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2010-07-08

Climategate、IPCC-Gate後の世界

22:59 | Climategate、IPCC-Gate後の世界を含むブックマーク Climategate、IPCC-Gate後の世界のブックマークコメント

−− 気候変動に関する国際会議 −−

今年の5月、シカゴで『第4回気候変動に関する国際会議(ICCC)』が開かれました[1]。国連IPCC気候変動に関する政府間パネル)と名前こそ似ていますが、ICCCは人為的CO2温暖化説に否定的な研究者(懐疑派)が中心となっている国際会議で、アルファベット一文字違いながら中身は随分と異なります。

ICCCは700名を超える出席者で盛況だったようですが、日本のメディアは取り上げないでしょうから、気候変動の原因と温暖化詐欺のトピックに焦点を絞って紹介します。ICCCの講演はオンラインで録画を見ることができますし[2]、論文として発表されている物も多く、一般向けに分かり易く解説したBlogも幾つかあるようです(ほとんどが英語ですが)。

まず最初に現在の地球の気候変動の状況を確認しておきますと、地球の平均気温は'98年を境に寒冷化傾向を示していることが複数の観測で報告されています(Fig.1)。今年に入ってからはエルニーニョ(南方振動)の影響で気温が上がっているものの一時的な現象であり、今月はエルニーニョが収まる兆しも出ていますし、今後も寒冷化が続く可能性が高いと言われています。

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Fig.1: 世界気温の観測結果(ピンク:Hadey CRUT 青:MSU)とCO2濃度(左図)。観測された気温と、IPCCによる予想(右図)。

Climategate事件[3]で炎上したイーストアングリア大学・気象ユニット(CRU)のPhil Jones所長自身が、

「過去15年間で有意な地球温暖化は起きていない」

と認めていますが[4]、21世紀に入って地球温暖化していないことはCO2温暖化説を支持する研究者(脅威派)に大きな衝撃を与えており、この事実だけでCO2温暖化説は揺らいでしまいます。脅威派の大御所たちですら、

大気中の水蒸気濃度の減少がCO2による温暖化を相殺している[5]」

となんとも苦しい言い訳を始めたり、

「ガンガンCO2を排出しているはずなのに、CO2濃度はあまり上がっていない[6]」

と、大気中CO2濃度が気候変動の結果であって原因でないこと[7]を暗に認めるような論文も出てきました。

それはともかく国際会議に話を戻すと、ICCCでは現在の寒冷化がいつまで続くか解明することが重要なテーマの一つとなっており、ウェスタンワシントン大学のDon J. Easterbrook教授は、地球では過去500年に亘って25〜30年で温暖化と寒冷化が交互に繰り返されてきたことを説明し、地球の気候変動は“Pacific Decadal Oscillation(PDO)”で説明できるのではないかと発表しました。PDOは“太平洋十年規模振動”と訳されますが、約20年周期で起こる太平洋各地の海面水温や気圧の変動で、そのメカニズムはあまりよく分かっていません。Easterbrook教授によると、地球温暖化・寒冷化の時期とPDO指数を調べるとFig.2のように大変良く一致しており、PDOが'99年に低温モードに入ったことから20〜30年は寒冷化が続くのではないかとのこと。

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Fig.2: PDO (太平洋十年規模振動)と、過去の温暖化・寒冷化の時期。

海洋の熱容量は大気の1,000倍ですから、太平洋の海面水温の低下(上昇)が地球全体の平均気温を下げる(上げる)という説明は自然だと思います。Easterbrook教授はPDOと太陽活動との間に強い相関があることを指摘した上で、

「太陽活動、PDO、地球温暖化・寒冷化にはそれぞれ相関がある」

と結論付けていました。

それに対してメキシコ国立大学のVictor Manuel Velasco Herrera博士は、現在、太陽活動は著しく低下しており、2030〜40年頃に太陽活動は最小になるとの予測に基づき、現在の寒冷化が今後60〜80年続くと主張、21世紀が小氷期となる可能性について言及しました。

ロシアの プルコヴォ天文台のHabibullo Abdussamatov所長も、過去7,500年の間に起きた18回の小氷期は日射強度の低下とそのフィードバック(氷面積の増加による反射能の増加、水蒸気濃度の低下による寒冷化)でほぼ説明できると提唱し、現在のサイクルから計算すると地球は2014年頃に小氷期入りするのではないかとの見解。

また、ハリケーンが専門のWilliam M. Gray教授(コロラド州立大学)は、過去140年の温暖期が熱塩循環(深層の海洋循環)の変化と一致していることに注目し、地球の気候変動の主因は熱塩循環であるとの説。海洋が気候変動の主因と考えるのはEasterbrook教授と似ていますが、Gray教授も現在の寒冷化は数十年続くと見ているようでした。

私見ですが、太陽活動が地球の気候変動に一番影響していることは、地球温暖化と時期を同じくして火星など他の惑星温暖化していたことから疑いないと思います[8]。ただそのメカニズムについては様々な議論があり、例えばPDO、熱塩循環、フィードバックの他にもスベンマルク効果(太陽活動低下による宇宙線量の増大、そして宇宙線による雲生成の増加)なども提案されており、仮にEasterbrook教授が主張するようにPDOと地球の気候サイクルとの間に強い相関があったとしても、必ずしもPDOと気候変動との間の因果関係を意味するわけではないことに留意する必要があります。初めから他の可能性を排除してしまっては、CO2温暖化説と同じ間違いを犯してしまいますから。

現在の地球温暖化していないことには多くの科学者が同意していますが、今後、どうなるかについては意見が分かれています。温暖化より寒冷化の方が人類に与える被害は甚大なので重要な問題ですが、1998年のエルニーニョによる一時的な気温上昇を除くとここ数年の寒冷化は0.4℃/100年と緩やかなものであり、個人的には小氷期を心配する程でもないと考えています。ただ、現在の太陽活動は11年周期のリズムが崩れており、太陽黒点数も著しく減少するなど、マウンダー極小期(1645〜1715年の小氷期)との類似性も指摘されています[9]。

さて温暖化詐欺に話を移すと、アメリカ気象予報士で有名なブロガーAnthony Watts氏は、彼が突き止めた温暖化詐欺の手法を報告。以前の私の日記でも紹介しましたが、市民が協力して調査を行ったところ、アメリカの気温観測ステーションの90%がいつの間にかアスファルトの駐車場やエアコンの排熱口の近くなど暑い場所に置かれており、通常より1〜5℃も高めの気温を叩き出していました。加えてアメリカ海洋大気圏局(NOAA)はデータ均質化やスムージングなどの“補正”を行い、ヒートアイランド現象を誇張することで地球温暖化を演出しているとWatts氏は発表。

続いてアメリカ大気河川改善研究所のCraig Loehle博士は、NOAAの気温データからヒートアイランドの効果を取り除くと『59年周期の温暖化・寒冷化変動』が現れ、Easterbrook教授の指摘したPDOで地球の気候変動を説明できると発表。CO2温暖化説に拘らなければ、地球の気候変動を単純かつ自然に説明できてしまうわけです。

そしてカナダの気象学者のJoseph D'Aleoは、NOAAとアメリカ航空宇宙局NASA)のデータ不正について報告。NOAAは温暖化を示す観測ステーションだけを選別しているようで、NOAAのデータベース(GHCN)に登録されているステーション数は、1980年と比べて2007年には1/3以下にまで不自然に減少しています[10]。ステーション数が減少したのはNOAAによると、

「データ取得に時間がかかるものもある」

だそうですが[11]、20年前のデータが未だに更新されていないのは、あまりに時間がかかり過ぎでしょう。

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Fig.3: GHCNが気温算出に利用している観測ステーション数(黒)と、アメリカの平均気温(ピンク)。1980年以降の急激なステーション数の減少と反比例して、アメリカの平均気温が急上昇している。

Anthony Watts氏も説明していましたが、NOAAは謎の“補正”を施すことで寒冷化しているステーションのデータをあたかも温暖化しているかのように書き直す“マジック”に成功しています。一方NASAは世界の気候変動を算出する際にNOAAのデータを利用していますが、より暖かい場所に設置されたステーションのデータを寒い地域のものとして補ったり、NOAAに負けじと更なる地球温暖化への挑戦を日夜続けています。

世界気温の4つの観測データベースはCRU、GHCN(NOAA)、GISS(NASA)、気象庁ですが、CRUもGISSもNOAAのGHCNのデータを元に構築されており、残る気象庁も2000年以前はGHCNを利用していたため、GHCNのデータが腐っていた以上、結局どれも信用できないことになります。データ捏造に対して脅威派の研究者がよく使う、

「4つの独立した観測結果が全て同じ温暖化傾向を示している」

との反論は脆くも崩れ去るわけですが、現在、信頼できる過去の気温データベースがないことは大変な問題だと思います。世界に与えた影響は莫大で、捏造に関与した科学者の罪は、あまりに重い。

また、バージニア大学を引退したFred Singer翁は、衛星観測の結果と照らし合わせ、NOAAが不自然な観測ステーション選別をせず、かつ怪しげな補正も行わなければ、1979〜'97年で温暖化はほとんど起きていないんじゃないか、ということを言っていました。

懐疑派のトークばかり取り上げましたが、ICCCには脅威派の研究者も招待されており、コロラド州立大学のScott Denning教授もスピーチを行いました[12]。懐疑派の国際会議で、脅威派の研究者が温かい拍手で迎えられ、和やかに議論が進行する。当たり前のことのようですが、もし逆の立場で懐疑派の研究者が脅威派の会合に出かけたら、無視されれば良い方でしょう。科学とは無関係の誹謗中傷を浴びせられることも珍しくないです。

地球の気候変動は自然現象で、人間の手でコントロールすることは出来ない』

当初は多くの研究者がそう考えていたのにも拘わらず、CO2温暖化説は政治やメディアを利用して多額の予算獲得に成功し、学会をコントロールするに至っています。自然現象ならほとんど予算が付かないですが、“人為的”温暖化なら多くの人々が注目しますから。学会、政界、国連金融、そして産業界の思惑が複雑に絡み合い、地球温暖化は科学的に間違っていても、もはや間違いだと認められない状況になってしまいました。雑音から隔離し、今回のICCCのようにオープンな科学の場で冷静な議論がもっとなされるべきではないでしょうか。


−− あまりにいい加減だった科学 −−

最近、ペンシルバニア大学法学部のJason S. Johnston教授が国連IPCC報告書を検証した第三者レポートが公開され話題になっています[13]。

IPCCではCO2温暖化説に不都合な研究は否定もしくは無視され、合意が捏造された。ほぼ全ての主張が非科学的、若しくはいい加減に行われていた。』

という内容ですが、Johnston教授はIPCC報告書の数多くの問題点を個別に検証しており、法律専門家が第三者検証を行った点で意味があると思います。IPCC報告書は“科学的コンセンサス”どころか、WWFグリーンピースなど環境活動団体の広告、登山雑誌の記事、更には学生のレポートまで引用していたりと何でもありでしたが、客観的かつ厳密であるべき科学がこと地球温暖化に関してあまりに杜撰に行われていたことは、一科学者としてショックであり大変残念です。

私も仕事で大型プロジェクトの予算申請書や報告書をよく書いていますが、分厚いレポートの中に僅かなミスが見つかっただけでプロジェクト全体の信用が失われるため、いつも細心の注意を払い、同僚たちに何度も検証してもらっています。IPCC報告書では地球温暖化説の根底を揺るがす致命的な間違いが次々と発覚しているのに、脅威派は、

「3,000ページの文書に多少のミスは当たり前」

と強弁しており、正直、その神経が理解できません。

日本では“IPCC-Gate”についてあまり報道されていないようなので、杜撰な温暖化研究の一例として、NASAの人口衛星を使った南極観測と、温暖化業界の近況について紹介します。

NASA温暖化研究で多額の予算を得ている研究機関の代表格ですが、2007年に、

衛星観測によると、南極温暖化が進行している』

と発表[14]、それを支持する観測結果として昨年、

衛星観測で南極東部で数10億トンの氷が毎年失われていることが分かった』

と報告しています[15]。共にCO2温暖化説を強力に裏付ける観測結果として多くのメディアでも報道されましたが、これらの研究を調べてみると、あまりに短絡的な発表だったことが分かります。

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Fig.4: 2007年NASA発表の南極地表の気温変動(左)。アラバマ大学が解析した南極の気温変動(左)。共に衛星観測。

Fig.4左図がNASAが'07年に発表した南極地表の温暖化を図示したものですが、年間0.05℃程のペースで南極大陸が急速に温暖化している様子が描かれています。この図だけ見ると南極大陸温暖化は疑いないように思えますが、実はNASAが行った人工衛星からの温度観測は精度が低く、NASA自身も認めるように測定誤差が2〜3℃もあることが知られています。右図はアラバマ大学のチームが解析したNASA人工衛星による南極の気温変化、誤差が大きいため何とも言えませんが、温暖化どころか僅かながら寒冷化しているようにも見えます。また南極観測隊による記録では、南極大陸1960年以降に寒冷化していると報告されており[16]、結局のところ、NASAは誤差の大きい人工衛星の観測結果に都合の良い解析を加えて南極大陸温暖化を“演出”したのでしょう。事実、NASAが2004年に発表していたグラフ(Fig.5)では南極大陸は寒冷化しており、莫大な研究費が南極大陸の気温まで変えてしまったのかもしれません。

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Fig.5: 2004年NASA発表の南極の気温変動。衛星観測[17]。

NASAはどのような解析を行ったのか公開し、'04年と'07年で正反対の解析結果を発表した経緯を明らかにするべきですが、いずれにせよ測定精度3℃の温度計で0.05℃の年変化を断定するというのは、まともな科学者の仕事とは言えません。私の同僚は、James Hansen所長のデータ操作疑惑が持ち上がった際に[18]、

「人類を月に送った研究機関が、地表の温度もまともに測れないのか」

と呆れていましたが、もっともな感想。

『消失した南極東部の数10億トンの氷』についても、衛星観測の精度に疑問符が付きます。NASA人工衛星GRACEを使った重力測定で南極の氷量を推定したのですが、微弱な重力変化を衛星から検出するのは技術的に難しく、GRACE観測の精度について研究者の間で疑問が噴出しており[19]、“あくまで補助的な観測手段”と見做されています。マスメディアNASAの発表を鵜呑みにして、

地球温暖化で、南極東部の氷が大量に溶け出している」

とヒステリックに報道していましたが、夏でもマイナス30℃の南極東部で氷が溶けるというのは、物理の常識を覆す大発見かもしれません。

次から次へと疑惑の出てくる温暖化業界ですが、二週間ほど前にも、

『(地球温暖化の主因はCO2であり)太陽活動の影響はほとんどないとの科学的な合意が得られている』

というIPCC報告書の記述に関して、IPCCで太陽活動を専門としていた科学者はJudith Lean博士一人だけであり、即ち“一人の合意”に過ぎなかったという疑惑が出ていました。酷いことにLean博士は太陽活動の影響を小さく見せるためデータ操作した上でグラフを引用しており、太陽観測を行ったDoug Hoyt博士やRichard C. Wilson博士ら宇宙物理屋が激しく抗議する事態に発展し、“Judith-Gate”と呼ばれています[20]。

一方、政界に目を移すと、ワシントンではオバマ政権民主党地球温暖化を既成事実化すべく、“Cap & Trade法案”の導入に血眼を上げています。

「現在のペースでCO2排出を続けると、アメリカ北東部はかなり温暖化する。今世紀末にボストンの夏の気温は14°F(7.8℃)上がりそうで、100°F(37.8℃)を越す暑い日がニューイングランド地方では年間20日、ハートフォードでは30日を超えるだろう。」

と盛んに宣伝されていますが[21]、アメリカ北東部の気温変化を表したFig.6を見る限り、過去100年間で人為排出CO2による有意な温暖化は観測されておらず、今世紀末にボストンの夏の気温が8℃近くも上昇すると言った根拠は全く以って不明です。

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Fig.6: アメリカ北東部の夏の平均気温の推移(青線)、黒い棒グラフは人類のCO2排出量。

NASA南極の話やJudith-Gateやボストンの謎の温暖化は氷山の一角に過ぎず、学界でもマスメディアでも『地球温暖化であれば何を言っても許される』という空気が蔓延していたため、気候変動の研究では他分野では考えられないあまりにいい加減な話が権威付けられ、まかり通っていました。IPCC報告書はウソと誇張のオンパレードだったわけで、第4次報告書の統括執筆責任者だったMurari Lal教授は、誇張や捏造が行われたのは、

政治家たちに衝撃を与え、実際に行動を起こさせるためだった」

と弁明していますが[22]、とても科学者の発言とは思えません。プリンストン大学物理屋のWilliam Happer教授によると、

IPCCとは科学の仮面を被ったロビー団体」

だそうで、Happer教授はエネルギー省で合衆国のエネルギー政策を統轄していた頃の感想として、

ブリーフィングにやって来る科学者に質問すると、普通は喜んで答えてくれる。ところが気候変動を研究している科学者は違った、彼らは宗教カルトのようだった。」

と述べていますが[23]、脅威派グループの反論を許さない異様な雰囲気は、私も肌で感じていました。

特に京都会議以降、“地球温暖化”と名の付くプロジェクトに莫大な予算がばら撒かれ、脅威派の圧力でCO2温暖化説に懐疑的な論文や予算申請が悉く却下されるようになった結果、少なからぬ懐疑派の研究者が表舞台から駆逐されました。温暖化証明するために予算が付いた研究で、温暖化を否定する発表は出来ないですから、世の中は地球温暖化を裏付ける(ように見える)情報で溢れてしまいました。

欧米では昨年11月のClimategate事件を発端にIPCC温暖化のウソが連日のようにニュースで報道されたため、状況は一転しています。日本のマスメディアも、地球温暖化の科学が現在進行形で崩壊していることを、ちゃんと報道すべきではないでしょうか。


−− 脅威派の逆襲 −−

今年に入り、IPCCのリードオーサー(代表執筆者)の中からも公然とIPCC批判を行う研究者が続出し、CO2温暖化説を否定する論文も学術誌に掲載されるようになりました。学会は少しずつですが、健全さを取り戻しつつあります。

アメリカでは脅威派研究者の論点を摩り替えての反論や、懐疑派研究者への政治力を使った個人攻撃が目立つようになりましたが、日本の状況と似ています。先月は、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された『気候変動における研究者の信頼性』という論文[24]が議論を巻き起こしていました。意訳すると、

『懐疑派の研究者はろくに研究もせず、市民を惑わしている』

という内容で、懐疑派を“denier(ホロコースト否定のナチス支持者を暗に指す言葉)”と呼んでいますが、科学的にナンセンスな批判だらけの文章を権威あるPNASが掲載したことに分野外の研究者たちも呆れ果てています。科学者なら科学の舞台で勝負すべきで、他の研究者への陰湿な誹謗中傷ではなく、真実の追究に努めるべきでしょう。PNASに掲載された論文の著者の一人James W. Prall氏はトロント大学のシステムプログラマーだそうで、彼は“懐疑派ブラックリスト[25]”なる物を編纂しています。CO2温暖化説に否定的な論文を発表したり嘆願書に署名した研究者の氏名、所属、国籍ホームページなどを丹念に調べ上げ、ご丁寧にもランク付けした上でトロント大学のサーバーで公開。“ブラックリストに乗ると研究費が取れなくなる”とも噂されていますが、懐疑派の研究者を晒し上げ名声を傷つけることを目的としてリストが配布されているのは間違いなさそうです。尤も、私の同僚は、

政治的圧力に屈せず、真実を貫き通した誇り高き科学者たちのリストだ」

と言っていますが。

不祥事が相次ぎ地球温暖化は科学として破綻する一方、学会や政界はまだまだ脅威派が牛耳っており、懐疑論を政治的に潰そうと躍起になっているのはまるで宗教戦争のようです。国連事務総長が『温暖化懐疑派の声拒絶』を訴えたり[26]、Climategate事件で炎上したCRUの調査を行ったイギリス議会は僅か一日のヒアリングだけで、

「(CRUの科学者らのデータ不正を示す)証拠は見つからなかった」

と潔白を謳い上げていますが[27]、証拠が見つからなかったのか、見つける気がなかったのか不明。同じくCRUの詳細な調査を行ったはずのRussell卿も、

情報公開の拒否など問題はあったものの、CRUの科学者の不正は見つからなかった」

と結論付けただけで[28]、CRUから流出したメール(内部告発とも言われています)で明らかになった、以下の疑惑について突っ込んだ追及はなされていません。

 ・CRUの科学者らは、気温の生データや解析手法の公開を頑なに拒否していた。

 ・情報公開法の抜け道を模索し、データの不正操作の相談を行っていた。

 ・情報公開請求を受けたらデータを消去すると言っており、実際に消去してしまった。

 ・懐疑派への攻撃や圧力が行われていた。

 ・60年代以降の気温低下を隠すトリックについてメールでやり取りがあった。

 ・気温低下を隠すデータ操作を行うプログラムが見つかった。

現実問題としてCRUのPhil Jones所長は関係者に証拠隠滅の依頼をしたのであり[29]、世界中で使われているCRUの世界気温のデータベースの元となった過去160年間に亘る気温観測データも消去されてしまいました。アリバイのように怪しげな補正の加えられたデータベースだけは公表されたものの、

「データの補正方法を記したメモは紛失した」

とPhil Jones所長が言っている以上、その信頼性はネス湖ネッシーといい勝負かもしれません。

IPCC報告書の検証を行ったオランダ環境アセスメント局も、IPCCの多数の過ちを認めたものの、

地球温暖化は進行しており、IPCC報告書の結論は揺らがない」

と言っていますが、現実には地球温暖化は止まっており、“禊払い”を真に受ける人も少ないでしょう。学会の権威や国家権力を使い、

地球温暖化研究者は正直者だから信用せよ」

と言えば言うほど、温暖化研究が市民の支持を失っているのは、何とも皮肉です。Climategate事件でアメリカ市民の多くがCO2温暖化説に呆れており、IPCC-Gate発覚前の今年1月の時点ですら、

地球温暖化は自然変動、若しくは地球温暖化していない」

と答えた市民が45%に上っていました[30]。その後の一連のIPCCの不正発覚で、現在では市民は地球温暖化に対して完全に無関心になっています。昨日、NYが暑いというニュースが流れていましたが[31]、“ヒートアイランド現象で気温が上がった”と正しく伝えており、地球温暖化のことは一言も出て来ず、時代の変化を感じました。

CO2温暖化説崩壊への予防線か、最近、アメリカ環境保護庁はオバマ政権の支持を得て、

「CO2は有毒ガスだから規制する」

と言い出しましたが[32]、濃度が100倍になると頭痛を引き起こすものの、一般的な理解では“CO2は毒性の非常に弱いガス”。

国連IPCCを利用したグローバルガバナンスに見切りをつけたのか、『生物多様性と生態系に関する政府間プラットフォーム(IPBES)』なる怪しげな組織を立ち上げ[33]、次の資金源として注力しているようです。

地球温暖化やCO2になると、どうしてこうもウソや出鱈目がまかり通ってしまうのか理解に苦しみますが、もはや科学ではなく政治ですから、温暖化論争の帰着は世論が決めることになるでしょう。欧米の市民の間ではCO2温暖化説は急速に支持を失っていますが、日本ではマスメディアがClimategateやIPCC-Gateの実態をほとんど報道していない上に、脅威派の研究者が事件の矮小化を図ったこともあり、地球温暖化への国民の支持は相変わらず高いまま。日本は毎年1兆2千億円もの温暖化対策に加えて、発展途上国への温暖化対策支援として2012年までに1兆7,500億円を約束。京都議定書を遵守するには同年までに9,400億円の排出枠購入が必要ですし[34]、前総理の“25%公約”に至っては、

『仮に国内で13%削減できたとしても、1兆7千億円の排出枠購入が必要』

ドイツ銀行が試算していましたが、感謝すらされない経済援助を日本は本気で続けるのでしょうか。地球温暖化で巨額の税金が無駄にされる一方、重要な基礎研究が仕分けされた話を聞くと、一科学者として何とも虚しい気分にさせられます。

日本は大丈夫なんだろうか。地球の裏側からですが、心配しながら見ております。


References

[1] http://www.heartland.org/events/2010Chicago/

[2] http://www.heartland.org/environmentandclimate-news.org/ClimateConference4

[3] S. Mosher and T.W. Fuller, 『地球温暖化スキャンダル(渡辺正訳)』, 日本評論社 (2010).

[4] http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8511670.stm

[5] S. Solomon et al., Science 327 (2010) 1219.

[6] M.R. Manning et al., Nature Geoscience 3 (2010) 376.

[7] 槌田敦, 日本物理学会誌 62 (2007) 115.

[8] L.K. Fenton, P.E. Geissler and R.M. Haberle Nature 446 (2007) 646.

[9] 宮原ひろこ, ICRRニュース 72 (2010) 7.

[10] http://scienceandpublicpolicy.org/images/stories/papers/originals/surface_temp.pdf

[11] http://www.ncdc.noaa.gov/oa/climate/research/Peterson-Vose-1997.pdf

[12] http://www.youtube.com/watch?v=kkL6TDIaCVw

[13] http://ssrn.com/abstract=1612851

[14] http://earthobservatory.nasa.gov/IOTD/view.php?id=8239

[15] http://earthobservatory.nasa.gov/Newsroom/view.php?id=42399

[16] P.T. Doran et al., Nature 415 (2002) 517.

[17] http://earthobservatory.nasa.gov/IOTD/view.php?id=6502

[18] http://www.telegraph.co.uk/comment/columnists/christopherbooker/3563532/The-world-has-never-seen-such-freezing-heat.html

[19] K.J. Quinn and R.M. Ponte, Geophysical Journal International 181 (2010) 762.

[20] http://climaterealists.com/?id=5910

[21] http://globalwarming.house.gov/impactzones/newengland

[22] http://www.dailymail.co.uk/news/article-1245636

[23] http://www.dailyprincetonian.com/2009/01/12/22506

[24] http://www.pnas.org/content/early/2010/06/04/1003187107.abstract

[25] http://www.eecg.utoronto.ca/~prall/climate/skeptic_authors_table.html

[26] http://www.guardian.co.uk/environment/2010/feb/24/ban-ki-moon-un-reject-sceptics

[27] http://www.foxnews.com/scitech/2010/03/31/climate-gate-inquiry-largely-clears-scientists/

[28] http://www.cce-review.org/pdf/FINAL%20REPORT.pdf

[29] http://eastangliaemails.com/emails.php?eid=893

[30] http://environment.yale.edu/climate/files/Climategate_Opinion_and_Loss_of_Trust_1.pdf

[31] http://hosted.ap.org/dynamic/stories/U/US_HOT_WEATHER_HEAT_ISLANDS?SITE=WSPATV&SECTION=NATIONAL&TEMPLATE=DEFAULT

[32] http://www.epa.gov/climatechange/endangerment.html

[33] http://ipbes.net/

[34] http://president.jp.reuters.com/article/2010/01/09/DF1CF1CA-FC15-11DE-9764-ADF03E99CD51.php

通りすがり通りすがり 2010/07/12 23:09 後からなら何とでも言えるでしょうに。
既得権益者が声高にアピールすることに
経済的な利得がからんでることなんて直感的にわかる。
人類の歴史で、人間やとりまく自然環境のためを心底に感じ入って
行動が促された出来事なんてほとんどない。

あなたがたは同族の批難を、”その時”にしなさいよ、後からじゃなくて。

税金・公的な資金を飯種にしてる科学者ってのは、自分達の
信奉してる科学が、これまた公的な利益のために利用されるという
当たり前の帰結に不平不満を漏らせる立場なわけ?

