないまでも成長期ですから、生涯取り返しのつかないダメージを負ってしまいかねません。
「子供のために」という視点が欠けてやしないか、と申したのはそういう事です。あるいは、栄養失調を舐めてやしませんか?
58. 技術開発者 — January 16, 2012 @12:32:37
>>放射能は現状ではよほど極端な事をしない限り健康に影響することはありませんが、食事や運動はダイレクトに健康に影響するものです。
>だからそうなのであればその後段を、どの程度の食事や運動の状態ならどの程度悪影響があるという風に提示するのが大事だという話です。
>参考) Togetter「放射線対策で栄養失調になってる子がいやしないか?のあれこれ」
>http://togetter.com/li/233716
現実問題として、今の日本の環境で栄養失調を心配するよりも、そういう神経症的な状態に親が成ってしまった場合に、子供のメンタル面での影響が現れる事を心配するべきでしょうね。これは放射線とかの問題以前にいろいろと小児精神科などでは問題になっていた話なんですけどね。なにせ「**は身体に悪い」とかいう情報が氾濫していますでしょ。そうすると、そういう有害物への強迫神経症みたいになる親も居るわけです。そして、その神経症がさほど重いものでなくても、子供へはかなり重い心気症症状として表れることもあるわけです。
一般に不登校などは思春期くらいに起きる訳ですが、低学年の児童に起きた例などを調べた結果、親が一種の強迫神経症になっていて子供に「家の外には身体に悪いものがいっぱいある」と教えながらいろいろと行動に制限を加える訳ですね。その結果として、その子供は、家から出ると嘔吐とかの症状が現れて学校に通えなくなったりしたという事例があります。
なんていうか、1960年代から1970年代の半ばまでの時代に生きていた人は、大気中核実験の影響で数千ベクレル/平米の放射性セシウムが降ってくる中で生活してきた経験がありますし、その当時はどこにも逃げるところも汚染されていない食べ物もなくて、体内に数百ベクレルの放射性セシウムを取り込みながら生きてきた訳です。その当時が幸いだったのは、「あなたは、もう取り返しのつかない汚染をうけていますから、必ず何か悪いことがおきますよ」という残酷な脅しを受けずに済んだという事だろうと思いますね。
59. disraff — January 16, 2012 @13:25:45
「より」というか、そういう強迫神経症に陥った親による子供へのダメージの極大に位置するのが栄養失調の例で、その周囲にも軽度の栄養失調や運動不足、そして仰るようなメンタルヘルスの問題が、広く裾を曳いているのだろうと思います。
「放射能は“ほかの何よりも、桁違いに”怖い」みたいな固定観念を打破できればよいのですが…。
60. 技術開発者 — January 16, 2012 @15:29:51
>「放射能は“ほかの何よりも、桁違いに”怖い」みたいな固定観念を打破できればよいのですが…。
ベラルーシの情報で踊っている限り難しい気がします。私は最近スウェーデンの情報を集めています。「そんな離れた所の情報よりも、近くのベラルーシの情報の方が信頼できる」という人には通じないのですけどね。
実はチェルノブイリ原発から吹き上げられた放射性物質はベラルーシやウクライナでは乾燥した状態で落ちた訳ですが、その後スウェーデンやフィンランドの上にさしかかった所で雨になりまして、雨とともに落ちた訳です。そのため、スウェーデンには、チェルノブイリから出た放射性物質のおよそ5%が降下した訳ですね。チェルノブイリが出した放射性物質は福島原発の10倍と言われますから、単純計算で今の日本の汚染地域の半分くらいの汚染を受けた訳です。当然ですが、スウェーデンでも濃いところ薄いところがあります。日本でも濃いところ薄いところがあるのと同じです。スウェーデンの濃いところはちょうど福島の中通りあたりの地域と同じくらいなんですね(数万ベクレル/平米というところです)。
ベラルーシのチェルノブイリから或る程度離れた地域もまた数万ベクレル/平米程度なのですが、こういった「こんな放射線被曝による症状が出た」という報告は大きく違います。ベラルーシでは、あらゆる話が飛び交うのに対して、スウェーデン少なくとも短期間の健康影響は何もない訳です。
このあたり「政府の説明」の違いも大きいですが「政府の説明を信じるかどうか」の違いも大きい気がします。実の所、スウェーデン国民にとってソビエト連邦はずっと「仮想敵国」だった面があります。スゥエーデンが高福祉国家となったのも、下手に国内で所得格差などの問題を起こすとソ連が「虐げられた労働者の仲間を救え」と攻めてくるおそれがあったためですからね。その仮想敵国の内部で起きた原発事故で自国に降ってきた放射性物質による健康影響について、まあ「政府が嘘を付く必要性」というのをスウェーデン国民は感じなかった訳です。
それに対して、ベラルーシでは政府の放射性物質の関する説明も足りませんでしたが、政府そのものもソ連が様々な問題を抱えていた時期でしたから、「政府は嘘を付くだろう」と思われていた面があります。
まあ、こういったその時の状況の違いにより、スウェーデンの疫学調査では、「発癌率がわずかに上昇するかもしれないが、それ以外の影響は観測されない」が報告され、国民がそれを信じられたのに対して、ベラルーシではありとあらゆる「こんな症状が現れる」が信じられたし、また現在でも信じられている状況にあると言えます。そういう意味では「自分はベラルーシで実際に見て、聞いてきた」というのは、その通りだろうと思います。ベラルーシでおきた事は、情報が充分になく、また、情報があっても信じることができずに、自分たちの身体に普通に起きる様々な不具合も全て「放射線の影響」と考え、その不安感によりその症状を伝染・拡大させるような状態ですからね。
61. かわかみ — January 16, 2012 @23:49:07
> 子どもの行動を制限したり、食事を制限したりすることがあったら、それこそ放射能よりもずっと大きな害があるでしょう。それがこわい
> 参考) Togetter「放射線対策で栄養失調になってる子がいやしないか?のあれこれ」 http://togetter.com/li/233716
> 親による子供へのダメージの極大に位置するのが栄養失調の例で、その周囲にも軽度の栄養失調や運動不足、そして仰るようなメンタルヘルスの問題が、広く裾を曳いているのだろう
そうですね。重度の栄養失調とまでいかないとしても、栄養不足や運動不足で体力が充分につかなかったり、あるいは、メンタル面の問題から就学において困難を抱える、といったようなことを母親ならば、もっと心配するべきでしょう。
63. zorori — January 17, 2012 @06:10:10
例えば、きくちさんは、「心配で仕方ないなら、その心理的影響も無視出来ないからいっそ避難した方が良い」というようなことも書いていて、私も、いろんなところで同趣旨のコメントをしました。低線量の影響もあるかもしれないが極めて小さい、それより大きな影響を忘れてはいけないと言っているわけです。一つのリスクを避けることは、別のリスクを招くことであるので、両方のリスクを総合的に考えなければならないというリスクマネジメントの考え方です。
一方の野呂実加さんは、一つのリスクを言うだけですから、「お互い」とは言えないと思います。
64. ijim — January 17, 2012 @09:32:52
「これは放射能のせいだ!」と同レベルの「これは食事制限のせいだ!」という思い込みだと意味無いので・・・
体に異常が認められたら医療機関に受診すればいいのですけど、科学者の説明を聞かない人は医者の言うことも信用しない傾向がありますから困ったことになることがありますね。
野呂美加さんが言っていることに影響されている人のブログを読んでいるとホメオパシーの時と同じ問題になっている気がします。
「子供の為によかれと思って」医療ネグレクトを広めているんじゃないでしょうか。
65. saitoh0619 — January 17, 2012 @10:05:50
医者にかかったとしても,「放射線の影響」と言ってくれないと納得しない,というのでは意味がないですし,「放射線の影響」と安易に言ってしまう医者なら,かからないほうがマシでしょうね。
もちろん本当に放射線の影響であれば,そのようにきちんと判断することが重要なのでしょうが。
66. ijim — January 17, 2012 @11:09:56
>「放射線の影響」と安易に言ってしまう医者なら,かからないほうがマシでしょうね。
この可能性としては極端に低いというか、まずあり得ない対応だと思います。
「放射線の影響」と言ったのならそれなりの治療方針を立てなければなりませんし。
自然回帰志向のニューエイジャーやニセ科学の人たちの医療不信の刷り込みが問題であると思います。
>#3. M.K.R — January 13, 2012 @19:45:28
>右往左往する母親たちを冷笑する人も、正しい知識をと献身的に(野呂さん含む)説いて回る方も、もう一年になろうとするので、母親たちを信じてほっておけばいいと思います。
>#8. 米子 — January 13, 2012 @21:49:24
>現代の母親は、福島から放射能が来る前からずっと孤独と闘ってきていますし、わたしは、放射能のことも、その延長線上だと思って見ています。
>#12. 放射NO — January 13, 2012 @22:15:06
>政府や学術研究者の権威へのぬぐい難い不信感があるからこそ、人々が不安になり、怪しげな説や商品にまでも手を出してしまうということがおわかりでしょうか?
>#35. ジャンプ — January 14, 2012 @15:55:41
>>子どもの行動を制限したり、食事を制限したりすることがあったら、それこそ放射能よりもずっと大きな害があるでしょう。
>とありますが、きくちさんもいたずらに不安を煽っていませんか?
