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【お問い合わせ先】

東邦大学医療センター
大橋病院 小児科

〒153-8515
東京都目黒区大橋2-17-6
℡ 03(3468)1251(病院代表)

①JR山手線 渋谷駅南口より
 三軒茶屋方面バス
 大橋バス停下車、徒歩3分
②東京急行 田園都市線
 池尻大橋駅下車、徒歩6分
③京王井の頭線
駒場東大前駅下車、徒歩10分
④東急東横線 中目黒駅より
 大橋バス停下車、徒歩3分

 〔詳細は『交通案内』へ〕

こどもの救急

7価肺炎球菌結合型ワクチン接種開始

 2010年5月より、当科でも7価肺炎球菌結合型ワクチンの接種を開始しました。  小児において、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌が原因菌の多くを占める細菌性髄膜炎の"初期"症状は、発熱・不機嫌など、いわゆる「かぜ」と区別が難しい場合も多いのですが、その治療においては早期診断・早期治療が望ましいこと、また近年抗生剤に耐性を示す肺炎球菌の増加により、治療に難渋する重症感染症(髄膜炎・敗血症など)が増えていることなどより、予防接種がより望ましいと考えられます。
『小児用肺炎球菌ワクチン情報サイト』はこちらです。

子どもと肺炎球菌—子どものからだと、感染症—

従来の肺炎球菌ワクチンとはどうちがうの?

  23価肺炎球菌多糖体ワクチン 7価肺炎球菌結合型ワクチン
投与対象 2歳以上で肺炎球菌による重篤疾患に罹患する危険が高い場合
1)脾摘患者における肺炎球菌による感染症の発症予防
2)肺炎球菌による感染症の予防
  1. 鎌状赤血球疾患、またはその他の原因で脾機能不全である患者
  2. 心・呼吸器の慢性疾患、腎不全、肝機能障害、糖尿病、慢性髄液漏などの基礎疾患のある患者
  3. 高齢者
  4. 免疫抑制作用を有する治療が予定されている者で治療開始まで少なくとも14日以上の余裕のある患者
2か月齢以上9歳以下における侵襲性感染症(細菌性髄膜炎、菌血症、血液培養陽性の肺炎など)の予防
投与方法 基本的に1回。 【標準】
初回免疫:2~6か月齢に接種開始。27日間以上の間隔を空けて3回接種。
追加免疫:3回目から60日間以上の間隔をおいて4回目を接種。
【接種もれ者】
<7ヶ月齢以上12ヶ月齢未満>
初回免疫:27日間以上の間隔を空けて2回。
追加免疫:2回目から60日間以上の間隔をおいて3回目を接種。
<12ヶ月齢以上24ヶ月齢未満>
60日間以上の間隔で2回接種。
<24ヶ月齢以上9歳以下>
1回接種のみ。
効能・効果 多糖体(=莢膜成分を抗原とする)ワクチン⇒直接B細胞を刺激し、抗体産生を行う。 7つの血清型の莢膜それぞれにキャリア蛋白(ジフテリア毒素を無毒化させたもの)を結合させたワクチンの形(☆)にすることにより⇒2歳未満の小児にも有効なT細胞依存性の免疫反応を惹起することができる。細胞性免疫が動員されて抗体の産生が低年齢でもおこり、メモリー細胞にも抗原が記憶される。さらに追加免疫を行うことによりブースター効果が誘導される。
利点 多くの菌型をカバーできる。
  • 7種類の型でも、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の70~80%をカバーできるといわれる。
  • 2000年に米国でワクチンが導入されてから、同国でのIPDの発症率が1/4~1/5と激減した実績を持つ。
問題点
  • 免疫のB細胞系が未熟な2歳以下では接種しても抗体があがらない。
  • 細胞性免疫はほとんど動員されず、メモリーT細胞にも抗原が記憶されないため、免疫は5年程度で消失する。 しかし、5年以内の本剤の再接種により、注射部位の疼痛・紅斑・硬結が初回接種よりも頻度が高く、程度も強く発現するとされる。再接種は前回接種から十分な間隔を確保して行うことが求められる。
  • 非ワクチン血清型肺炎球菌やインフルエンザ菌など菌交代現象がおこる(別の細菌感染症が発生する)可能性もいわれている。
  • より多価のワクチンが開発されている途中であるが、ワクチンに含まれるキャリア蛋白の総量が多いと多糖体抗原に対する免疫反応が不良になるなどの問題がある。
副反応
  • 注射部位の発赤・腫脹など・・・約2割
  • 注射部位の発赤・腫脹・硬結・・・約2割
  • 発熱・・・約2割
日本での販売開始 2006年11月 2010年2月
(☆)Hibワクチンも同様の結合型ワクチンのため、同じく低年齢でも効果が期待できる。
予防にまさる医療はなし

対象

2ヶ月齢以上9歳以下

料金

1回 10,500円

接種可能な曜日/時間

木曜日・金曜日午後の予防接種枠(13時~15時)のご予約をおとりください。