戦争由来のテクノロジーにしても、ほとんどが
国益、競争・資本主義界のスポンサードによる要望で発達。
自分達の数字ごっこでマッチポンプして喰ってるのが現実。
森羅万象なんて万に一つも解き明かされてない。科学は死んだ。
科学者は現代のピエロ。知ったような顔するんじゃないよ。

nytolanytola 2010/07/13 00:20 科学的に間違ったことに対して『No』と言うのは、科学者の義務だと思います。
Climategate事件やIPCC-Gate以前から、CO2温暖化説が科学的におかしいことを指摘した研究者はアメリカには少なからずいました。かつて逆風の中、アメリカ議会の公聴会でCO2温暖化説に科学的根拠がないことを説明し京都議定書の批准に反対を表明した科学者たちもいましたし、科学的な立場から京都プロトコルに反対した『オレゴン嘆願書』には9千名の博士を含む3万人の科学者が署名しています。尤も当時はメディアも世間も地球温暖化一色で、懐疑派研究者に対してマスコミや市民は「産業界の犬」と罵声を浴びせていました。大部分の研究者が産業界とは無縁だったにも拘らず、です。

一つ知ってほしいことは、趣味で研究を行っていた古き良き時代とは異なり、現代の科学者は“職業科学者”であるということ。特にアメリカの大学ではグラント(研究費)を取って来なければ大学院生・テクニシャン・ポスドクに給料を支払えませんし、私の所属する国立研究所では極端な場合、プロジェクトのグラントが切れたら自分自身も無給となります。グラントの獲得が科学者の最大の仕事となっている面もあり、国家レベルで莫大な予算を付けたテーマに研究者が集中してしまうのは、構造的な問題だと思います。
地球温暖化ではそれに輪をかけて、脅威派の研究者・政治家たちが自分たちの立場・利益を守るため学会の権威や政治力を使い懐疑派を潰しにかかり、いい加減な“証拠”を権威付けるのにIPCCが使われました。そしてメディアが温暖化詐欺の片棒を担いだことも否めません。懐疑派の研究者は懐疑論を主張していたのではグラントも取れず、ジャーナルも脅威派に乗っ取られていたためCO2温暖化説に否定的な論文を投稿する度に却下され、結果的に懐疑派の多くが一掃されてしまいました。
最後まで懐疑論を主張し続けたのはMITのRichard Lindzenやコロラド大学のRoger Pielkeを始めとする芯のある研究者か、他のテーマでグラントの取れる他分野の研究者でした。私の同僚が懐疑派研究者のことを“政治的圧力に屈せず、真実を貫き通した誇り高き科学者たち”と呼んだのには、そういう事情がありました。

ただ、どんな時でも、正しいことを言っている人はいます。インターネットが普及した現在、検索さえすれば誰でも多様な情報を得ることが出来ます。
私の意見に対して批判を行う人もいるはずですし、どうか多くの意見を読んだ上で判断して下さい。

アシカビヒコアシカビヒコ 2010/07/13 14:17 情報感謝します。科学はデータの勝負ですが、学会の結論は政治的だと思います。CO2を地球温暖化の原因としたのは政治です。大局的にみれば、脱石油エネルギー世論づくりのための政治的プロパガンダです。この脱石油戦略において、石油の対抗軸とされたのが原子力です。不都合な真実のゴアが原子力陣営でした。脱石油という大義のために駆り出された科学者群は政治的貢献に対して政治的報酬を得ていますので、彼等は科学者ではなく、政治的プロパガンダ装置になることを選択した人々でしょう。こういった大義のための事実捏造こそが石油大量消費と同様に20世紀の負の遺産と考えるべきでしょう。大衆を導くためには嘘も方便という発想はプラトン主義の悪しき伝統です。この流れを変えていくのはインターネットによる知の大衆化ではないかと思います。プラトンに対抗してアリストテレスは少数富裕層のための政治ではなく、中産階級のための政治が無難であり安定的と考えていました。この智恵に学ぶべきだと私は思います。
脱石油の大義のもと進められたのは実は西洋の覇権維持だったと私は推測しています。この路線に中国がノーといった段階で、西洋覇権維持は終焉しました。アジア、ヨーロッパの時代です。
いずれにしろ、「事実に基づく行動」が原則で、嘘を言ってはいけないのは、その嘘でもって自分自身が騙されるからだと思います。

nytolanytola 2010/07/13 19:39 アシカビヒコさん、こんにちは。

イギリスのThatcher政権が原発推進のため、CO2温暖化説を支援する目的でHadley気候研究センターを設立し、国連IPCCの設立にも尽力したと言われていますね。

> 大衆を導くためには嘘も方便

IPCC報告書の誇張・捏造に対するMurari Lal教授の「政治家たちに衝撃を与え、実際に行動を起こさせるためだった」という弁明は、まさにその思想が顕著に現れていると言えます。
アメリカのようにメディアが事実を報道し、日本でも市民が温暖化研究の実態を知ることが大切ではないでしょうか。

> この流れを変えていくのはインターネットによる知の大衆化

単に科学者・政治家・メディアのせいにするだけではなく、市民がもっと積極的に調べて自ら判断することが求められているのだと思います。

> 脱石油の大義のもと進められたのは実は西洋の覇権維持だった

鋭い見方だと思います。私はそれがCO2温暖化説の本当の目的だったとは思いませんが、現在の先進国と途上国の枠組みを維持するのに“Cap & Trade”が利用されようとしているのは、事実かもしれません。尤も中国はそのことに気付いているようで、25%削減を宣言した日本の政治家と比べてよほど賢いと思います。

> 「事実に基づく行動」が原則

私自身は脱石油を模索することは重要だと考えていますし、エコや省エネには賛成の立場です。現在のCO2規制に反対なのは、それが間違った知見の上に建てられた政策であり、正しい結論を導けるとは思えないからです。

nytolanytola 2010/07/13 19:52 トラックバックして頂いたonkimoさんの日記に、BBCの記事を引用してICCCの説明が丁寧になされています。

http://d.hatena.ne.jp/onkimo/20100713/1279032866

簡単に確認出来ることから検証してみます。

> 私の不満足な英語力で訳すと、こんな感じでしょうか。
> 聴衆、外国人もいないではないが、おもにリバタリアンや
> 共和党員からなるアメリカ人からなる聴衆は、「小さい政府」
> メッセージを好んだ。

BBCの記者は、どのように国際会議の出席者の大多数が“小さい政府を支持する共和党員”だと調べたのでしょうか。
なおBBCの記事はこちらですが、

http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8694544.stm

『会議のディナーではもちろんステーキを食べる右翼ばかりで、ベジタリアンはほとんどいなかった』という書き出し、Roger Harrabin記者の価値観が想像できます。あくまで一般論ですが、欧米の脅威派は懐疑派のことを『右翼、共和党支持者、人種差別者、オイル会社の犬、肉食主義者』と罵倒することが多いです。随分と前のことですが、研究者同士のパーティで懐疑派と脅威派でディスカッションになった際に、
「この10年で地球は寒冷化しているのに、温暖化対策が必要なのか?」
と疑問を唱えたところ、
「捕鯨主義者は黙れ!」
と意味不明に怒鳴られましたが、『日本人の懐疑派=捕鯨主義者』なのでしょう。

> このイベントにオイルマネーがじゃぶじゃぶと注がれており、
> 石油や石炭を環境に良いと言いくるめつつ、気候研究者達の
> 信頼性をおとしめようという産業界の意図が見え見えだからだ。

何故ICCCのスポンサー一覧を直接調べないのか疑問です。

http://www.heartland.org/events/2010Chicago/cosponsors.html

現実には、ICCCは120を越えるNPO(非営利団体)からのささやかな寄付金で運営されています。
主催者のHertlandに対しても、onkimoさんはDESMOGBLOG.COMを引用して、

> Institute、エクソンモービルから 10 年ほどの間にあわせて
> 600 万ドルほどもらっているとのこと。

だそうですが、これにはHeartlandのDan Miller氏が直接反論しています。

「Heartlandのエネルギー関連会社からの収入は、全予算の5%未満である。
 690万ドルの収入のうち、69%を個人や財団からの寄付金が占めている。
 エクソンは少額の寄付をしただけで、具体的には2006年にテーブルを
 買ってくれた。KochやScaifeからの寄付も、10年以上もない。」

既に否定されている悪意のある記事を引用するのではなく、情報はきちんと確認すべきでしょう。さもなければIPCC報告書の二の舞になってしまいます。
ICCCを報じた外国のメディアでも、例えばオーストラリアのQuadrant誌は懐疑論を専門的に論じており、ICCCに極めて好意的なレポートを載せています。

http://www.quadrant.org.au/blogs/doomed-planet/2010/05/heartland-4

おおくぼおおくぼ 2010/07/13 20:51 はじめまして

>科学的な立場から京都プロトコルに反対した『オレゴン嘆願書』には9千名の博士を含む3万人の科学者が署名しています。


『オレゴン嘆願書』は信頼性の低い、怪しい嘆願書だと思うのですが・・・・。

参考

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1027712150

nytolanytola 2010/07/13 21:39 おおくぼさん、こんにちは。

オレゴン嘆願書に署名した科学者にはFreeman Dyson、Richard Lindzen、Frederick Seitzなど世界的に有名な科学者も多数含まれ、私の同僚たちの中にも署名した研究者は多いです。

誰でも署名できる嘆願書ですし、脅威派は『オレゴン嘆願書は信用できない』と盛んに宣伝していますが、40名を越す全米科学アカデミー会員を始め多くの著名な科学者が署名している事実は素通りしています。
著名な科学者で署名した人を調べるべきではないでしょうか。

おおくぼおおくぼ 2010/07/14 03:48 返信ありがとうございます。

でも、

>9千名の博士を含む3万人の科学者が署名しています。



>著名な科学者で署名した人を調べるべきではないでしょうか。

この二つは、矛盾するのではないでしょうか?



>40名を越す全米科学アカデミー会員を始め多くの著名な科学者が署名している事実

・・は高く評価するにしても、そのことで

>9千名の博士を含む3万人の科学者が署名しています。

・・・の水増し疑惑は消えません。

クライメートゲート事件についての『地球温暖化スキャンダル(2009年秋クライメートゲート事件の激震)』(日本評論社)を読むと、IPCC側に大きな否があることがわかりますが、懐疑派にも同じ種類の否が散見される気がします。

ド素人ド素人 2010/07/14 07:16 温暖化詐欺の内容が分かりやすい説明でド素人ながらよく分かりました。
海外の方の情報ブログは本当に助かります、これからもぜひ宜しくお願いします。

人間は何かをやる為に生まれてきています。しかし何もしない、何もできない出来ない人はいつも不平不満や批判をします。
上げ足を取る能力は本当逸脱しています(それしか出来ないですから)


哲学から遠ざかっていた科学が、哲学と融合する日も近そうです。
これからもがんばってください。

nytolanytola 2010/07/14 11:21 おおくぼさん、

そうですね、署名運動では手間がかかっても本人確認はした方が良かったですよね。ただ、オレゴン嘆願書は個人レベルでの寄付金で立ち上げられた署名運動であるため、チェックする人を雇う余裕がなかった面もあります。それでも多くの科学者が署名した事実は変わりませんし、『科学的な合意が形成されている』という脅威派のウソを打ち砕く役割は果たしたのではないでしょうか。
他にも2007年には世界を代表する100名の科学者たちが、

『地球温暖化の科学的な合意は形成されていない』

という国連事務総長への手紙に署名しています。

http://epw.senate.gov/public/index.cfm?FuseAction=Minority.Blogs&ContentRecord_id=d4b5fd23-802a-23ad-4565-3dce4095c360

日本でも科学者による署名運動は有効だと思います。

nytolanytola 2010/07/14 11:27 ド素人さん、

こんにちは、そしてありがとうございます。
研究者の友人から、『日本ではIPCC-Gateが報道されないので、アメリカの状況を一つ書いてくれ』と頼まれたのが始まりでした。温暖化の科学が崩壊し国連IPCCが大きく揺れていることを日本に伝えるにはこのBlogだけでは力不足ですが、日本には育ててもらった恩がありますし、一科学者として何かしたいと思っていました。

> 哲学から遠ざかっていた科学が、哲学と融合する日も近そうです。

『知を愛する』のが哲学(Philosophy)の本質ですが、あまりに政治的になってしまったのが地球温暖化の悲劇だったのでしょう。純粋な科学には完全な自由が必要なんだと思います。

アシカビヒコアシカビヒコ 2010/07/14 17:25 nytolaさん、
コメントありがとうございます。
前回の私のコメントの重要なケアレスミス発見。
「アジア、ヨーロッパの時代」ではなく、「アジア、アフリカの時代」でした。すみません。
私も石油の時代が引退していくことには賛成しています。省エネも原則当然。CO2削減を地球温暖化防止という路線にもっていった勢力が問題だと私は思っています。単に地球環境保全でよかったのです。日本がまじめに取組んでいる環境対策はそのまま、地球環境保全対策と看板をかけかえるべきでしょう。なぜ、CO2削減を地球温暖化防止にもっていったのか。ひとつには対抗勢力である原子力陣営の事情。したがって、原子力が海洋に投棄している膨大な熱は考慮されていません。これは極めて非科学的な態度でしょう。それから石油が化石資源だという説も単なる仮説であって、私は極めて疑わしい仮説と思っています。あれは、地球の分泌物ではないかと思っています。今のパラダイムでは石油は枯渇するからダメという論理を採用することになっています。地球環境にかける負荷が大きいから石油大量消費はダメなのだと私は思っています。人類は地球の良好な管理者たるべきでしょう。寄生しているんだから当然のこと。
インターネットによる知のネットワークの時代に大切なのは、発信する者が嘘をつかないことです。ひとつの嘘の影響が全体を歪ませる。そのときに必要な倫理は「自分が相手にしてほしくないことは相手にもしない」という単純な直感的倫理だと思います。生命システムを維持発展させている原理は免疫ですが、そこの論理は二重否定です。「自己とは非自己ではないものである」これが我々の感じている自由の根拠でしょう。
それから日本の25%削減の件、あれは日本政治の主軸をシフトするためのアンカー、引き綱でしょう。アメリカにNOというためには政治的にはEUに擦り寄るしかなかった。中国志向も同様。日本が独立国となっていくためには、アメリカべったりの政治姿勢からの自立が求められる。今後も親米反米の揺れのなかで、日本の柱が天と地に直立していく方向に動くことだろうと思います。そもそもアメリカ自体が一枚岩ではないのだから、アメリカの言いなりというのもひとつの幻想でしょう。

nytolanytola 2010/07/14 22:39 アシカビヒコさん、

> 単に地球環境保全でよかったのです。

全く同感です。ただ逆に言うと、エコに強い日本は地球温暖化ブーム崩壊後も活路はありますし、必ずしも悲観する必要はないと思います。

> 地球の分泌物ではないかと思っています。

石油無機起源説ですね。私は詳しくないですが、超深度の基盤岩の内部から油田が見つかることもあり一理あると思います。無機起源説に立てば石油の埋蔵量は莫大ですし、今の原油高は何なんだということになりますよね。

> 発信する者が嘘をつかないことです。

現実問題としてインターネット上には信憑性の低い情報も溢れていますから、受け手が取捨選択するしかないと思います。最低でも二つの立場の主張を比較して判断すべき、というのが私の持論です。一番やってはいけないことは、自分に都合の良い意見だけを受け入れること。科学の世界でも同じですが。

> 「自己とは非自己ではないものである」これが我々の感じている自由の根拠でしょう。

『互いに自由を妨げない範囲において、 我が自由を拡張すること、これが自由の法則である』
そう言ったのはカントでしたね。

> アメリカ自体が一枚岩ではないのだから、アメリカの言いなりというのもひとつの幻想でしょう。

アメリカのいいところは、社会が複数の意見を受け入れようとすることだと思います。地球温暖化ではアメリカでも懐疑派はメディアや市民から随分と叩かれましたが、それでも懐疑論を許容する土壌はありました。一方、日本はと言うと“国民総脅威派”。
日本人は極端に振れ易いので、今後、日本でも地球温暖化が崩壊していく過程で、脅威論に関わった学説・分野が全否定されないことを願います。

nytolanytola 2010/07/15 14:56 知人のBlogに書き込んだことの転載になりますが、日本ではあまり知られていないようなのでこちらにも書いておきます。

Anthony Watts氏が指摘した、NOAAの気温観測ステーションがアスファルトの駐車場やエアコンの排熱口の近くなど周囲の環境より明らかに温度の高い場所に設置されていた問題で、NOAAの反論がこちらに書かれています。

http://www.ncdc.noaa.gov/oa/about/response-v2.pdf

Watts氏が“良いステーション”と認定した70基と、“悪いステーション”とダメ出ししたステーションを含む1218基の気温変動(NOAAは明記していませんが、単純平均と思われます)を比較したところ、両者は非常によく一致したと言っています(p.3のグラフ)。これを根拠に、悪いステーションのデータの信頼性を主張。
そのNOAAの反論に対するWatts氏の反論がこちらです。

http://wattsupwiththat.com/2009/06/24/ncdc-writes-ghost-talking-points-rebuttal-to-surfacestations-project/#more-8837

NOAAが比較したのは生データではなく、補正(均質化、とNOAAは呼んでいます)を加えた後のデータ(USHCN2)。NOAAは補正を加えた後の良いステーションの気温変化と、補正を加えた後の悪いステーションを含む全ステーションの気温変化の傾向が一致すると言っただけで、良いステーションと悪いステーションが同じ傾向を示すよう施した“均質化”がうまく働いていることを示したに過ぎません。それに対してWatts氏は、ステーションの生データで比較すべきだと主張しているわけです。

Steve McIntyre氏も指摘していますが、均質化によってUSHCN2は全体的に同じような温暖化傾向を示すように補正されているとのこと。これでは、悪いステーションを隠すために補正を施したと疑うこともできます。

http://climateaudit.org/2009/06/29/the-talking-points-memo/

NOAAは気温の嵩上げに使った悪いステーションを小細工で誤魔化そうとしているように見えますが、疑惑を晴らすためには均質化に使ったコードが公開されるべきでしょう。

nytolanytola 2010/07/18 19:57 トラックバックして頂いたonkimoさんが、今度はEasterbrook教授のPDOのグラフのことで茶化しているみたいです。

http://d.hatena.ne.jp/onkimo/20100716/

> そして、なんと!この先生、誰もが成し遂げなかった PDO の数十年にわたる
> 予測に成功したのです。それも、誰もが予想だにしなかった方法で!!!
> それは…
> コピペ!!!
> です。スパコンも使わずに予測ができて、お手軽簡単、まあ素敵!

こういう茶化しに反論するのも大人気ないですが、Easterbrook教授自身の説明がこちら:

Adding the PDO record for the past decade to the PDO for the century provides an interesting pattern... the logical extension of the pattern is for global cooling to intensify and remain for several decades.
(過去のPDOの記録を未来に重ね合わせると面白いパターンが見えてくる・・・この図では寒冷化が数十年続くことを強調するため、過去のパターンを重ね合わせてPDOの記録を延長した。)

Easterbrook教授は、
『過去500年間、地球は大雑把に27年毎に温暖化と寒冷化を繰り返しており、PDOの高温・低温モードともよく一致している。PDOが低温モードに入ったため、数十年は寒冷化が進行する可能性が高い。』
と主張しているわけです。それに対してonkimoさんは、
「PDOのメカニズムが分かっていないのに、未来予測はできない」
という立場のようですが、実際には、例えば“17年ゼミ”の大量発生のメカニズムが分からなくても次の大量発生の年は予測できるわけで、Easterbrook教授の主張は科学的に自然だと言えるでしょう。

月・ライト月・ライト 2010/07/19 00:05 ド素人さんなどへ
ダイオキシンの排出権、水銀の海への垂れ流し(排出)権、
の取り引き。がおかしいと感じる感性があれば、CO2の
排出権の取り引きときいただけでウソと分かるでしょう?

月・ライト月・ライト 2010/07/19 00:23 P.S. 国民をダマし続けている国が財政破綻する
のは当然でしょう。

nytolanytola 2010/07/19 10:32 月・ライトさん、

エコ対策で努力してきた日本が、意味不明に外国から空気を買わされる。普通だったら、論理として破綻していると思いますよね。
ちょっと前にも、日本企業がポーランドから37億円でCO2排出権を購入したとニュースになっていました。

http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2716667/5588452

日本人が目を覚まさなければ、今後こうしたニュースが増えていくでしょう。

月・ライト月・ライト 2010/07/19 23:24 こんな詐欺は、おどし・ゆすり・たかり(金よこせ)ですから
すぐ気づくはず。今なら、水・食糧があぶない、とか。

月・ライト月・ライト 2010/07/19 23:31 天網恢恢疎にして漏らさず nytolaさんなどは
信じないかもしれませんが、だからポーランド
の飛行機は落ちた。2010/4/10

nytolanytola 2010/07/20 01:37 月・ライトさん、

“おどし・ゆすり・たかり”なら警察が助けてくれますが、CO2排出枠取引は国際的な合意の下に行われるだけに、性質が悪いです。

> nytolaさんなどは信じないかもしれませんが、
> だからポーランドの飛行機は落ちた。

排出権購入の二日後ですが、ポーランドの飛行機墜落は事故だと思いますよ。
・・・でも科学の世界では最後には真実が認められますから。

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:19 ↑応用:おどし(北は怖いね)・ゆすり(自衛隊で大丈夫?)
たかり(やっぱり基地がいるよね=予算よこしな)

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:23 グアム移転案の時点で、防衛省は日本海などの船舶に
警告すべき。守る気ないのかグルなのか・・・?

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:29 テーマとズレてるコメント多くてすみません。
>事故だと思いますよ=偶然 という意味なら違います。

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:35 「悪事に対して天罰がある」というのは、今では、
・・・今なら、「科学的に」証明できることです。

月・ライト月・ライト 2010/07/20 23:41 これは、偶然…かな?
http://www.2nn.jp/dqnplus/1279669582/

nytolanytola 2010/07/21 00:23 > http://www.2nn.jp/dqnplus/1279669582/

Stephen Schneider教授は脅威派の中心人物でしたが、公正な方で、少なくとも他の脅威派とは一線を画していました。
2003年に懐疑派のSteve McIntyreが論文を投稿した際、Schneider教授は(脅威派の筆頭の)Michael Mann教授に査読をさせなかったとしてEnergy & Environment誌を激しく非難しました。当時、脅威派は論文の査読をコントロールすることで学術誌から懐疑派を締め出そうとしており、脅威派による政治的圧力と見ることも出来ます。
ところが翌年、今度はMann教授がClimatic Change誌に論文を投稿すると、Schneider教授はなんと懐疑派のMcIntyreに査読を依頼します。彼なりの論理・美学を持っていたのでしょう。
Climategate事件で流出したメールでも、Schneider教授だけがMann教授らのデータ隠蔽に対して批判的であったことが明らかになっており、脅威派の中では異例とも言える筋を通した研究者だったことが知られています。

Schneider教授の御冥福をお祈り致します。

SSFSSSFS 2010/07/21 12:51 はじめまして。nytolaさんのリポートを大変興味深く読まさせていただきました。ニセ科学方面で調査しているSSFSと申します。この5年ほどはマイナスイオンについてあらゆる観点から調べており、結果をヤフー掲示板に書き止めています。現段階ではマイナスイオンをニセ科学扱いしている大学人らはまともな知見も持ち合わせておらず、ただ先入観によってマイナスイオンを否定しているという認識を持っています。

面白いことに、そのニセ科学批判者たちは温暖化懐疑論にはまったく耳を貸そうとしません。ニセ科学とは「科学を装いつつも科学ではないもの」というもの。人為的温暖化論はかなり危ない橋を渡りつつあるのに、ニセ科学批判者たちはそこを検証しようとせず、IPCCにすり寄ったものの見方を示しています。非常に面白い現象だと思います。

私自身は2年ほど前から、同掲示板に人為的温暖化論がニセ科学である可能性を書いています。クライメイトゲートについては11月25日の「地球温暖化説にデータ捏造疑惑」が皮切り。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&board=1835549&tid=a1va5dea5a4a5ja59a5a4a5aaa5sa1w4fbbkbcbc&sid=1835549&action=m&mid=2857

約7カ月間追い続け、きょうの「クライメイトゲート事件の最新事情(その77)」に至っています。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1835549&tid=a1va5dea5a4a5ja59a5a4a5aaa5sa1w4fbbkbcbc&sid=1835549&mid=3458

米国では、人為的温暖化論がまともな科学なのか、それともニセ科学なのか、どれくらいの議論があるでしょうか。ご教示いただければ幸いです。

アシカビヒコアシカビヒコ 2010/07/21 16:54 クライメイトゲートで、私が意外だったのはこの告発が出るタイミングと広がり。9.11テロ事件も似たような構造。どちらでも成功しているのはインターネットによる情報制御不能状態でしょう。あとはいつの時代にもあった勇気ある告発。これはそもそも制御不能。知の寡占化が崩壊すると早晩、支配の寡占化も崩壊すると思いますし、そうなったほうが少なくとも人類全体からすれば、ベターだろうと思います。とはいえ、これの道筋は緒についたばかり。昔、ヨーロッパでは魔女狩りが行われたそうですが、近年は二酸化炭素狩りが行われていました。功罪ありますね。あえて、功をあげれば、石油の大量消費に対する先進諸国民の罪悪感を行動に移すことができた点でしょうか。最大の罪は事実の意図的歪曲。
 科学は統治論的にみれば、知識階級の無難な活用策とされてしまいます。「自由に研究を」だけではなく、「良心に恥じない研究」が求められるのではないかと思います。その意味で、現代の司祭である科学者の方々には現代の二酸化炭素狩りの顛末をしっかり精算、総括して欲しいものだと思います。

nytolanytola 2010/07/22 00:44 SSFSさん、

私もマイナスイオンはプラシーボかエセ科学のような気がしていましたが、確かによく調べたわけではないです。いつか時間があるときにでも勉強してみます。

Yahooの掲示板を見させて頂きましたが、温暖化にまつわる疑惑について随分とアンテナを張り巡らしていますね。マスコミが報じないのなら、日本でも誰かがBlogで随時、最新の情報を発信する必要があると思います。

> 米国では、人為的温暖化論がまともな科学なのか、それとも
> ニセ科学なのか、どれくらいの議論があるでしょうか。

マスメディアは温暖化擁護派と否定派に分かれていますが、どちらも温暖化を巡る疑惑は伝えています。ClimategateやIPCC-Gateで地球温暖化がまやかしだったことが報じられ、オバマ政権と民主党は地球温暖化の脅威を必死に宣伝していますが大多数の市民は呆れており、もはや中間選挙のテーマにすらなっていないです。
学界では、脅威派が懐疑論を政治力を使って握り潰そうとしていますが、研究者の多くは冷ややかに見ています。地球が温暖化していないこと。脅威派が何と言おうと、その事実は否定できませんから。

nytolanytola 2010/07/22 01:05 アシカビヒコさん、

> 意外だったのはこの告発が出るタイミングと広がり。

内部告発じゃないか、という気がしてます。Climategateが火を付け、IPCCなど温暖化研究の中枢が一気に燃え上がったのは壮絶でした。IPCCでは内部批判が次々と出ましたが、科学を歪曲することに不満を抱えていた研究者が少なからずいたからでしょう。

> 最大の罪は事実の意図的歪曲。

ブッシュ政権時代に脅威派の研究者らは、
「ブッシュが温暖化研究を弾圧した」
と大袈裟に騒いでいましたが、実際には懐疑派の研究者を猛烈な政治力で潰していたのは脅威派の方でした。
「懐疑派にはオイルマネーがジャブジャブ流れている」
というのも誇張か、真っ赤なウソ。温暖化研究には莫大な税金が注ぎ込まれましたが、多くの懐疑派の研究者は脅威派の圧力で僅かな研究費すら取れず消えていきました。

> 「良心に恥じない研究」

純粋な知の探究を楽しいと思えない人は、科学者を辞めるべきだと思います。日本の温暖化の研究者の中には懐疑派の誹謗中傷しか出来ない人もいますが、論外でしょう。

> 現代の二酸化炭素狩りの顛末をしっかり精算、総括して欲しいものだと思います。

科学者が権力に憧れ政治家になろうとしたのが、地球温暖化の間違いだったんじゃないかと思っています。

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:04 Schneider教授に自身の論理・美学があると分かりました。
が・・・「データ隠蔽に対して批判的」でなく、最初から公表さ
せるべきでは?

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:12 >現代の司祭である科学者の方々
ビミョ〜です(笑) プロテストが起きて改革が起きる・
起きている、という点で、たしかに司祭ですが。

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:26 > 最大の罪は事実の意図的歪曲。
それをなくすために、「科学」では、実験などの条件や
データ・処理方法などを公表し、追試するはずですが・・・

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:32 > 「良心に恥じない研究」
それで、偽科学はなくならないでしょう。人種差別論
者は、良心に従い科学的に(?)優劣を論じてましたよ。

月・ライト月・ライト 2010/07/23 01:45 ちなみに、宗教改革は印刷・母語への聖書の
翻訳出版で改革がすすみました。今は、スパ
コンなくてもPS3でOKだ!でしょうか?

おおくぼおおくぼ 2010/07/23 02:34 >懐疑派の研究者を猛烈な政治力で潰していたのは脅威派の方でした。

その脅威派の研究者の名前は誰ですか?
具体的な証拠はあるのでしょうか?


>多くの懐疑派の研究者は脅威派の圧力で僅かな研究費すら取れず消えていきました。

何人ぐらいですか?

nytolanytola 2010/07/23 12:27 月・ライトさん、

Schneider教授の功罪はあちこちで論じられていますが、多くの懐疑派の研究者が哀悼の意を表しています。
Schneider教授が地球温暖化を政治問題化してしまったのも事実で複雑な思いですが、彼の死を聞いて、私は一つの時代が終わったんだという気がしました。

> 「データ隠蔽に対して批判的」でなく、最初から公表させるべきでは?

脅威派の研究者の隠蔽体質は異常でした。
科学の発展にはデータ公開が必須ですが、Phil Jones所長らは逆にデータやログノートを廃棄し情報公開法の抜け道を探していたわけで、科学者として恥ずべき行為だったと言わざるを得ません。

nytolanytola 2010/07/23 12:35 おおくぼさん、

> その脅威派の研究者の名前は誰ですか?
> 具体的な証拠はあるのでしょうか?

Climategateで流出したメールからCRUの科学者たちが懐疑派の論文を政治力を行使して却下し、懐疑派の論文を掲載したジャーナルをボイコットし編集委員を交代させたことが明らかになっています。有名人では、例えばCRUから政治的圧力を受けていた懐疑派のSally Baliunasは嫌になってしまったのか第一線から退いてしまいました。尤も彼女は地球温暖化のまやかしを講演活動を通じて訴え続けているようです。

アメリカでは政治家や政府機関による懐疑派潰しも公然と行われていましたが、ClimategateやIPCC-Gateがきっかけとなって明るみに出ました。
脅威派の気象学者Phil Moteの、
『地球温暖化で西海岸北西部の山岳地帯の雪量が減少している』
との論文に対して、懐疑派の気象学者Mark Albrightは
『1950年以前と90年以降の雪量は同じである』
と言って反論しましたが、その一週間後に解雇されています。
オレゴン気象局の局長だったGeorge Taylorは懐疑派として知られていましたが、オレゴン州知事のTed Kulongoskiからの政治的圧力で辞任に追い込まれ、その際にオレゴン州立大学はTaylorを擁護せず見殺しにしています。
デラウェア大学のDavid Legatesは自然資源環境管理局(DNREC)から辞めるよう圧力を受けていたことが報じられていますし、Patrick Michaels教授も懐疑論を述べたために職を失いそうになっています。
他にも懐疑派研究者の出身大学に圧力をかけ博士号を取り消そうとしたり、“温暖化”を守るためには何でもありで、学界では『業界で生きていくには、温暖化に反対しないこと』との認識が広まっていました。

> 何人ぐらいですか?