といったあたり、腑に落ちるように思っています。
母親にとっての心配の種ということでは、事故前から言われてきているものに残念にも、放射能がつけ加わってしまったということであり、その上での放射能と行動・栄養とは、どちらを取るというようなものではなく、放射能にも注意する中で行動・栄養にもある意味これまで以上に気を配っていく、ということであるように思われます。
野呂さんの問題については、行動や栄養を犠牲にしてでも放射能を避けなさいというような言説になっているのかどうか、話しがちょっと飛び過ぎのようにも見えます。
68. disraff — January 17, 2012 @17:56:21
「その程度で済んでいるのならば誰もわざわざ個別エントリ立ててまで批判めいたことなど言わないだろう」とは思われないのでしょうか。
69. bamboo
— January 17, 2012 @17:54:03
以下のサイトを見ると、「放射能にも注意する中で行動・栄養にもある意味これまで以上に気を配っていく」と言うレベルではないと思います。
http://ameblo.jp/kodomotomirai/theme-10045054938.html
もちろんきちんと対応できている人は良いのです。
そうでない人を心配しているのですから。
70. f1npp — January 17, 2012 @21:34:35
(野呂女史の過剰な放射能不安の話しを聞いた → )放射能を避けるために運動・食事に制限を加え続けた → 運動・栄養不足に起因するような症状が現れた
といった流れを持つようなものを示せれば、ある程度かみ合ってきそうな気もするのだが、どうだろうかね。
>ジャンプ — January 14, 2012 @15:55:41
>「ずっと大きな」とまで仰るのであれば、定量的にお聞かせ頂きたいです。
>ジャンプ — January 15, 2012 @22:39:20
>今の親達の行為が本当に悪影響がでるのであれば、定量的にお話して頂きたいというところです。
>ジャンプ — January 15, 2012 @22:39:20
>根拠が必要かどうかは、受け止める人によるわけで、根拠が薄くても妄信してしまう人がいるから今の事態を招いているわけで、お互い相手のやりの方が悪影響がある”思っている/思わされている”だけでは埒が明かないというのが私の所見です。
>ジャンプ — January 15, 2012 @23:05:44
>そちらの方法にはこういう害がこのようにありますよということを、きちんと示せれば、おのずとより安全な方にみな流れると思うのです。
>ジャンプ — January 16, 2012 @00:16:14
>どの程度の食事や運動の状態ならどの程度悪影響があるという風に提示するのが大事だという話です。
>そしてそれは本当に母親の食事制限のせいなのでしょうか? 「これは放射能のせいだ!」と同レベルの「これは食事制限のせいだ!」という思い込みだと意味無いので・・・
71. YMN — January 17, 2012 @22:14:06
「子供の時にそれを食べて98歳で亡くなったおじいさんがいるそうな」ということで、答えは「本当だ」というものでしたが、通じない人が多数いたようです。
なお、中島らもさん自身も結局それを食べることになり、その後亡くなってしまったのでした・・・。
煙草を止めたからといって喫煙暦のリスクはリセットできませんし、アスベストなどもそうです。
放射線の場合、被曝の履歴が同様な形で残留するのか、あるいは一過性のものなのかそのあたりの詳しいことは分かりません。
もちろん仮に一過性であっても、汚染された環境では被曝し続け結果的に積算で利いてくることになります。
良く分からない中で様々な不安要因が勘違いしたりゴッチャになったり、やたらと不安が増大してしまうことになりがちなようです。
それで、思い出したのですが、「1日寝ないと睡眠不足で死ぬ」という説があり殆ど知られていません。大学時代の卒業設計で徹夜した翌日、製図室のソファで亡くなっていた先輩を知っています。(実話)
低線量放射線の影響も重要かもしれませんが、こちらの方がはるかに危険。
73. 福一 — January 18, 2012 @10:24:07
>http://ameblo.jp/kodomotomirai/theme-10045054938.html
ご案内ありがとうございます。見させて頂きましたが、子供の活動や食事を少なくさせていたようなことにあてはまるのはどちらになりますでしょうか。
食材を西日本に求めた、一時避難した的なコメントは見られるようなのですが。
74. ijim — January 18, 2012 @10:54:31
という記載がありますから、ここに集う人たちはタンパク質を殆ど摂取していない可能性がありますよね。
ネットで「タンパク質 不足」と検索してみると、浮腫、倦怠感、爪や髪、皮膚などの状態が悪くなる、抵抗力が低下する、抜毛が増える、貧血になるなどの症状が出ることが分かります。
75. 福一 — January 18, 2012 @11:32:02
>>魚、肉、卵、乳製品は一度も摂取していません
この例の場合、下記の追記もあるようですから、原発事故を機に食事の内容を変えたようには見えないのですが。
「震災前から動物性は摂取していませんし、3か月毎に検診を受けていますが、栄養失調と診断を受けたことはありません。」
76. 裕二 — January 18, 2012 @12:49:38
>煙草を止めたからといって喫煙暦のリスクはリセットできませんし、アスベストなどもそうです。
タバコやアスベストのリスク要因や発ガンメカニズムは良く知られているようですね。
>放射線の場合、被曝の履歴が同様な形で残留するのか、あるいは一過性のものなのかそのあたりの詳しいことは分かりません。
放射線の影響も良く知られていると思いますが、「詳しいこと」とは何を知りたいのでしょうか?
>もちろん仮に一過性であっても、汚染された環境では被曝し続け結果的に積算で利いてくることになります。
人類が誕生する前から地球上で放射線の影響が無い時期は無い。
また、人間は必ず死にます。死に方の問題はあるでしょうが・・
ということを考えると、放射線が明らかに高い地域の人は覗いて、無闇に恐れず人生をしっかり生きることが重要だと思います。
>この例の場合、下記の追記もあるようですから、原発事故を機に食事の内容を変えたようには見えないのですが。
原発前からの食生活の影響が今になって写真のような症状に現れたのかもしれませんし、これだけの情報では何ともコメントしようが無いですね。
というか医師ではない私には判断付きません。
こういう症状をネットで訴えているよりも医療機関に受診する方が得策だと思いますけど、子供の場合には医療ネグレクト、児童虐待になっちゃうんじゃなでしょうか。
これってきくちさんの仰っている「孤立」そのものですよね。
78. 福一 — January 18, 2012 @14:17:31
>こういう症状をネットで訴えているよりも医療機関に受診する方が得策だと思いますけど、子供の場合には医療ネグレクト、児童虐待になっちゃうんじゃなでしょうか。
>これってきくちさんの仰っている「孤立」そのものですよね。
原発事故前からあることと、放射能がつけ加わったことによって新たに生じていることとの見分けをもう少ししてみたいと思います。
79. bamboo
— January 18, 2012 @17:45:36
そこで紹介されている症状は、低レベル放射線では起きない反応ですから。
下痢や鼻血、皮膚症状が出る急性放射線障害は、もっともっと高レベルの放射線によるものです。
いずれにしても、放射線を恐れるあまり、子供の健康に悪影響を及ぼしている例と思われます。
80. zorori — January 18, 2012 @21:46:16
私も、そんな気がします。元々、低たんぱくの食生活だったところへ、母親の不安感がきっかけでいろんな症状が出てしまったのではないかと。口内炎や鼻血が出るほどの急性障害を引き起こすには桁違いの被曝が必要ですからね。
ちなみに私は悪性リンパ腫で喉近辺への放射線治療を受けました。総線量は30Gy程度ですから,照射部分への影響は激しく,ヒゲはほとんど無くなり,唾液は出なくなり,味覚は全く無くなりました。しかし,外見上は皮膚が乾燥しやすくなった程度で,鼻血は出ませんし,医者も心配していた口内炎も有りませんでした。現在でも,唾液の後遺症は残っていますが,他はほぼ元に戻りました。30Gyは,概ね0.6mSvの50000倍ですけど。晩発性の発がんリスクは当然増えています。
81. 技術開発者 — January 19, 2012 @15:05:50
>また、母親自身も、放射線ノイローゼになることのないように、常に気持ちを引き締めて掛からないといけないでしょう
こういう話になるのは、日本でメンタル系の話をすると「常に」といっても良いことなので、とくにはたなかさんをとがめ立てする気もないのですが、まあいきかがりの引用ということで引用させていただきます。
仕事場のメンタルヘルスの話で良く言うのは「メンタルヘルス環境」ということなんですね。単純に言いますと、同じぐらい仕事に追われるきつい仕事場があったとしまして、労働者が互いに「きついなぁ〜」とか愚痴がこぼせて「まあ、やらないと終わらないから頑張るか」とか励ましあえる仕事場と労働者が孤立して自分の割り当てをこなすのに汲々としていて、誰か愚痴でも言おうものなら「甘えたこと言うな」と叱責が周りから飛んでくるような仕事場で、どちらがメンタル疾病の発症率が高いか?みたいな話なんですね。おそらく、皆さんは、「メンタル疾病は仕事のきつさから起こるのだから、そんな環境は関係ない」と思われているんじゃないかと思います。
実の所、この環境あるいは雰囲気という方が適しているかもしれませんが、定量化が難しくてなかなか統計的に「環境(雰囲気)がこうだとこの程度メンタル疾病の発症率が上がる」とか言えるものでもありません。それに対して、仕事のきつさなどは或る程度定量化がききますので、どうしても、「仕事のストレスとその負荷時間と発症の関係」として捉えられやすいのですけどね(労災の認定などにも周りの雰囲気みたいなものは入ってきません)。ただ、メンタルヘルス問題を扱う人間は「環境の影響というのはある」と思っていますし、労働安全衛生問題として考えるときには「仕事場の雰囲気の改善」みたいなことは重要だと思っています。なかなか、提案しても実現が難しいのですけどね。
なんていうか、「母親の孤立」の問題というのもその場にできあがっている「環境(雰囲気)」の問題として少し考えて見て欲しいのですけどね。
技術開発者さんに先にいわれてしまったのですが、
早い話が
>常に気持ちを引き締めて掛からないといけない
と思うからノイローゼになるのでは?
