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【大リーグ】

ハミルトン、飲んじゃった!? 酒依存症から更生したはずじゃ…

2012年2月4日 紙面から

 【アーリントン(米テキサス州)大城和美】ダルビッシュ有が加入するレンジャーズの主砲ジョシュ・ハミルトン外野手(30)が“タブー”を破り、チームメートとともに当地近郊のバーで飲酒していたことが2日、発覚した。地元紙など複数メディアが報じた。ハミルトンはけがをきっかけに麻薬と酒に溺れ一時“再起不能”となったが、週3回の尿検査などを条件に復帰した過去がある。“たかが酒、されど酒”で、たった1杯でも、それはファンへの裏切り行為。レ軍も事実関係の把握に努めるなど対応に追われた。

 ハミルトンがまたやってしまった。地元紙ダラス・モーニングニューズなどが報じたところによると、ハミルトンは1月30日夜、当地近郊のバー「シャーロック」で、同僚のイアン・キンスラー内野手(29)と飲酒。見とがめた地元ファンが球団に通報したという。チームの顔ともいえる主砲の“醜聞”に、レンジャーズ側は戸惑いを隠せず、「状況は把握していますが、現時点で、それ以外にコメントすることは何もありません」という声明を出すにとどまっている。

 実は2009年の春季キャンプ前にも同様の飲酒騒動があった。泥酔した姿を写真に撮られ、ネット上にもさらされた。当時も問題視されたが、本人が深く反省したことから、おとがめなしに終わった。

 たかが飲酒だが、2001年の交通事故で負ったけがのリハビリ中にコカインなど麻薬と酒に溺れ、野球人生を棒に振りかけたハミルトンにとっては“タブー”破り、大罪にあたる。

 更生施設への入退院を繰り返しながら、敬虔(けいけん)なクリスチャンの義父チャドウィック氏らの力も借りてようやく立ち直り、レッズでメジャーデビューを果たしたのがドラフト指名から8年たった2007年。08年に加入したレンジャーズではすぐに中心選手となり、いきなりア・リーグの打点王となるなど、才能を開花させた。10年にアの首位打者とMVPに輝くなど、同年を含めレ軍を2年連続ワールドシリーズ進出に導く原動力となった。

 どん底からの復活は美談にもなっていただけに、たった一度の飲酒とはいえ、物議を醸すことになりそうだ。

 “禁断の園”に立ち入ってしまった理由には諸説ある。一つは今季限りで切れるレ軍との来季以降の契約延長がまだ合意に至っていない点。ハミルトン側は長期・高額契約を望んでいるが、毎年のようにけがに見舞われている同選手に対し、レ軍は難色を示しているといわれる。昨季までハミルトンを公私にわたってサポートしてきたナロン打撃コーチの退団も理由かもしれない。レ軍はその代役としてチャドウィック氏を球団の特別補佐スタッフとして招へいしようとしたが、最近になって同氏が辞退。後任未定となっている。

 本当の理由は本人にしか分からないが、どんな理由があれ、ファンへの裏切り行為にほかならず、しかも“再犯”では…。今後の本人の弁、球団の対応などが注目される。

 

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