Richard LindzenやRoger Pielkeなど、懐疑派として最後まで温暖化のウソと戦い続けた研究者を数えた方が早いでしょう。
アメリカで懐疑論を唱えるには、研究生命を懸ける覚悟が必要でした。

おおくぼおおくぼ 2010/07/23 12:56 貴重な情報ありがとうございました。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:25 マイナスイオンについて少し。物理的には差がある。
それが、人体にどう影響するかは、個体差大きく(
ある意味、検証は不可能に近いでしょう。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:28 似たような例は、ホメオパシーとか。欧米では鍼灸も
効果がない、と主張する人もいる。あるいは、化学物
質過敏症とか電磁波過敏症とか。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:34 実際に、過敏症のように影響がある人たちがいるので、
マイナスイオンも効果がある人たちもいるはずです。
問題は、研究の資金とかがなぜか取れないこと。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:46 いまさらながら、仙さんに、逆です。
実験室での仮説を、条件同じなら誰でも検証できる。
が、いわゆる「科学」。当然、条件が一定でない現実
には、ほぼ不可能。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:52 そして仮説と現実がわからなくなる「科学者」がいる。
いい例が「バタフライ効果」。仮説(方程式)が誤差を
増幅するので現実でも蝶の羽ばたきが増幅されると誤解

月・ライト月・ライト 2010/07/29 22:57 蝶の羽ばたきがハリケーンの発生に関係するはずがない。
・・・また、逆に、マイナスイオンが人体に影響するはずが
ない。と誤解する人たちもいる。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 23:03 雑な仮説なら・・・脳では「電気信号が増幅される」。
だから、人体に吸収されたマイナスイオンにより、
脳内信号が変化し健康に影響する可能性あり。

月・ライト月・ライト 2010/07/29 23:22 ズレコメントですがお許しを。グアム移転の期限延期。
とくれば、当然、オバマ来日までに、日本海あたりで日
本船舶の被害が起きる可能性大。というのは予測可。

nytolanytola 2010/07/31 23:35 科学者の中には怪しいと感じたことは何でも『偽科学である』と主観的に断定している人もいますね。
少なくともちゃんと調べた上で言うべきだと思います。
ただ、科学的根拠がないことが立証されていないからといって、科学的に正しいわけではないです。

“バタフライ効果”は複雑系の難しさの喩えですね。
気象で未来予測が困難である、という点は事実でしょう。
それ以前の問題として、現在の気候シミュレーションには正しい物理が入っていないことが問題だと思います。

おおくぼおおくぼ 2010/08/01 03:25 最近、ノンフィクション作家の広瀬隆さんが『二酸化炭素温暖化説の崩壊』(集英社新書) という本を出しました。

批判を書いてみました。

http://blogs.dion.ne.jp/tacthit/archives/cat_348696-1.html

広瀬隆さんは専門家ではありませんが、有名なノンフィクション作家です。

「懐疑派の主張はどこまで信頼できるか?」が、求められていると思うのです。
「どちらの主張も信頼できない」というのも立派な答えだと思うのですが・・・。

nytolanytola 2010/08/01 14:41 地球の気候変動の主因は人間が排出したCO2か(脅威論)、そうでないのか(懐疑論)。
どちらかが正しく、どちらかが間違えているわけで、

> 「どちらの主張も信頼できない」というのも立派な答えだと思うのですが・・・。

には同意できません。
もちろん個々の懐疑論にもそれぞれ異論・反論がありますが、脅威論・懐疑論の全てが信頼できないという結論にはなりません。
科学的に正しい説明は必ずあるはずで、地球の気候変動の主因がCO2かどうかは二者択一です。

CO2温暖化説の立証責任はそれを唱える側(脅威派)にありますし、何兆円という税金の投入を要求するのであれば尚更です。
国連IPCCがCO2による温暖化が進行していると認定した根拠は、

(1) 近年の急激な温暖化が、木の年輪を調査したMann教授らの“ホッケースティック”で示されていたこと。
(2) 地表での観測で地球規模での温暖化の進行していることが明らかになったこと。
(3) 多くのシミュレーションはCO2による温暖化が現実に起き得ると示しており、シミュレーションではCO2による温室効果で赤道上空10kmが顕著に熱せられる“Hotspot”が出現すると予言されていたこと。

ところが現在では、これらの根拠は崩れています:

(1) Mann教授らは統計的に間違った解析を行っており、実際には木の年輪は60年代以降の地球寒冷化を示していた。
(2) 地表での温度観測には不自然な補正が施されており、またアメリカの観測ステーションはアスファルトなど高温な場所に移動させられており、地球全体でも観測データの恣意的な選別が行われていた。
(3) ラジオゾンデを使った観測ではHotspotは観測されず、シミュレーションが予言したCO2による温暖化は否定されている。

またIPCCが“温暖化の証拠”としてあげた多くの事例で捏造や誇張が見つかっていますし、CO2温暖化説は葬り去られ速やかに別の仮説の検証が行われるべきでしょう。
アメリカの上院は温暖化対策法案の成立を阻止し現実的な対応を取ったわけですが、日本はどうするのでしょうか。

おおくぼおおくぼ 2010/08/01 21:17 >(1) Mann教授らは統計的に間違った解析を行っており、実際には木の年輪は60年代以降の地球寒冷化を示していた。

その通りですが、IPCCの第四次報告書では、別の研究者による統計で20世紀後半の温暖化が証明されています。

>(2) 地表での温度観測には不自然な補正が施されており、またアメリカの観測ステーションはアスファルトなど高温な場所に移動させられており、地球全体でも観測データの恣意的な選別が行われていた。

その通りですが、温暖化しているという事実は変わらないと思います。

>(3) ラジオゾンデを使った観測ではHotspotは観測されず、シミュレーションが予言したCO2による温暖化は否定されている。

対流圏の上層や成層圏の下層はかなり複雑で、現時点でのシミュレーションの信頼度は低いと思いますが、研究成果はこれからだと思います。


>またIPCCが“温暖化の証拠”としてあげた多くの事例で捏造や誇張が見つかっていますし、CO2温暖化説は葬り去られ速やかに別の仮説の検証が行われるべきでしょう。

捏造や誇張があったのは事実です。
また、これからも捏造や誇張がドンドン発見されるか、内部告発されると思います。
けれどCO2温暖化説の否定にはつならがないと思います。
捏造や誇張や証明の間違いがありながらも、その後、多くの人が調べた結果、科学的な事実として認定されていることがあります。
もちろんCO2温暖化説ではない別の仮説の検証も重要です。

捏造や誇張をおこなえば、研究者や研究機関の信頼性は損なわれるし、科学全般の信頼性も低下するので、信頼回復に向けた行動をIPCCには是非とって欲しいです。
また日本の研究者や研究機関は、クライメートゲート事件を他人事とは思わずに、重く受けてとめて欲しいと思います。

nytolanytola 2010/08/02 01:56 おおくぼさん、お返事ありがとうございます。

> 別の研究者による統計で20世紀後半の温暖化が証明されています。

20世紀後半の温暖化が本当に異常だったかについては、異論が噴出しています。最近は『20世紀後半の温暖化は歴史的に見て普通であった』と主張する論文が再び掲載されるようになりました。初期の温暖化論争でSallie Barunasらが同じ主張を行っていましたが。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/843?page=3
http://www.nature.com/nature/journal/v460/n7259/abs/nature08233.html

またCO2の温室効果では20世紀後半の温暖化の5-10%しか説明できない、という発表もなされています(Kauppinen)。
Easterbrookらが指摘したように、地球はざっと30年毎に温暖化と寒冷化を交互に繰り返していますが、20世紀後半は温暖化の時期にあたり、そして現在は寒冷化。単なる自然変動に大騒ぎしていただけではないか、というのが懐疑派の主張なわけです。自然変動の原因としてはPDOやスベンマルクなど幾つか仮説が提唱されていますが、本を辿れば太陽活動であるという点では一致しています。

> 捏造や誇張があったのは事実です。
> また、これからも捏造や誇張がドンドン発見されるか、内部告発されると思います。
> けれどCO2温暖化説の否定にはつならがないと思います。

もし本当にCO2が原因で急激に温暖化していたのなら、なぜ捏造や誇張を行ったのでしょうか?
元データや補正方法をなぜ秘密にしないといけなかったのでしょうか?
懐疑派を政治的に粛清していたのはなぜでしょうか?

『観測ステーションの選別、データの選別、補正、均質化、ヒートアイランド現象の誇張などを行わなければ、59年周期の地球気温の自然変動が現れるのではないか』

Anthony WattsやCraig Loehleらが指摘していましたが、NOAAはステーション選別やデータ選別を行う前の“完全なる元データ”を公開すべきだと思います。

また、CRU(HadCRUT)は今年1-4月の気温データを7/28にこっそり高めに書き直していたことが発覚していますが、未だにそんなことをやっているようでは学界で信用されないでしょう。真っ当な理由があって修正したのであれば、ちゃんと公表すべきだと思います。

> 信頼回復に向けた行動をIPCCには是非とって欲しいです。

IPCCは解散するべきだと思います。IPCCの信用は地に墜ちていますし、次期報告書は“SF大賞”を受賞できるかもしれません。

> 日本の研究者や研究機関は、クライメートゲート事件を他人事とは思わずに、重く受けてとめて欲しいと思います。

私に“アメリカの状況を書いてくれ”と頼んできた友人も、同じことを言っていました。

おおくぼおおくぼ 2010/08/02 10:12 IPCCが捏造や誇張をした理由は、私にはわかりません。
nytolaさんは、IPCCが「二酸化炭素」犯人説が間違いだと知っていて、その真実を隠すために、一連の不正を行ったと推測しているのでしょうか?
ただ、どういう理由で不正が行われたかについて、IPCCは説明する責任はあると思います。

元データと補正方法は公開されるべきという意見には賛成です。



たしかに過去1千年間では、現代の平均気温が最高値かどうかはわかりません。
中世の温暖化が現代と同じ程度か、それ以上の温暖化だった可能性は高いです。
けれど18世紀中頃から、数十年単位の温暖化と寒冷化を繰り返しながら、平均気温は上がっています。
10年後は、もっと上がるかもしれません。

>またCO2の温室効果では20世紀後半の温暖化の5-10%しか説明できない、という発表もなされています(Kauppinen)。

5-10%分の犯人だということになります。
IPCCは20世紀後半の温暖化は、自然では説明できない部分があり、その部分が人為的な温暖化だとしています。

>自然変動の原因としてはPDOやスベンマルクなど幾つか仮説が提唱されていますが、本を辿れば太陽活動であるという点では一致しています。

PDOと太陽の因果関係は証明されていないと思います。
PDOではオーストラリアの温暖化は説明できません。

宇宙線は低層雲しか相関性はよくありません。

温室効果ガス以外にも原因があるというだけで、温室効果ガス説の否定にはなっていないと思います。

nytolanytola 2010/08/02 20:54 おおくぼさんは、脅威論・懐疑論どちらに対しても比較的客観的な見方をされてますね。
地球温暖化では、研究者やマスコミを含め日本人の多くが客観的な判断を失っていたことが問題だったと思います。
アメリカでは市民の大多数が温暖化に無関心になっていますが、Climategate・IPCC-Gate事件で気候変動の研究者への強い不信感が生まれたためで、日本とは対照的です。科学不信に繋がりかねないアメリカの状況がいいとは思いませんが、マスメディアがまともに機能していた点で、日本よりましだったと言えるでしょう。

> IPCCが「二酸化炭素」犯人説が間違いだと知っていて、
> その真実を隠すために、一連の不正を行ったと推測して
> いるのでしょうか?

渡辺氏も指摘していますが、IPCC報告書の不正に関わったのは、執筆を実際に行った一部の研究者でしょう。酷いことに、彼らには罪の意識すらなかった。

http://www.shimbun.denki.or.jp/news/special/20100726_01.html

観測データの不正操作について。
NOAAの気温データ(GHCN)がおかしいことをCRUやNASA・GISSは知った上で利用していたのでしょうし、彼らは更なるデータ選別や均質化を行い温暖化を誇張した。
気象庁は2001年にGHCNの使用を止めていますが、少なくともGHCNの異常に気付いていたのでしょう。また、シミュレーションを行っていた日本のグループがNOAA、CRU、GISSのデータが腐っていたことを知らなかったはずはないでしょう。

> 5-10%分の犯人だということになります。

この程度であれば、巨費を投じてCO2削減を行う必要はないと思います。

> IPCCは20世紀後半の温暖化は、自然では説明できない部分があり、
> その部分が人為的な温暖化だとしています。

自然変動で説明できない部分は、NOAAの観測ステーションの移動やステーション選別、CRUやGISSの行ったデータ不正によるのではないでしょうか。

> PDOと太陽の因果関係は証明されていないと思います。

ICCCの講演でGrayが太陽活動が熱塩循環を変えるメカニズムを説明していましたが、仮説の段階ですが提唱はされています。Easterbrookが指摘したようにPDOと太陽活動の周期は一致しているため、少なくともその気にはさせてくれます。

> 宇宙線は低層雲しか相関性はよくありません。

宮原さんの研究では、宇宙線が地球の気候変動を支配している可能性を強く示唆しています。とても面白い研究だと思います。

http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/~tyoshiko/seminars/seminar_ICRR_081107_miyahara.pdf

私自身は、PDOとスベンマルクの組み合わせで地球の気候変動は説明できるんじゃないかと思っています。
CO2濃度は気候変動の原因ではなく結果でしょう。例えば1940年頃に、現在よりも高いCO2濃度(440 ppm)が複数報告されています。詳しくはBeckの論文に書かれていますが、近藤氏が日本語で解説しています(p.11)。

http://env01.cool.ne.jp/global_warming/climategate03.pdf

nytolanytola 2010/08/02 20:57 一つ興味深いことは、NOAAが2010-11年について寒冷化予測を出してきたこと。

http://www.cpc.noaa.gov/products/people/wwang/cfs_fcst/images2/glbT850Sea.gif

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:03 >気象で未来予測が困難である・・・
??天気は7日ほど先の予測はできますが、「気候」
・・・長期については、今は、ほぼ無理だと思います。
ご存知でしょうが。

nytolanytola 2010/08/02 23:11 ナビエ・ストークスで長期予測はできない、という意味で書いたのですが確かに紛らわしい書き方をしてしまいました。
失礼しました。

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:12 だいたいは、nytolaさんが書かれているのですが、少
し。例えば、おおくぼさんは「20世紀の日本の平均気
温」と引用してますが、そのデータそのものが正しい
か?という点はスルーですよね?

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:15 議論の出発点のデータそのものを改ざんしたり、公表
しない、という点で、すでに「CO2原因の温暖化」と
いう主張をしている人々を信頼できません。

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:21 いわゆる「流体力学」からナビエ・ストークスが作ら
れた。と認識してますが、前に書いたように「誤差が
増幅される方程式」ですから、限界があるのは当然で
す。

nytolanytola 2010/08/02 23:22 月・ライトさん、

日本の状況は疎いのですが、“陽だまり効果”で嵩上げされている部分もあるという指摘もありますね。
日本の温暖化は基本的に都市化ですし、武田氏の以下の指摘には納得しました。

http://takedanet.com/2010/07/post_058f.html

> 議論の出発点のデータそのものを改ざんしたり、公表
> しない、という点で、すでに「CO2原因の温暖化」と
> いう主張をしている人々を信頼できません。

アメリカでは多くの市民がそう思っています。
もし本当にCO2で地球が温暖化しているのなら、データを捏造する必要はないですから。

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:24 >どういう理由で不正が行われたかについて・・・
おどし(温暖化!)ゆすり(CO2原因!)たかり(
エコカー買えよ)←お約束(笑

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:30 ちょっと(笑
>“SF大賞”を受賞できるかも・・・
「科学」じゃないんで、とれないでしょう(笑

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:45 ずれコメントも。m(_ _)m
米議会で日本政府にボヤく。それでは分からないよ。
ちゃんと、ロッキード事件をまた起こそうか?でない
と(冷 検察って誰のために働いてるのか?・・・

月・ライト月・ライト 2010/08/02 23:51 ご存知とは思いますが。邦題:明日をどこまで計算
できるか? 原題:Apollo's arrowでDavid Orrell
さんが「誤差」について書かれてます。論文もある
ようです。

おおくぼおおくぼ 2010/08/03 04:23 >酷いことに、彼らには罪の意識すらなかった。

IPCCは正式には不正を認めていないので、これからの対応が問われると思います。
また気象庁などの日本の研究機関が不正を知っていたかどうかは重要なので、当事者の発言が知りたいです。
あるいは知っていたという決定的な証拠があれば見てみたいです。
現時点では推測の域を出ない話だと思います。


>PDOと太陽活動の周期は一致しているため

不勉強なので、知りません。
できればデータを教えて下さい。


>宮原さんの研究では、宇宙線が地球の気候変動を支配している可能性を強く示唆しています。

pdfファイルを見ましたが、そうとは思えません。
またIPCCの第4次報告書のグラフも肯定的に掲載しています。


>CO2濃度は気候変動の原因ではなく結果でしょう。

違うと思います。
長期的な数万年から数十万年レベルでは、原因ではなく結果だと思います。
けれど、過去2百年の急激な増加は自然現象では説明できません。


>例えば1940年頃に、現在よりも高いCO2濃度(440 ppm)が複数報告されています。詳しくはBeckの論文に書かれていますが、近藤氏が日本語で解説しています(p.11)。

近藤氏の説明は理解できませんでした。
もし近藤氏の主張が正しければ、「nature」や「science」などで話題になると思いますが・・・。


>マスメディアがまともに機能していた点で、日本よりましだったと言えるでしょう。

日本のマスメディアがまともに機能しないのは、日本の科学者の態度に問題があると思います。
マスメディアがまともに機能するための積極的な働きを怠ったのではないでしょうか?


>おおくぼさんは、脅威論・懐疑論どちらに対しても比較的客観的な見方をされてますね。

私は敵・味方という二分割の思考が嫌いです。
基本は懐疑派ですが、「地球温暖化」懐疑派に対しても懐疑的です。

おおくぼおおくぼ 2010/08/03 04:46 >この程度であれば、巨費を投じてCO2削減を行う必要はないと思います。

たしかにCO2削減効果はあるかは怪しいと思います。
IPCCの理論では、現時点の削減量では温暖化防止効果は、ほぼゼロです。
また巨費の投じ方に問題があるのも確かです。

これについては『「環境主義」は本当に正しいか?(チェコ大統領が温暖化論争に警告する)』(日経BP社)ヴァーツラフ・クラウス:著(若田部昌澄:監修、住友進:翻訳)が経済的な問題点を詳しく論じています。

おおくぼおおくぼ 2010/08/03 09:18 日本でのクライメートゲート事件の扱いは、他人事扱いのレベルだと思われるので、もっと話題になるべきだと思います。

IPCCに対して、否定的な態度をとるか、肯定的な態度をとるかは関係なく、もっと真剣に検証されるべき事件だと思います。

nytolanytola 2010/08/04 01:34 月・ライトさん、

> 「科学」じゃないんで、とれないでしょう(笑

サイエンス“フィクション”ですから。
知人に日本SF界の大御所がいるので(ご隠居ですが)、IPCC報告書を推薦してみます。

nytolanytola 2010/08/04 02:20 おおくぼさん、

> 不勉強なので、知りません。
> できればデータを教えて下さい。

図が多くて見やすいのは、下のppt(ICCCのプレゼン)だと思います。ICCCのサイトにEasterbrookの講演の録画も置いてあります。

http://www.heartland.org/events/2010Chicago/PowerPoints/Monday%20-%20Session%201/Track%202%20-%20Science%202/Don_Easterbrook.ppt

プレゼンの結論でも言っていますが、

Strong correlation between solar changes, the PDO, glacier advance and retreat, and global climate allow us to project a consistent pattern into the future.
(太陽活動、PDO、氷河の前進・後退、気候変動には強い相関があり、これらのパターンを利用して将来の気候変動を予測することができる。)

個々の現象の詳細は、こちらのEasterbrookの論文に書かれています。

http://myweb.wwu.edu/dbunny/research/global/easterbrook_climate-cycle-evidence.pdf

> pdfファイルを見ましたが、そうとは思えません。
> またIPCCの第4次報告書のグラフも肯定的に掲載しています。

宮原さんは『中世温暖期と現代の太陽活動とを比べると、現代の気候はその影響で説明できる以上に温暖化しているようです』と言っていますが、以下の図D(海底コアを用いた過去の気温の再現)を見る限り20世紀後半の温暖化は自然変動の範囲内となっています。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/843?page=3

気温と宇宙線量(すなわち太陽活動)には相関があり、NOAAの気温データ(GHCN)が捏造されていなければ20世紀後半も含めて宇宙線で地球の気候変動の大部分を説明できる可能性は少なからずあると思います。
残念なことにNOAA、CRU、GISSのデータ捏造のため現在信用できる気温データセットは存在せず、まともに科学を議論することが出来ません。

> 近藤氏の説明は理解できませんでした。

Beckの再構築した過去のCO2濃度のグラフは実測値に基づいており、流石に19世紀前半のCO2濃度測定の信頼性は何とも言えませんが、1850年代以降に使われるようになったPettenkofer氏法(二酸化炭素定量法)を用いた濃度測定は2〜3%の精度があるため(〜10ppm)、信用できないと言い切ることはできないと思います。Beckのグラフによると1940年頃に現在よりも高いCO2濃度が観測されており、事実であれば近藤氏の主張するように『産業革命以降もCO2濃度は気候変動の結果である』可能性が高くなります。
そして何より問題なのは、Keelingが『産業革命以降にCO2濃度が上がった』という自説を裏付けるため、過去のCO2濃度の実測値の中で都合のいいごく一部だけを選んでハワイの観測データと繋げたこと。

> もし近藤氏の主張が正しければ、「nature」や「science」などで
> 話題になると思いますが・・・。

Keelingは大御所ですし、批判するにはかなり勇気が要ります。彼の没後にこのような批判が出てきたのも、そのためかもしれません。

話はややずれますが、CO2濃度の増加が化石燃料の燃焼によるのであればCO2濃度の増加分だけO2濃度が減少するはずですが、実際には下のレポートのFig.29(p.21)のように一致していません。

http://library.crossfit.com/free/pdf/CFJ_JGlassman_SolarGlobalWarming.pdf

このレポートでは、IPCCが炭素の同位体比(13C/12C)のグラフで使用したトリック(データ不正)についても種明かしされています。

nytolanytola 2010/08/04 15:02 おおくぼさんのちょっと前の書き込みで返事をするのを忘れていましたが、

> 宇宙線は低層雲しか相関性はよくありません。

中層・高層でも宇宙線が雲の生成を行うことは観測されており、最近、論文も出ています。

http://www.agu.org/pubs/crossref/2010/2009JD012608.shtml

『太陽活動の低下(上昇) → 宇宙線量の増加(減少) → 雲の増加(減少) → 地球寒冷化(温暖化)』というスベンマルク効果は、現実的だと思います。

おおくぼおおくぼ 2010/08/05 22:31 外国語は苦手なのですが、紹介していただいたEasterbrookの論文は興味深いグラフが多いので、時間をかけて考えたいと思います。


>(海底コアを用いた過去の気温の再現)を見る限り20世紀後半の温暖化は自然変動の範囲内となっています。

過去数千年間の気温変化を見れば、現代より暖かかった時期は何度もあります。
けれど気温変化の仕組みはわかっていないと思うのです。
だから現代の温暖化が自然現象である可能性はもちろんありますが、気温変化の仕組みを解明することは大事だし、温室効果ガス研究も重要な研究だと思うのです。
特に1980年頃からの急激な温暖化の原因解明は優先だと思います。


>Keelingは大御所ですし、批判するにはかなり勇気が要ります。彼の没後にこのような批判が出てきたのも、そのためかもしれません。

南極のアイスコアから復元された過去数十万年間の二酸化炭素の最高値は300ppmぐらいです。
現在の値は、自然現象では説明できないと思います。

おおくぼおおくぼ 2010/08/05 22:37 追記


>『太陽活動の低下(上昇) → 宇宙線量の増加(減少) → 雲の増加(減少) → 地球寒冷化(温暖化)』というスベンマルク効果は、現実的だと思います。

たしかに現実的ですが、気温変化にどの程度の影響を与えるかは不明です。
また宇宙線の量の変化だけで雲の量が変わっているわけではありません。
雲や水蒸気や降水の変化は捉えにくいと思うのです。

IPCCのシュミュレーションは、よくわかっていない要素は一定と考えるという方法を採用していますが、これは仕方ないと思うのです。

nytolanytola 2010/08/06 01:44 > 気温変化の仕組みを解明することは大事だし、
> 温室効果ガス研究も重要な研究だと思うのです。

くだらない研究だとは言いませんが、緊急を要するわけでもないですし、巨費を注ぎ込む必要はないと思います。
日本では『地震研究に40年間で1兆円もの税金を費やした』と非難されていますが、温暖化対策には毎年1兆2千億円が注ぎ込まれ無駄にされています。

> 南極のアイスコアから復元された過去数十万年間の
> 二酸化炭素の最高値は300ppmぐらいです。

氷床コアを用いた過去のCO2濃度の再構築は、信頼性の問題が指摘されています。
日本語で書かれたものでは、はれほれさんの解説が分かり易いです。

http://climatechange.sonnabakana.com/jaworowski1.htm

私もはれほれさんと大筋で同意見です。
氷床コアは完全な閉鎖系とは言えないですし、Jaworowskiが指摘したようにCO2濃度の再構築には技術的な問題もあります。また、先の近藤氏のレポートでも取り上げられていますが、Keelingは氷床コアのデータを83年もずらして実測値と繋げることで誤魔化しているわけです。
率直に言って、こんな問題だらけの手法は普通であれば学会でこっぴどく叩かれますが、CO2温暖化説の根幹に関わるだけに氷床コアのデータは“神聖にして不可侵”とされてきたわけです。
繰り返しになりますが、実測値では例えば1940年頃に複数の観測で400ppmを越える現在よりも高いCO2濃度が報告されています。産業革命以降にCO2濃度は一貫して増加してきたという説は、多くの観測結果を無視しています。

> 気温変化にどの程度の影響を与えるかは不明です。

CO2温暖化説が支配していた学会において、スベンマルクやPDOなどは邪説として不当に無視されてきたと思います。
宇宙線の雲生成に関しては原理の検証がCERNで行われていますが、あちこちに検出器を設置して宇宙線ミューオンとの相関を調べるとか、もっと直接的な観測データを集める必要があるでしょう。

月・ライト月・ライト 2010/08/09 22:34 >サイエンス“フィクション”ですから。
「“科学をベースにした”作り話」と認識してます。
推薦するなら、日本ファンタジー大賞です(^^;。

月・ライト月・ライト 2010/08/09 22:39 スパコン使ったり小難しい数式だすと科学と思う人が
いますが。・・・日本の教育の問題でもありますが。
参考:http://www1.ocn.ne.jp/~denjiha9/108science.html

月・ライト月・ライト 2010/08/09 22:44 >特に1980年頃からの急激な温暖化・・・
ですから、そのデータは正しいのですか? 根拠は?
どのデータでお話されてます? IPCCの報告?

月・ライト 月・ライト 2010/08/09 22:49 補足:「平均」を使い都合の悪いデータを隠すのは
良く使われます。「日本の」でなく「東京の」だと
して考えてみてください。1900年にアスファルト道路
や高層ビルや灯油・ガス暖房機器がありますか?

月・ライト月・ライト 2010/08/09 22:54 で、道路舗装権・ビル建設権・暖房使用権の売買は
なぜ行われないのか? また前提条件が違う「観察
データ」に意味はありません。1900年の東京が2000
年と同じ「都市」なら「同じ気温」もあるのです。

月・ライト月・ライト 2010/08/09 23:10 補足:(実験室で)容器内の温度がCO2増加で上
がったという(科学)をベースにしたフィクション。
・・・個人的には、SFをバカにしていると感じるw。

月・ライト月・ライト 2010/08/09 23:17 訂正:ガス灯はあったみたいですね。暖房に使って
いたとは思えないのですが。ウィキみたけれど、い
つから灯油ストーブがあるかは不明でした(笑

月・ライト月・ライト 2010/08/09 23:24 おおくぼさんを責めるのは酷だと思いますが、(
グラフ元が、これで温暖化したかは判定できない
と明記すべき。&何をしている統計数理研究所)
しかしblogにちゃんと訂正をいれるべきと思う。

月・ライト月・ライト 2010/08/10 00:36 忘れてました。自動車もなく都民も1000万人ほど
少ない。また、今は平日には、約36.5℃の熱源が
来る。自動車保有権・子産む権・都心労働権の売
買も必要ですね。( ´∀`)ヤレヤレ

月・ライト月・ライト 2010/08/10 00:40 訂正:約36.5℃の熱源が「多量に」やって来る。
ちょっと考えただけで、20や30の補正すべき
要素が出てきます。そして、ご存知のように、そ
れについては、ほとんど議論なしです。話になら
ないですよ。

月・ライト 月・ライト 2010/08/10 00:53 説明不要とは思いますがw
>約36.5℃の熱源が「多量に」やって来る。
都心に周辺の労働者が多量に働きに来る。
です。V(^-^)V

nytolanytola 2010/08/11 11:37 > 特に1980年頃からの急激な温暖化・・・ (おおくぼさん)
> ですから、そのデータは正しいのですか? 根拠は? (月・ライトさん)

データが信用できないという点で、私も月・ライトさんと同意見です。
脅威派の研究者がデータの不正操作や捏造を行った理由は、『地球温暖化が単なる自然変動だったから』と考えるのが普通でしょう。

ちょっと前に日本が暑いと報道されていたので、私も暫く天気予報を追っていました。
東京の最高気温は、ずっと南に位置する沖縄と同じくらい。
大雑把な議論になりますが、日本の温暖化はCO2ではなくほとんどが『都市化』の影響であると言えるでしょう。
(私の住んでいる町は、那覇よりも更に田舎ですが。)

SS 2010/08/14 10:45 harusantafe名でのツイッターを拝見しています。なかなか手に入らない北米情報をありがとうございます。さて、ニセ科学批判運動の牙城であるkikulogで、運動のリーダーである大阪大学・菊池氏が以下のようなことを述べています。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1270268042#CID1281576642
【きくち August 12, 2010 @10:30:42  僕もこのRevkinのtweetは「温暖化は疑う余地はないというIPCCの結論の意味をアル・ゴアは誤解して伝えている。温暖化の傾向は疑いないが、人為的影響について"疑いない"とは結論されていない」という意味だと理解しました。RevkinはIPCCの結論を確認しているだけですね】

前後の温暖化懐疑論バスターズ・JAMSTEC増田氏のコメントにも注目。

菊池氏はツイッターで以下のようにもつぶやいています。
http://twitter.com/kikumaco
【@y_mizuno 信心という意味がわかんないけど、RevkinはIPCCの結論を再確認しただけです。温暖化傾向には疑いの余地がないと書かれているが、人為起源まで疑いの余地がないとは書いてない、と。 harusantafe さんは英語を読み違えている 1,281,631,141,000.00 Seesmicから】 

【@y_mizuno harusantafeさんのは意図的なミスリードかな。「関係なかった」とは誰も言ってないです。「関係ない」という言葉を入れ込むところがミスリード。実際、それでミスリードされた人がたくさんいますよ。そもそもRevkinはスタンスを変えていない 1,281,632,953,000.00 Seesmicから y_mizuno宛】 

これらについて、nytolaさんは何かコメントがありますか?