83. ijim — January 19, 2012 @17:15:26
なんだか色々と考えられますけど、カルトにハマる人、カルトに勧誘する人特有の傾向があるように感じます。
非常に単純な因果関係を強調する人がいて、その因果関係で得心した人がいて関係が成り立っているというか、言ってみれば「100%自分以外の原因」か「100%自分が原因」かという感じでしょうか。
実際の事象は様々な原因が重なってたまたま起こることが多くて、他人に比べて極端に不幸なことが起こっても偶然が重なった事が多いのですけど、「先祖を供養しなかったから」とか言われるとつい壺を買ってしまったりするみたいですよね。
単純な因果関係なら単純な対策で防ぐことが出来ますから。
「一人目は母親の毒を出すために流産した」なんて言われるとやっぱり納得して砂糖玉を買ったりするんでしょう。
今回も「放射能」は分かりやすくて、野呂さんの対策も単純で手を出しやすい。おまけに科学者や医師より歯切れがよくて「絶対」と言いきっているから惹かれてしまうんでしょうね。
84. captnemo — January 19, 2012 @21:56:06
85. zorori — January 20, 2012 @21:58:43
>どうもジャンプさんの問いかけに対する受け止めがずれているように見えてしまうのだが。定量的となると厳しそうに思うが、・・・
定量的説明でジャンプさんは納得するかもしれませんが、母親の不安感は簡単にはなくならないことは実証されています。事故直後から,専門家の定量的説明はさんざん、なされていますが,全然信用されず、むしろ反発を招いています。そこが問題になっているのだと思います。例えば,国立がん研究センターは,運動不足,栄養不足などのリスクとの比較データも事故後早々に出しましたね。
http://www.ncc.go.jp/jp/shinsai/pdf/cancer_risk.pdf
発がんリスク『生活習慣と放射線』比較(国立がん研究センター)
しかし,「それは,外部被曝であって,内部被曝はずっと恐ろしい」などの反応が返ってきます。もちろん,内部被曝も程度問題で,シーベルトに換算する方法なども紹介されているのですが,不安は無くなりません。
また,畝山智香子さんの「「安全な食べ物」ってなんだろう?」では,放射能暴露と様々な食品の比較が分かりやすくされています。
フライドポテトに含まれるアクリルアミドが問題になっていますが,平均的な食事でのアクリルアミドの摂取量は、1〜4μg/kg体重/日で、放射能暴露に換算すると、82〜320mSv相当だそうです。
YMNさんのネタ「焼きじゃがいもに味噌」も今回の放射線被曝に比べれば桁違いに危険とも言えます。不安になっている放射線は1mSv以下のレベルですから。しかし,このような計算も測定値も信用出来なくなっていれば,不安は消えません。
いくら衛生上は問題ないと説明しても、便所の汚水を浄化した水は飲みたくないのと同様に、放射線への不安感も自然なことだと思います。そのうえで、気長に説明し続けるしかないと。
86. f1npp — January 21, 2012 @01:14:30
>事故直後から,専門家の定量的説明はさんざん、なされていますが,全然信用されず、むしろ反発を招いています。そこが問題になっているのだと思います。例えば,国立がん研究センターは,運動不足,栄養不足などのリスクとの比較データも事故後早々に出しましたね。
何だかまだずれを感じてしまうんだが。説明という面では、個別のリスクの横並び比較では足らない、ということでは? 従来あるリスクの一つ一つに比べて小さい、で済ますのではなく、仮に小さくとも今までは気にしなくて良かったリスクを新たにしょわせている、という意識が要るんじゃないかと思えるがね。
しかも、3/11の事故発生以降も何だかんだとへまが繰り返され、放射能リスクが一方向に低減されている(気にしなくて良くなる方向に行っている)という実感も薄いしね。放射能拡散源の福島第一原発でもまだまだ、もうへまはしでかさないだろうとは、たいがいの国民から見られていないんじゃないか。
さらに言うと、例えば原子力のど真ん中にいる山名さんなどは、これまでの原子力の在り方の問題をかなり率直に認め、反省もしているんじゃなかったかな。そんな中で、放射能リスクについてやたらと大丈夫だと言い張るかのようであるのは、かえってありがた迷惑だかひいきの引き倒しだかになってしまいかねないようにも見えるがね。ALARAの精神にもどこか反していそうだしね。
リスクについては、大きいリスクほど気にするべき(考慮するべき)と考えるのが合理的だと思います。
「今までは気にしなくて良かったリスクを新たにしょわせている」という考え方もわからなくは無いですが、どちらかと言うと
「今までは気にしていなかったリスクが気になるようになった」という方が正しいかと思います。
何が気になるかというのは、そもそも合理的なものでは無いと思うので気になること自体は仕方ないと思いますが、生きていく上ではそれをある程度理性・知識でコントロールしたほうが良いと思います。一般の会社の業務課題でも優先順位をつけて対処するのが当たり前で、その場で気になった課題を場当たり的に対処するやり方ではきちんとした成果は出せないですよね。
zororiさんが出された例から言えば、放射線のリスクがどうしても気になるのであれば、マクドナルドのポテトを食べる回数を減らせば十分お釣りが来るのでは無いでしょうか?
【一応定量的に確認】
ポテトMは135g(公式ホームページの栄養情報より)
フライドポテトのアクリルアミド含有量 512μg/kg(wikipediaより)
体重70kgの人が週に1回ポテトMを食べると0.14μg/kg体重/日の摂取量となるため、11mSv相当となりますね。
88. zorori — January 21, 2012 @14:23:14
それは、原発の是非の論点ですね。ちなみに私は原発はリスクは小さいが、一旦事故が起きた時のハザードが大きいとおもうので、反原発です。ただ、今問題になっているのは、原発推進だろうが、反原発だろうが、現時点で事故が起きて何がしかの放射能が漏れ、被曝があるという事態にどう対処するのがよいかということで、わずかな被曝を避けるために、大きなリスクを招く行為は得策ではないと言うだけのことです。
もちろん、人間はリスクの大きさだけでは判断しません。たとえどんなに小さなリスクでも、放射能は嫌だと言うのなら、それは個人の選択の問題です。同じがんになるのでも、放射線が原因だと我慢できないと考える人もいるかもしれません。しかし、定量的云々と言いながら、小さなリスクを大きなリスクと勘違いしているのは不幸なことです。
今までの経験では、その両方がない混ぜになっている人が多いです。リスクは気にするほど大きくは無いと説明すると、リスクの大きさの問題ではないという答えがしばしばかえってきます。しかし、更に話を続けると、説明を信用していないだけで、リスクは大きいと思っているようなんですね。それでいて、リスクが小さいことを保証して欲しいようでもあります。でも、そんな補償は信用出来ないというのですから、どうしようもありません。
f1nppさんは、リスクを定量的に説明すれば、ジャンプさんとの話もかみ合ってくると書いていますが、そんな説明は信用していないようですし、リスクは小さくても気になるというのなら、定量的な説明は無意味でしょう。
89. f1npp — January 21, 2012 @20:37:13
>「今までは気にしていなかったリスクが気になるようになった」という方が正しいかと思います。
>放射線のリスクがどうしても気になるのであれば、マクドナルドのポテトを食べる回数を減らせば十分お釣りが来るのでは無いでしょうか?
これだけでは相手に響かないだろうね、という話しなんだが。不安な方々に対してこうした話しだけで本当に済むものか、もう少し考えを進めてみてもらえるとありがたいね。
>89. zorori — January 21, 2012 @14:23:14
>>仮に小さくとも今までは気にしなくて良かったリスクを新たにしょわせている、
>それは、原発の是非の論点ですね。
違うよ。
>今問題になっているのは、原発推進だろうが、反原発だろうが、現時点で事故が起きて何がしかの放射能が漏れ、被曝があるという事態にどう対処するのがよいかということで、わずかな被曝を避けるために、大きなリスクを招く行為は得策ではないと言うだけのことです。
始めからこちらのリスクの方の話しをしてきているね。
>リスクを定量的に説明すれば、ジャンプさんとの話もかみ合ってくると書いていますが、
書いていないよ。
>そんな説明は信用していないようですし、リスクは小さくても気になるというのなら、定量的な説明は無意味でしょう。
無意味ではなく、足らないと言っているんだがね。信用され、反発を招かないように努める上でね。
もうやめますか?
91. 技術開発者 — January 23, 2012 @07:57:44
別な所で客観的事実と主観的価値観は違ってもかまわないという話を書いたのですが、そのあたりの切り分けの問題の様な気がします。
宝くじは還元率から見ると損であるという客観的な事実があっても、自分は宝くじを買うのが好きだから買うという主観的価値において買うことには何ら問題はありません。しかし、だからといって当選もしていない宝くじを握りしめて、高額な買い物の契約を結ぶ人が居たら、それは止めた方が良いことになります。なぜなら、その行動は既に主観的価値の範囲を飛び出して、高額な買い物という客観的に問題を生じる行為に入っているからです。そして、その際に止めるために何を言うかという話になるなら、どうしても「宝くじが当たる可能性は低い」という客観的事実の指摘になる訳です。
低線量被曝の問題は或る意味マイナス宝くじの問題となる訳ですが、低線量被曝において健康に障害が起きる可能性は客観的事実としては極めて低い訳です。これは、宝くじで高額な当選の可能性が低いことと類似します。しかし、そのような客観的事実と別に「低線量であっても放射線被曝は嫌である」という主観的な価値観は存在しますし、それは「宝くじが好きだから買う」と同じように存在してもなんらかまわないものです。その主観的価値が主観的に把握される範囲を踏み越えて、他の健康障害を引き起こす様な客観的行為を引き起こすというのは、或る意味で「宝くじが好きだから買う」という主観的価値を踏み越えて、高額な買い物という客観的な問題を起こすのに類似します。そして、その客観的な事実としての問題行為を止める際にはどうしても、低線量被曝において健康に障害が起きる可能性は低いという話を出して、問題行為が引き起こすリスクとの比較に成ってしまうわけです。
かつてテレビに何度か登場した「宝くじを百万円買って一等を」というたぐいの企画。百万円買っても一等が当たる確率は三千分の一程度にしかならないのですが、当選発表日に司会者のタレントががっかりした様子で「なんだつまらない・・・」と、まるであたらなかったのがおかしいといわんばかりの反応。百万円も買ったという皮膚感覚の方がはるかに大きな説得力を持ってしまう。こんな企画、視聴率に貢献するならばそれでいいということなのかもしれませんが、私にはお金の無駄遣いとしか思えない。
したがって、非常に低い確率を人に説明するためには、数値の低さだけ提示しても説得力に乏しく、工夫が必要と思われます。例えば、以前、このブログで出てきたkenさんの説明は、かなりインパクトが強く印象的だったので引用します。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1171275645#CID1171370593
>普通、人は「期待値」を念頭に宝くじを買うわけではなく、皆一等を夢見て買うわけです。これがあたる確率は「他人が頭の中で思っただけのトランプ」を4回 続けて当てることができる確率と等しいそうです。もし2回も続けて当てれば立派な超能力者(すなわちそんな人物はいない)と言えるでしょうから、4回など というのはわれわれの現実の生活での出来事としては「確実に起こらないこと」と考えてよいでしょう。
93. ようよう — January 24, 2012 @23:24:09
ストロンチウムは重いので飛ばないといわれていたのが、横浜で見つかったり、しかもその発見先が築5年のマンションの屋上なのに「核実験時代の飛散物」と説明されたことがありました。
莫大な税金を投入されて作られたSPEEDIの情報がなぜか国民には公開されず、米軍には震災後すぐに渡されていたという報道もありました。
私も子供を持つ母親の一人ですが、要するに信頼できる情報が見つからないのです。バズビー氏やガンダーセン氏のいうことを100%信頼しているわけではないですが、素人にボランティアで除線活動をさせようとしたりしている政府の対応などをみているとまったく信用できないのですよ。
個人的な体験ですが、現在3歳の子供が生後2ヶ月から重度の食物アレルギーでした。でそのとき、いろいろな医師に会い話を聞いてみたのですが、医師によって見解も治療法も異なるため、最終的には自己判断でいろいろなことを決めていくしかなかったのです。ほかのアレルギーのこどもをもつ母親で途中で怪しげなホメオパシーなどにはまって子供がまったく治らなくなってしまった人もいます。母乳レベルでのアレルゲンはまったく影響がないので母親の食事が通常どおりでよいというのが最初の医師の判断でしたが、どんどん悪化していったのでアレルギー治療と除去食指導で評判の高い医師のところに通い始め治療していったところかなり改善されました。除去食療法は多分一般的な治療法ではないのでしょうが、私の知っている範囲ではこの医師のところに通っている子供は経過のよい子が多かったです。
アレルギー反応というのも、低線量被曝の話と似たところがあり、確立が低くてもものすごい少量のアレルゲンに反応することはあります。特に過敏な子供の症例になってくると、医師には認めてもらえても、知人の健康体の子供をもつお母さん方には「そんなことってあるの?考えすぎなんじゃない?」といわれてしまうことが多いのです。シックハウスや電磁波の問題など、どこまでが気にしすぎでどこからが過敏な体質のため実害が出ているのか、世の中にはわりと科学的な線引きが難しいことが多いのではないかな、と子供の体験を通して私は考え方が変わりました。
EM菌に関しては、部屋に散布するとなると非常に効果に疑問を感じます。
しかし、植物には菌根菌などで効果があること、また私自身も米ぬか散布の有機ガーデニングなどで明らかに植物の育ち具合が変わったことなどの経験から、何らかの生物体へのいい影響がある場合もあるのでは、と思うんですよね。結果的に健康なら排泄力も高いわけでその程度には肯定的にとらえてます。でも飲んだりはしませんが。せいぜい発酵食品つながりで糠漬けと納豆食べている程度です。
ただ、申し訳ないですが、食品に関しては、政府自体の発表が後出しのように「あ、これもやっぱり基準値超えてます」というのが続いているので、非科学的といわれようがなんといわれようが、ある程度原発周辺エリアの東日本の食品を避けざるを得ないです。特に子供の口にはいるものに関しては。これに関しては菊池先生はどのようにお考えですか?
