大分大は2012年度から、常勤の女性教員採用に積極的に取り組んだ学部に対し、学内予算をより多く配分する新たなシステムを導入する。少子化が進み、人材不足や研究力の低下が懸念される中、男性に比べて割合が少ない女性研究者をより多く活用することで、学内の活性化を狙う。
大分大によると、昨年5月1日現在の全常勤教員(教授、准教授、助教など)は579人で、女性は15・5%の90人。文部科学省の10年度の集計では、女性教員の割合は平均で国立大約13%、公立大約26%、私立大約23%で、国立大の低さが際立っている。
大分大は国立大平均をやや上回っているものの、約1年後の12年度末までに、20%に引き上げる目標を掲げている。11年度に比べて女性教員の割合が多くなった学部に、その割合に応じて予算を多く配分するなど検討している。
大分大女性研究者サポート室長の松浦恵子・医学部准教授は「女性研究者は出産や育児もあり、活躍の場が少なかった。支援や育成を強化することで、より優秀な人材確保につなげ、大学の研究力を底上げしたい」と話している。
=2012/02/01付 西日本新聞朝刊=