SSFSSSFS 2010/08/15 08:43 すみません。上記はSSFSによる投稿です。名前が途切れてしまいました。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/08/15 10:54 nytolaさん
>ちょっと前に日本が暑いと報道されていたので、私も暫く天気予報を追っていました。
東京の最高気温は、ずっと南に位置する沖縄と同じくらい。
大雑把な議論になりますが、日本の温暖化はCO2ではなくほとんどが『都市化』の影響であると言えるでしょう。
(私の住んでいる町は、那覇よりも更に田舎ですが。)

IPCCの議論とは異なりますが、「暑さ」に対するヒートアイランド(もちろんCO2の影響とは違いますが)の結びつけにはやや異議があります。nytolaさんの日本でのご出身地は存じませんが、例えば熊谷や多治見などで代表される関東以西の太平洋側の内陸は、沖縄や小笠原などと比較して夏の最高気温は通常高くなります。
ひとつは上層まで暖気に包まれた背が高く、従って圏界面、500hPa高度が高い太平洋高気圧の下に位置するため、対流活動が弱く下層に熱気が貯まりやすく対流が生じても断熱圧縮の効果が大きくなること、また、太平洋高気圧から吹き込む風の山脈の風下に位置してフェーン現象が生じること、さらに内陸では晴天の強い日射で「日だまり、空だき」状態が挙げられると思います。ヒートアイランドは最低気温が下がらないこと、東京以外でも都市化で最低気温が下がりにくく、熱帯夜の増加や特に冬場の冬日の減少に結びついているようです(最近の関東でも郊外は毎年1月は冬日が多くなりますが、晴れた日の東京丸の内の最低気温は郊外より最低気温は5℃位高く、冬日は全滅状態です)。
都市化は、夏場の日中は都市化のコンクリートがヒートシンクの役割をして、東京(特に丸の内)は熊谷などより最高気温が低い場合が多いようです。夜になると、逆に放射冷却しているときも昼にコンクリートに蓄えられた熱を放出して気温が下がりません。雨になると東京も郊外も湿潤断熱減率に従って面白いようにほとんど同じ気温になります。
「空だき」にならない海洋性の沖縄や小笠原、関東でも銚子などは35℃以上の猛暑日は少ないです。銚子などは熱帯夜までも少ないです。日本で最高気温の極値が最低の県は何と沖縄県だそうです。最近、天気予報で気象予報士が避暑に沖縄や小笠原を薦めていました(笑い)。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:13 補足:温暖化はしているでしょう。自然増
と人為的増を区別して、1980年頃から人為
的な急激な温暖化もありえます。しかし、

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:16 その人為的な急激な温暖化の原因が、「す
べてCO2が原因」ではないでしょうし、
CO2の排出権の売買をして、温暖化が
止められる、は話になりません。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:26 こまかいことですが。「『都市化』の影響
」で「heatislandによる」ではない(笑。
また、エアコン普及率で検索して下さい。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:33 個人的には、他のトピックとして911や
イスラーム教徒について、nytolaさん同僚
(?)や周辺での意見・反応(?)を発信
していただけるとありがたいです。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:47 ズレたコメントm(_ _)m 原爆とか戦争とか
・・・宣戦布告してないのでテロ。一億玉砕
と叫んだのは日本人。そして、お約束の
データ(資料)廃棄させました。で・・・

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:51 どんな「真実」が日本にあるというのか?
というか、発言する資格ないでしょう?と
いうのが個人的意見。原爆言うなら被災者
の救済をさっさとしなさいよ。日本政府。

月・ライト月・ライト 2010/08/15 23:56 訂正:被災者→被爆者
残酷なのは、原爆より日本政府とそんな
政府を野放しにする日本人でしょう?
・・・私も日本人ですが。┐(´・ω・`)┌

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:41 バカな番組と暑さでキレますm(_ _)m
志願?そういえばボランティアを必須に
しようといってましたよね。子供を兵士
にしたテロリストを合祀ですか?

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:44 しかも分祀できない?一緒にされ平気な
兵士の遺族って?それで(?)天皇は参
拝をやめたのに行くのは、天皇制廃止論
者?テレ朝が参拝しろの番組は納得w

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:49 君が代?君は天皇というのが政府見解。
千代に-略-は、千年。また、非常に長
い年月。天皇の時代はずっと、の意味。
女性が天皇になれないのは知ってるね。

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:52 女性がなれない天皇の時代はずっと。そ
んな歌が好きな人って誰?逮捕すべきは、
校長・教育委員会・知事などだよ。警察
官。国歌の意味知らずに愛国者ですか?

月・ライト月・ライト 2010/08/16 22:58 補足:たしかに、nytolaさんアバウト
ですが(^^;しかし、ペーパー予報士さ
んは人為的に最高気温を上げる要因は
ない、と主張しているように感じたの
で。たぶん海風ブロックの影響が大。

nytolanytola 2010/08/19 00:22 暫くバカンスでアメリカを離れていたため、返事が遅くなりました。

SSFSさん、

アメリカのメディアでは温暖化はClimategate及びIPCC-Gateで科学として破綻し、温暖化対策法案の成立阻止によって政治的にも終わってしまったという認識です。
先月、Forbesは社説で『地球温暖化ムーブメントの死』として取り上げていますし、脅威派のNY Timesでさえ社説で『万策尽きた』と敗北を認め、懐疑派に寝返ったMcCain上院議員らを卑怯者と呼んでいます。

http://www.forbes.com/2010/07/28/climate-change-movement-harry-reid-opinions-columnists-shikha-dalmia_print.html
http://www.nytimes.com/2010/07/26/opinion/26krugman.html?_r=1

NY TimesのRevkin氏の発言はこの流れの中で出てきたもので、脅威派の嘆きでしょう。
日本の脅威派の方々は問題の矮小化を図っているようですが、CO2温暖化説が科学として崩壊していることは彼ら自身が一番良く分かっているのではないでしょうか。

nytolanytola 2010/08/19 00:44 ペーパー予報士さん、

なるほど、納得しました。ありがとうございます。

> 都市化は、夏場の日中は都市化のコンクリートがヒートシンクの役割をして、
> 東京(特に丸の内)は熊谷などより最高気温が低い場合が多いようです。
> 夜になると、逆に放射冷却しているときも昼にコンクリートに蓄えられた熱を
> 放出して気温が下がりません。

確かに都市化で地表面の熱容量・熱伝導率が低下するため冷却速度は落ちますが、熱容量・熱伝導率の低下は炎天下での温度上昇を起こし易くなると思うのですが、どうでしょうか?
放射冷却に関して、盆地が夏の夜に暑いのは実効的な放射冷却が減るからだとの説明を聞いたことがありますが、風・対流の影響もあるのかもしれません。

> 気象予報士が避暑に沖縄や小笠原を薦めていました(笑い)。

私の住んでいる町も23区とほぼ同緯度ですが、ずっと涼しいです。標高が一番効いてそうですが。

nytolanytola 2010/08/19 01:31 月・ライトさん、

> 他のトピックとして911やイスラーム教徒について、nytolaさん同僚(?)や
> 周辺での意見・反応(?)を発信していただけるとありがたいです。

アメリカは反イスラムなのではなく、反イスラム過激派と言うべきだと思います。

多様な意見が共存するのは、アメリカの面白いところだと思っています。例えば昨年のNorth West機を狙ったテロ未遂の際に同僚たちと議論になりましたが、アラブ系の同僚は、

「イスラムはもっと世俗化すべきだ。」

と言っていました。彼は敬虔なイスラム教徒の家庭に育ったそうですが、信教の自由・政教分離・女性の人権など現代の普遍的価値観に沿ってイスラムの教義を再定義しなければテロはなくならない、と主張。
アメリカでは“Political Correctness”が重要で、『イスラムは平和で寛容な宗教』と言うのが正しいとされています。ただ、その同僚が言うようにコーランには異教徒の殺戮や無差別テロを助長する記述が少なからずあり、

『神聖月が明けたら、多神教徒は見つけ次第、殺してしまうが良い。
 ひっ捕らえ、追い込み、いたる所に伏兵をおいて待ち伏せせよ。』
『あなた方が不信心な者と見える時は、首を打ち切れ。
 彼らの多くを殺すまで戦い、捕虜には縄をしっかりかけなさい。』

この部分を読んで「これが神の言葉、この通り実行すればよい」と考えると危険極まりないわけで。それに対して、アメリカ人の同僚は、

「排他的な宗教・思想に対しても、アメリカは常に寛容であるべきだ。」

そう言っていました。なお私は、イスラム過激派に対する主戦論に対して、

「最も高貴な復仇は、寛容することなんだ。」

と反論。
ところで、フランスのブルカ禁止の際にも、

「ブルカは宗教服であると同時に、女性を抑圧し社会から遮断する。
 アメリカは男女平等の国、ブルカの価値観は受け入れられない。」

と某女性研究員が言っていましたが、アメリカは本当にいろんな価値観が共存しています。

月・ライト月・ライト 2010/08/20 02:25 過去の気象データ検索で東京のデータ
を見ると風速と最高気温との間に相関
がありそうですが・・・今は調べる気に
なりません。求む勇者。( ・∀・)ノ

月・ライト月・ライト 2010/08/20 02:30 ここでつぶやく。モスクと原爆賛美の
博物館は別ものでしょ!(`・ω・´)
モスク(Masjid)はテロ賛美の場所で
はない。祈りの場だ!と反論すべき。

月・ライト月・ライト 2010/08/20 02:36 金曜にMasjidに行って自分でチェック
(^^;か、アラブ系の同僚さんに聞く。
クルアーンには、「あいまいな表現が
あり、愚か者はそれを勝手解釈する。
」というような章もありますよ。

月・ライト 月・ライト 2010/08/20 02:44 訂正:勝手に解釈する。
ブルカを強制されているなら、抑圧の
象徴ですが、逆に国家が特定の服装を
禁止する方が抑圧でしょう。その女性
のブルカへの価値観でしょうね。

月・ライト月・ライト 2010/08/20 03:02 正確には911跡地ではなく数ブロック
離れている。が、遺族にはNY市内でも
嫌がる人はいるでしょう。でも、コミ
ュニティーセンター兼用です。反対者
は、モスクを強調し嫌悪感を煽ってる
のでは?

nytolanytola 2010/08/20 14:24 > モスク(Masjid)はテロ賛美の場所ではない。
> 祈りの場だ!と反論すべき。

テロリストはアッラーの名の下に9.11テロを実行しましたし、聖廟建設をキリスト教徒に対する勝利である認識しているイスラム教徒も少なからずおり、この問題は複雑です。

9.11テロは3千人もの犠牲者を出しています。
法的には問題なくても、家族や愛する人を亡くした人々の感情を逆なでしてまでグラウンドゼロ聖廟建設を強行することに疑問の声も多く、もはや単なる“信仰の自由”の問題ではなくなっています。
聖廟建設を進めているImam Feisal Abdul Raufはテロ対策でFBIに積極的に協力している穏健派であると言われていますが、その一方でテロリスト集団Muslim Brotherhoodとの深い関係も指摘されています。
いずれにせよイギリスやドイツではモスクがテロリストのリクルート活動に使われており、100億円に及ぶ聖廟建設資金をImamがどのように調達したのか説明する必要があるでしょう。イランやサウジアラビアからの献金も指摘されていますから。

中東外交もそうですが、オバマ政権はイスラムの肩を持ちすぎな面があります。
Imamが聖廟建設の募金を集めるため中東を訪問する際の旅費は“友好のため”アメリカ政府が持つらしいですが、そこまでやる必要があるのか私は理解に苦しみます。
信仰の自由は尊重されるべきですが、現実問題としてイスラムとイスラム過激派の区別は難しく、グラウンドゼロ聖廟建設の問題は究極的には『排他的な宗教に対してもアメリカ社会は寛容であるべきか』という議論に行き着きます。
リベラル派の答えは“Yes”で、保守派の答えは“受け入れるが、イスラム側ももっと世俗化せよ”というわけです。
アメリカではFoxなど一部を除き大多数のメディアがリベラルでイスラム寄りの報道が圧倒的ですが、過半数の市民は保守的です。

・・・と日本での報道と逆の見方を書きましたが、私自身は聖廟建設に反対ではありません。
何事も双方の意見を知った上で判断すべきですから。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/08/21 04:08 nytolaさん
>確かに都市化で地表面の熱容量・熱伝導率が低下するため冷却速度は落ちますが、熱容量・熱伝導率の低下は炎天下での温度上昇を起こし易くなると思うのですが、どうでしょうか?
放射冷却に関して、盆地が夏の夜に暑いのは実効的な放射冷却が減るからだとの説明を聞いたことがありますが、風・対流の影響もあるのかもしれません。

私が根拠にした資料は、地表面の熱収支から都市化が気象に及ぼす影響などを研究されている下記URL
の近藤純正先生の報告データです。
http://www.asahi-net.or.jp/~rk7j-kndu/kenkyu/ke03.html
この中の図3.17の「地中伝導熱」輸送量が都市では大きく昼間は地中に熱が輸送され夜はその熱が大気に放出されると想定いたしました。都会の地下は熱が貯まっていることが報告されています。だから都会はnytolaさんが言われるのとは逆に地表面の熱容量が大きくなっているような気がします。すなわち、風呂の湯に囲まれたような効果、だから他の熱源(太陽)の熱は吸収して温度を上げないが、また周囲を冷やさない。東京では練馬区当たりでは昼間かなり高温になりますが、近郊と比較して公式の「東京」地点(丸の内)では昼は余り高温に成らず、夜の熱が冷めないのが特徴です。実際に東京丸の内の冬日の減少や熱帯夜の増加は周囲と比べて顕著ですが(最近の最低気温の高温のトップは東京丸の内)、最高気温はトップになることは希です。
しかし、コンクリート路面の直上では非常に高温になります。「東京」の観測点は路面から100-200mくらい離れた地面から1.5mのところで観測していますから路上を歩いている人の感じる温度はかなり違うと思われます。また観測地点のそばにあるエアコン室外機の定量的影響もあまり調査された報告は聞いておらず、都市気候についてもまだ不明の部分が多いという印象です。
高温発生は、まずフェーン現象(熱源、太陽が照っていることが前提ですが)、また盆地気候などとともに、暑い空気と涼しい空気の入れ換えができるかどうかといった、風・対流の影響が大きいと思います。

nytolanytola 2010/08/22 20:42 ペーパー予報士さん、詳細な説明ありがとうございます。

近藤純正先生のホームページを見ていましたが、以下の表2.1にアスファルト・コンクリート・土壌の熱容量・熱伝導率が載っていました。

http://www.asahi-net.or.jp/~rk7j-kndu/kenkyu/ke02.html

熱容量×熱伝導度で比べると、湿り砂地 6、田園集落地域 2、コンクリート 3.6、アスファルト 1.0 [M J^2/s/K^2/m^4]となっています。田園からコンクリートのジャングルに変えたのであれば、確かに熱的パラメーターは半分になりますね。
図2.3にコンクリート・アスファルト・芝生などの昼間の地表面の温度上昇の様子が載っていますが、アスファルトの温度上昇が大きいのは吸収、芝生が涼しいのは水の蒸発。仰るとおり、都市化で昼間暑くなるというのは、こういう要因でしょうね。そして、夜冷めにくくなる。

勉強になりました、ありがとうございました。

月・ライト月・ライト 2010/08/25 01:56 忘れていました。911関連の情報
ありがとうございます。m(_ _)m
・・・アメリカ保守はそうでしょうね。
ヒートアイランド関連は、首都大学
の三上岳彦さんも調べてますよ。

月・ライト月・ライト 2010/08/25 02:11 簡単には
http://wwwsoc.nii.ac.jp/ajg/ejgeo/127988mikami.pdf
図3では、最高気温も上がっているような?

月・ライト月・ライト 2010/08/25 02:17 訂正:2010現在、三上岳彦さんは、
帝京大学教授・首都大学東京名誉教授
です。

月・ライト月・ライト 2010/08/25 02:20 成田健一さんの研究もある。(^^;
http://leo.nit.ac.jp/~narita/profile/paper/shase2009-CI.pdf

月・ライト月・ライト 2010/08/25 02:27 クールアイランドで検索すると以下もあります。
http://leo.nit.ac.jp/~narita/profile/paper/2009imperialCI.pdf
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2006/2006_05_0003.pdf

月・ライト月・ライト 2010/08/26 23:11 お詫び、コピーしたつもりで同じのをペースト
m(_ _)m そして、凡ミス(^^;
図3は、自然+人工の増加なので、最高気温は
自然、最低気温は人工(heat-island)での増加
の可能性はありえます。少ないでしょうが。

nytolanytola 2010/08/29 17:33 なるほど。
戦後急激にコンクリートジャングルと化した東京と、1950年頃には既に現在に近い姿となっていたNYやParis。
都市にも個性がありますから、“都市化の効果を取り除く”のは単純ではなさそうですね。

資料、ありがとうございました。

やまちゃんやまちゃん 2010/09/06 04:14 初めまして。
最近、広瀬氏の「二酸化炭素温暖化説の崩壊」を読んで、
ヤッパリ!と状況を理解しました。
nytolaさんの記事は、きちんと整理され、素晴らしいですね。
遺憾ながら、こちらは、英文のHPや論文は、まるで不得手なので
nytolaさんの解説が頼りです。
IPCCにも困ったものですね。
日本のマスコミの代表選手 朝日新聞が、今まで、この問題を
無視してきた(私は30年来の読者です)のが、9月5日の紙面の
片隅に、ワシントン発でパウチャリ議長の弁解事情を解説する
囲み記事が出ました。
そもそも、IPCCのような学者が、何故、良心の咎めに反してまで
観測データ改変、うそ報告という科学者にあるまじき行動に出たのは
nytolaさんの記事に出てくる「研究費予算の獲得」にあり、時勢に
合ったテーマの論文を発表し、喝采を浴びれば、自分の年収が大幅に
上がる、という大学特有の経済構造からくるのでしょうね。

この議論は
・地球温暖化しているか?
・温暖化だとすれば原因は何か?
という異質のテーマが、ごちゃ混ぜ(IPCCの意図?)になっていますが
そのなかで、CO2問題は全くの「重箱のスミ」の位置づけが明確になり
石油多消費は、およそ、関係ない、とほぼ判ってきたと思います。
太陽エネルギの10000分の1を節約しても、温暖化とは関係あり
ません。
ヒートアイランド現象は明らかに発生していますが、これは、ペーパ
予報士さんの書込みのとおりだと思います。
広瀬氏の本では、都市での温暖化は認めています。
この本での問題は、原子力発電をけなし過ぎだと思います。
石油エネルギは、いずれ無くなるので、CO2に拘わらず節約すべきで、原子力で飛行機を飛ばす技術は、開発が全く見えません。
化石燃料しか無いでしょう。
危険で、金がかかりますが、日本国家として止める選択は
無いと思います。
この辺、広瀬氏は、ライターとしての商売柄、極端な事を書かないと
本が売れないので(NHKとか朝日新聞とかのマスコミ共通です)
芸能週刊誌的になるのは、止むを得ないと思われます。
そういう点で、nytolaさんのブログは、高いレベルだと思います。
鳩山さんのようなトンチンカン宇宙人には、ツイッタなど
やっている暇があれば、是非、読んでもらいたいですね。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/09/06 10:48 9月に入りましたが、日本の北海道から九州までは熱気のタワーに入った状態が続いています。6月から8月までの平均気温は19世紀後半からの観測史上の最高気温だったとマスコミは騒いでいます。この状態は、日本付近に太平洋の高気圧の500hPa面が約6000mと高層まで達し、さらにチベットから伸びる高圧帯と重なって、暑く、そして厚くなった大気層の断熱圧縮とオホーツク海などからの冷風の隔絶、下降気流下の晴天続きによる大量の日射量で熱の溜まり場になったようです。偏西風の蛇行とか北半球では春までのエルニーニョ、夏に入ってからのラニーニャなど様々な要因が重なっており、この原因として科学的な解明は難しいようです。日本のマスコミや気象庁はいまだにCO2による温暖化などの影響などと言っており、21世紀末には35℃以上の猛暑日が何十日増えるとか、今年の高温の科学的な解明もままならないのに、「当たるも八卦当たらぬも八卦」みたいなことを述べており、「またか」と言う印象です。科学的に嘘でも温暖化」と言えば本当のような気がする今年の日本列島(田舎を含めて)の暑さでした。8月の平均気温は東京や大阪は那覇より数℃高かったと思います。7月に記録的な「暑さ」と騒がれたモスクワも今は雪が降っても不思議でないくらいに温度が下がっていますし、パリやロンドンからは少し寒いくらいの秋の深まりの便りをもらっています。nytolaさんの住んでおられるところは如何ですか?
ここ数日で日本列島付近の上層の高気圧は弱まり、500hPa面で3℃位温度が低下してきているので東京などの暑さはここ1週間ぐらいが山と思われます。北極海の氷も2007年に大きく減った面積が少し回復して、最小面積は今年は昨年より少し減りそうですが、温暖化論者が言うような異常な状態では無いようです(ベーリング海からの暖水の入り込みはあるようです)。http://www.ijis.iarc.uaf.edu/jp/seaice/extent.htm
地球や宇宙から見れば「ゴミ」のような人類が、自分たちのために自然があり、自分たちの都合の良い状態になるのが「自然の姿」みたいなマスコミ論調が増え、何となく違和感を覚えています。私の主観ですが、「地球に優しく」、「エコ」などと言いながら、自然に対して「エゴ」丸出しの印象はぬぐえません。

nytolanytola 2010/09/06 16:19 やまちゃんさん、初めまして。

アメリカでもClimategateが発覚した際にNY TimesやCNNなどリベラル系メディアが、

『Climategateは地球温暖化の科学を揺るがしはしない』

と事件の矮小化を図りましたが、Foxなど保守系メディアの取材でIPCC-Gateや気温データの不正・捏造が次々と報道され、現在ではリベラル系メディアでもIPCCや温暖化研究に対して批判的な記事をよく見かけます。

> 「研究費予算の獲得」にあり、時勢に合ったテーマの論文を発表し、
> 喝采を浴びれば、自分の年収が大幅に上がる、という大学特有の
> 経済構造からくるのでしょうね。

私の所属する某国立研究所では獲得した研究費から給料が支払われるため、研究費が取れなければ給料もなしです。
おまけに研究費から自分に給料を払う際に“オーバーヘッド”といって研究所にマージンを取られますが(オーバーヘッドで研究所は運営されています)、うちの研究所のオーバーヘッドは300%以上ですので自分の年収の4倍以上の研究費を獲得して来なければ給料がまともにもらえず、日本とは随分状況が異なります。
エンジニア・テクニシャン・ポスドク・院生たちの人件費それに実験費用も入れると毎年けっこうな額になり、競争的なこの制度は結果を出すのに適している一方で研究者は予算の取り易いテーマに走りがちだと思います。
結果主義は精神的に追い詰められますし、地球温暖化のデータ不正・捏造を生んだ一因ではないでしょうか。

話を温暖化の科学に移すと、現在、研究者の間では以下のコンセンサスができつつあります。

・データ不正を除けば、20世紀後半の温暖化は自然変動だったんじゃないか。
・98年か02年を境に温暖化は止まった、若しくは寒冷化に転じている。

もはや脅威論から抜け出せなくなった人や、相変わらず温暖化対策にしがみ付いて研究費を取り続けようとする人たちを、多くの研究者は冷たい目で見ています。

> この本での問題は、原子力発電をけなし過ぎだと思います。

グリーンピースも『火力発電はダメ、原子力発電もダメ』と主張していますが、否定する以上は対案を示すべきだと思います。
個人的にはトリウム炉など安全で廃棄物の少ない原子炉に太陽発電や風力発電を組み合わせるのが現実的かな、と思っています。自然エネルギーは“スマートグリッド”のように送電網の技術的なR&Dも必要で、エネルギー政策全体で考える必要がありますね。

nytolanytola 2010/09/06 20:58 ペーパー予報士さん、

いつも詳しい説明ありがとうございます。
こちらはやや雨が多かったですが、普通の涼しい夏でした。8月でも夜は10℃くらいまで下がるため、東京と比べてとても快適です。
この週末はLabor Dayで3連休だったのでロッキー山麓を走るSLで小旅行しましたが、ちらほら紅葉も始まっておりとても綺麗でした。SLは水蒸気の煙をモクモクと上げていましたが、CO2と比べて桁違いに強力な温室効果ガスですしなんてことするんだ、と思いました(笑)

それはともかく、猛暑で有名なPhoenixの今夏は観測史上9番目に暑かったそうです。平均最高気温は40.7℃と平年並みだったようですが平均最低気温が28.2℃と平年より1.7℃も高く、

「都市化の影響だろう」

と報じられていました、ペーパー予報士さんのご指摘の通りですね。
地球温暖化が散々煽られていた一昔前と比べて、アメリカの気象屋は随分と冷静に伝えるようになったと思います。
なお、西海岸は冷夏で、一足早い生牡蠣が美味しかったです。

> 21世紀末には35℃以上の猛暑日が何十日増えるとか…

私の業界でも、物理屋が『○△を50年後に実用化』と言う時は、裏を返すと誰も責任を取らないと言っているのに等しいです。

> ここ数日で日本列島付近の上層の高気圧は弱まり、500hPa面で3℃位
> 温度が低下してきているので東京などの暑さはここ1週間ぐらいが山と
> 思われます。

異常気象を左右するのは僅かな温暖化・寒冷化ではなく、気圧配置と海流(PDO、AMO)と雲であるように思います。
週末は東京なので、涼しいと嬉しいです。

> http://www.ijis.iarc.uaf.edu/jp/seaice/extent.htm

北極圏の海氷面積は『海流の影響で氷がパックされる(分厚くなる)かどうかの問題じゃないか』とも指摘されています。

> 私の主観ですが、「地球に優しく」、「エコ」などと言いながら、
> 自然に対して「エゴ」丸出しの印象はぬぐえません。

同感です。
地球温暖化では『懐疑派=石油会社に買収された邪悪な科学者』と宣伝されていましたが、事実誤認甚だしいですし、そもそも科学の世界で“正義”を振り翳すのは如何なものだろうかと感じていました。

utut 2010/09/07 11:35 nytolaさん,はじめまして.
分野は全く異なりますが,日本の大学で研究をしています.

以前から温暖化説,特に人為的CO2犯人説は胡散臭いと思っていたのですが,日本では正しい情報を入手すること(というより,科学的にまともで冷静な議論と思える情報源を見つけること)が難しく,あちこち探しているうちにこちらにたどり着きました.
非常に丁寧に解説されていて説得力があり,かつ誹謗中傷にも冷静に対応されていて感服致しました.まだすべての解説を読んでおりませんが,これから熟読させていただきたいと思います.

「欧米ではClimategate後に大きく状況が変わりIPCCの主張が支持を失っている」「CO2削減を未だに掲げて研究費をとろうとする研究者は冷やかに見られている」などという記述に愕然といたしました.日本では全くそのような状況になっていないからです.むしろ,Climategate事件そのものが懐疑派の陰謀であった,というように受け止められているのではないかと思います.日本での認識は,「一時期懐疑論が支持を集めたものの,その後脅威派の反論に合い,論破され,現在は人為的CO2による温暖化はほぼ間違いないとされている」というようなものだと思います.

nytolaさんはご存知でしょうか,日本は今年記録的な猛暑に見舞われています.この猛暑こそ温暖化の証である,もう温暖化を疑う余地はなくなった,と極めて多くの人が考えているようです.一時的な異常気象をなんでもかんでも温暖化と結びつけて考えるのはナンセンスなように思いますが,これが多くの人の認識です.
それはちょっと違うのでは,とうっかり口にしようものなら,環境の事を考えないエゴイストあるいは論理的な思考ができない馬鹿者と罵られ,えらい目にあうというのが現状です.

最近では,東大の前総長らが「地球温暖化懐疑論批判」を出版し,懐疑派撲滅運動を展開しています.また池上彰という元NHKのキャスターが最近時事問題をわかりやすく解説するというテレビ番組では,「人為的CO2排出で温暖化しているのは疑いの余地が無い」という立場で解説をしておりました(かれは一般人にすごく人気があるので,ほとんどの人はそれを鵜呑みにするでしょう).これらはほんの一例ですが,このように懐疑論は完全に間違ったものであるという論理が展開されています.このような状況では一般人はそれを信じざるをえないでしょうし,研究者といえどもたとえ異論を持っていたとしてもとても口に出せない状況なわけです.

ちょっと長くなってしまいましたので,また改めます.乱文失礼いたしました.

nytolanytola 2010/09/07 22:56 utさん、初めまして。

私の所属する国立研究所でも、一部の研究グループとマネージメント(上層部)は相変わらず地球温暖化にしがみ付いていこうとしています。
うちの研究所は予算削減の影響で数年前に大規模なリストラを行ったばかりで、多額の予算を研究所に落とす温暖化プロジェクトに表立って反対する職員は少ないものの、研究者同士のフランクな会話では破綻した科学であるCO2温暖化に今更巨費を注ぎ込むことへの批判が噴出します。
私の所属するグループ(物理屋です)でもCO2温暖化説を支持する研究者が以前は半数程おりましたが、ClimategateやIPCC-Gateを経た現在では『CO2温暖化説はあまりにいい加減』という認識に変わりました。もはや地球温暖化は議論にすらなりません。

CO2温暖化説は科学だけでなく、研究者の姿勢にも問題があったと思います。
8月にはNOAAの人工衛星(NOAA-16)による地表の気温観測がゴミだったというスキャンダルが発覚しましたが(Satellitegateと呼ばれてます)、その話はリモセンをやっている研究者の間では割と有名だったようで、彼らはそのことを知りながら怪しげなデータを混ぜ『20XX年は観測史上△番目に暑かった』と平気な顔して発表していたわけで。問題が発覚した際も『懐疑派の捏造』として握りつぶそうとし、それが無理だと分かるとデータをサーバー上から消しノーコメントを通した。
科学者としてのモラルすら崩壊していたとしか思えません。

> 日本は今年記録的な猛暑に見舞われています.この猛暑こそ
> 温暖化の証である,もう温暖化を疑う余地はなくなった,と
> 極めて多くの人が考えているようです

アメリカの気象屋も以前はそういう姿勢でしたが、現在では異常気象を地球温暖化と結びつけた報道はあまり見なくなりました。ここに書き込んで下さるはれほれさんやペーパー予報士さんのように現状を正確に把握できている気象屋は、日本では少数派なのでしょう。

> それはちょっと違うのでは,とうっかり口にしようものなら,
> 環境の事を考えないエゴイストあるいは論理的な思考ができない
> 馬鹿者と罵られ,えらい目にあうというのが現状です.