情報が遅いので正しく恐れるということが非常に難しいのです。先日もNHKの特集で東京湾のかなりの汚染が発表されたところですが、政府は江戸前の魚に別に規制はかけていません。今後生物濃縮が進むことは予想できると思うのですが、これに関しても保安院などは当初「海で希釈されるので問題ない」の一点張りでしたよね。これは科学的に正しい態度だったのですか?
94. f1npp — January 25, 2012 @07:37:39
>93. ブランク永井 — January 23, 2012 @17:27:16
これも残念ながら、信用されずに反発を招くだけの話しに終わってしまっているように見えるのだが。宝くじの話しを持ってくるというのもまずい方に働きそうに思えるしね。
一つ言い足しておくと、宝くじは計算、被曝は疫学調査、ではなかったかな。
95. TAKESAN — January 25, 2012 @08:50:44
>ようよう さん(2つ上のコメント)
畝山智香子氏の『「安全な食べもの」ってなんだろう? 放射線と食品のリスクを考える』を読む事をお勧めします。
それから、「野呂氏を批判する事」と「政府を”批判しない”事」は別の問題なので、野呂氏を批判する人に、じゃあ政府は信用出来るのか、と訊くのは的を外していると思います。両方に問題があるのなら両方批判する、というだけの話なので。
ところで、医師といってもピンからキリまでいますよね。「藪医者」という言葉もあります。私自身も昨年に誤診されて大変な目に遭いましたし(さほど深刻では無かったのが幸い)。医師と一口に言ってもそれは集団で、知識や技術は、ある範囲で散らばっている訳です。なので、方針にも違いが出てきます。
ただし、それは概ね、医療として認められている方法の範囲内に留まる、とは言えます。あるいは、治療法のリスクと便益を勘案しての違いかも知れませんし、医師によってはパナーナリズム的に、他の方法を提示せずに最善と考える方法を紹介する事もあるでしょう。
アレルギーと、放射線による障害とは、具体的なメカニズムが全然異なるのでは? 共通しているのは単に、少量で何か起きる可能性、という概念的な部分だけだと思いました。
電磁波過敏症や化学物質過敏症は、一般に認められた疾患の概念では無いと思います。こういうのは、集団を観察し、「他の要因の影響を除去」してデータを集めて初めて判るものです(何故なら他原因の可能性があるから)。
中には、刺激に非常に敏感な個体(ヒト)というのはあるのかも知れませんが、それについては、理論的にあり得るかどうか、という考察と、一事例研究的アプローチが重要となるでしょう。ただし後者は、意図的な介入には倫理的制限が加わるでしょうけれども。
こちらのエントリーに関連する事を、ちょうど自分のブログで書きました。
http://d.hatena.ne.jp/ublftbo/20120124/p1
私はきくちさんの意見に賛同するものですが、きくちさんも相当に言葉足らずです。「これまで散々言ってきた」というのであれば、せめてもっと具体的詳細な指摘くらいはあっても良かろうと思います。少しでも懐疑的に見る人を考慮するのならば。
もちろん、そこまでやってもちゃんと読んでくれない、というのであれば、もうそんな人の事は構う事はありませんけれども。説明する側の配慮にも限度はありますし、読む側も労力を惜しむべきではありませんから。
96. TAKESAN — January 25, 2012 @09:15:20
医師というのは、基礎的な学問を修め国家試験に受かった人達ですから、その依って立つ知識は「科学」です。つまり、基礎的な物理や化学を基盤として、それら加え医学の専門知識、解剖学や生理学などを学んでいる訳ですね。だから、一般には、それらに基づいてものを言っている、という事が期待されます。
しかし、野呂氏などが言っているのは、初めから逸脱しています。ある意味で反科学を基盤にしているので(それでいて科学の用語を散りばめる)、信頼の度合いが全く違います。いわゆる、同列に扱えない、というものです。
もちろん、医師にも逸脱する人は存在するでしょう。ホメオパシーを本当に効くと信ずる医療従事者があるように※ 分母が巨大なので、そういうのが「出てしまう」のは避けられませんが、概ね妥当な範囲に収まる、という事です。野呂氏的な論者は普通少数派です。だからこそ、スタンダードに反発する、という面で支持を受けたりするのですから。
それでも、ホメオパシーを支持する麻酔科医の存在などは、いくら考えても信じがたい話ではあります。
例えの話を実際の話と取り違えるというのはきわめて程度の低い誤読の一種です。まあ、「さもありなん」ですが。
98. zorori — January 25, 2012 @21:27:40
政府が信用出来ないから、野呂氏やバズビー氏を信用すると仰っているのではなさそうですから、それは良いのですけど、「政府が全く信用出来ない」というのも極端ではないでしょうか。そもそも,政府は大きな組織で多くの人が関わっているのですから,間違いもあれば,すばらしい仕事もします。ようようさんがそうだと言うのではありませんが、期待や要求が高すぎると、いくつか不手際があるだけで、逆方向に極端に振れることは人間の心理ではよくあります。羹に懲りてなますを吹くです。
>「あ、これもやっぱり基準値超えてます」
基準値を超えれば危険というのは世間によくある誤解です。基準値とは,管理のためのもので,超えたからといって危険というのでは困ったことになるのは少し考えれば分かります。基準値以下は合法ですので,規制出来ません。危険な状態ぎりぎりまで規制出来ないというのでは,非常に危うい綱渡りの状況になってしまいます。危険な量にはそもそもバラツキが有りますし,個人差や測定誤差もあります。そのため,安全率というものが必ずあり,食品関係では100倍以上となっています。基準値を超えれば,何らかの措置を行い,現実に被害が出ないように管理します。原発事故以前から,食品の基準値違反が時々報道されていて,「直ちに健康への影響は無い」というフレーズは使われていました。
それから,基準値は安全とは関係なく,現実的に管理出来るかという観点からも決められています。伝統的に食されてきた食品は,安全率が低いものが有ります。そうしないと,食べられなくなるからです。ひじきなどがその例です。それに対して,放射線は平常時では現実に管理出来ますから,非常に安全率を大きく取って有ります。そのため、事故の時は基準値を超えるという事態になりやすいのですが、それはそれだけ管理が厳しいということだと思います。
もちろん、基準値を超えても良いと言っているのではありません。余裕を持った状態を保つために、管理上の何らかの措置が必要になりますが、健康被害が出るかどうかは、基準値超えの程度次第です。
具体的に、基準値と実際に健康への影響がある量との関係がどの程度かについては、次の松永和紀さんの記事などが参考になると思います。事故から間もない3月24日の記事です。
「適切に怖がりつつ安心して食べるために〜自分で計算しよう!」
http://blog.goo.ne.jp/wakilab/e/bd31dc95883dafbff426c3eca673eb24
99. りとます — January 27, 2012 @13:03:54
野呂美加『ニセ科学批判者が誤解する科学』(大阪大学出版会)
100. auroisfjw489052 — January 28, 2012 @18:20:45
http://onigumo.kitaguni.tv/e1872179.html
菊池誠さんの野呂美加さん批判については以下の記事にも書いているが、この記事で私が最も言いたかったのは、菊池さんが野呂さんの提唱している放射能対策について何ら具体的理由も示さずに「効果がない」と断言したり、東京で被曝によって鼻血や下痢の症状が出ることはあり得ないと断言していることだ。これはとても科学者として責任ある発言とは思えない。
菊池誠さんの野呂美加さん批判は科学的か?
