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「行方不明」直紀氏コーヒータイムだった

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 先月31日の参院予算委員会で、審議中に約20分間、行方不明になった田中直紀防衛相(71)が、議員食堂でコーヒーを飲んでいたことが3日、分かった。直紀氏は不在の理由を「薬の受け渡し」と説明しており、「資質以前の問題」の声も出始めた。真部朗沖縄防衛局長が参考人招致された3日の衆院予算委員会でも、拙い答弁を連発。野党議員に同情されるとよほどうれしかったのか「勇気が出てきた」と、1人で発奮した。更迭とみられた真部局長の処分は、当面見送られることになった。

 「直紀氏不明騒動」の真相は、あまりにもお粗末だった。防衛省の鎌田昭良官房長が3日、参院予算委員会理事懇談会に報告した内容では、直紀氏は、風邪薬を事務所から取り寄せるため、参院3階の委員会室を出て真下の2階にある議員食堂に入った。薬が届くまで、水だけで何も頼まないのは悪いため、コーヒーを注文したという。

 議員食堂には、和洋中の食事、コーヒーなどの喫茶メニューがある。不明騒動の先月31日は、外交問題の集中審議中で、直紀氏も論戦デビューの場だった。質問攻撃を受け、部屋を離れて気が抜けたための行為かは分からないが、委員会室は「なぜ大臣がいない!」と騒然とし、審議も止まる事態にさせていた。直紀氏はあわてて部屋に戻り、薬の受け渡しを不在の理由に挙げて釈明したが、コーヒータイムは説明していなかった。来週の参院審議での追及は避けられない。

 連日「直紀劇場」で展開される拙い答弁に加え、予算委員会中は原則退席できない閣僚の立場も理解していなかった。「大臣の資質以前に、国会議員の資質の問題」(自民党関係者)と批判が強まっている。

 真部局長への質疑が行われた3日の衆院予算委員会も、張り詰めた緊張感と対照的な「直紀劇場」が、展開された。防衛省による調査を「捜査」と繰り返し、出席者を「捜査なのか」と驚かせ、処分する理由を「世間を騒がせた」と答え、ブーイングを受けた。みんなの党の山内康一議員に「ちょっと同情する」と声をかけられると、「励ましていただき、勇気が少し出てきた。(防衛省)体質改善に力を尽くす」。バッシング続きの日々で優しい言葉が心にしみたのか、1人盛り上がった直紀氏だが、苦笑いしか起きなかった。

 直紀氏の就任直後、「あまりいじめないで」と話していた妻の田中真紀子元外相はこの日、衆院本会議後、報道陣に何を聞かれても「話しません」。夫をかばった真紀子氏も、「直紀劇場」には、さすがに言葉が見つからないようだ。

 [2012年2月4日9時7分 紙面から]


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