Climategate以前はアメリカの学会でも懐疑派潰しは酷かったですが、アメリカ社会の伝統的なインテリ不信からか懐疑論は市民の一定の理解を得ていてFoxなどのメディアがたまに取り上げていました。
日本ではメディアも温暖化の脅威を煽る一方でしたし、柔軟なようで日本は意見が極端に振れ易いように思います。本来は自由な議論の行われるべき学会も、言論統制に近い状況であった。
いずれにせよ欧米の状況が日本に伝わるのも時間の問題でしょうし、日本の学界にとって反省点のあまりに多い事件だったと思います。

書き込みありがとうございました。

やまちゃんやまちゃん 2010/10/25 05:28 最近、記事もコメントも出なくなりましたが、如何したのでしょう?
広瀬氏の本に続いて、東京工大の丸山教授の本も買って読みました。
丸山教授の本は、少し散文的で、もっと技術論をはっきり書いて頂き
たかったですね。
寒冷化説へのこだわりが強すぎる印象です。
一方、環境省も、ちっとも反省ありませんね。
せいぜい、炭酸ガスと言わないで、温室効果ガスと言換える合意が
出来たくらいですね。

この Climate Gate事件についても、IPCCが少しデータを「誤った」
という解釈らしく、「故意に書換えた」ので Gate事件と言われて
いるのに、あえて、「誤った」と表現しているのは、事実を知っている
確信犯でしょうね。
事件で言えば、「殺人」と「傷害致死」の違いで、刑法でも、全く異なる扱いのはずですが、同じ人の死でも全く異なるのです。
この辺、アメリカでは、厳しく峻別されているのは、うらやましいですね

nytolanytola 2010/10/25 12:13 最近はTwitterの方で呟いています(harusantafe、というIDです)。短い方が時間的に楽ですので(笑)
ただ、時間を見つけて次の記事を書くようにはします。

太陽活動から、現在の地球は寒冷化へ向っていると主張する人が増えてきましたね。数年もすればはっきりするでしょうけれど、個人的には今回も自然変動の範囲内じゃないかと疑っています。
CO2温暖化に関しては、アメリカではフェードアウトという流れが出来たように思います。NOAAの地表での観測だけでなく衛星の気温観測も出鱈目だったことが発覚し、あちこちで不正が指摘され観測データもモデル計算もボロボロで学説として崩壊していることは多くの研究者が認識していますが、温暖化にはあまりに多くの研究者・研究機関が絡んでしまったので責任追及すると学界がもちません。私見ですが、データ不正・捏造・懐疑派への圧力を行っていた研究者は学界を追放されるべきだと思います。
最近は『人間活動が気候変動に影響を与えている可能性』とか『人為的CO2温暖化説には議論の余地がある』など脅威派のメンツを潰さぬ程度にCO2温暖化説を否定する表現へと変わっています。いずれにせよ、現在、研究者が「CO2で地球が温暖化している」と公言するのは無謀か相当な勇気が要ります。

日本はもうちょっと踊り続けるかもしれませんが、次の『生物多様性』ブームに乗り、地球温暖化は徐々にフェードアウトするのではないでしょうか。

クロップサイエンスクロップサイエンス 2010/11/23 00:28 nytolaさんのご主張は妥当で賛同できます。
現在、masudakoさんと炭酸ガスによる吸収の飽和、温室効果の増大の余地の有無の問題について論争をしているところです。
関先生のHPのコメント欄、masudakoさんのHPのコメント欄で議論をしていますので、ご覧いただけたらと思います。
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/ff209de4e8d9fa24d6d07e43c939a53e
http://blog.livedoor.jp/climatescientists/archives/1244316.html
masudakoさんの主張にはつじつまが合わない所や誤りが多く含まれているので指摘しています。
どちらも9月7日のnytolaさんのコメントの内容を紹介させていただいています。
温暖化炭酸ガス原因説の観測や実験結果を軽視、無視し、あまりにもシミュレーションやモデルを重視、絶対視する非科学的な考え方を放置するのは、時代劇風に表現するならば、「捨て置けん」ことです。

nytolanytola 2010/11/23 13:09 こんにちは。よく勉強されてると思いました。
学部レベルの物理の知識があればCO2温暖化説の矛盾を指摘できるのに、脅威派の研究者は物理を理解せず、いい加減な議論をされている方があまりに多いです。
クロップサイエンスさんが既に取り上げていますが、CO2による吸収が飽和していることは観測(NIMBUS衛星など)でも計算でも既に実証されており、CO2による吸収も対数的にしか増加しません。
『CO2が放射→吸収を繰り返し、光学的厚さが増えるから…』という議論は下層大気で無放射緩和過程がメインであることを無視していますし、実際に下層大気では放射伝熱ではなく伝導や対流による伝熱が支配的なわけで。
気体の黒体放射に関しても、気体が全スペクトルで放射しているわけではなく分子衝突を通じて励起された分子の一部が吸収端に相当する波長で放射しそれにドップラー効果が乗っているだけであり、この効果は赤外線で20℃程度の環境では実質的に3原子分子(H2O、CO2、O3等)でないと効かない。そしてCO2の15μmは既に吸収が飽和している。
フィードバックに関しても、最近は『フィードバックは負』という論文が出ていますし(Twitterで幾つか紹介しています)、過剰な正のフィードバックに依存するCO2温暖化説はもはや学説として体をなしていないです。
おまけに観測データで恣意的なデータ選別やデータ不正が見付かっており、そもそも20世紀後半の温暖化が異常だったという主張も極めて怪しい。

物理法則を無視したシミュレーションを引き合いに出し、何が何でも『CO2で地球温暖化』という結論に持って行こうとする議論の仕方は、お世辞にも科学的であるとは言えません。
アメリカでは「地球温暖化は科学ではなくモラルの問題」と言い出した脅威派の研究者もいますが、もはや宗教と同じ発想で困ったものです。

台風九號台風九號 2010/12/08 13:07 http://sankei.jp.msn.com/world/europe/101207/erp1012072037010-n1.htm
根岸博士の発言の記事です。
>地球温暖化を防ぐため二酸化炭素(CO2)排出量を減らしましょう
というのはばかげた方法だ。もっとCO2がほしくなるようにもっていかなければ

これはCO2の化学的側面から意見ですね。日本のCO2を悪者にする空気の中で
研究生活をしていたらこんなことは言えなかったでしょう。欧米の温暖化論
の状況を知っており、日本の“空気”にかなりの違和感を感じているのかもしれません。
CO2害悪論の宣伝のおかげで、CO2とCOは同じような性質で、同じような毒物
と思いこんでいるような人も多いでしょうから(笑)いいことだと思います。
根岸博士のようなノーベル賞受賞者が日本の風潮に異を唱えたことは
大きいですね。これが契機となって日本の状況にくさびが打ち込まれることに
なるかもしれません。 、あくまで化学者からの意見ですが、ノーベル賞受賞者。
脅威派物理学者、気象学者、シミュレーション屋などがどんな反応をするか楽しみであります。
ところで、東大の渡辺正氏ををご存知の事かと思います。氏の研究分野からしたら
渡辺氏は光合成が専門で、クライメートゲート事件を厳しく批判していましたね。
これは渡辺氏は大きな味方を得た、といってもいいでしょう。

クロップサイエンスクロップサイエンス 2010/12/09 07:31 炭酸ガスによる波長15μmの地球放射の吸収が飽和していて、炭酸ガス濃度が上昇しても、さらなる温室効果の増大が生じないことについて、「温暖化問題-代替案」のHPの記事「丸山茂徳氏の地球寒冷化論への反論-代替案」のコメント欄で「地球温暖化懐疑論批判」の著者の一人のmasudakoさんと議論した結果、masudakoさんはつじつまが合わない部分の説明を求められて回答しないまま、論争から撤退しました。
はれほれさんは、これを「捨て台詞をはいて逃げ出したことはよくわかりました(笑)」と表現しました。

nytolanytola 2010/12/09 23:59 台風九號さん、

> CO2害悪論の宣伝のおかげで、CO2とCOは同じような性質で、同じような毒物と思いこんでいるような人も多いでしょうから

アメリカでもCO2温暖化が崩れると、脅威派は「CO2は有毒ガス」と言い出しました。狂信的で、困ったものです。環境保護庁が中心となって有毒ガスとしてのCO2規制を唱えていましたが、共和党主導の議会では却下されるでしょう。
最近、上院でNASAの気温データの開示を求める法案(S.4015)が提案されましたが、NASA・GISSのHansen博士らのデータ捏造疑惑もやっと調査されそうです。

> 渡辺氏は光合成が専門で、クライメートゲート事件を厳しく批判していましたね。

渡辺さんはクライメートの大分前からCO2温暖化説に疑問を唱えていましたが、当時の日本では気候屋の大御所で懐疑論を唱える人は皆無でした。最近は雰囲気が変わりつつあるようですが、根岸さんの発言が風を呼んでくれるといいですね。
日本でも『CO2で地球が温暖化している』と正面から脅威論を主張する研究者は大分減ったように思います。私見ですが、アメリカ同様に“自然消滅”という流れが出来たのではないでしょうか。科学的にはちゃんと決着をつけるべきだと個人的には思います。

nytolanytola 2010/12/10 00:16 クロップサイエンスさん、

アメリカでも脅威派は『科学者の合意がある』という伝統的な意味不明な主張をするだけになり、CO2温暖化を科学的に説明することはほぼなくなりました。彼ら自身、間違いに気づいたからでしょう。そもそも『科学者の合意』もアル・ゴアたちの作り出した幻想だったようですが、未だに使われるレトリック。

> 「地球温暖化懐疑論批判」の著者の一人のmasudakoさんと議論した結果、masudakoさんはつじつまが合わない部分の説明を求められて回答しないまま、論争から撤退しました。

説明するまでもなくmasudakoさんはCO2による15μm吸収が飽和していることや、負のフィードバックのことは知っているでしょう。CO2温暖化が学説として崩れていることも知っているでしょうけれど、立場上、認めることが出来ないだけで、そういう人はあまりに多い。

ちょっと前に同僚が学生たちに、
「科学者として恥ずべき事は間違いを犯すことではなく、それを認めないことなんだ」
と言っていましたが、CO2温暖化ほど話が大きくなると責任問題にもなりますし、なかなか難しいのかもしれません。

台風九號台風九號 2010/12/11 10:59 nytola様
仰る通り、日本でもこの問題は今年、急速に“自然消滅”へと流れ始めたと思います。
今年の夏は過去最高の猛暑でしたが、人為温暖化と絡めて考える論調が影を潜め、
自然の異常気象である、という論調です。2004年や2007年の猛暑の後とはエラく
変わったものだと思います。  脅威派の気象学者のコメントなども相当にトーン
が下がっています。さすがに温暖化理論の破綻を自覚したのでしょう。彼らは
いくらか物理をかじっているでしょうから、当然そうなっていくだろうと思います。
産業界もハッキリと京都議定書延長反対に回りました。おそらくこの一年間で
欧米の状況について勉強したんだと思われます。 ただ、日本の産業界がCG事件
を持ち出してまで脅威派攻撃を避けているのは、日本のエコ産業を滅ぼすには忍びない、
という思惑があると考えています。アメリカは約半分の化石燃料を自前で賄っていますが、
日本はほぼ100%輸入ですからね。
根岸氏や渡辺氏の発言は心強いですが、彼らの専門はCO2の化学的側面で、すこし温暖化論
とずれていると思います。なので、やはり温暖化論の本丸である物理的な部分において
の決着が望まれるところです。ちなみに、Hansenって過去何度も逮捕歴があるんですね。

nytolanytola 2010/12/20 17:23 私自身はCO2温暖化説の自然消滅が良いのか分かりませんが、地球温暖化に関わった多数の研究者のメンツを保つためには仕方ない選択なのでしょう。
現在の経済状況ではCO2温暖化が崩壊しても単に温暖化関連の研究費が削られるだけであり、特にアメリカの場合、大学・研究所の運営にダメージが避けられないことは目に見えています。例えばCO2温暖化関連予算がバッサリ切られると、うちの研究所はラボ全体でクビ切りしないと組織として持たないでしょうし、仕方ないとは言え何とも微妙な気分にさせられます。

> Hansenって過去何度も逮捕歴があるんですね。

環境過激派のHansen博士がNASAのGoddard宇宙飛行センターの所長をやっており、寒冷化を示している観測値を憶測で温暖化に書き換え発表しているのだから質が悪いです。
年明けから米議会で温暖化研究の不正・捏造の実態解明が行われるようです、NOAAやNASA・GISSの一部の研究者に世界中が振り回されたわけで、彼らの罪はあまりに大きい。
いずれにせよ、現実問題として昨年に続き今年も世界中で大寒波・大雪による被害が出ており、そろそろ政・官・学で小氷期対策をプランBとして用意しておくべきだと思います。実際にマウンダー極小期のようになるかどうかは私には判断出来ませんが、そう主張する研究者も少なからず出て来ており、可能性はありそうですから。

SSFSSSFS 2011/01/07 22:56 遅ればせながら明けましておめでとうございます。今年も海外情報の活発な提供、よろしくお願いします。アルコールはほどほどにした方がいいけれど、言っても無駄でしょう(笑)。

さて、こんなブログで、
http://ondankaetc.blog28.fc2.com/

言葉の通じない海外で大学教員をやっていると称するブログ主が昨年末、harusantafeさんを個人攻撃していました(私も巻き込まれている)。
http://ondankaetc.blog28.fc2.com/blog-entry-17.html

ブログ主は去年の5月に『気候変動を認める、言ってみれば「主流派」の意見も、懐疑論も等しくレベルを問わず集積し、お互いに議論しあって、その過程をたどることが出来るようなシステム』を目指すという崇高な理念を掲げ、
http://ondankaetc.blog28.fc2.com/blog-date-201005-1.html

このサイト↓を立ち上げましたが、
http://kaigiron.jpn.org/
年を越しても中身は空っぽなまま。

とんでもない有言不実行なのに、自分に都合のいい情報をチェリーピッキングしながらharusantafeさんや懐疑論者を叩いています。「気候学は専門外」といいつつ、増田氏のような官軍意識に満ちた発言の数々。nytolaさんはこのブログ主のことを御存知でしょうか?

nytolanytola 2011/01/09 05:40 新年おめでとうございます。正月はイスタンブルで休暇を過ごしていたので、まだバカンス気分だったりします。

脅威派の方々はもはや科学的な議論ができなくなったため個人攻撃しているだけで、その程度の人は相手にする必要はないというのが個人的な意見です。もし脅威派の方々が相変わらずCO2が地球温暖化を引き起こしていると主張したいのであれば、まともな証拠を示し議論すべきであり、科学的な論争であれば私も受けて立ちますが。
尤もCO2で地球温暖化が進行している、と正面から主張する脅威派の研究者はここ数年で大分減りました。彼ら自身がCO2温暖化説の矛盾を一番よく知っているはずで、当然でしょう。もはや間違いを認められなくなってしまった研究者も少なからずいますが、個人的には哀れに思います。

私が科学が好きなのはいずれ真実が明らかになるからで、CO2温暖化はもはや学説として完全に崩壊したと言っても誇張ではないでしょう。

2010-02-28

科学史上最悪のスキャンダル

23:36 | 科学史上最悪のスキャンダルを含むブックマーク 科学史上最悪のスキャンダルのブックマークコメント

こちらはMixiの日記に12/5に載せたものです。

−− 科学史上最悪のスキャンダル −−

先月、イギリスのある著名な科学者の千通を越すe-mailや研究データ・プログラムが何者かによってリークされ、欧米のメディアを駆け巡っています。リークされた情報が発端となり地球温暖化を巡る世界規模の不正が暴かれ、イギリスアメリカ議会も重い腰を上げ調査に乗り出しました。誰が名付けたのか、事件は“Climategate”と呼ばれています。

リークされたメールは、地球温暖化研究の世界的権威Philip Jones教授のもの、彼はイギリスのEast Anglia大学・気象研究所(CRU)所長です。問題となっているメールは欧米の新聞などで読むことができますが、要点を挙げると、

・CRUが行っている世界各地の気温観測の結果を多数の科学者で不正操作し、温暖化を演出していた。

・40人以上の著名な科学者学会誌の査読班を作って主要ジャーナルを乗っ取り、温暖化を否定する論文を却下していた。

イギリス気象庁BBCを味方に付け、IPCCすらコントロールしていた。

Foxニュースでは“温暖化に否定的な研究者の博士号を取り消すよう大学に圧力をかけていた”とも報じていましたが、やりたい放題だったようです。Climategateで最も深刻なのが、データ不正。CRUの観測結果は国連IPCC地球温暖化を示す最も重要なデータとして採用されていますが、Jones教授のメールによると、

“MikeがNatureに載せた論文で使ったトリックを使い、私は1961年以降の平均気温の温度低下を隠した。”

MikeとはPennsylvania州立大学のMichel Mann教授、Al Gore元副大統領の盟友でIPCCの超大物、20世紀の急激な温暖化論文に発表し世界中の注目を浴びた男です。メディアの追及に対し、渦中のMann教授は、

“トリックとはうまい方法という意味で、不正を行ったわけではない”

と弁明していますが、調査しようにもCRUの原データは消去されてしまった模様。データの消去自体、情報公開法への重大な違反ですが、幸か不幸かClimategateで流出したプログラムから彼らがどんな“トリック”を使ったのか知ることが出来ます。

 yrloc=[1400,findgen(19)*5.+1904]

 valadj=[0.,0.,0.,0.,0.,-0.1,-0.25,-0.3,0.,-0.1,0.3,0.8,1.2,1.7,2.5,2.6,2.6,2.6,2.6,2.6]*0.75

これは20世紀の気温をグラフ化する際、CRUの副所長(Keith Briffa教授)が使ったスクリプトの核心部分。1行目で1904〜94年を5年ずつに区切り、各区間の気温(実測値)に2行目の数字を加算しています。即ち1904〜24年は加算なし、1929〜49年は(温暖期なので)温度を引いて低く見せ、その後は徐々に気温を底上げし1979年以降は1.95度(2.6×0.75)も下駄を履かせてます。20世紀に気温が急激に上昇したのは二酸化炭素のせいではなく、イギリスの片田舎の密室で行われた歪曲のため。この部分を取り除くと、過去100年間で地球は寧ろ寒冷化していたそうで。

不正は他にも次々と見つかっています。現在よりずっと気温の高かった中世温暖期を“なかったこと”にしていたり、大昔の気温を見積もる際に暑かった年を統計から外したり・・・

IPCCではCRUの“急激な温暖化”ばかり注目されていますが、氷床コアや木の年輪、衛星を使った測定では有意な温暖化は観測されておらず、特に二酸化炭素による温室効果の一番の証拠となる“10 km上空の温度上昇”は気球観測によって明確に否定されています。アメリカ航空宇宙局NASA)の気温観測は地球温暖化を支持していますが、後述するようにNASAもデータ不正が発覚しており信用に値しません(NASAは単純なミスだと主張)。

実際のところClimategateは氷山の一角に過ぎず、世界中で“魔女狩り”が始まっています。例えば次のグラフは、ニュージーランドの気温変化。


f:id:nytola:20100301132719j:image


グラフ(上)はニュージーランド水圏大気研究所が発表していたもので、20世紀に急激に温暖化していますが、別の科学者がデータを再調査したところCRUと同種の不正が見つかり、実際の気温変化はグラフ(下)だったというわけ。

そして下のグラフは、Global Historical Climatology Network(GHCN)が公開している世界各地の気温データのうち、オーストラリアの気温観測ステーションの一つ。GHCNの気温データはIPCCでも公式採用されていますが、オーストラリア科学者が消されずに残っていた現地の観測ステーションの生データを調べたところ、GHCNで公表されている“100年間で1.2℃の温暖化(赤線)”どころか、本当は0.7℃も寒冷化(青線)していたことが分かり。

何者かがデータに細工したようです。


f:id:nytola:20100301132809j:image


GHCNは南極の平均気温を算出する際にも顕著な温暖化を示す一つの観測ステーションのデータだけを採用し、温暖化を否定する他のステーションのデータは破棄していたそうで。

疑惑はアメリカにも飛び火し、Obama政権の科学技術顧問John HoldrenはCRUの不正への関与が疑われていますし 、天下のNASAも気温データの操作が指摘され訴訟に発展しそうです。NASAは過去のアメリカの気温を不当に低く改竄したり 、昨年、『観測史上、最も暑い10月だった』と発表した際は、10月の気温データに9月のものを混ぜていたことが発覚しています。

またアメリカ海洋大気圏局(NOAA)は全米各地に気温観測ステーションを設置していますが、市民が調査を行ったところ、大平原や荒野に設置されているはずのステーションがいつの間にかアスファルトの駐車場やエアコンの排熱口の近くに移動されており(下の写真)、全米のステーションのなんと89%が不適切な場所に置かれていたそうで。


f:id:nytola:20100301132915j:image


アメリカが急激に温暖化したのは、観測ステーションを熱源の近くに移動させたから!?

NASAもNOAAも、原データの公開を一切拒否しています。もはや個人レベルの捏造ではなく、研究機関・業界がグルになって不正を働いているとしか思えません。出るわ出るわで、IPCCは“国際ペテン師学会”と名前を変えるべきかも。

同僚の一人は、

“Intergovernmental Panel of Cons and Criminals にすれば、IPCCのままで済む”

と、きっついアメリカンジョーク。温暖化の恐怖を散々煽ってきた学会リベラル派の政治家はClimategateの火消しに躍起になっていますが、今回は揉み消すには話が大きくなりすぎたかもしれません。Copenhagenの会議は始まったものの、京都議定書IPCCが最大の拠り所としたCRUの観測結果はもはや極めて疑わしく、世界のあちこちで不正が見つかっている状況で、二酸化炭素削減を話し合う意味はあるのでしょうか?

East Anglia大学はCRUの温暖化観測で注目され20億円以上の研究費を獲得していますし、NASAに至っては温暖化研究で年間1千億円もの予算が下りています。Climategateは、良心の呵責に耐え切れなくなった内部の科学者がリークしたのではないかと噂されていますが、人生を棒に振ると知っていて、彼(彼女?)はどんな思いで告発に踏み切ったのでしょう・・・

イギリスアメリカ議会は調査を開始しましたが、今度こそ真実を明らかにしてもらいたいものです。

−− 地球温暖化とは何だったのか −−

大気中の二酸化炭素濃度と地球温暖化の間に相関があることは古くから知られており、Al Goreの映画でも強調されていましたが、実際はどうなのでしょう?

次の図は昨年の日本物理学会誌(vol.62)に掲載されたグラフで、寒冷期が終わり地球温暖化した1970年代以降の二酸化炭素濃度と世界平均気温の変化を比較しています。


f:id:nytola:20100301133119j:image


確かに相関はありますが、よく見てみると気温変化(赤)が二酸化炭素の濃度変化(黒)に1年くらい先行していることが分かります。従って、二酸化炭素地球温暖化を引き起こしたのではなく、因果関係はその逆で、

地球の気候変動が大気二酸化炭素の濃度変化を引き起こしている。』

日本物理学会誌の記事にも書かれていましたが、海水中には大量の二酸化炭素が溶解しており、気温の上昇に伴って海水中の二酸化炭素大気中に放出されたと理解すべきでしょう。ソーダを温めると炭酸が抜けるのと同じ原理です。

そもそも人間起源の二酸化炭素排出量は、自然界全体の僅か2〜3%にしか過ぎません。二酸化炭素が増えると濃度に比例して森林・海洋への吸収も増加するため、

産業革命以降、人類が排出した二酸化炭素大気中に蓄積されて…』

というIPCCの主張は間違い。正しくは“炭素循環”で考える必要があり、濃度に関わらず毎年30%の二酸化炭素が自然界に吸収されるため、1年前に排出された二酸化炭素は49%(0.7×0.7)、10年前に排出された二酸化炭素に至っては現在では2%(0.7×0.7×0.7…)しか大気中に残っていません。従って人間が排出を続けても大気中の二酸化炭素の総量は無限に増え続けるわけではなく、年間排出量の高々2年分に収束します(等比級数の和)。

それでは、地球の気候変動を引き起こしているのは何なのでしょう?

答えは、空を見上げると見つかります。

f:id:nytola:20100301133233j:image


上の図はOregon大学のグループの論文、過去100年間の日射量と北極の気温変化をプロットしたものですが、非常に良く一致しています。

地球の気候変動の主因は太陽活動である』

その結論を、私も支持します。

地球温暖化とは、一部の科学者が研究費を取るため“二酸化炭素地球温暖化している”と言い出し、環境団体や原発推進派が乗っかり、マスコミが恐怖を煽り、政治家が宣伝に利用して既成事実化された。それに環境技術で先行するヨーロッパ各国、権力を強化したい国連、そして排出量取引で大金を手にする途上国が飛び付いた。一番損したのは日本で、“排出枠”とやらを購入するのにチェコウクライナに数百億円もプレゼントしてますし、京都議定書を遵守するため今後5年間の排出量取引で最大1.7兆円もの富が日本から流出する。ストーリーは筋書き通りに進みましたが、この10年間、地球は寒冷化してしまった・・・

『人間が排出した二酸化炭素による地球温暖化は科学的根拠に乏しい』

アメリカでは“Oregon Petition”に3万人を越す科学者署名していますし、私も同僚たちと共にサインしました。

“王様は裸だ!”

そろそろ叫ぶ時ではないでしょうか。

地球の気候変動の原因には諸説あり、宇宙線による雲生成などが有力な説として注目されています。ただ、少なくとも太陽活動(黒点数)と地球の気温との相関は断定できると思います。

科学史上最悪のスキャンダルの続き

18:24 | 科学史上最悪のスキャンダルの続きを含むブックマーク 科学史上最悪のスキャンダルの続きのブックマークコメント

こちらはMixiの日記・掲示板に1/27に載せたものですが、転載します。

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昨年、地球温暖化を巡る不正・捏造疑惑である“Climategate事件”について書いたところ、友人から早く続きを書けとせっつかれています。科学に携わる者として科学不信につながることを日記にするのは大変気が重いのですが、真実を解明し今後の教訓にする必要があるとの思いから、再びペンを執ることを決めました。前編はCalifornia大の友人が以下のBlogに要約し載せてくれました。

http://www.chem-station.com/blog/2009/12/-climategate.html


昨年11月に勃発したClimategateで地球温暖化を巡るデータ不正・捏造は世間の知るところとなりましたが[1]、今年に入ってClimategateは下火になるどころかあちこちに飛び火しています。イギリスのTimesが先週、

ヒマラヤの氷河が2035年までに溶けてなくなる可能性が高い』

という国連IPCCの報告が一人のインド人の根拠のない憶測だったことをすっぱ抜きましたが[2]、今週は、

温暖化台風や洪水等の自然災害が多発する』

というIPCCの警告に科学的根拠がなかったことを、またまたイギリスのTimesがすっぱ抜いて話題になっています[3]。IPCCはこのウソに2008年の段階で気付いていながら、訂正せずにずっと黙っていたそうで、極めて悪質。また、IPCCの代表執筆者の一人だったJohn Christy教授(Alabama大学)は、IPCC地球温暖化の恐怖を煽るため科学を平気で歪曲していたことをCNNニュースで告発していましたし、IPCCは“国際ペテン師学会”と改名すべきかもしれません。

実際のところIPCCの報告書は科学的な裏付けのない“温暖化の証拠”で溢れており、第二・第三の“ヒマラヤ”になりそうな事例を挙げると、

地球温暖化が原因とされるツバル水没は、防波堤の役目を果たしてきたサンゴ礁がゴミ廃棄で壊滅したことが原因であること[4]。

北極の氷の減少は地球温暖化ではなく海流(熱塩循環)の周期的な変化が原因であるとNASAのジェット推進研究所(JPL)のチームが突き止めており[5]、チームの予測通り2007年を境に海氷面積は増加に転じたこと[6]。

キリマンジャロの氷河の消失は130年前の気候変動による降雪量の減少が引き起こしたのであり[7]、温暖化が直接の原因でないことをタンザニア気象局も認めていること[8]。

アマゾン熱帯雨林の40%がなくなる、アフリカ農業が壊滅的な打撃を受ける・・・

IPCCが実しやかに捏造した話は他にもたくさんあります。最近はリベラルメディアCNNですら、

“本当に地球温暖化しているのか再調査する必要がある”

と懐疑的な姿勢に転じていますけど、私に言わせると、気付くのが遅い。


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上のグラフは地球平均気温の変化を表したもので(20世紀平均からの偏差)、ピンクはHadley CRUT(イギリス気象局とEast Anglia大学・気象ユニット)、青はUAH MSU(Alabama大学)の公表しているもの、共にIPCCの最重要指標です。グラフからここ10年、地球気温は低下の一途を辿ったことが分かりますが、昨冬に続いて今年もアメリカヨーロッパアジアは記録的な大寒波に襲われており、大量の死者も出しています。IPCCの発表を信じると、

地球は20世紀に0.6℃温暖化した』

そうですから、ここ10年で0.3℃の寒冷化は確かに急激な気候変動だったわけです。尤も、『20世紀に0.6℃温暖化』も、これから述べるように大ウソであった可能性が極めて高いです・・・

Climatagete事件で真っ先に炎上したのはイギリスのEast Anglia大学・気象ユニット(CRU)でしたが、本当の震源地は、Harryというプログラマー(学生?)の書いたメモ[9]を発端に明らかになりました。Harry君はCRUで世界中の気温観測ステーションのデータを整理していたようですが、Climategateで流出したメモによると、

“何てこった!(CRUの)データベースには何百というダミーのステーションが登録されている。しかも同じステーションのデータがあちこちに何度もコピーされている。こいつは糞ったれだ!”