私は菊池氏の「ニセ科学批判」自体を批判するつもりはない。世の中には効能や効果がよく分からない健康食品などがいろいろ出回っており、私も基本的にはそのようなものは信じていない。だから、効能もたいしてないのに高価な商品を売り付ける詐欺的商法に注意喚起することはまっとうだと思う。しかし、菊池氏の放射能や被曝に関わる発言はあまりにいい加減でお粗末としか思えない。
最近になって、また「野呂美加さんと『チェルノブイリへのかけはし』についてもう少しだけ」という記事を書いているが、相変わらず「野呂さんが言っていることや書いていることは基本的におかしい、まあだいたいはでたらめと言っても過言ではないだろう・・・」と、根拠も示さずおよそ科学者とは思えない書き方をしている。野呂さんを貶めているも同然だ。
野呂美加さんが推奨しているEM菌も菊池氏は効果がないと断言する。ツイッターでEM菌の効果について書かれていたものを見た記憶があるが、EM菌についてはどの程度研究や実験が行われており、効果があるという結果が出ているのだろうか? そう思っていたら、以下のtogetterを見つけた。まとめ部分だけではなくコメントも参考になる。
EM菌(有用微生物群)と丸山ワクチンの経緯が似てくる可能性
このまとめを作られた@Ani2525さんによると、菌がカリウムと勘違いをしてセシウムを取り込むと、人体ではセシウムやカリウムではなく菌が入ってきたと思い、体内に蓄積されないという理論があるようだ。
また生命体はストロンチウムもカルシウムと勘違いし、カルシウムが好きな菌がストロンチウムを食べるが、人体ではそれを菌と認識する・・・そういうことのようだ。確かバズビー氏も似たようなことを言っていた。バズビー氏は、ストロンチウムを取り込ませないためにカルシウムの摂取が有効なのだと。
EM菌にはいろいろなタイプがあり、納豆菌、酵母菌、乳酸菌などが入っているという。ならば、飯山一郎氏の提唱する乳酸菌が効果があるというのも頷けるし、味噌なども同じことが言えるだろう。
またキノコのことにも触れられていて興味深かった。原発事故の当初から、キノコは放射性物質を取り込みやすいことが報じられていたが、キノコはセシウムを吸着しやすい菌類なのだ。菌類が放射能に対して特別な力を持っているというのではなく、単にカリウムと間違えてセシウムを取り込んだり、カルシウムと間違えてストロンチウムを取り込む・・・。こう考えると、なるほどと思えてくる。
もちろんこれはまだ仮説であり実験途上のようだし、メカニズムも明確になっていない。また、このような情報があるからといって、私は被曝した方たちにEM菌を飲みなさいとか、乳酸菌を利用しなさいと推奨するつもりはない。その判断は各自でやっていただきたい。
私が言いたいのは、冒頭に書いたように菊池氏のように何の根拠も示さずに「効果がない」と断言するのは不適切であるということだ。現在の科学で証明できないからといって科学者が「根拠がないデマ」と断言し、菊池誠氏を信じる人たちがそれを拡散させている状況はどうかと思う。@Ani2525さんのtogetterにも菊池誠氏の関係者と思われる方たちが誹謗中傷コメントを入れたようだ(削除されているが)。どうしてそこまでムキになって批判や攻撃をするのだろう。実に大人げない。
■菊池誠さんの野呂美加さん批判は科学的か?
http://onigumo.kitaguni.tv/e1848507.html
チェルノブイリの原発事故の被害者の子供たちの保養活動をしている「チェルノブイリへのかけはし」の野呂美加さんの名前でGoogle検索したら、なんと「かけはし」のホームページではなく菊池誠さんによる野呂さん批判のページがトップに出てきて仰天した。
野呂美加さんと放射能対策(kikulog)
私もチェルノブイリの子供たちの保養活動にちょっとだけ関わったことがあり、野呂美加さんのことは以前から存じていた。彼女はご自身の活動を通じてチェルノブイリの事故による放射能の健康被害などについてはよくご存じの方だ。一方、菊池誠さんといえば、ニセ科学批判で有名な大阪大の教授で物理学者だ。私も「ニセ科学と陰謀論」という記事で取り上げたことがある。その菊池さんがなぜ野呂美加さんをここまで批判するのか?
菊池さんは野呂さんの主張が「かなりめちゃくちゃで、科学的にはまったく信頼できないことがわかります。そして、その科学的に信頼できないかたが、さらに怪しい放射能対策を勧めているところが問題です。放射能の知識そのものがかなりダメなので、対策ももちろんダメで、そこにEM金やらなんやらが顔を出すわけです」と手厳しく批判している。
どうやらその根拠は野呂さんの支持しているクリス・バスビー氏や肥田舜太郎氏の主張が、信頼できないかららしい。ここで???となった。なぜなら「バズビー氏個人はかなりめちゃくちゃなことを言う」と言っていながら、その「めちゃくちゃ」だという主張について具体的に指摘していないし、バスビー氏のめちゃくちゃさを解説している論文などを紹介しているわけでもない。いったいバスビー氏の主張のどこがどうめちゃくちゃなのだろう?
バズビー氏はバンダジェフスキー氏の研究に基づいて意見を述べているのだが、バンダジェフスキー氏はチェルノブイリ事故で亡くなった多数の患者を解剖し、臓器などに蓄積した放射性セシウムと病変の関係を研究し、また動物実験を行って論文として発表しているのだ。菊池氏はバンダジェフスキーの研究をも否定するのだろうか? ならばその理由を科学的に説明すべきだ。
また、肥田氏の体験にもとづく話しには一定の敬意を払うといっていながら、鼻血や下痢が内部被ばくのせいだという主張には同意できないらしい。菊池氏は、今回の福島の原発事故のあとの鼻血や下痢などの症状は低線量被ばくによるものではないと断言する。しかし、その根拠として提示している理由は意味不明だ。
口や食道、胃腸などの粘膜は皮膚よりも放射線の感受性が強く、がんの放射線治療などでは低線量でも炎症を起こすことが知られている。以下参照。
放射線治療による副作用とその対策(がんサポート情報センター)
『原子力が答えではない』要点翻訳(2)鼻血・下痢・発疹は被曝症状、スリーマイルでも隠蔽されたα線・β線核種、IAEAとWHOの癒着で世界はおかしくなった(中鬼と大鬼のふたりごと)
福島の原発事故後に東北や関東などで鼻血やのどの痛み、下痢の症状が増えたという話しがあるが、それは何らおかしいことではない。何しろ、原発が爆発した3月には首都圏ですら大量の放射性物質が飛散し、場所によってはかなりの汚染を受けたのだ。首都圏の深刻な汚染は小出裕章氏らの調査でも報告されているし、市民の調査でも明らかになっている。しかし、菊池氏は鼻血や下痢の症状が出るのは桁違いに多く被曝した場合だとして、東京ではありえないと言っている。そもそもその認識が甘い。自分の甘い認識のもとに、野呂さんを批判するのであればとんでもない話だ。
さらに菊池氏はEM菌による対策を紹介する野呂さんに対し、「・・・臨床的に確認されていません。もちろん、放射能には効果ありません」と断言する。EM菌の効果については以下のような記事があり、チェルノブイリで被曝した子供たちに服用してもらって実験を行っている。これが事実であるなら、EM菌の効果を安易に否定すべきではないだろう。
EM技術による放射能被曝対策(デジタルニューディール)
また、味噌が効果的であるという話しはよく知られている。これは長崎に原爆が落とされたときに、聖フランシスコ病院の院長であった秋月辰一郎氏が職員に塩と味噌を積極的に摂るよう命じ、職員らには原爆症の症状が出なかったことによる。この話しはインターネットではあちこちで紹介されている。以下はその一例。
被曝に対する、天然塩と味噌の力。
このようなことから、肥田舜太郎氏も味噌の摂取を勧めているようだ。また、放射線に対する味噌の効果についてはマウスを使った実験がある。その実験によれば確かに効果はあるようだ。
みそと放射能除去能力(医療ジャーナリスト蒲谷茂の日記)
もちろんこれはマウスによる実験であり、人間についてその効果が明確に示されたわけではない。しかし味噌に効果がないとは断言できないし、発酵食品には何らかの効果が期待できる可能性がある。効果が科学的に立証されていないということと、デマとは違う。
先日帯広で開かれた安藤御史医師による講演会においても、リンゴジュースの絞りかすから製造するビタペクトという錠剤が体内放射能を20−50%減少させる効果があるとの話しがあった。ビタペクトについては以下を参照いただきたいが、放射性物質に効果のあるものが存在するというべきだろう。
http://blogs.yahoo.co.jp/proneko5/20672521.html
野呂美加さんの発言は、こうした情報を元にしたものだと思う。彼女の勧める対策のなかには非科学的なものや、あまり効果がないものなどが含まれているかもしれない。しかし、ひとからげにして「無意味な対策」と決めつけ批判する菊池氏の姿勢こそ、私には科学的とは思えない。
菊池氏の野呂さん批判を読み、菊池氏のニセ科学批判も場合によってはかなり危ういのではないかと思えてきた。
ちなみに「原発業界御用学者@ウィキ」に菊池誠氏が出ており、彼のツイッターでの発言などがまとめられている。これはなかなか興味深い。
http://www47.atwiki.jp/goyo-gakusha/pages/35.html
菊池氏は「僕は、最初の水素爆発以降、政府発表の信頼度は劇的に上がったと考えています」と言っているそうだが、こういう認識をしていたのなら、正直いって驚くほかない。
101. f1npp — January 29, 2012 @11:24:19
>「政府が全く信用出来ない」というのも極端ではないでしょうか。そもそも,政府は大きな組織で多くの人が関わっているのですから,間違いもあれば,すばらしい仕事もします。ようようさんがそうだと言うのではありませんが、期待や要求が高すぎると、いくつか不手際があるだけで、逆方向に極端に振れることは人間の心理ではよくあります。羹に懲りてなますを吹くです。
これでは認識が甘すぎると思えるよ。下手すると政府より甘いんじゃないか。今般の間違いも不手際も、別の何かで情状酌量できるような話ではないだろうね。失地回復に努めているらしいわりには新たなへまを重ねてきてもいるしね。
>#94. ようよう — January 24, 2012 @23:24:09
>食品に関しては、政府自体の発表が後出しのように「あ、これもやっぱり基準値超えてます」というのが続いているので、非科学的といわれようがなんといわれようが、ある程度原発周辺エリアの東日本の食品を避けざるを得ないです。
に対し、
>基準値を超えれば危険というのは世間によくある誤解です。
と返して弁解めいたことを言い出すのもまずくないかな。放射線防護やALARAの考え方をよくのみ込めていないような説明になってもいるように見えるしね。
103. fisker — January 30, 2012 @12:49:43
結局、読者の中央値程度の知識を一応の前提としておいて、疑問に感じた人はその都度質問するなり自分で必要な部分だけでも勉強するなりするというのが現実的な落としどころではないでしょうか。
何かの効果があることの証明は、適切な方法に従えば可能です。もちろん100%というのは有り得ませんが、例えば「信頼区間90%で効果がある」とは言えるわけです。一方、効果が「ない」ことの証明は不可能です。そのため、「効果がある」と主張する側に証明する責任があり、それができない間は効果はないものと考えるというのが科学のルールです。このことは、kikulog内でも繰り返し説明されています。
EMについては何年も前からここでも何度も取り上げられていますが、現代の科学では原理的にあり得ない主張(高温でも細菌の効果が維持されるなど)がされており、何よりも適切な方法に則った効果の証明が未だに成されていないことから、科学的判断としては「効果なし」となります。気に入らなければ、「効果は今のところ確認されていない」でも意味は全く同じです。これも科学のルールの一つです。
EMについては過去のkikulog内の議論を読むだけでも、ある程度の科学的素養があるか、あるいは勉強した人なら、主張されるような効果はあり得ないことが容易に理解できるでしょう。実際に、学会などでの評価も同様です。つまり、大多数の専門家には相手にすらされていません。
同じサイト内で既に散々議論し尽くされた内容について前提として説明なしに断言しても、それほど非難されることでもないでしょう。この場での議論に参加するに当たって、過去の議論の内容をおさらいして勉強するくらいの努力もしないというのは逆に失礼というものでしょう。
野呂美加さんについては私はフォローしていないのでよく知りませんが、やはり過去に繰り返し話題になっているので、デタラメと断じるに十分な根拠が過去に検証されているものと想像します。
104. はま — January 30, 2012 @17:12:59
素晴らしいことなのに、もしあまり行われてないのだとすると、何が原因なのでしょう?