彼はきっと、見てはいけない物を見てしまったのでしょう。CRUの使っていた気温データの多くはアメリカ海洋大気圏局(NOAA)から提供された物だったため、疑惑の目は必然的にNOAAに向けられましたが、蓋を開けてみるとNOAAこそ地球温暖化詐欺の巨大な震源地だったわけで・・・

NOAAは世界中の6,000基もの気温観測ステーションを使って(ステーション自体は13,000基存在)、地球の気温データベースを作成しており、NOAAのデーターベース(GHCN)はCRUやNASA・GISS(米国航空宇宙局Goddard宇宙飛行センター)など世界中の研究機関が利用しています。ところがメディアでも報道されているように、NOAAは温暖化を示す一部のステーションのデータだけを公表し、温暖化を示さない大多数のデータは破棄していたことが発覚。


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上の図(青線)はNOAAの公表している世界の気温のデータ数(=統計に入れられているステーション数)ですが、1980年以降、急激に減少しています。温暖化を示しているステーションだけを選別したのですから、地球気温はステーション数に反比例して急上昇しています(ピンク)。

詳細に調べてみると、1963年にアメリカでは1,850基の気温観測ステーションが稼動していましたが、80年代以降、データとして利用されるステーションはどんどん減り、2007年には僅か136基のみが稼動している状態でした。生き残ったステーションも都市化・温暖化の起きている地域に極端に集中しており、例えばCalifornia州はSan Francisco空港と、Los Angelesのダウンタウンとビーチに設置された合計4基のステーションだけ、Hawaii州に至っては飛行場に設置されたたった1基のステーションしか使われていません。


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アメリカ国外でも、例えば高山性気候で寒冷化の進むボリビアの気温観測ステーションのデータは1990年を境に統計から外されており、それにも拘らず昨年の世界温暖化マップでボリビアは顕著な温暖化を示しています(上図の青い四角)。20年間もステーションが稼動していないのにどのように気温を測定したのか不思議ですが、調べてみるとボリビアの気温は、なんと1,200 km離れたペルーのビーチとアマゾンジャングルに設置されたステーションの物がコピーされていたそうで。カナダの気温観測ステーション数も、600基から2009年には35基にまで不自然に減っていますが、温暖な地域のステーションのデータが寒冷な内陸部にそのままコピーされ使われていて(上図の緑の四角)。プログラマーのHarry君が見つけて驚いたのは、きっとこのことだったのでしょう。

観測ステーションの廃止や測定機器の故障というのならまだ分かりますが、データ上、存在しないはずのステーションには今でも観測員が常駐しNorth CarolinaのNOAA本部へデータを送り続けており(無人の物もあります)、どうやら温暖化を示さないステーションのデータはNOAA内部で蒸発してしまうようです。IPCCの次期レポートには、

地球温暖化で観測データが蒸発する』

と載るのは間違いなさそうですが、因果関係は逆。

他にも、NOAAは数々の不正を行っていたことが指摘されています。前編にも書きましたが、市民が調査を行ったところ、NOAAの気温観測ステーションはエアコンの排熱口の近くやアスファルトの駐車場の上など暑い場所に移動されており、全米のステーションのなんと89%が不適切な場所に置かれていたことが発覚しています[10]。

また、NOAAの公表している気温データ自体、不自然な補正の施されていることが多くの研究者によって指摘されています。NOAAはステーションの原データではなく、標高や天候などローカルな要因を“補正”したものを公表していますが、どのような補正を行っているのか公開していませんし、原データの公開については頑なに拒否していました。この補正が科学的手法だったのか、それとも完全な捏造だったのか、他の科学者は知る由もないわけで。

NOAAの補正に疑問を抱いた研究者らは、幾つかの温度観測ステーションに乗り込んで原データの調査を行ったところ、驚くべきことが分かりました。


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上のグラフはCalifornia州Davis市の温度観測ステーションの原データ(青)と、NOAAが公表している補正後のデータ(赤)。原データでは長期的な寒冷化が見られますが、補正後のデータではなんと顕著な温暖化が現れています。オーストラリアニュージーランドのデータも同じで、見付かった原データはいずれも温暖化を示していませんでした。


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上図はニュージーランドの気温変化、上がGHCN発表(NOAAの補正が施されたもの)、下が生データ。 下図はオーストラリアDarwin空港の近くのステーションのデータ、赤がGHCN発表で、青が生データ。


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(恐らく証拠隠滅のため)原データの多くが既に破棄されており断定はできませんが、どうやら地球温暖化はNOAAの“謎の補正”によって生み出された物であり、どのようなクライテリアで補正を行ったのかNOAAが公表しない限り、本当に地球温暖化が起きていたのか評価出来ません。 NOAAの観測データはCRUやNASA・GISSが発表している地球気温のベースにもなっており、

『200X年は観測史上X番目に暑かった』

というNASAの発表も、もはや全く信用できないわけです。

ではNOAAだけが悪者で、CRUやNASA・GISSは騙されていただけかというと、どうやらそれも違いそうです。Phil Jones教授などCRUの連中は科学ジャーナルの査読プロセスを政治力で支配し、温暖化に否定的な論文の掲載を拒否し“懐疑派”の粛清を行っていましたし、イギリス気象局(UK Met Office)と共謀し温暖化に不都合なデータを隠蔽・改竄・破壊していたこともメディアで報じられています。NASA・GISSのJames Hansen所長も“補正”や原データについての情報公開請求を悉く無視していましたから(情報公開法違反で訴訟になっています[11])、結局、みんなNOAAのデータ不正・捏造を知った上で利用していたのでしょう。

温暖化研究でNOAAは年間4億ドル、NASAに至っては年間13億ドルもの助成金を得ています。 温暖化の警鐘を鳴らすほど得る物も大きいわけで 、IPCCを含め業界の中枢部が金で完全に腐っていたのでは、というのが私の印象です。

地球温暖化がここまで大きく叫ばれるのはもちろん利益を得ている人間がいるからで、ノーベル平和賞のAl Goreは温暖化ファンド原発絡みで1億ドルも荒稼ぎしていましたし、IPCCのRajenda Pachauri議長も温暖化ビジネスで一財産築いており[12]、メディアによって金の流れが明らかにされれば地球温暖化詐欺の構図が自ずと見えてくるのではないでしょうか。

先週の欧州議会ではイギリス選出のGodfrey Bloom議員温暖化詐欺をブラックユーモアで痛烈に批判しており、ニュースを見ていて思わず笑ってしまいました。

http://www.youtube.com/watch?v=2TOFe85cmAE&feature=player_embedded

Obama政権は“グリーン・ニューディール政策”とやらに1,500億ドルもの巨費を注ぎ込もうとしていますし、ヨーロッパ各国も多額の税金温暖化対策に費やしています。日本も産・官・学を挙げて二酸化炭素削減に突っ走ろうとしていますし、CRU、IPCC、NOAA、NASA・GISSなど、温暖化研究の頂点に君臨する研究機関が共謀し世界中を騙していたのは、まるでオペラファルスタッフ』のフィナーレのよう。

“Tutto nel mondo è burla!(世の中すべて冗談さ!)”

Climategateに限らず、科学の世界ではデータ不正・捏造が後を絶ちませんが、それらの多くは個人の不正に過ぎず、今回のClimategateは業界がグルになって悪事を働いていたという点で科学界に与える後遺症は測り知れないでしょう。科学に携わる者としてこれ程の無力感に打ちのめされたことはありませんが、科学の不正は科学によって正すしかないことは認識しているつもりです。

いずれにせよ、今後暫くはFBIとScotland Yardに頑張ってもらうことにして、私はこの辺でペンを置きたいと思います。


References:

[1] S. Mosher and T.W. Fuller, Climategate The Crutape Letters, Amazon Digital Services (2010).

[2] http://www.timesonline.co.uk/tol/news/environment/article6991177.ece

[3] http://www.timesonline.co.uk/tol/news/environment/article7000063.ece

[4] 小林泉, 国際開発ジャーナル2008年8-11月号『水没国家ツバルの真実』.

[5] J. Morison et al., Geophys. Res. Lett. 34 (2007) 07604.

[6] http://www.ijis.iarc.uaf.edu/jp/seaice/extent.htm

[7] T. Mölg et al., Int. J. Climatol. 28 (2008) 881.

[8] http://www.wmo.ch/pages/prog/wcrp/pdf/3.7_Adosi_Resilience_JSC-28_Afr_28.03.2007.pdf

[9] http://www.anenglishmanscastle.com/HARRY_READ_ME.txt

[10] http://scienceandpublicpolicy.org/images/stories/papers/originals/surface_temp.pdf

[11] http://pajamasmedia.com/files/2009/11/DOC112409-001.pdf

[12] http://www.telegraph.co.uk/news/6847227/Questions-over-business-deals-of-UN-climate-change-guru-Dr-Rajendra-Pachauri.html

※以下のページで、NASA・GISSが公開している気温観測ステーションを調べることが出来ます。例えば世界地図で日本をクリックすると、日本に点在する観測ステーションの多数が1990年を境に統計から外されていることが分かります。ステーション自体は存在し続けており、(恐らく都市化による温暖化を強調するため)アメリカのステーションと同様の恣意的な選択がなされたわけです。

http://data.giss.nasa.gov/gistemp/station_data/

はれほれはれほれ 2010/03/01 18:00 こんにちは、はれほれと申します。はじめまして。いちおう名ばかりの気象予報士です。(笑)
私もCO2による人為的温暖化説には疑問を持っています。大変興味深い話題をありがとうございます。
ところでnytolaさんはPeterson & Voseの下記論文は読まれたことがおありでしょうか?これを読むとどうやらリアルタイムで入ってくるステーションは3000箇所くらいで残りは数年から数十年経ってからデータに組み込まれているようです。私も英語は不得意でかつ統計学は全く駄目なため理解できない部分も多いので恐縮ですが・・・・。NOAAやNASAがデータをピックアップしているのではなくて速報として入ってくるデータが都市部に集中している印象です。(インフラの整備を考えると納得ですが)まあもし仮にそうだとしも、そんなデータで今年の○月は史上何番目に暖かかったなどという発表には意味がないように思えます。nytolaさんのご意見を伺えれば幸いです。
参考論文
http://www.ncdc.noaa.gov/oa/climate/research/Peterson-Vose-1997.pdf

jackbox5jackbox5 2010/03/01 18:31 初めまして。これと同じ記事を別のホームページで読んだことがあります。クライメートゲートは日本のマスコミはほとんど報道しませんので大変貴重な情報です。
さて以前から質問したかったことがあり急遽アカウントを作りましたので(笑)お返事いただけると嬉しいです。

1:大気中CO2濃度と世界気温偏差のグラフについて。
人為起源のCO2排出が大気中CO2濃度上昇の主因ではないということですが、確かに人間由来のCO2排出は自然界全体の僅か3%に過ぎない言われています。ただBlog中のグラフ(もしくはキーリングの有名なグラフ)から分かるのは、短期間のCO2濃度の変動が海水による吸収・放出であるということで、CO2温暖化説で言われている長期(例えば100年)での濃度上昇が必ずしも海水からの放出とは言えないと思いますがどうでしょうか?

2:CO2温暖化の理論について。
Blogの内容とは直接関係しませんが、程度はともかくCO2が温暖化の原因であることは多くのシミュレーションが支持していました。一方、最近の地球はCO2濃度が上昇しているのに寒冷化が進んでおります。シミュレーションはデタラメだったのでしょうか?

どうかよろしくお願いします。

nytolanytola 2010/03/01 22:01 はれほれさん、こんにちは。
ご指摘のペーパーはJoseph D'AleoとAnthony Wattsのレポートでも参照されており一度斜め読みしたことありますが、もう一度ちゃんと読んでみました。ペーパーが書かれたのは1997年ですが、直近で気温観測ステーション数ががくんと減った理由が論文中のFig.2の説明に小さく書かれてあります。
“because some of GHCN's datasets are retroactive data compilations (データを得るのに時間がかかる)”
仰る通り、リアルタイムで入ってくるのは3つのデータソースだけらしいです(どれだか明記してありません)。
いずれにせよ2008年の段階でも90年頃に大幅に減ったデーターベースの観測ステーション数は全く復活していませんから、GHCNではデータを運ぶのに20年近くかかるようです。恐らく歩いてステーションまで取りに行っているのではないでしょうか?D'AleoとWattsのレポートによると、データを送り続けているステーションは『低緯度で標高が低く都市部』に偏っているとのこと(このレポートはあまりに衝撃的ですから、どなたか日本語に翻訳すべきだと思います)。
NASA・GISSのHPで調べると気象庁が提供している日本の田舎のステーションの大半も1990年以降に止まっていますが(何故か大都市のデータはちゃんと記録されています)、こちらは“Quality Control(品質管理)”で落とされた可能性が高いですね。日本のような未開の国で測定されたデータなんて信用できず・・・そんなわけないですよね。
別の方が指摘していたのですが、大島は90年に統計から外されていますが、93年に何故か復活しています。大島のグラフを見てみると90年以前に対して93年以後は1℃も気温が上昇していますが、何故このような特殊なケースを復活させたのかは謎です。データの連続性という意味で、それこそQuality Controlで落とすべきだと思うのですが。

nytolanytola 2010/03/01 23:24 jackbox5さん、こんにちは。
かなり専門的になりますが、出来るだけ分かりやすく答えてみます。

1.
排出されたCO2が海洋や森林に吸収されるまでの時間を“滞留時間”と呼ぶのですが、滞留時間は5年だと言う研究者もいれば200年だと言う人もいます。
滞留時間が重要なのは、滞留時間が5〜15年であれば100年スパンで続いている現在のCO2の増加が人間由来であるとは考えにくく(寧ろ温暖化の結果と考えるべきでしょう)、逆に50〜200年であれば人間が排出したCO2が大気中に蓄積していると考えるのは自然です。昨年、真面目に計算すると5年だという論文をEssenhighが出していましたが、滞留時間は5〜15年という合意が出来つつあるように思います。(Essenhighによると、50〜200年という長い滞留時間は自然界起源のCO2を過小評価しているとのこと。)
CO2と気温の因果関係を調べるには滞留時間と同じ時間スケールで両者を比べる必要があり、(滞留時間5〜15年を信用して)先のグラフを見ると確かに気温変化の方がCO2濃度変化に先行していますから、海水温の上昇に伴ってCO2が大気中に放出されたと考えるのは自然です。もし滞留時間が200年であれば、もっと長い時間スケールで両者を比較する必要があり、話は変わってきます。
下の槌田・近藤氏の論文によると現在の気温では海水からのCO2放出が支配的ですが、0.6℃くらい寒冷化が進めば大気中のCO2濃度の上昇は止まるらしいです。もしそうなれば、CO2人間活動起源説は完全に否定されるでしょう。
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/saiban/rep01.pdf

2.
さっき、はれほれさんのHPを見ましたが、この話は彼の方が詳しいのではないかと思います。
答えを先に言うと、『そもそも地球温暖化のモデルが間違っているから』ではないでしょうか。
温室効果とは暖められた地表から赤外線が放射され(黒体放射という現象です)、それが大気によって吸収されて起こります。地球で最も重要な温室効果ガスは水蒸気で赤外線の大部分を吸収しますが、波長8〜14μmの赤外線は吸収されません(大気の窓)。従ってこの波長域を吸収できるかどうかが温室効果ガスの指標となり、CO2は大気の窓に近い15μmに吸収端を持つため、温室効果ガスと言えます。
ところが衛星による観測や理論計算によると、CO2による15μmの吸収は現在のCO2濃度でほぼ飽和しており、これはCO2濃度が上がっても気温上昇はほとんど効かないことを意味しています。例えばCO2濃度を現在の30倍の1万ppmにしても赤外線吸収(=温室効果)は僅か5%ちょっとしか増えませんし、これではCO2による地球温暖化は起きません。
それに対して温暖化論者は“放射平衡モデル”を提唱しています。これは簡単に説明すると、
『CO2に吸収された15μmの赤外線はすぐに放出され、次のCO2によってまた吸収・放出され、何度も吸収・放出を繰り返すうちに赤外線は地表にぶつかり地球が温暖化する』
という考え方。このモデルではCO2の濃度が上がれば上がるほど温暖化に効いてきます(光学的距離が長くなるから、と説明されます)。
ただこのモデルには致命的な間違いがあり、それは、
『CO2に吸収された15μm赤外線は下層大気では再放出されない』
何故かと言いますと、大気中では赤外線を吸収したCO2はすぐに他の分子(N2、O2など)と衝突し、吸収したエネルギーを他の分子に(運動エネルギーとして)渡してしまうからです。15μm赤外線は単純にCO2に吸収され周りの空気を暖めるだけですから、CO2による吸収が飽和している以上、CO2濃度が増えても地球はほとんど温暖化しません。(真空や気圧の極端に低い環境であれば、赤外線は再放出されます。)
放射平衡モデルはシミュレーションしやすいため温室効果の計算に使われますが、物理的にはありえないモデルなわけです。
私は物理屋ですが、この辺の感覚が物理屋と環境屋の違いかな、という気がしています。

難解な説明ですみません、間違っていましたら、どなたか指摘して下さるとありがたいです。

はれほれはれほれ 2010/03/02 07:54 こんにちははれほれです。早速のお答ありがとうございました。単純に
リアルタイムデータだけの問題ではないということですね。気象庁に問
い合わせてNOAAやNASAに送っているステーションを確かめてみること。
これをやってみようと思います。もしデータを送っているにもかかわら
ず使用されていなければNOAA独自の「品質管理」が行われた可能性が高
いということですね。
>GHCNではデータを運ぶのに20年近くかかるようです。
>恐らく歩いてステーションまで取りに行っているのではないでしょうか?
確かに。笑えます。
私自身pajamasmediaのD’Algoの短文を読んだだけで、D'Aleo & Wattsの
レポートは知りませんでした。100ページを超えるレポートですが、
がんばって読んでみます。

jackbox5さんの最初の質問ですが、。
>短期間のCO2濃度の変動が海水による吸収・放出であるということで、
>CO2温暖化説で言われている長期(例えば100年)での濃度上昇が
>必ずしも海水からの放出とは言えない
槌田氏または近藤氏はどこかで「長期の変化は短期変化の積分である。」と
述べておられたような記憶があります。すみません、私自身数学ができない
でよく理解できていないのに横から失礼しました。

温室効果についてですが、確かにIPCCはじめ温暖化を支持する人は「再放射」
を主張していますが、nytolaさんのおっしゃるようにこれはほとんど起こりま
せん。しかし下層大気に関しては「局所熱力学平衡」という状況が成立してい
るそうです。ここのTheorySurgery氏のブログに詳しいです。
http://feliscatus.blog77.fc2.com/blog-entry-82.html#more
したがって「地表面の熱を吸収してそれを再放射する」ということは確率的に
低くほとんど起こりませんが、逆に頻繁に衝突が起こることによって励起、放
射が起こっているということのようです。こちらのブログにその辺のことが書
かれています。
http://d.hatena.ne.jp/t0m0_tomo/20091208/1260295673
このブログ主は懐疑派を小馬鹿にしていますが、実はIPCCなど温暖化論者はそ
れ以前のところで間違っていることに気づいていません。(笑)たとえば
「Greenhouse Gases ;Gases in the earth's atmosphere that absorb and
re-emit infrared radiation.」
この方はチャンドラセカールの教科書を紹介してくださっているのですが、
残念ながら私には猫に小判です。(質問者は私ではありませんが)いまだにどれ
くらいの気圧で「局所熱力学平衡」が成立しなくなるかということが、よくわ
かっていません。

jackbox5jackbox5 2010/03/02 11:40 nytolaさん、はらほれさん、大変ありがとうございました。

人間活動によるCO2排出が自然界の僅か3%に過ぎませんし、そうであるならIPCCのように産業革命以降の人類の積算排出量から現在の大気中CO2濃度を求めるのはまったく意味がないと思います。CO2濃度が増加すると、CO2の吸収も増加しますから。

またCO2温暖化説の原理と間違いをこれほど分かりやすく説明してあるのは見たことがありません。
温暖化の理論でなぜ再放射が強調されるのかよく分かりました。CO2からの再放射なしでは吸収が飽和しているので大気中のCO2濃度が増加しても温暖化しないのですね。
ところがCO2は再放射しないと。間違った仮定でシミュレーションを行ってもうまくいくはずはないということ。
温暖化説はCO2で地球が温暖化するという結論が先で、それに合わせて理論のつじつまを合わせているように思います。現象を見ていないからどこかで破綻してしまうのでしょう。

IPCCやNOAAの捏造は罰せられないのでしょうか?科学的な議論ではなくて、これは犯罪だと思います。世界中がどのくらい費やしたのか考えたくないですね。

nytolanytola 2010/03/02 19:23 はれほれさん、

私も日本の観測ステーションのデータの多くが90年頃を境に更新されていないのは何故か、NOAAに問い合わせてみます。

> 逆に頻繁に衝突が起こることによって励起、放射が起こっているということのようです。

CO2の励起状態の寿命(=赤外線吸収から放射までの時間)が4ミリ秒と長いため(吸収断面積から計算しましたが、まあミリ秒のオーダーでしょう)、気圧が高いとその前に他の分子との衝突でエネルギーを失い赤外線放出はほとんどおきませんが(衝突頻度は1気圧で100ピコ秒のオーダー)、気圧の低い上空では再放射され下層大気を暖めるかも、という話ですね。
地表の熱が上昇気流によって上空(〜80km)まで運ばれ、CO2などの温室効果ガスを分子衝突で励起し、そこからの15μm放射が地球を暖めるという何とも強引なモデルが提唱されていますが、そのシミュレーション結果がIPCCの第4次評価報告書(2007)に採用されています。

http://scienceandpublicpolicy.org/images/stories/papers/monckton/whatgreenhouse/moncktongreenhousewarming.pdf

p.6にあるのがIPCCで採用されたシミュレーション結果、5つのモデル全てがCO2の温室効果で赤道上空8〜12kmの温度上昇を予測していますが、p.7のUK Met Office(Hadley Center)の気球観測ではそんなものは観測されませんでした。温暖化論者は、観測が間違っているんじゃないかと本末転倒なことを言ってますが、もちろんモデルが破綻しているのが原因なのは言うまでもありません(どこが間違っていたかは、いろいろ議論があります)。

> このブログ主は懐疑派を小馬鹿にしていますが…

そのBlog、読んで笑ってしまいました。“局所熱力学平衡”と“放射平衡”がゴチャ混ぜになってますね。きっと大学で熱力学の時間に寝ていたのでしょう。でも江守氏ですら、
“CO2同士の放射・吸収の回数が増えることで温室効果が増大する”
と間違いを平気で言っていますが、温暖化論者の物理・化学のバックグランドのなさにはびっくりします。

nytolanytola 2010/03/02 19:24 jackbox5さん、

> 積算排出量から現在の大気中CO2濃度を求めるのはまったく意味がない…

全く意味がないわけでもないですが、積算排出量から単純に現在のCO2濃度を計算することはできない、とは言えると思います。何故ならCO2の滞留時間は高々5〜15年と見積もられており、CO2はどんどん入れ替わるため、話はそんなに簡単ではないですから。

> CO2で地球が温暖化するという結論が先で…

仰るとおりです。科学は結論を求めて研究を続けるのに、温暖化説では『CO2で地球が温暖化している』という結論がまず先にあり、シミュレーション屋は物理や化学の法則を多少ねじ曲げてでも、地球温暖化という最終結論が得られるべくモデルを強引に組んでいます。

> IPCCやNOAAの捏造は罰せられないのでしょうか?

私は法律の専門家ではないので。でも英米のメディア・議会の温暖化詐欺への追及は激しくなっていますし、IPCCの崩壊は近いのではないでしょうか。内部からもIPCC批判が公然と行われるようになりましたし、最近は地球温暖化の論文を慌てて取り下げた研究者もいて、随分と風向きが変わりました。

http://www.nature.com/ngeo/journal/v3/n3/full/ngeo780.html

ClimategateやIPCCの不正について産経が記事にしていましたし、日本でもCO2温暖化説への自由な反論が行なわれるようになると思います。

仙 2010/03/02 22:46 はじめまして。

 アル・ゴアさんの「不都合な真実」に書いていない最も不都合な真実とは、
”地球温暖化とはデマである”ということです。

 という冗句を常用している、田舎者です。
排出権取引というものを、胡散臭い物だと思っているせいで上記の冗談を思いついたのです。
このブログがとても面白かったので、時々寄らさせていただきたいと思います。

よろしく。

nytolanytola 2010/03/03 00:21 仙さん、こんにちは。地球の裏側からですが、こちらこそ宜しくお願いします。

でもそれ、ジョークじゃなくて本当ですよ。

Al Goreが地球温暖化の講演をすると大寒波や大雪となったため、アメリカでは“Gore効果”と呼ばれています。Gore効果は2006年に発見され、Al Goreが夏直前のオーストラリアで講演を行ったところ雪が降りました。なお2004年1月15日のNYが最初という説もあります。ここ2年間に観測されたGore効果を列挙すると、

2008
1/17 Baltimoreにて温暖化抗議デモ行進。Marylandは雪。
10/22 Harvard大学で講演。Bostonは過去125年で最悪の大寒波。
10/28 Londonでディベート。Londonの10月の降雪は1922年以来。
12/10 イタリアで講演。Rome、Naples、Palermo、Sicilyに寒波襲来。

2009
1/28 上院で証言。Washington DCは寒波
2/5 New York州Buffaloにて温暖化会議。気温-6℃。
3/2 首都Washingtonにて温暖化抗議デモ。Washington DCは大雪。
7/13 オーストラリアにて環境保護団体立ち上げ。Melbourneは零度。
10/9 Wisconsinにて会議。Al Gore到着と同時に記録的な最低気温。
11/4 著書『私たちの選択』発売。この冬、全米が異常な豪雪と大寒波。
11/22 オーストラリアにて温暖化の危機を訴えるデモ行進。寒波で一日で中止。
12/7 COP15へ出発。全米各地で記録的な大寒波、ありえない場所で積雪。
12/15 Copenhagen、北極の氷は5年で溶けると講演。14年振りのホワイトクリスマス。
12/20 New York到着。1888年以来というブリザード。“Let it Gore”と歌われる。

2010
2/8 NOAA気候変動の新機関を立ち上げ。首都Washingtonは記録的な大雪。
2/9 上院の地球温暖化公聴会が中止。ありえない大雪のため。

Gore効果はObama大統領やPelosi下院議長にも見られるという報告もなされています。

nytolanytola 2010/03/03 02:49 他のところで尋ねられましたが、このBlogの記事の転載・引用はご自由にどうぞ。

ただし、二酸化炭素が地球温暖化の原因でない、地球は寒冷化している、などはあくまで一つの考え方に過ぎず、出来るだけ多くの情報を探し自ら判断して下さるようお願いします。
インターネットが普及して良かったことは、誰でもその気になれば正しい情報にたどり着けるようになったこと。20年前であれば、メディアのほとんど報道していない状況でClimategateや地球温暖化のウソを市民が知る手段はなかったでしょう。

私が科学が好きなのは、紆余曲折を経たとしても、いつか真実が認められるからです。地球温暖化の科学が今後どう決着するか分かりませんが、Climategateのおかげで懐疑派が弾圧・排除されることはなくなりました。

純粋な科学には完全な自由が必要。
一科学者として、多くの議論を経て科学的合意へ向かうことを望みます。

仙 2010/03/04 05:21  地球温暖化肯定論者なら、
「ある局面で気温が低下する事はある。
若干の寒冷な気象があろうともそれは、大きな気象変動に伴うゆらぎの様な物だ。
明らかに地球は温暖化しており、これは揺れ戻しみたいなものだ」
と言ったりしてね。

 私は無教養な田夫でありますが、地球温暖化説には、
「君達、あんまり段取りが良過ぎるのじゃないですか?
科学ってそんなに簡単に仮説が検証できるほど安直で、
唯一の対処方法が確定されるほど万能なものなのですか?」
ということを質問したいと思っています。

 私はローブラウな者ですから、科学はわかりません。
ですが、友人の子が難治性の血液疾患を患ったために
”骨髄バンクを作ってください運動”をした事があります。
その時知遇を得た医師たちの、病気の原因や機序や探る真摯な姿、
また治療法の確立に向けた努力に感銘を受けました。

 この「地球温暖化説」をみると、
仮説があります。
証明されました。
対処方法はこれです。
というステップがあまりにも軽い。

何千・何万の症例がある病気でもあんなに苦闘している。
地球というものは人体よりも複雑だと思うのだけれども、
(たった一つの症例しかない)
地球の自明な治療法というものがあるものなのですか?

ということを問いたいと思います。

nytolanytola 2010/03/04 19:28 仙さん、随分と鋭いご指摘ありがとうございます。

> 科学ってそんなに簡単に仮説が検証できるほど安直で、
> 唯一の対処方法が確定されるほど万能なものなのですか?

そこなんですよ。気候は複雑系で、簡単に理解できないです。

> その時知遇を得た医師たちの、病気の原因や機序や探る真摯な姿、
> また治療法の確立に向けた努力に感銘を受けました。

観測結果や反論を真摯に受け止め、間違いは素直に認めること。メディアや政治サイドの責任もありますけど、今になって振り返ると、温暖化研究では科学者として謙虚な姿勢が欠けていたんだと思います。

IPCCにも温暖化論者にも『人間が排出したCO2で地球が温暖化している』という絶対的な結論があり、懐疑論はエセ科学と断定され議論にすらならなかった。
温暖化の科学では都合の良い物理・化学現象を探して来て、モデルを組んではシミュレーションが行われています。しかし個々の過程を詳しく見てみると、ほとんどのモデルがどこかで破綻している。先に挙げた放射平衡モデルでは、
『日光で暖められた地表から赤外線が放射され(黒体放射)、それをCO2が吸収・再放出を繰り返し・・・』
と一見“科学的”に見えますが、問題点を挙げると、

・対流圏(地表から高度11kmまで)では地表からの熱は主に空気の伝導や対流で伝わるのであり、放射電熱が支配的なわけではない。
・(先のコメントでも挙げましたが)下層大気で赤外線の再放出はほとんどなく、赤外線を吸収したCO2は他の分子と衝突しエネルギーを失う(無放射緩和過程)。

物理的に破綻しているわけです。
シミュレーションでは実際の観測結果(CO2濃度と気温の相関、過去の気象変動など)とうまく合うようパラメーターを調整し辻褄合わせしますが、物理的に正しくないモデルを使っている以上そんな物は未来予測には使えないと、まともな物理屋なら考えます。
でも反論すると、懐疑派として潰される。

> 地球の自明な治療法というものがあるものなのですか?