105. com — January 30, 2012 @20:12:01
今までどうして、f1nppさんのコメントが空疎に思えるのか判らなかったのですが、twitterのとある方のコメントでようやっと理解できました。
たとえばf1nppさんのコメント101 January 29, 2012 @11:24:19では、
>これでは認識が甘すぎると思えるよ。
のコメント一つをとっても、「感想」以上のことが書かれていないから「ふ〜ん、だから?」以上の感想が得られないのでしょう。
kikulog中では大抵の人が、「○○と思う。なぜなら××である。」と根拠も併せて示しているケースが多いですしね。
確かに、「○○と思う。なぜなら××である。」とやるのは大変です。不特定の方に具体的なコメントを返されてしまい、どうしても密度が濃くなりがちです。
一方、「思う。」だけで止めてしまえば、「何を言っているのだろう?」と疑問を感じてくれた人以外はスルーしてしまうでしょう。んで、素直に疑問を投げかけてくれた人に「甘いっ!」と、自分の手の内を見せずにやり込められるわけです。
いい加減、ディベートというか、コメントのためのコメントから脱却し、たとえば、zororiさんのコメントからどう読み取れば
>放射線防護やALARAの考え方をよくのみ込めていないような説明
等という解釈に到達できるのか、説明して欲しいものです。
106. zorori — January 31, 2012 @06:05:36
>>放射線防護やALARAの考え方をよくのみ込めていないような説明
>
>等という解釈に到達できるのか、説明して欲しいものです。
誤解しているだけじゃないですか。
多分,そう誤解する人がいると予想して,次の様に書いたのだけど・・・・
>もちろん、基準値を超えても良いと言っているのではありません。
確かに、生産者や流通業者が,少しだから基準値を超えても良いと弁解をしたら,非常にまずいです。「管理」ということが分かっていないと言わざるを得ません。「放射線防護やALARAの考え方」も放射線の管理の話ですね。
私が言っているのは,消費者は,基準値超えがあったからといって,必ずしも心配する必要はないということだけなのですけどね。
金を貸した相手が返してくれなくて,生活に困ることになりそうだと非常に心配している人がいた。ところがその額は,昼飯時に貸した千円。その程度なら生活の心配をすることはないのではと言っているわけです。借りた側が1000円程度だから返さないという弁解をしているわけではない。そもそも、私は、金を借りたわけでも、生産者でもなくて、ようようさんと同じ消費者であり,借りてや生産者やの代弁をする義理も動機もないわけで。
ところで、うっかり相手をしていましたが、
f1nppという人は、別エントリーで罵倒だけの内容の無いコメントをして削除された人のようですね。
>消費者は,基準値超えがあったからといって,必ずしも心配する必要はないということだけなのですけどね。
全く逆なんだが。消費者に近いところで基準値超えがあるというのはなおさらとんでもないことで、そうならない管理やコントロールに穴があることを意味しているわけだよね。それがどんな穴かがはっきりしなければ、基準値超えの程度もつかめてこないし、さらに悪くならないような対策も適切に取れないしね。心配は必ずしもどころか当然のことだろうね。
>金を貸した相手が返してくれなくて,生活に困ることになりそうだと非常に心配している人がいた。ところがその額は,昼飯時に貸した千円。その程度なら生活の心配をすることはないのではと言っているわけです。
これも宝くじともども、ふさわしくない例えになると思うよ。放射線被曝は、いつまでも貸しっぱなしを続けてよいと考えてはいけないものになるだろうからね。
108. com — February 1, 2012 @21:59:01
zororiさん、
やっぱりというか、当然というか、f1nppさんは「オレ様の考えるALARA」とは違う、と述べてるに過ぎませんね。ALARAのどこをどう解釈すればその「オレ様」解釈になるのか、原文を引用して説明できないみたいです。
>ところで、うっかり相手をしていましたが、
f1nppという人は、別エントリーで罵倒だけの内容の無いコメントをして削除された人のようですね。
相手をされるのはかまわないと思います。comも、別のコメント欄で罵倒と的外れなチェリーピッキングしかできていなかった人と同一では?なんて書きましたが、ここでしっかりとした議論できるお答えがあれば、「そんなヤツらと一緒にするな!」とアピールすることになるでしょうし、そうなると正当な議論でcomの評判をガタ落ちにできたのでしょう。
でも、今回の回答を見る限り、実際のところはALARAなんてどうでも良くて、単に常連に「ギャフン」と言わせたいだけでは?なんて思えてきますね。
#「〜と思う」を根拠に話をするスタイルって、SSFS様と同じで、なんだか懐かしく感じます。
109. 孫が心配のバァバ — February 1, 2012 @23:01:45
福一原発事故による放射能被害を心配している一主婦です。
孫がおりますので、事故を機会に放射能の事をニワカ勉強しているうちに、野呂美香さんを皮切りに沢山の方々の主張に出会い、こちらの菊地先生にたどり着きました。
そういう中で、こちらで問題になっているEM菌や、波動、デトックス、きれいな水、その他、様々な放射能対策に効くという主張に出会ってしまい、??と感じました。野呂さんの運動主旨はとても良い事だと思っているのですが、EM菌や米のとぎ汁などにはとても付いていけません。その為に野呂さんの運動自体も色あせて見えてきてしまい、とても困っています。
私は科学的な知識が乏しく、それらの方々の主張に的確な反論が出来ませんけれど、その様なもので、この放射能がどうにかなるのなら、この事故をこんなに心配せずとも良いのではないか?と、不思議に思います。やはりこの様なものは、オカシナ対策だと感じます。
この非常事態に、この様な怪しげな説がはびこって良いのか?とも感じます。
長い時間をかけて、こちらの方々のご意見を興味深く拝聴していて、やはりEM菌を主張なさる方の御意見は無理が有るように思えます。
これからも興味深く皆様の議論を聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
菊地先生のブログから逸れてしまいまして申し訳ありませんけれど、こちらのブログ主の先生も、菊地先生と同じ様にEM菌などについて、「丁寧で、きちんとした議論をしたい」とおっしゃってくださっています。私は、菊地先生の議論と合わせて、こちらの先生と皆様のご議論もぜひ拝聴したいと思います。
そのブログ主は、岡山博さんとおつしゃる東北大学臨床教授です。ブログアドレスは
http://hirookay.blog.fc2.com/
twitterのお名前は、(giovannni78)です。
よろしくお願いします。
110. 技術開発者 — February 2, 2012 @08:19:55
>私は、菊地先生の議論と合わせて、こちらの先生と皆様のご議論もぜひ拝聴したいと思います。
たいした事が書ける訳ではないのですが、私は「歴史」というのが好きなんですね。「科学の議論を読みたいのになんで歴史なんて話を書くんだ」と言われるかも知れませんが、自然科学にだって歴史があるわけですよ、科学史なんていいますけどね。そして、その歴史から考えることで、今言われている様な話に一つの見方を与えることができるかも知れないと思ったりするんですね。
今、自然科学は「物理」「化学」「生物」「地学」なんて分野に分かれていますでしょ。歴史を知らないと、大昔から自然科学はそんな風に分野が分かれて始まったんだ、なんて思われるかも知れませんよね。実は、自然科学の始まりの頃は、こんな風に分野に別れていなくて混沌としていたんですね。錬金術の時代なんて言ったりしますけどね。なぜ、分野に分かれたのか、それは錬金術の時代に、今で言う物理と化学と生物をごっちゃに考えることで、とても沢山の間違いを引き起こしたからなんですね。そういうごっちゃにすることで引き起こされる間違いを防ぐためには、きちんと分かれて「これは物理反応」「これは化学反応」「これは生物反応」なんて整理する必要があったんですね。
例として水銀の話なんかをしてみましょうか。人類は金という金属を貴重なものとしてきたんですね。でも、最初に手に入れた金は砂金みたいにきちんと金として見えるくらいの大きさのものを拾い集めたものです。でも、色んな試行錯誤をしているうちに、水銀と目に見えないくらい小さな金が含まれている鉱石を砕いたものを混ぜ合わせて、水銀を漉しとった後で火であぶって蒸発させると金が残ることを見つけたりしたわけです。今の知識でいうとこれは「化学反応」なんですね。水銀は金と金属結合(これも化学的な結合です)をするので、液体の合金をつくって鉱石中の金を溶かし込む事ができるんですね。金を液体の中に取り込めるから、鉱石中の他のものと漉しとることで分離出来て、そして水銀を蒸発させれば金が残るんです。でもね、その当時は「物理」「化学」も「生物」も分かれていませんから、「この水銀の不思議な力はいろんな事に応用出来るんじゃないか」なんてごっちゃな考え方になるんですね。そのため、「鉛を水銀の力で金に変えることができるんじゃないか」と沢山の人が沢山の労力をかけて試みて失敗したり、「この水銀の不思議な力は人間の健康にも良い作用をするんではないか」といわゆる不老長寿の薬にすることを試みて何人もの人を水銀中毒で病気にしたりしなせたりしたわけです。
なんていうかな、人類が自然科学を「物理」「化学」「生物」「地学」なんて分けて考えるようになるためにも、沢山の失敗、時には多くの人命を犠牲にしなくてはならない失敗を積み重ねてきたということなんですね。歴史というのは、そうやって、今、我々がきちんと分類して考えるのが当たり前になっている事柄でも、それを分類して考えるためにどれほどの労力と犠牲が払われたのかを教えてくれるわけです。
「放射性物質の放射線を出すという性質は物理現象であるから、化学的な反応や、生物学的な反応で消し去ることはできない」みたいな言い方をすると、「そんな分類にこだわるなんて変だ」とかいう人がいる訳ですが、人類が「労力と犠牲」の上にやっとこさ成し遂げたのがこの分類なんですね。そのことを、考えて欲しかったりするんです。
111. 技術開発者 — February 2, 2012 @13:58:19
>野呂さんの運動主旨はとても良い事だと思っているのですが、EM菌や米のとぎ汁などにはとても付いていけません。その為に野呂さんの運動自体も色あせて見えてきてしまい、とても困っています。
別なエントリに野呂さんがどうしてあんな風になっちゃつたのかみたいな推論を書いたので読んで見て下さいね。