かなり難しいです。
現在、温暖化しているのか寒冷化へ向かっているのかすら分かりませんから。最近言われているように地球が寒冷化しているのなら食糧増産など対策を考えるべきですが、過去の気温データが信用できない以上、過去と比べてどの程度の寒冷化なのか評価できません。その意味でデータを不正操作していた連中の罪は、極めて重い。
正直なところ、あまりに酷い連中が権力を握ってしまったのが地球温暖化だったと思います。

nytolanytola 2010/03/05 00:00 補足説明ですが、将来の温暖化予測や天気予報など『気象』について、物理は『大変良く分かっていると同時にあまりよく分かっていない』のが実状だと思います。
(ここではモデルが間違っていないとして話を進めます。)

気象はナビエ・ストークス方程式で記述され(数値計算にはプリミティブ方程式もよく使われます)、そういう意味では既に完成された学問だと言えます。ただ問題なのは、ナビエ・ストークス方程式は非線型方程式であり“複雑系”。気象は微分方程式として記述できるものの、具体的な解をもとめるのはとても困難です。
ナビエ・ストークス方程式をコンピューターシミュレーションで解くため、有限差分法・有限要素法・スペクトル法などの手法が生み出されましたが、コンピューターシミュレーションは局所的な天気予報など『領域モデル』ではそこそこの成功を収めているものの、グローバルな『全球モデル』の精度は散々でした。

ところで、地球温暖化で問題とされている“微量の二酸化炭素による温室効果”は昔から反論も多く、コンピューターシミュレーション以外に理論的サポートがなかったのも事実。それなのに学会やIPCCはシミュレーションの将来予測を過信し、突っ走ってしまったのが現在の悲劇に繋がったのでしょう。
物理の名誉のために言うと、温暖化予測が外れたからと言って気象学の基礎となるナビエ・ストークス方程式が間違えていたというわけではないです。気象とはシミュレーションで予測するのが難しいシステムである、ということなのでしょう。

はれほれはれほれ 2010/03/05 05:06 ご報告

こんにちは、はれほれです。気象庁から回答がありましたのでお知らせします。

「各国気象機関では、世界気象機関(WMO)の枠組みに従って気象観測
データを交換しています。
気象庁でもこの枠組みに従って世界にデータを発信しており、月平均気温
は53地点(昭和基地も含む)のデータを送っています。
これらの地点のデータは、年ごとに若干の増減はありますがGHCNにも
概ね収録されています。
2009年については、盛岡、長野、水戸、津、徳島の5地点がGHCNに収録
されていませんでした。」

日本の場合はドロップアウトは少なく本土に限ると47/52という結果でした。
他の46地点がどこかというのと送信した年代(いつからいつまで)を引き続き
問い合わせ中です。日本の場合は都市化の影響が大きくはずす必要がないと
いうことでしょうか?ロシアやカナダの高緯度地域のドロップアウトがデータ
が送信されているのにかかわらずなのか、単に送信されてないからなのかが
GHCNの正当性を論じるうえで重要なポイントになりそうです。D'Aleo & Wattsの
レポートではアメリカ合衆国自体のデータにおいて内部で恣意的なドロップアウト
が行われているようです。やっぱり前者の確率が高いように思いますがいかがで
しょうか?

nytolanytola 2010/03/05 18:51 はれほれさん、どうもありがとうございます。
私もNOAAのGHCN(全球気温・降水量データセット)に対し、日本の個々のステーションのデータが欲しいとメールしました。

> 気象庁でもこの枠組みに従って世界にデータを発信しており、月平均気温
> は53地点(昭和基地も含む)のデータを送っています。

気象庁はWMO(世界気象機関)を通してGHCNに観測データを提供しており、GHCNに登録されている日本のステーション数は世界で4番目に多い165基。
GHCNのデータにUSHCNが補正を加えたものはNASA・GISSで公開されていますが、日本国内では148個の観測地点のデータが公開されています(稚内から室戸岬までが日本)。

http://data.giss.nasa.gov/gistemp/station_data/station_list.txt

アジアのステーション数の変化をグラフにしたのがこちらですが、日本も含め1990年に謎の急降下。

http://82.42.138.62/GHCN/images/Raw_Asia_Stacked.png

気象庁は日本各地に1,300基のアメダスを設置していますが、WMOに送るデータの数が減ったのでしょうか?
1990年は世界中で観測ステーションが一斉に蒸発した年。時代の進歩や地球温暖化への注目と共に観測ステーションは世界的に整備されたはずなのに、変ですね。

http://82.42.138.62/GHCN/images/Raw_AllWMORegions_Stacked.png

日本に話を戻すと、NASA・GISSで現在でもデータが記録され続けているのは、38都市。
釧路、根室、網走、浦河、旭川、札幌、函館、若松、寿都、稚内、青森、東京、前橋、銚子、仙台、大島、鳥取、輪島、新潟、名古屋、御前崎、金沢、大阪、舞鶴、潮岬、高松、名古屋、高知、松山、広島、松江、福江、宮崎、大分、鹿児島、長崎、福岡、名瀬(見落としがあるかも、どなたかチェックお願いします)。
あちこちで指摘されているように、“標高が低く都市部”に集中しているように見えます。(標高300m以上の観測点のデータが落とされていることが指摘されています。)

気象庁は、以前は世界平均気温を求める際にGHCN(NCDC)のデータを使っていたようですが、NCDCのデータは月により観測地点の場所や数が凄まじく変動するため(約300〜3900地点)、2001年以降は月気候気象通報(CLIMAT報)のデータに切り替えています。観測地が先進国に集中し都市化による影響は考慮されていないですが、何をやっているのかわからないGHCNよりましとの判断でしょう。

> ロシアやカナダの高緯度地域のドロップアウト…

ロシアはデータを送ったのに、HadCRUTは都市部のデータ(全体の1/4)しか使わなかったと文句を言っていますね。本当に怪しい話ばかりです・・・

nytolanytola 2010/03/06 01:07 この冬はアメリカ・ヨーロッパ・アジアが大寒波に襲われましたが、(Blogでも取り上げた図に使われている)衛星を使った下層対流圏の気温観測である“UAH MSU”が、ここ2ヶ月は急激な温暖化を示しています(一年前と比べて+0.4℃)。
これには正反対の二つの解釈が出来、

(1) 統計的に有意と断定はできないものの、現在の寒冷化が終わろうとしているという見方。
(2) 同様の現象が98年のエルニーニョの際に観測されており、エルニーニョに付随した現象であるとの見方。

温暖化論に立てば『エルニーニョは地球温暖化によって増える』ですが、立証されてはいません。温暖化は人類にとってメリットが多いですから(1)であればいいのですが、観測を行っているRoy Spencerたちは(2)の見方を取っています。彼らの観測では対流圏の気温が上昇し始めたのが昨年7月頃であり、確かにエルニーニョと一致しています。
一般的にエルニーニョの年は暖冬で(実際にそう予測されていました)、エルニーニョでなければ大寒波の被害はこんなものではなかったと言っている研究者もいますが、正直なところよく分かりません。アメリカ南部はエルニーニョの年に逆に寒いことが多く、Texasで109年振りに雪が降ったのは地球寒冷化とエルニーニョによる厳冬の相乗効果じゃないかと個人的には見ています。

現代のニュートンの信奉者現代のニュートンの信奉者 2010/03/06 07:33 貴兄のブログへのリンクを小生が投稿した掲示板に貼らせていただきました。

http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/394.html

日本では東京大学を相手取って以下の裁判が進行中です。

http://env01.cool.ne.jp/global_warming/saiban2/houkoku01.htm

原告は2007年2月に日本物理学会誌に以下のURLからPDFが入手できる論文を発表しています。

http://env01.cool.ne.jp/index02.htm

小生は現在住んでいる県の環境農政部環境計画課に以下のような問い合わせをしました。

「環境農政部 環境計画課では「climategate」事件をご存知の上で、「地球温暖化対策」を推進されているのでしょうか。」

これに対する回答が以下です。

「2010年2月15日に問い合わせフォームから送信していただいた内容につきまして回答します。

 人為的な温室効果ガスの排出に起因する気候変動問題に係る科学的知見への対応の必要性については、コペンハーゲン合意にもあるように、世界的に広く共有された見解であり、我が国をはじめ、世界各国が取り組んでいるところです。また、国は本年1月にこの合意に基づき中期目標を国連に提出しており、県としても、こうした国の目標の達成に地域から貢献する必要があると考えております。

なお、これらの政策決定に際して、広く参照されているIPCCの第4次評価報告書について、誤りが報告されていることは承知しておりますが、こうした情報の評価にあたっては、科学的な知見に基づく議論が適切な手続きに即して行われるべきものと考えており、関係機関の対応を見守りたいと考えております。」

地方公務員からはこのような回答しか得られないのかもしれません。

日本のマスコミでは産経新聞の古森氏のような一部の方しかまともに「climategate」事件を記事にしておりません。

小生は自分の人脈を総動員して「climategate」事件の情報を広めるように努めています。例えば元内閣府科学技術政策担当審議官には詳細に事態は伝わっております。なんとか、「排出量取引」と「環境税」の成立を阻止したいと考えています。米国の情報を逐次、この日記に記していただければと存じます。

以上

nytolanytola 2010/03/06 13:45 アメリカでも多くの人たちの間で地球温暖化は科学ではなく信念と化していましたが、やっと皆、目が覚めたようです。

日本が未だに温暖化一色であることは知っていますし、その裁判の話も聞いていました。
私は東大・元総長の小宮山さんの講義は学生の頃に取りましたし、彼は私のことを覚えていないでしょうけれど、随分と鍛えてもらった。今では温暖化研究の中枢にいる友人もおり、こうして地球温暖化の不正を追究するのは何とも複雑な気分です。

あやふやな科学が政治的に既成事実化され世界中が盲目的に走ってしまい、日本も完全に振り回されました。でも遅かれ早かれ、虚構で塗り固められた権力は崩壊する。
私も地球温暖化の科学が怪しいことや一連のClimategate騒動について、マスコミや霞ヶ関の友人たちには伝えています。

nytolanytola 2010/03/07 21:23 下の文書はアメリカの議会で、Inhofe上院議員らが提出したClimategateの報告書。

http://epw.senate.gov/public/index.cfm?FuseAction=Files.View&FileStore_id=7db3fbd8-f1b4-4fdf-bd15-12b7df1a0b63

25〜26ページ及び35〜37ページでClimategateやIPCCの捏造・不正で中心的な役割を果たした17名の科学者の実名をあげ非難しており、Inhofe議員らが中心となって彼らの罪を問う方法を検討しています。

現代のニュートンの信奉者現代のニュートンの信奉者 2010/03/08 15:54 日本では「産経新聞」に続き「読売新聞」が「climategate」事件を本格的に報道し始めました。

http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20100307-OYT1T00271.htm

http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/399.html

以上

nytolanytola 2010/03/08 20:22 産経新聞の記事で、日本でも地球温暖化を疑うことがメディアにとってタブーでなくなりましたね。

イギリス・アメリカに続き、日本のメディアもIPCCや地球温暖化批判を開始しそうです。IPCCは“公明正大な権威ある科学者集団”とは程遠い存在であること、そして地球温暖化の科学もあやふやな物だったことが日本でも知られるようになるでしょう。

現代のニュートンの信奉者現代のニュートンの信奉者 2010/03/08 22:03 IPCC第3次および第4次評価報告書の代表執筆者(リードオーサー)の一人が以下のコラムを日経BP社のEcoJapanに掲載しました。

エコマネジメントコラム「相次ぐ政治家・メディアの誤認信頼回復に向けたIPCCの課題」

  http://eco.nikkeibp.co.jp/em/column/yamaguchi/71/index.shtml

同じ日経BP社のEcoJapanに以下のコラムも掲載されました。

エコマネジメントコラム「地球温暖化対策基本法案に望む政策の決定過程をオープンに」

  http://eco.nikkeibp.co.jp/em/column/sawa/12/index.shtml

ご参考まで。

以上

はれほれはれほれ 2010/03/08 22:34 こんにちは、はれほれです。
>GHCNのデータにUSHCNが補正を加えたものはNASA・GISSで公開されていま
すが、日本国内では148個の観測地点のデータが公開されています(稚内から
室戸岬までが日本)。
■こちらは確認できました。

>日本に話を戻すと、NASA・GISSで現在でもデータが記録され続けているのは、
38都市。釧路、根室、網走、浦河、旭川、札幌、函館、若松、寿都、稚内、
青森、東京、前橋、銚子、仙台、大島、鳥取、輪島、新潟、名古屋、御前崎、
金沢、大阪、舞鶴、潮岬、高松、名古屋、高知、松山、広島、松江、福江、
宮崎、大分、鹿児島、長崎、福岡、名瀬
(見落としがあるかも、どなたかチェックお願いします)。
■ すみません、この情報はどちらから得られたものか教えていただけませんで
しょうか?気象庁から週明けに回答がありましたのでお知らせします。
「月平均気温のデータは
稚内、旭川、網走、札幌、釧路、根室、寿都、浦河、函館、若松(会津若松)、青
森、秋田、盛岡、仙台、輪島、新潟、金沢、長野、前橋、水戸、名古屋、銚
子、津、御前崎、東京、大島(伊豆大島)、八丈島、西郷(島根)、松江、鳥取、舞
鶴、広島、大阪、潮岬、厳原(対馬)、福岡、大分、長崎、鹿児島、宮崎、福江(長
崎)、松山、高松、高知、徳島、名瀬、石垣島、宮古島、那覇、南大東島、父島、南
鳥島、昭和基地
の53地点について発信しております。」
ということでした。上のGISSと比較すると
「秋田、盛岡、長野、水戸、津、八丈島、西郷(島根)、厳原(対馬)、徳島、石垣島、
宮古島、那覇、南大東島、父島、南鳥島、昭和基地」
の16箇所が除かれています。(名古屋が2つあるため)rural、high elevationが
選択的に除かれている印象ですが、高緯度の北海道は残っていますね。

先の回答で
「2009年については、盛岡、長野、水戸、津、徳島の5地点がGHCNに収録されていま
せんでした」
とありますのでGISSのほうがさらにドロップアウトステーションが多いということ
でしょうか?

いつから今のステーションを送信しているかという質問には
「今回調べた範囲では分かりませんでしたが、米国気象局気候データセンター
(NCDC/NOAA)が毎月発行している気候データ集(Monthly Climatic Data for the World)
の1948年10月号には日本のデータも掲載されているので、その当時にはデータを送付し
ていたものと思われます。ただし、ここに掲載されている地点は石垣島、名瀬、鹿児島、
福岡、長崎、広島、大阪、東京、前橋、金沢、新潟、仙台、宮古(岩手)、函館、札幌、
羽幌(北海道)、根室の17地点です。」
ということでした。今回質問してみて思ったのは日本の気象庁はとても親切でした。
とても世界的な陰謀に加担しているようには思えませんでした。(笑)NCDCやGISSの対応は
どうだったでしょうか?

>ClimategateやIPCCの捏造・不正で中心的な役割を果たした17名の科学者の実名をあげ非難
■17名の中に残念ながら?日本人はいませんでしたね。我が国はまたポーランドから
排出権を買ったそうです。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=ay.a7lhUaoCM
日本の科学者もこのようなばかげたことに国家国民を巻き込んだ罪は重いと思います。何とか
責任をとらせたいと思っているのですが、声に出すと反対にこちらが「人類の敵」にされて
しまいます。(笑)
また、海外の貴重な情報を楽しみにしています。

nytolanytola 2010/03/09 01:37 現代のニュートンの信奉者さん、

情報、ありがとうございます。
私も、IPCCのプロセスをある程度オープンにすることは必須だと思います。
ただ現在の混乱を考えると、一層のことIPCCを廃止し学会の場で議論を徹底的に行うべきでは、と考えてしまいます。温暖化に関して研究者レベルでの合意が得られていないことが露呈しましたし、データにも怪しい点が多々あり、そもそも温暖化自体が政治的に決定されていた以上、IPCCの枠組みを維持することがプラスになるとは思えません。

nytolanytola 2010/03/09 12:06 はれほれさん、気象庁に問い合わせていただいてありがとうございます。

私もNOAAに問い合わせました。
まず、NCDCのデータは以下のページで入手できるそうです。

http://gis.ncdc.noaa.gov/website/ims-entrymap/viewer.htm

AreaでJapanを選択、DataはGlobal Summary of the Dayを選択し、地図を拡大し、地図の下の“click here”をクリックし、Graphを選択してステーションをクリックすると気温グラフが見れます。

使い方がまだあまりよく分かっていないので何とも言えないですが、あちこちデータが欠けているのがちょっと気になりました。
例えばこれは高山のデータですがスケールをYearにしてスクロールして見てみると、1990年以前はデータが飛びまくっています。

http://www7.ncdc.noaa.gov/CDO/CDOGraph.jsp?data_url=gsoddataxml&graph_url=gsodspecxml&station_name=TAKAYAMA&station_id=47617099999&config=TEMP&last=2010030423&timezone=UTC&show_timezone=true&view=week,month,year

白川も。

http://www7.ncdc.noaa.gov/CDO/CDOGraph.jsp?data_url=gsoddataxml&graph_url=gsodspecxml&station_name=SHIRAKAWA&station_id=47597099999&config=TEMP&last=2010030423&timezone=UTC&show_timezone=true&view=week,month,year

津山もそう。1965年以前はちゃんとデータがありますから、何故?

http://www7.ncdc.noaa.gov/CDO/CDOGraph.jsp?data_url=gsoddataxml&graph_url=gsodspecxml&station_name=TSUYAMA&station_id=47756099999&config=TEMP&last=2010030423&timezone=UTC&show_timezone=true&view=week,month,year

適当にクリックしてみただけでも、ある時期にデータが極端に過疎化しているものがけっこうありますが、これは気象庁の元データがそうなのかNCDCに登録されてないからなのか分かりません。
悪意を持って見ることも出来ますが、気象庁がWMOに送っているステーションではないですからあまり追究してもしょうがないですね。
まだいろいろデータを見ている段階ですので、また何か分かったら報告します。

その後で、日本の月間の気温データ、特に田舎のデータの完全なものが欲しいとNOAAに問い合わせたのですが、NCDCの某氏(あの有名な人です)からデータを何に使うのか理由を尋ねられました。
研究に必要、と答えたところ、

“NCDCより完全で直接のソースである(complete and direct source)気象庁の以下のページからデータを得るように。”
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/en/smp/index.html

とメールが来ました。う〜ん。


> すみません、この情報はどちらから得られたものか教えていただけませんでしょうか?

NASA・GISSのサイトの地図で日本のあちこちを片っ端にクリックして調べました。

http://data.giss.nasa.gov/gistemp/station_data/

GHCNとUSHCNのデータで、1990年で多くのデータが止まっている謎の物です。日本だけでなく、世界的にそうですけど。


追記:

NCDCのデータで、はれほれさんのリストにある(=GHCNにも採用されている)日本の観測点を12個ランダムに調べてみました(Global Summary of the Day)。
これらは気象庁がNOAAに提供したデータです。

・データに特に問題なし
Hakodate
Aomori
Kanazawa
Nagano

・データに空白期間あり(期間はデータ空白期間です)
Morioka(69/3-71/11)
Osaka(64/12-73/1)
Tokushima(64/12-73/1)
Oita(64/12-73/1)
Miyazaki(64/12-73/1)
Kagoshima(64/12-73/1)


・データにかなりの空白期間あり
Tsu(64/12-90年までデータ欠損多数)
Hiroshima(55/12-61/10, 64/12-73/1)

謎が三つありますが、

(1)データの開始年が町によって1953年だったり73年だったりするのは何故か?
  気象庁のデータはほとんどの観測点で1880年代から記録があります。
(2)データの欠損は何故か?
  気象庁のデータには欠損はありません。
(3)まともなデータの町が4/12というのはいかがなものなのか?

気象庁のデータとNCDCのデータは同一のものであるはずなんですが・・・
ひょっとすると空白期間はどこか別のステーションとして登録されているのかもしれませんが、私が探した範囲では確認できませんでした。

同じデータを使っているはずのNASA・GISSは空白期間がありませんが、あちらはステーションがどんどん死んでいっています。

TheorySurgeryTheorySurgery 2010/03/09 12:11 nytolaさん、はじめまして。気づいた点があるので少し述べます。

>>はれほれさん 2010/03/08 22:34
>>上のGISSと比較すると「秋田、盛岡、長野、水戸、津、八丈島、西郷(島根)、厳原(対馬)、徳島、石垣島、宮古島、那覇、南大東島、父島、南鳥島、昭和基地」の16箇所が除かれています。

そのGISSによって省かれたものの中には、気象庁が『日本の年平均気温を求める際に用いられる17地点』のうちの「長野、石垣島、水戸」の3地点が含まれています。気象庁のホームページによると、気象庁が『日本の年平均気温』を求める際は、都市化の影響が少ない地域を選んでいるようです。それでも近藤純正さんが見つけた「日だまり効果」の影響などあると思いますが、都市部を好んで採用するGISSよりはマシかもしれません。それにしてもGISSは何を基準に採用される地域をころころ変えるのか、不思議でなりません。情報に関してオープンな姿勢が望まれます。

「17地点は網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、長野、水戸、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島です。これらの地点は、長期間にわたって観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が比較的少なく、また、特定の地域に偏らないように選定されました。」
世界と日本の気温、降水量の経年変化に関して、よくある質問
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/qa_temp.html

TheorySurgeryTheorySurgery 2010/03/09 12:51 失礼。石垣島のデータは、継続しているようです。
http://data.giss.nasa.gov/cgi-bin/gistemp/findstation.py?datatype=gistemp&data_set=1&name=ishigaki

日本のcountry-code(cc=210)で調べたところ、160地点ありました。ただ、そのうち何点が継続されているか、見方がよくわかりません。
http://data.giss.nasa.gov/gistemp/station_data/station_list.txt

makasetokemakasetoke 2010/03/09 14:13 はじめまして
>『そもそも地球温暖化のモデルが間違っているから』ではないでしょうか。
>下層大気で赤外線の再放出はほとんどなく、赤外線を吸収したCO2は他の分子と衝突しエネルギーを失う(無放射緩和過程)。

あなたの論を読んでると、CO2増加による人為的温暖化のみならず、標準理論のCO2による天体(地球・金星)の温暖化も否定しているようにうかがえます。
当然ながら、全温室効果に対し26%寄与している二酸化炭素が2倍になった場合に、地表気温上昇は1.2度程度上昇するという説にも反対ですよね。

金星の高温化がCO2濃度のせいでないとしたら、何が理由なのでしょうか?
それを説明できる理論をお持ちだったら教えていただきたい。

nytolanytola 2010/03/10 01:09 TheorySurgeryさん、初めまして。

NASA・GISSはNOAAからGHCN(及びUSHCN)のデータセットを受け取って地球の温暖化マップを作成していますが、まずGHCNのデータ補正が怪しい。USHCNとGHCNの対応するデータを比較すると、1057の観測ステーションの中で490ものステーションで(同じ値のはずなのに)GHCNの方が1℃以上高い気温を示していたそうで。
更にGISSは観測ステーションを選別し個々のステーションのデータを最大1200km先まで延ばして適用するという、かなり荒っぽいことを行ってますね。

For each grid box, the stations within that grid box and also any station within 1200km of the center of that box are combined using the reference station method.

CRU、GISS、GHCNが独立して気温を発表しているとの反論もありますが、CRUもGISSも大半のデータをGHCNから得ていますから。

> 日本のcountry-code(cc=210)で調べたところ、160地点ありました。ただ、そのうち何点が継続されているか、見方がよくわかりません。

一個ずつステーションをクリックして調べたところ、現在でもデータが更新されているものは38地点でした。NCDCで調べると日本の多くのステーションは現在も稼動中ですから、データが選別・補正される段階(GHCN)で落とされたのでしょう。

> 情報に関してオープンな姿勢が望まれます。

全く同感です。NASA・GISSも情報公開法に基づきメールが公開されましたが、温暖化研究がいかにいい加減に行われていたか、また明らかになりました。

http://www.nasa.gov/centers/goddard/business/foia/GISS.html

nytolanytola 2010/03/10 01:42 makasetokeさん、コメントありがとうございます。

私は大気(水蒸気やCO2)に温室効果がないと主張しているのではなく、温室効果はあるものの、CO2の15μmの吸収は現在のCO2濃度で既に飽和していると言っているわけです。
こちらは計算ですが、CO2濃度を産業革命以前の285 ppmvから倍にしたとしても、大気の赤外線吸収は僅か0.5%しか増加しません。

http://www.warwickhughes.com/papers/barrett_ee05.pdf

ちなみにCO2による15μmの吸収(=CO2の温室効果)は、CO2濃度が現在の30倍になったとしてもたった5%の増加に留まります(下のレポートのp.22 Table 2)。

http://planetquest.jpl.nasa.gov/TPF/TPF_Biomrkr_REV_3_02.pdf

衛星観測でも確認されていますが、CO2の赤外線吸収はほぼ限界に達しているわけです。

それに対する温暖化論の反論は、『CO2は15μmの赤外線の吸収・放射を繰り返すため、CO2濃度が上がると光学的距離が増え温暖化に効くはずだ』というものですが、先にも述べたように下層大気で放射伝熱が支配的というのは物理的にありえません。
温暖化論者は『金星は暴走温室効果で暑くなった』と主張しますが間違いで、実際には金星の大気圧が100気圧近いことが主に効いています。

現代のニュートンの信奉者現代のニュートンの信奉者 2010/03/10 03:07 エコマネジメントコラム「地球温暖化対策基本法案に望む政策の決定過程をオープンに」
  http://eco.nikkeibp.co.jp/em/column/sawa/12/index.shtml
の著者が所属する研究所に、貴兄に教えていただいたインホフ上院議員(オクラホマ州選出・共和党)らが米国上院に提出したclimategateの報告書
  http://epw.senate.gov/public/index.cfm?FuseAction=Files.View&FileStore_id=7db3fbd8-f1b4-4fdf-bd15-12b7df1a0b63
をメールで送りました。

以下のような返信がありました。

*****************************
貴重な情報を頂きまして有難うございます。
澤研究主幹に転送致しました。引き続きのご支援を宜しくお願い
申し上げます。
*****************************

ご参考まで。

以上

現代のニュートンの信奉者現代のニュートンの信奉者 2010/03/10 19:35 日本の与党の幹事長にメールを送りました。
本人に届いたかどうかは不明ですが、少なくとも秘書は読んだと思います。

https://www.ozawa-ichiro.jp/keijiban/s8_b.php3?b_id=25&d_order=1

「2010/03/08 16:51」のコメントをご参照願います。

ご参考まで。

以上

nytolanytola 2010/03/10 22:06 現代のニュートンの信奉者さん、

地球温暖化の崩壊は始まっていますし、もう誰にも止められないでしょう。
日本でも懐疑派を弾圧していた方々は責任を問われるでしょうね。いい加減なデータを垂れ流していた研究者、メディアや学会の責任はどうするのかなど微妙なところですけど。
地球温暖化をここまでこじらせたのはメディアですし、今後はもっとバランス感覚をもって報道して欲しいです。

台風九號台風九號 2010/03/11 11:38 こんにちは。初めて投稿します。
私の手元に1990年出版の『最新・地球環境論』(学研)があります。
これを見返してみると意外にも公平な内容で驚きます.IPCCの報告書
の影響をのバイアスのない時期なので当然と言えるでしょうか。
確か、1988年にジェームズ・ハンセン脅威論をぶちあげましたが、
その翌年の1989年にそれに対抗するような形で出された「マーシャル・
レポート」がありますよね。この時から脅威派と懐疑派の攻防戦が
始まったのでしょう。結構昔のものだからでしょうか?あまり国内外
の懐疑派の論調にもマーシャル・レポートの言及は見られません。
しかし今読み返してみると古くて新しい感じがして、大きく脅威派
に針が振れた後ここに回帰してきたような感じを受けます。

さて、あまり日本では有名ではないようですが、リチャード・リンゼン
の名をあげておこうと思います。彼の論文は切り口が鋭く、胸のすく
ようなところがあります。米民主党支持でありながら、懐疑論を
一貫して主張してきていますが、気骨を感じます。日本の学者も
彼を見習ってほしいものだと思います。日本には曲学阿世の学者が
あまりにも多いので。

nytolanytola 2010/03/11 23:35 台風九號さん、こんにちは。

NASAのJames Hansenが議会で証言したり、地球温暖化説は学会での十分な議論・検証を経ず、政治力で一気に主流となってしまったのが不幸の始まりだったのでしょう。あちこちで引用されるHansenの当時の論文を読んでみるとCO2温暖化説に科学的な根拠をまともに示していませんし(Science 213 , 957.)、そもそもHansen自身は元々は地球寒冷化論を唱えていたので、華麗な転身と言えるかもしれません。
懐疑派もDixy Ray LeeやS. Fred Singerらが中心となって反論し、Bjørn Lomborgなどメディアを使って反撃を試みますが、時すでに遅し・・・

> リチャード・リンゼン…

私も思想的にはリベラル寄りですが、温暖化問題では懐疑派です(笑)
Lindzenは確かにメディアでも活躍していますね。ClimategateでもWall Street Journalに記事を書いていました。

http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703939404574567423917025400.html

日本の懐疑派の中では、例えば伊藤さんが温暖化のまやかし・捏造に詳しいと思います。

Eut2Eut2 2010/03/13 07:50 はれほれさん

#1027 masudakoさんによる。

「局所熱力学平衡近似」
この近似はいつでも使えるわけではなくて、たとえば放射過程(電磁波の吸収・射出)に関しては、新刊の
浅野 正二, 2010: 大気放射学の基礎。朝倉書店。
を見ると、地上から高さ60〜70kmまでは使えると書いてあります。分子間衝突がじゅうぶん頻繁ならよいが、そうでないと、放射過程に参加する分子と参加しない分子が温度を共有しなくなってしまうわけです。

nytolanytola 2010/03/13 22:49 Eut2さん、横レス失礼します。

CO2の温室効果の計算では、『局所熱力学平衡近似は80kmくらいまで使える』と言われていると思います。

黒体放射は分子や原子の衝突の際にエネルギーの一部を光子として放出する現象ですし、(分子衝突が支配的な)局所熱力学平衡となっている系を観測すると対応する温度の黒体放射が得られます。ただ、それでも下層大気では放射伝熱ではなく伝道や対流が支配的ですし、15μmのマイクロ波はCO2に吸収されると再放射する前に分子衝突による無放射緩和過程で脱励起してしまいます。

温暖化論の“放射平衡モデル”は物理の都合のいい部分だけをピックアップしているため、実際の現象とは似て非なるものになっているんだと思います。

はれほれはれほれ 2010/03/14 19:20 こんにちは、Eut2さん情報ありがとうございます。
>「局所熱力学平衡近似」
>この近似はいつでも使えるわけではなくて、たとえば放射過程(電磁波の吸収
>・射出)に関しては、新刊の浅野 正二, 2010: 大気放射学の基礎。朝倉書店。
>を見ると、地上から高さ60〜70kmまでは使える

早速、昨日書店で立ち読みしてまいりました。(笑)
第1章と第3章に同様の記述がありました。第3章には一般的な数式が書いてあ
りましたが、私の能力不足で理解できませんでした。(笑)
私自身は、吸収断面積や分子数密度の観測値から具体的な局所熱力学平衡近似が
成立する高度(気圧)の計算が知りたいとおもっていたのですが、そこには触れ
られていないようです。さすがに5000円も出して購入するのは、犬に松阪牛を
食べさせるようなもので躊躇してしまいました。(笑)

nytolanytola 2010/03/15 00:02 手元に英語の教科書しかないのでネットで検索しましたが、ここに局所熱力学平衡近似が成立する高度について述べられています。

http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~shwlab/seminar/houghton/resume/CHAP05/024.htm