昔角川映画のフレーズに「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きている価値がない」みたいなのがあったと思うんだけど、世の中には優しさだけでは事態を悪くしてしまったりすることがあるんですね。なんていうか「弱さに巻き込まれない強さ」みたいなものがないと、優しくても弱い人を助けることができない様な話ね。実は、悪徳商法の被害者の相談に乗っていた頃に、同じように相談に乗っている人たちに「我々の目は乾いていないといけない」なんて言っていたのね。悪徳商法の被害者の人たちは、怒っていたり、悲しんでいたり、まあスゴク感情的なのね。でもって、相談者は一緒に怒ったり、慰めたりはするんだけど、その被害者の感情に巻き込まれてはいけないなんて意味なのね。「うんうん、腹が立つね」とか「うんうん、今思うと馬鹿だったね」と優しい言葉を掛けながら、「この人の場合は消センで良いのか、それとも弁護士の方が良いか」とか、「消センに行くにしても、どういう資料を持って行かせたら良いか」とか、或る意味、冷たく考えていないとならないのね。そうしないと被害者の感情に巻き込まれて判断を誤るからね。
>福一原発事故による放射能被害を心配している一主婦です。
上に「物理」「化学」「生物」とかの分類を出しので、少し変な話をしますね。低線量放射線被曝の健康被害を一番大きく見積もるのは原子力工学の人で、一番軽く「たいしたことはない」と見積もるのは「生物」の人だなんて話があるんですね。実は私は今は分析化学だけど、若いときは無機生物化学を専門にしていたから、生物系に感覚が近いのね。なぜ、生物系の専門家は「たいしたことないだろう」と思うかというと、生物のしくみが「弱いから強い」みたいな感覚があるのね。なんていうか、もともと色んな部分が弱くてしょっちゅう壊れているという感覚ね。その壊れた部分をひたすら治しながらそれでも生きているのが生物だから、放射線で少々壊れる部分が増えてもたいしたことないよみたいな意識かな。もちろん一度に細胞の多くが死ぬような高線量の被曝は、「そんなに一辺に壊れたら直すのが間に合わないよ」とは思うけどね。
細胞遺伝学の人に言わせると「一細胞あたり1日で5万箇所くらい壊れては直している」なんて言うのだけどね。もちろん、5万箇所なんてのは軽い損傷がほとんどだけど、遺伝子がちぎれるような大きな損傷だって、結構な割合でおきているらしいのね。そんなに脆弱な細胞だけど「治す力」もまたすごくて、遺伝子がちぎれる様な損傷でも直ぐにつなぎ治しちゃうメカニズムをもっているんですね。さらにその上に「治しきれない細胞」ができると「駄目になった細胞さんあなたは消えなさい、隣の細胞さん分裂して穴埋めしなさい」なんてメカニズムもあるわけですね。この「壊れやすいから治すメカニズムが強い」みたいな感覚は生物系に独特な面があるのね。お医者さんなんかも怪我とか病気が治っていくのを良く経験しているから、多少はこの「生き物の身体って、良く直すな〜」の感覚は有るわけです。
それに対して、工学系の仕事、例えば機械を作っていると「壊れたら困るから強く作ろう」みたいな感覚になるのね。自動車でもなんでも壊れたときに勝手に自分で直ったりはしないからね。特に原子力工学なんてやると、簡単に直しにいけない所までできるから「壊れたらおしまい」みたいな意識になりやすくてね。でもって、そういう意識の人に「放射線を浴びると細胞が壊れるから、できるだけ人に浴びせないように原子炉を作りなさい」なんて教育をするのが原子力工学ね。まあ、多少は「生物には修復力があるよ」と教えるんだけど、イメージがどうしても「壊れるのは良くない」になっちゃうのね。そのため、こうやって人が或る程度の放射線を浴びた様な話になると「浴びると細胞が壊れるから良くないよ」みたいな話をしてしまいやすいんですね。
なんていうか、原発事故なんかの時に、「専門家の意見を」となるとどうしても原子力工学の人なんかが「専門家」になってしまうんだけど、彼らは「生き物の身体」の専門家ではないのね。
こんな話で、少しは、安心情報になりますでしょうか?
過去ログから関連コメントも挙げておきます。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1302167315#CID1302586734
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1302167315#CID1302603897
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1302167315#CID1302612004
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1302167315#CID1302657434
com — October 25, 2011 @16:22:04
「人でなし」ですね。 最初の書き込みの段階でゴミ溜め判定しているので、
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1315415814#CID1319527324
com — August 26, 2011 @23:20:15
クリティカルに指摘したらあっさりトンズラですか。
きくち August 27, 2011 @02:00:44
「あっさりトンズラ」とか書くのはやめてください。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1314034425#CID1314368415
com — August 25, 2011 @11:22:25
どや顔で気の利いたつもりのコメントを書き込む前に、kikulogでどんな議論があったのか、過去ログを読んで出直してきてほしいもんですね。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1256972977#CID1314238945
com — May 9, 2011 @11:49:59
無関係なコメント欄で自慰なんぞしとらんで、よそでやってください。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1303660138#CID1304909399
com — February 16, 2011 @16:26:00
三途の川の向こう岸に足を踏み入れかけています。まだ間に合います。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1297272746#CID1297841160
com — June 4, 2009 @19:52:29
屑は屑なりに、「反論して終わった」という形式にしたいと考えているのでしょうかね。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1241919950#CID1244112749
com — June 20, 2009 @00:07:17
#いや、猿が勝利宣言したって一向にかまわないですがw
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1241919950#CID1245424037
113. 孫が心配のバァバ — February 2, 2012 @16:37:25
丁寧で解り易いお返事をありがとうございました。
科学と歴史のお話、ありがとうございます。
確かな答を得る為には、失敗や犠牲を経て得られた自然科学の「歴史を通した事実」を基に考える事が大切なのですね。
私は、放射能についても何の知識も無かった為、今回の事故では、本当に「恐怖のみ」の感情中心の情報収集に走ってしまいました。そんな私でしたので、一番最初に耳を傾けたのが、チェルノブイリを語る野呂さんでした。野呂氏のお話は「怖がる」私にピッタリと寄り添うお話でした。
その後、いろいろな方面の方々のお話を聞いたり読んだりと幅を広げて行きますと、何が真実なのか、どの方のおっしゃることが本当なのか分からなくなりました。政府の情報も信じられず、いろいろと読めば読むほど、聞けば聞くほど、幅を広げれば広げるほど真実が遠くなる感覚でした。
そんな私でも、さすがにEM菌推奨が出てきた辺りから、野呂氏を疑問視し始めました。技術開発者様が他のところで書いてくださっていた「不安の増幅は現実の認識をゆがめる」が野呂氏情報を信じていた初期の私だったと思います。野呂氏の情報枠から幅を広げた結果「不安の増幅」からの殻を破り、冷静な真実探しに入ることができたのだと思います。その結果やっとこちらまでたどり着き、技術開発者様のお話も聞くことが出来ました。感情や感覚だけで一つにのめりこむ事は危険な事ですね。
すでに、1960年代に600ベクレルの放射能汚染を経験していたのだと言うことを知り、今回の放射能汚染をどの程度怖がればよいのかの予測が出来るようになりました。可能な限りの被曝予防はしたいと思いますが、不安の増幅による偏った考え方や、歪んだ恐怖回避行動はしないで生きたいと思います。
だいぶ気持ちが楽になりました。本当にありがとうございました。
これからも勉強させて頂きたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
114. かとう — February 3, 2012 @02:58:29
こういった、細かい点ぐらいで、全国何処でもスーパー等の流通品は大体大丈夫です。
と断言できればいいけど、昔あったように偽装問題がありうるので断言はちょっと。それは『放射線物質』に限らず、それ以前から偽装問題があった事と同じレベルで困った問題です。
115. zorori — February 3, 2012 @06:18:31
その点で、急性影響の食中毒は、1回で命を落とす事もあり、はるかに恐ろしいです。食肉偽装、ユッケ事件は記憶に新しいところです。
116. f1npp — February 3, 2012 @08:03:32
(野呂女史の過剰な放射能不安の話しを聞いた → )放射能を避けるために運動・食事に制限を加え続けた → 運動・栄養不足に起因するような症状が現れた
と言えそうな事例が紹介されていないようだが、そこまでの話ではないだろうということなのかな。
いつもROMさせていただいています。
漫画家の鈴木みそが描いている震災漫画、「僕と日本が震えた日」第5話(食品の放射線を測る)が公開されています。
菊池先生も登場されてますね。
無料で公開されていますので、誰でも読むことができます。
http://www.comic-ryu.jp/comics/bokutonihon/index.html
118. fisker — February 3, 2012 @10:03:17
こういった報告はあります。お約束のように全て被曝のせいにしていますが、「魚、肉、卵、乳製品は一度も摂取していない」等の記述も有り、栄養失調が強く疑われる内容です。
「被曝の症状」として報告されているものを調べれば、過度の放射能対策に起因するものがかなり見つかりそうな気がします。