随分と昔に勉強したことなので私も最初から数式を追いましたが、p.27の式(5.41)の分母第二項が1よりも十分に小さい、という場合に局所熱力学平衡近似が成り立つと考えて問題ないと思います。

なお、うちの近所のステーキ屋も、最高のステーキは神戸牛です。

はれほれはれほれ 2010/03/15 18:54 こんにちは、はれほれです。
nytolaさん、教科書の紹介ありがとうございました。
ざっと目を通しましたが、定義がわからない文字がひとつふたつありましたので
印刷してじっくり読んでみます。(私に理解できるかどうかは別にして)
浅野著に比べてこちらのほうがわかりやすくかかれているように思います。

>なお、うちの近所のステーキ屋も、最高のステーキは神戸牛です。
そんな遠方までブランド牛が進出しているとは・・・。アメリカでも和牛の
良さが認められているとはちょっと意外です。

nytolanytola 2010/03/16 02:20 このレジュメはTheorySurgeryさんのBlogでも参照されていますが、短くよくまとまってますし大気をもう一度勉強し直すにはいいと思いました。10年以上前に勉強したことは、うろ覚えになっていますから(笑)

日本の状況は知りませんが、アメリカではIPCC報告書がメディアで相当なまでに蔑まれており、中にはIPCCの言うことは全く信用できないという論調も見られます。
嘘や非科学的な記述があまりに多いですがIPCC報告書には正しい箇所も多々あるわけで、提案されているようにIPCCレポートの再検証が行われるのは地球の気候の現状(温暖化?寒冷化?)を把握するうえで非常にいいことだと思います。でもそれを“第三者機関”と言ったところで実質的に国連主導でやるのは、実にまずい。

井上信三井上信三 2010/03/23 22:34  2ちゃんねるのリンクからここに来て、あらましとコメントを斜め読みしました。読んだ感想としては、最近の温暖化(温暖という意味は、地理の教科書などでは「気候温暖な地域」というような文章で、極端な高温や低温がない、適度な過ごしやすい気温の場所、という好ましい表現のはずですが、いつの間にやら「温暖=悪」というようになったのはどういうことでしょう。正しくは「高温化」と表現すべきだと考えていますが)について、長期的にはそういうことは認められていないという主張だと解しました。

 ところで、私は1947年から60年以上東京吉祥寺に住んでいますが、その間の気温は上昇の一途です。数値的にはわかりませんが、少なくとも1957年ころまでは室内の水道管も凍結するほどの低温で、たぶん屋外最低気温はー5℃以下、平均気温もたぶん零下何度といったもので、冬には数cm以上の霜柱が毎朝立っていました。しかし、年を経るにしたがって冬季気温は上昇し、いつのころからか外部水道蛇口も凍結せず、もちろん霜柱も全く見られなくなり、零下になる事はほとんどなくなりました。

 大都市近郊で、60年ほどの期間ですが、平均気温はたぶん少なくとも数度、大目に見れば10度も上昇しているものと推定されます。温暖化騒ぎでは1度とか2度の温度上昇予想で大騒ぎしていますが、そんな事は問題にならないほどの驚くべき値です。その原因のかなりのものがヒートアイランド現象によるもであるとしても、それがすべてであるとは到底考えられず、地球的規模の原因があることは間違いないでしょう。

 いったいこういう気温上昇の原因は何でしょうか。未知な私には温暖化肯定・否定のいずれも正しいように思えて、何がなんだかさっぱりわかりません。IPCCのデータ捏造発覚(渡渉せられているもの)にしても、それが真実か否か、私には確認する手段はありません。たとえは悪いですが、9.11事件はテロリストの仕業、いや自作自演であるという論者の論争と一部似通ったところがあるのかなあ、と無知蒙昧の私は考えてしまいます。

nytolanytola 2010/03/24 01:29 井上信三さん、こんにちは。

> 「温暖=悪」というようになったのはどういうことでしょう。

仰る通りで、温暖化は食糧の増産をもたらしますし、水蒸気濃度も上がり緑化が進むとも言われており、人類にとってプラス面が大きいです。本来、気を付けないといけないのは寒冷化で、既に食料危機の前兆が起きているとの報道も目にするようになりました。

> いったいこういう気温上昇の原因は何でしょうか。

確かに東京都心の夏の暑さは厳しいですね。日本の夏は蒸し暑いので、私も夏の日本出張は避けるようにしています。

東京の温暖化でヒートアイランドの寄与がどの程度か、(私の知る限り)あまり正確には見積もられていないと思います。東京の場合はビルが乱立しエネルギー密度が他の都市と比べても高いですし、河川(緑地と同じように熱の吸収源)を埋めてしまったなどの要因もあると言われてます。
ただ、20世紀後半の日本・アメリカ・ヨーロッパの都市圏の急激な拡大は現在では飽和に達しつつあり、日本は今後、人口減少に合わせてヒートアイランド現象が緩和していくのではないでしょうか。
短期的にもヒートアイランドであれば対策はそんなに難しくないと思います。私は都市工学は専門ではないですが、例えば路面電車の軌道敷に芝生を敷き詰めたところ10度も温度が下がったという極端な例もありますし、ビル屋上の緑化や打ち水などそれなりに効果があると言われています。

そもそも20世紀に地球規模で温暖化が進んだのか、気温データベースが当てにならない現状では何とも言えませんが、有意な温暖化はしていなかった可能性が高いと私は思います。データの再調査が行われていますが、温暖化詐欺が明るみになってしまった以上、今までのように懐疑派を権力を使って黙らせることは出来ないでしょうし、近いうちに全てが明らかになるのではないでしょうか。

昨年は世界的に冷夏でしたが、東京だけでなくNYも記録的な冷夏。現在の寒冷化がいつまで続くか不明ですしその影響がすぐに出るとは思いませんが、今年はどうでしょう。

現代のニュートンの信奉者現代のニュートンの信奉者 2010/04/15 04:05 ついに日本学術会議が動き出しました。
以下に案内を添付します。

■-----------------------------------------------------------------
日本学術会議 公開シンポジウム「IPCC(気候変動に関する
政府間パネル)問題の検証と今後の科学の課題」の開催(ご案内)
------------------------------------------------------------------■
◆日  時:平成22年4月30日(金)13:00〜17:00

◆場  所:日本学術会議講堂(東京都港区六本木7−22−34)

◆主  催:日本学術会議 第三部

◆開催趣旨:
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)をめぐる問題(Climate-gate,
IPCC-gates)について、科学的観点から事実関係を明らかにし、その情報
と認識を共有すること、そして、今後このような問題が生じないためのIP
CCの科学的作業の在り方、社会と政策への情報提供の倫理性、科学者の行
動規範などについて討議する。

◆次  第:

・開会(13:00)

・開会の辞 岩澤 康裕 (日本学術会議第三部 部長)

・挨拶 金澤 一郎 (日本学術会議会長)


・「IPCCの意義と課題」 13:15〜13:40
中島 映至 (東京大学 大気海洋研究所 教授)

・「氷河問題とIPCC 今日の課題」 13:40〜14:05
西岡 秀三 (国立環境研究所 特別客員研究員)

・「科学問題としての温暖化をめぐる視点」 14:05〜14:30
草野 完也 (名古屋大学 太陽地球環境研究所 教授)

・「IPCCと科学論的視点」 14:30〜14:55
米本 昌平 (東京大学先端科学研究センター 特任教授)

<休憩 14:55〜15:10>

・パネルディスカッション 15:10〜16:55

「IPCC問題が問いかけるもの
:科学的作業、情報・倫理、科学者の行動規範」
(司会:日本学術会議第三部部長・電気通信大学教授 岩澤 康裕)

パネリスト(順不同)
中島 映至(東京大学 大気海洋研究所 教授、第三部会員)
江守 正多(国立環境研究所 温暖化リスク評価研究室長)
草野 完也(名古屋大学 太陽地球環境研究所 教授)
安成 哲三(名古屋大学 地球水循環研究センター教授、第三部会員)
伊藤 公紀(横浜国立大学 大学院工学研究院 教授)
米本 昌平 (東京大学先端科学研究センター 特任教授)
横山 広美(東京大学 大学院理学系研究科 准教授)


・閉会の辞 16:55〜17:00  大垣 眞一郎 (日本学術会議副会長)

・閉会(17:00)

◆参加費無料

◆申込み方法
事前申込み不要。当日先着順300名まで。
満席になり次第入場をお断りしますので、よろしくご容赦下さい。

◆問い合わせ先
岩澤 康裕 日本学術会議第三部長
電気通信大学大学院情報理工学研究科
Tel: 042-443-5921 e-mail: iwasawa@pc.uec.ac.jp

********************************************************************
学術情報誌『学術の動向』最新号はこちらから
http://www.h4.dion.ne.jp/~jssf/text/doukousp/index.html
********************************************************************
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日本学術会議ニュースメールは転載は自由ですので、関係団体の学術
誌等への転載や関係団体の構成員への転送等をしていただき、より多く
の方にお読みいただけるようにお取り計らいください。
また、日本学術会議協力学術研究団体の指定を受けておられる学協会
におかれましては、メールアドレス、事務局及びその所在地、電話番号、
ファクシミリ番号、ホームページURL等に変更がありましたら、事務局
(p228@scj.go.jp)まで御一報いただければ幸いです。
====================================================================
発行:日本学術会議事務局 http://www.scj.go.jp/
〒106-8555 東京都港区六本木7-22-34

ご参考まで。

以上

nytolanytola 2010/04/16 00:24 IPCCが崩壊しそうなこの状況では、動かざるを得ないでしょう。
分野は違いますが、父が日本学術会議の連携会員ですので連絡しておきます。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/04/16 11:09 初めまして
はれほれさんの管理する「悪魔のささやき」で温室効果についてコメントさせていただいております。気象に関心が有るだけの名ばかりの気象予報士で、工学分野の研究者でした。
「温室効果」を説明する「灰色大気モデル」が実際の熱移動とはかけ離れたモデルではないかと疑問を持っております。一つには「局所的熱力学平衡」により低層ではCO2が再放射する確率はほとんど無いなど物理的には少し難しい解釈が有るようですが、何と言ってもこの理論では低温の上層の赤外活性気体の赤外線放射で高温の地表を暖め、放射量の平衡を保つという、日常の熱移動では考えられないことを前提にしていることがこの理論に慰問を持ったきっかけです。例えば焚いているストーブから出た赤外線を吸収した低温の周りのCO2を含む空気が、ストーブに赤外線を再放射してストーブをもっと暖める、これはいったい何だと言う疑問です(いわゆる第二種永久機関ということでしょう)。ということで、このモデルを基にした温室効果理論を「クライメイトゲイト」以前から疑問に思っていた次第です。
 ところで、CO2などによる温室効果理論はこの「灰色大気モデル」だけではなく対流圏上層の温度が上昇するとしたホットスポットというモデルまたは仮説も有ることを知りました。はれほれさんにホットスポットについて聞いたところnytolaさんが遥かに詳しいとのコメントをいただき、こちらにおじゃまいたしました。これはどのようなものなのでしょうか?
ところで、去る3月の地球全表面の平均気温は観測史上最高を記録したなどとニュースになっていますが、私は現在の温暖期にエルニーニョが重なっただけではないかと思っています。
もしかすると観測史上○○は、nytolaさんが最初に掲げた「科学史上最悪のスキャンダル」で信頼ができないのでしょうか?信頼できないとしたら、これこそ本当の「人為温暖化」ですね(残念名ことですが)。
今日の日本の関東地方は雪が降ったところもあり、30-40年ぶりの寒い春とニュースを賑わしています。アイスランドの火山噴火もあり、地球は寒冷化へ舵を切り始めたのではと予感がする昨今です。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/04/16 19:50 前のコメントの文章で、キーの押し方や漢字変換で間違った部分を修正させていただきます。

この理論に"慰問”を持ったきっかけです。→疑問

”残念名”ことですが→残念な

失礼いたしました。

nytolanytola 2010/04/19 04:01 ペーパー予報士さん、こんにちは。
仰る通り、下層大気ではCO2分子による15μm波の吸収・再放射はほとんどありません。ただし分子間衝突を通じて励起→放射という過程はあります。CO2の吸収帯が667cm-1であり、高めですが大気が300K(=200cm-1)の平衡状態にあるとすると励起状態にあるCO2の割合は、

exp(-667/200) = 0.04

Boltzman分布からざっと4%程が励起状態にあると見積もれます。ただし下層大気で放射伝熱が支配的ではないことには変わりはなく、『灰色大気モデル』や『多層大気モデル』の妥当性は疑問符が付きます。

> 対流圏上層の温度が上昇するとしたホットスポットというモデルまたは仮説も有ることを知りました。

そのモデルでは地表の熱は気流で上空に運ばれ、上空で分子間衝突で励起されたCO2分子からの下向き15μm放射が下層の大気を暖めるとされています。高度65-120kmではCO2の15μm放射が起きるという話は以下の論文に述べられています。

R.E. Dickinson et al., Advances in Space Research 7, (1987) 5-15.
http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/027311778790069X

Dickinsonらの論文では高度65-120kmではCO2の15μm放射が地球を冷却すると述べられていますが、逆に下層大気を暖め地球温暖化に寄与しているのではないかと強引に考えたのがご指摘のモデルです。
上層のCO2による放射を仮定したコンピューターシミュレーションは幾つか行われており、いずれのシミュレーションでも赤道の10 km上空が顕著に熱せられ“Hotspot”が出現すると予言されていましたが、Hadleyセンターの気球を使った観測ではHotspotは観測されませんでした。

http://scienceandpublicpolicy.org/images/stories/papers/monckton/whatgreenhouse/moncktongreenhousewarming.pdf

モデルと観測の相違については多くの議論があり結論は出ていませんが、いずれにせよ、IPCCレポートにも採用されCO2による地球温暖化の理論的根拠とされたモデルが観測で崩れたことはあまりに衝撃的です。

> もしかすると観測史上○○は、nytolaさんが最初に掲げた「科学史上最悪のスキャンダル」で信頼ができないのでしょうか?

世界気温のデータベースは4つありますが、報道されているようにCRU・GISS・GHCNの3つでデータ不正が疑われています。残る気象庁の世界気温も2000年以前は(不自然な選別の行われた)GHCNのデータを使っており、残念ながら信用できないと思います。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/04/19 11:28 ytolaさんご説明ありがとうございます。

>Dickinsonらの論文では高度65-120kmではCO2の15μm放射が地球を冷却すると述べられていますが、逆に下層大気を暖め地球温暖化に寄与しているのではないかと強引に考えたのがご指摘のモデルです。

いわゆる「灰色大気モデル」はこれから派生してきたものなのですね。ご紹介のサイトを見させていただきました。私の英語力と物理の能力では俄には理解できませんが、赤道の10 km上空が顕著に熱せられ“Hotspot”が出現すると、その分の熱量は高度65-120kmのCO2の15μm放射で温度が低下して相殺されるのでしょうか?太陽から地球がもらうエネルギーと地球外へ放射するエネルギーが同じであれば、素人考えでは、温度が上がった分他に冷えるところが無いとおかしいと思ってしまいます。観測結果と合わないというのもこういった素人的な単純な熱バランスがうまく説明されていないからでしょうか?

CO2温暖化モデルは、温暖化するようにモデルの細工して幾つかの「亜種」を作っているのでしょうか?どのモデルもどこかで理論的破綻を招いているような気がします。
根本的に放射だけで温度上昇を説明しようとすることに問題があると思われます(通常の気象現象と整合性をとる必要があると思われます)。確かに赤外線が下方に移動すればそれで下方が「暖まる」ような気がしますが、より高温の気体や物体への正味の熱移動は熱力学第二法則に反します。まず対流で空気塊が高圧の下層へ移動して断熱圧縮され昇温する、あるいは空気塊が下層に移動して位置エネルギーが減った分エンタルピーが増えて昇温するとも考えることもできます。その結果、昇温した分絶対温度の4乗に比例する地球放射量が増えます。そこで上層からの赤外線は地表に正味の熱移動をもたらすのでなく、この地球放射と釣り合っていくのだと思います(地球放射を抑止すると言っても良いと思います)。すなわち気温減率こそが温室効果と思われます。
この見解に対してはどのようにお考えでしょうか。

nytolanytola 2010/04/19 15:47 上空のCO2(もっと高空ではO原子)が宇宙空間に向けて放射するマイクロ波が地球を冷やしていることは知られていますが、逆に下向きの放射は下層大気を暖めるのではないか、というのがそのモデルの核心です。
シミュレーションで予言されていたHotspotが観測で見付からなかったことはCO2温暖化説にとって致命的な問題であり、Sherwoodなど温暖化論者は、

“気球に積まれていた温度計は狂っていたと思われる。風速計から温度を推定するとHotspotは確かに存在する。”

とごねていたり、統計的な誤魔化しでHotspotが見付かったかのような発表をしている人もいます。U.S. Climate Change Science Programは、

『Hotspotが見付からなかったのは測定エラーに違いない』

という見解ですが、0.1℃の感度のあるラジオゾンデで0.6〜1℃のHotspotが検出できないはずはなく、数百ものラジオゾンデが同じ結果を示している以上、何とも苦しい言い訳だと思います。
そもそも理論と実験・観測結果が矛盾する際に理論を信用するというのは長い科学の歴史の中で極めて斬新な発想ですが、私は理論より実験や観測結果を信用する昔ながらの物理屋ですので、Hotspotが存在しないことは、

(1) IPCCで採択された温暖化の理論が出鱈目だった。
(2) CO2による地球温暖化は起きていない、もしくはCO2の温室効果は計算に使われた値より遥かに小さい。

そのどちらかを意味していると理解しています。

> 温暖化するようにモデルの細工して幾つかの「亜種」を作っているのでしょうか?

私は地球温暖化の理論は『CO2で地球が温暖化している』という結論がまずあり、それに合わせてシミュレーションのパラメーターを調整しているため、実際の観測結果と照らし合わせた時にどこかで破綻してしまうのだと思います。

> 気温減率こそが温室効果と思われます。

気温減率の断熱減率からのずれが温室効果、と言うべきかもしれませんね。
上空のCO2による15μm放射が地表の温度を反映しているのは同感です。ただし地表からの熱は地球放射ではなく、空気の伝導や対流で上空に運ばれるため、CO2の温室効果の最も効く下層大気を素通りしているのが現実だと思います。

Eut2Eut2 2010/04/20 01:27 横から失礼します。
HOTSPOTについてのお話ありがとうございます。

>ただし地表からの熱は地球放射ではなく、空気の伝導や対流で上空に運ばれるため、CO2の温室効果の最も効く下層大気を素通りしているのが現実だと思います。

これは、勘違いされているのではないでしょうか?
(温室効果ガスなどとして、CO2だけでなく、水蒸気、雲もお考えください。)
地球放射ー大気放射=21%であり、地表からの熱51%の4割をしめています。
地表からの熱の4割は、この放射伝熱で上空に運ばれています。
http://en.wikipedia.org/wiki/File:57911main_Earth_Energy_Budget.jpg

nytolanytola 2010/04/20 02:10 Eut2さん、お久し振りです。

地表に吸収された熱(51%)は、熱伝導・対流(Conduction and rising air)が7%、水の蒸発(latent heat in water vapor)が23%。
そして残る21%が放射ですがそのうち15%は大気に吸収され(無放射緩和過程を通じて脱励起し)、結局45%が雲や大気上層に達して放射される、という意味合いでそう言ってしまいましたが、確かに素通りしているわけではなく正しくない表現でした。
温暖化論でよく語られている『下層大気でCO2による吸収→再放射を繰り返し』という過程を素通りして、ということが念頭にありましたので・・・

ご指摘ありがとうございました。

ところで日本語版の図ですが(↓)、こちらは『地球表面から大気への放射 15%』は紛らわしい訳で、『地球放射の大気による吸収 15%』とでもすべきですね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:NASA_earth_energy_budget_ja.gif

はれほれはれほれ 2010/04/20 08:37 こんにちは、はれほれです。ホットスポットの解説どうもありがとう
ございました。私にとっては長い間の「謎」だったのですが、おかげさま
ですっきりしました。(笑)ペーパー予報士さんが私のところに質問され
た時はどうしようかと思ったのですが、3月2日のコメントからnytolaさ
んに振ることを思いついて正解でした。(笑)失礼しました。
こちら日本では「化学」5月号に渡辺正氏の「続クライメートゲート事件」
が掲載され、4月8日発売の週刊新潮にもクライメートゲート事件が4ページ
にわたって取り上げられています。新潮のような一般紙にとり上げられた
のは温暖化問題に興味のない人も読むわけですので大きなインパクトがあ
ったと思います。弱小の拙ブログにも以来「温暖化 嘘」の検索で来る方
が増加しています。少しは風向きが変わりつつあるのかどうか、そちらのよ
うに宗教戦争とまではいきませんが、超マイナーな存在だった反対派が少し
は市民権を得てきたように思います。

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/04/20 10:25 nytolaさん、ホットスポットと灰色大気モデルの関係がわかってきました。ありがとうございました。はれほれさんもこちらに来られているようで、タイミング良くお聞きすることができました。
nytolaさんが仰るように「実験や観測結果を大事にする」ことに同感です。
工学は陳腐な理論を使っても、多くの実験や耐久試験で実証して実使用となるので大きな方向違い(方向違いは製造物責任(PL)法に抵触したり実際に事故になり、世間が許しません)が少ないのだと思います。

>気温減率の断熱減率からのずれが温室効果、と言うべきかもしれませんね。

気温減率と温室効果に関しては、
(1)太陽エネルギーの地球へ入力量と地球から宇宙への放出量が等しい
(2)地表が暖められて、あるいは上空が冷えて大気の上下の温度差が乾燥断熱減率以上になると大気が絶対不安定になって対流が生じ、最大でも乾燥断熱減率に従う温度分布となる
(3)熱力学第二法則に従い、高温の気体(物体)から低温の気体(物体)に正味の熱が伝導または放射で移動する

ということから、最大の温室効果が乾燥断熱減率g/Cpだと思います。

下記のように考えることもできるかもしれません。
対流により、地球表面の黒体放射と太陽放射の平衡温度255K(-18℃)から、例えば地表が288K(15℃)に昇温すれば、地球放射量が約1.6倍になります。この減率を維持するには平衡量より多くなった地球放射を大気放射により補なう必要があります。
温室効果というのは大気放射で赤外線を補うことによる減率の維持で、「維持」であるから最大の温室効果が乾燥断熱減率と言うことだと思います。この役割の大半は水蒸気と雲だと思います。

nytolanytola 2010/04/20 14:57 はれほれさん、

温室効果ガスが原因で地球温暖化が起きているのであればガスの種類に応じた昇温パターンが現れるはずで、CO2の場合は赤道上空10 kmに顕著な温度上昇(Hotspot)が見られるとされていました。
IPCC AR4(2007)の674ページからHotspotの記述がありますが、実際にHotspotの出現を多くのコンピューターシミュレーションが予言しています。

http://www.ipcc-wg1.unibe.ch/publications/wg1-ar4/ar4-wg1-chapter9.pdf

ところがUK Met Office(Hadleyセンター)の報告では、Hotspotは見付からず(p.116 Fig.5.7 図E)。

http://www.climatescience.gov/Library/sap/sap1-1/finalreport/sap1-1-final-chap5.pdf

IPCCが地球温暖化の原因は『人為的な温室効果ガスの増加によるものである可能性がかなり高い』と認定した際に最大の理論的根拠とされたコンピューターシミュレーションが揃って間違っていたわけです。
“Hotspotは大した問題でない”と無視を決め込んでいる脅威派も多いですが、いわくつきの“ホッケースティック”同様、Hotspotの一件だけでCO2温暖化説は崩れますし、これはかなり大事です。

> 4月8日発売の週刊新潮にもクライメートゲート事件が4ページにわたって取り上げられています。

新潮社の方から私も連絡を頂き、一部送付して頂きました。たまには日本語の雑誌を読むのも楽しいものですね。

nytolanytola 2010/04/20 17:48 “Hotspot”はCO2温暖化説の根幹に関わる問題なのに、日本ではほとんど取り上げられていませんね。

> 「実験や観測結果を大事にする」ことに同感です。

温暖化説の科学は『CO2で地球温暖化』という結論を得るべく物理や化学の都合のいい部分だけを継ぎ接ぎして作られているので、現実世界とは似て非なるものになっているのでしょう。

> 温室効果というのは大気放射で赤外線を補うことによる減率の維持で、「維持」であるから最大の温室効果が乾燥断熱減率と言うことだと思います。

ちょっと引っかかったのですが、温室効果理論は放射平衡モデルで説明されることが多いですが、実際の大気で放射平衡が成り立っているわけではないです。
例えば、地表温度の上昇(地球放射増加)が大気温度低下(大気放射減少)に繋がるわけではなく、熱伝導・対流・水の蒸発で逃げた残りの熱が単に放射として出て行くだけで、熱量のトータルで収支を考えるべきだと思います。
地表・大気放射の釣り合いで考えると、“灰色大気モデル”と同様の過ちにはまってしまいます。

この辺の話はTheorySurgeryさんが詳しいように思いますが・・・

ペーパー予報士ペーパー予報士 2010/04/21 08:59 >“Hotspot”はCO2温暖化説の根幹に関わる問題なのに、日本ではほとんど取り上げられていませんね。

CO2温暖化説と観測結果が違っている事実を日本でもきちんと報道してもらいたいものです。

>実際の大気で放射平衡が成り立っているわけではないです。
例えば、地表温度の上昇(地球放射増加)が大気温度低下(大気放射減少)に繋がるわけではなく、熱伝導・対流・水の蒸発で逃げた残りの熱が単に放射として出て行くだけで、熱量のトータルで収支を考えるべきだと思います。
地表・大気放射の釣り合いで考えると、“灰色大気モデル”と同様の過ちにはまってしまいます。

仰るとおりですね。“灰色大気モデル”の矛盾を突いていたら、つい「平衡」感覚に陥りそうです。

多方面の観点からのコメントありがとうございました。

nytolanytola 2010/04/22 02:25 某新聞社の方からも言っておられましたが、こういう大きい話になるともはや新聞社の科学部では判断できないのだそうです。
日本でも理系の修士・博士がもっとメディアに進出すべきなんでしょうね。

> つい「平衡」感覚に陥りそうです。

あはは。
教科書でも非現実的なモデルで説明されていることもありますし、モデルの限界を知っておくことは大切ですね。

lolitamarippelolitamarippe 2010/04/25 23:44 Mixiのほうではメッセージどうもありがとうございます。
すごく深くつっこんで研究されているのですね。
非常に関心しました。

地球が寒冷化している証拠は植生学的にもはっきりとわかるものがあります。
日本の本州の亜高山(標高1800m〜2500m)に生えている北方性の針葉樹ですが、
1970年代半ばから1990年代半ばまではどの山地でも立ち枯れが目立ち、林床には幼樹もまばらで、
幼樹は親の木がどんどん枯死するものだから、直射日光が林床に当たり、乾燥と
高温で、ある程度の樹齢で枯れていきました。そのまま放置すると数百年のうちに
亜高山の針葉樹がなくなっていくと予測され、これが温暖化・乾燥化の目に見える
根拠になっていました。
しかし、2000年代になってから、どの山岳地帯の亜高山でも、針葉樹林帯が
青々、活き活きしていき、林床の幼樹も盛んになり、コケ類も以前より豊富に
なりました。毎年季節問わず山に入っていますが、針葉樹林帯の樹勢の回復は
年々増してきています。
また2000年代になってから、山岳地の気候が不安定で夏冬ともに多雨寒冷になってきています。

東京や大阪のような大都会はヒートアイランド現象で、寒冷化をほとんど感じませんが、
気象庁のHPで長野市の過去60年間の日最高気温、最低気温の推移を見ますと、
1950年から1977年は平均気温が低い状態が続き、1978年から1997年までは比較的高く、
特に2000年代より1960年代に迫るように、急に下降の一途を辿っています。

この状況は温暖化とは言えないでしょう。

nytolanytola 2010/04/26 17:41 lolitamarippeさん、こんにちは。

科学的な気温観測が整備される以前の気温は年輪を使って推定されていますが、年輪を信用すると20世紀に地球が温暖化していたというのはかなり疑わしいです。
過去150年間の気温データと年輪を比べると、150〜50年前まで両者の間に密接な関係があったのに、何故か50年前から乖離し始め、特に過去20年間は年輪と気温データが矛盾しているとしか思えません。年輪を信用すれば20世紀に急激な温暖化は起きておらず、近年は寧ろ寒冷化しているわけです。
Climategate以降、観測データの不正操作が次々と発覚していますが、気温データは“補正”で誤魔化せても植生は正直に温度を記録し続けているのかもしれませんね。

> 東京や大阪のような大都会はヒートアイランド現象で…

アメリカでも、ヒートアイランドとCO2による温暖化を混同している市民は多いですが、両者は明確に区別されるべきかと。地球温暖化の証拠として、ヒートアイランドによるものが挙げられることもありますから。

現代のニュートンの信奉者現代のニュートンの信奉者 2010/04/28 08:17 日本経団連21世紀政策研究所のホームページ
http://www.21ppi.org/
で以下の論文が紹介されました。
独シュピーゲル・オンライン『地球温暖化研究を襲った超大型暴風雨』」
http://www.21ppi.org/pdf/sawa/100427.pdf

ご参考までにお知らせします。

以上

nytolanytola 2010/04/29 01:10 その記事は英語で読みましたが、どなたか翻訳したのですね。
日本でも温暖化を巡る不正が報道されるようになり、日本でも砂上の楼閣が崩れる日は近いように思います。責任の追及が始まるでしょうけれど、どこまで問うのか・・・

現代のニュートンの信奉者現代のニュートンの信奉者 2010/05/15 11:00 2010年4月30日 日本学術会議 公開シンポジウム「IPCC(気候変動に関する政府間パネル)問題の検証と今後の科学の課題」の全記録(一部文字起こしができなかった箇所は○○と記述)が以下のURLに掲載されています。
http://www.iwakamiyasumi.com/column/politics/item_371.html

掲載したフリージャーナリストのTwitterのURLは以下です。
http://twitter.com/iwakamiyasumi

ご参考まで。

nytolanytola 2010/05/15 17:45 ざっとですが目を通しました。
温暖化研究への少なからぬ疑惑が持ち上がり、IPCCが現在の形で存続を続けることは不可能でしょう。
温度差はありますが学術会議の場で現状を確認したということでしょうね。

ただClimategate・IPCC-Gateに関して日本のメディアの方々は反省すべきでしょう。