119. 左派おじさん — February 3, 2012 @10:19:30
まったくその通りだと思うのですが、暫定規制値を若干上回った野菜が流通してしまった際、当時の官房長官が同様の説明をしている会見(ただ、「一生食べ続ける・・・」の説明は、その会見では、無かった)のニュースをテレビで流したときに、キャスターが
「じゃあ、規制値とは一体何なんだ!」
と、声を荒げていました。説明不足の官房長官が悪いのか、勉強不足のキャスターが悪いのか、キャスターの怒りを安易に信じる視聴者が悪いのか。不必要な心配をする人が増えると思うと、暗澹とした気持になってしまいました。わたしは、このようなときに、正しい情報を誤解の無いように伝えるのは、まず第一にマスコミの責任であり、不要な不安を煽るのは言語道断であると思います。
120. たの — February 3, 2012 @11:44:14
http://ameblo.jp/kodomotomirai/theme-10045054938.html
この事案はまさに野呂さんの話を聞いたことによる放射能不安が原因ですね
母親の不安感が子供のメンタルに悪影響を及ぼした結果として、栄養失調が引き起こされたことは明らかです
121. 技術開発者 — February 3, 2012 @12:46:11
>「魚、肉、卵、乳製品は一度も摂取していない」等の記述も有り、栄養失調が強く疑われる内容です。
>母親の不安感が子供のメンタルに悪影響を及ぼした結果として、栄養失調が引き起こされたことは明らかです
まあ、栄養失調というのは沢山ある可能性の一つである訳ですよ。メンタルヘルスの問題は色んな形でおきるものですからね。別に「うつ病」みたいな心の病気の原因になるだけじゃなくて、高血圧症とか消化器系の病気にもなりやすくなる。
どうしてもメンタル系の話をするときには「代表的症状」を並べてしまいますが、それしか起きないという事でもないのですね。同時に何でもかんでもメンタルが直接関係という事でもない。間接的に関係する場合も多くてね。
例えば爪が剥がれるような話の場合、身体に合わない洗剤などに触れておきる場合もありますし、指しゃぶりや爪噛み行動により爪の根本に炎症が生じて起きる場合もあります。この場合、親が洗剤を変えていないかどうかとか、つめを噛む癖がおきていないかどうかとかチェック項目は沢山あるわけですね。
少し変な話をしますと、大震災の後でWHOのメンタルヘルス関係の担当者が日本の大震災について提言したんですね。「大災害の後はメンタル系の疾病が増加するので、日本もこの機会にメンタルヘルスを重視する社会に舵をきったらどうでしょうか」なんてね。こんな提言がでる背景に日本という国が国際的に見てもメンタルヘルスに関して関心が薄くて、対策が大きく遅れている国だという認識がある訳ですけどね。
でね、ここで議論されている皆さんはかなり知性的な人が多いと思うんですよ。でもね、そういう皆さんを見ていても、大変申しわけないけど、やはり、「メンタルなことはそれ以外の事よりも健康への影響度合いが低い」みたいな意識を感じてしまったりするんですね。これは或る意味しかたないことで、皆さんが育って来られた環境の中に「メンタルヘルス環境は大事だぞ、メンタルヘルス環境が悪いといろんな健康影響が現れるんだぞ」という情報があまりに少なかったのだろうと思ったりするんです。
ただね、WHOの担当者に追随する気もないんだけど、或る意味メンタルヘルス環境の整備というのは公衆衛生の整備と同じでね。「病原菌?それなに?」みたいに病原菌の知識の無い社会で感染症を減らすことは難しいよね。それと同じように、皆さんひとりひとりが「メンタルヘルス環境の悪化はこういう健康影響がある」と知るところから、はじめてメンタルヘルス環境の整備ってできるんです。
>確かな答を得る為には、失敗や犠牲を経て得られた自然科学の「歴史を通した事実」を基に考える事が大切なのですね。
自然科学の作法みたいなものが誰かが勝手に決めたのではなくて、泣きたくなるくらい酷い失敗を積み重ねてできているということね。だから、その作法を忘れると、時に泣きたくなるくらい酷い失敗をしてしまう。
実はこれは人間の文化全体について言えることなんですね。我々が何気なく従っているマナーとかモラルみたいなものも、実はその背景にはとっても悲惨な現実があったんじゃないかなんてね。
私は良く「原始の村のお話し」なんて作るんですね。例えば「いい加減な事を言いふらしちゃいけないよ」というモラルだって、そんなに気楽に決まった訳じゃないんじゃないか、なんて作ったのが「原始人の冬越し」なんて話ね。原始人が寒い地方まで生活範囲を伸ばした時に、秋に蓄えた食べ物や薪で洞窟に閉じこもって冬を越さなきゃ成らないときもあったと思うのね。そんなに蓄えも充分じゃないから、少しずつ食べ、少しずつ燃やして、「春が早く来ないかな〜」なんて言いながらね。そんなときに誰かが「今年は春が早く来るぞ」なんて言いだして、なんとなく皆が同調して、「春が早く来るなら、もう少し大目に食べて、もう少し大目に薪を燃やしても大丈夫だ」なんてね。でも春は早くは来なくて食べ物や薪が無くなって、子供や身体の弱い者は死んでしまう。そして生きのびた者たちは言い合ったと思うのね、「いい加減な事を言いふらしちゃいけないよね」って。なんていうかな、たぶん人間の社会が持ついろんなモラルって、こうやって、悲惨な事を経験しながら一つずつできあがっていったんだろうと思うんですね。
孫が心配のバァバさんのお孫さんが何歳くらいかは知らないけど、子供には空想と現実の区別が付きにくい時期があって、大まじめに空想を本当の事みたいに話したりするよね。小さい内は可愛いので止めないけど、だんだん大きくなるに連れて、親とかが「いい加減な事は言っちゃ駄目だよ」って教えなきゃならないよね。普通に親がやるこのしつけだって、原始人の頃に上で言ったような悲惨な経験から生まれてきたことかも知れないなんて思うということね。
でもね、今、私が怖いと思っているのは、上で左派おじさんが憂慮されているみたいに、マスコミなんかが率先して結構「いい加減な話でも言って良いんだ」みたいな態度になっているということね。ニュースなんかよりもバラエティ番組の方が酷いけどね。もし、モラルというのが私が言うように悲惨な経験から生まれたものなら、モラルを失うとまた悲惨な経験をしなけりゃならないのかもしれないよね。私は子供や孫にそんな悲惨な経験はして欲しくないと心から願っているのね。
123. 火山 — February 3, 2012 @19:39:58
> (野呂女史の過剰な放射能不安の話しを聞いた → )放射能を避けるために運動・食事に制限を加え続けた → 運動・栄養不足に起因するような症状が現れた
最初だけはあっているんだけど、後は全く違うな。今、起こっている深刻な問題は、
1:野呂美加の過剰な放射能不安の話しを子供の母親が聞いた →
2:野呂の話を真に受けたダメな母親が過剰な放射能不安に陥った →
3:母親の不安感の影響で子供のメンタルが悪化した →
4:メンタルの悪化が「栄養失調」、「うつ病」、「高血圧症」などの症状を子供に引き起こした。
124. f1npp — February 3, 2012 @20:51:17
>http://ameblo.jp/kodomotomirai/theme-10045054938.html
せっかく示してもらったのに申し訳ないが、そこは、
>70. bamboo — January 17, 2012 @17:54:03
>http://ameblo.jp/kodomotomirai/theme-10045054938.html
と同じで、
>「魚、肉、卵、乳製品は一度も摂取していない」等の記述も有り、栄養失調が強く疑われる内容です。
についても、
>76. 福一 — January 18, 2012 @11:32:02
>「震災前から動物性は摂取していませんし、3か月毎に検診を受けていますが、栄養失調と診断を受けたことはありません。」
と確認されているね。さらに、
>121. たの — February 3, 2012 @11:44:14
>この事案はまさに野呂さんの話を聞いたことによる放射能不安が原因ですね
については、そのサイトに野呂女史の話を受けて運動・食事制限したような報告は見られないようだよね。
人のことを悪く言う話なので慎重であってほしいと思うんだが、どうだろうね。
125. bamboo
— February 4, 2012 @06:10:30
実際にいろいろな症状が出ているのであれば、ビタミンや微量元素の欠乏も考えられますが、母親が極端なことをしていると知らなければ、医師だってそこまで診ないでしょう。
まあ、私が引用した意図は、不安に思う母親の子供にいろいろと心身への影響が出ているらしいと言うことなので、必ずしも栄養だけの問題じゃないんだけどね。
野呂女史が不安を振りまいて、インチキ医療の広告塔まがいの行動もするようになっている現在、悪く言うこと自体に問題があるようには思えない。
批判理由は正確にという話なら同意。
126. zorori — February 4, 2012 @08:27:08
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1326363188#CID1326890776
それにしても、推測にしかすぎませんし、震災とも放射能汚染とも、ストレスとも違う全く別の原因の可能性だってあるわけです。実際に患者さんを診察する医者でも、原因はこれに違いないと決めつけないことが重要なのですから、報道を見ただけの人間が断言できることでは有りません。ここで、多くの皆さんが心配しているのは、放射能汚染が原因に違いないと思い込むことで、本当の原因を見逃すことなのであり、そのお母さんには、「震災前から動物性は摂取していませんし」という習慣を改めることも是非考えて欲しいです。
>野呂女史が不安を振りまいて、インチキ医療の広告塔まがいの行動もするようになっている
このような野呂氏の言動の結果として、多くの被害が発生している(それが続くようであれば、被害の更なる拡大が予想される)ので、警告を発しているのですよ。お分かりにはなりませんか?
128. taku-on.dj — February 4, 2012 @09:51:26
> 野呂美加のように極端に危険を煽る人もいます
1:野呂美加は、極端に危険を煽るクズのような奴なので、気にしないでください。
2:ニセ科学批判は、極端にニセ科学の危険を煽るクズのような連中なので、気にしないでくださいね。
3:さこさこは、極端に「ニセ科学批判」の危険を煽るクズのような奴なので、気にしないでくださいね〜。
で、実際に「野呂美加の言動の危険性」ってのは、どのくらいのものだってー?
「危険性の程度」の認識の妥当性の問題ですよ〜♪
129. f1npp — February 4, 2012 @10:08:30
>批判理由は正確にという話なら同意。
ありがとう。世の母親がたに対しても含めて、自分も心掛けたいと思うよ。