貴乃花親方、「和装」テーマに女性客増加狙う

　新たに大阪場所担当部長に就任した貴乃花親方（元横綱）が２日、大阪府立体育館内の先発事務所で初仕事をした。八百長問題の影響で２年ぶりの開催となる大相撲春場所（３月１１日初日・大阪府立体育会館）では「和装」をテーマに、集客力アップを狙うプランを披露した。

　大阪入りした貴乃花親方にとって、大阪は８８年春場所で初土俵を踏んだ場所。「新幹線の中で仲間に『１５歳の春を思い出して、新弟子の修行のつもりでやっていきます』とメールを送りました」と決意を新たにした。

　八百長問題で昨年の春場所は中止。新部長に期待されるのは客足を取り戻すことだ。貴乃花親方は「お子様や女性の方々に少しでも足を運んでいただけるような企画運営をしたい。平日にも来ていただきたい」とファン層の開拓を訴えた。具体的な案としては「和装で相撲観戦というものを軸に考えたい。そうすれば館内も映えますし」と明かした。

　まだアイデアの段階だが、「何か特典を考えたい」。和装で来たファンにはチケットの値引きやツアー、さらに自ら入り口で出迎え、記念撮影やサインにも応じる考えもあるという。「いずれは着付けとかもできればいいですね」。現役時代は女性ファンに高い人気を誇っただけに「感謝の気持ちを伝えたい」と笑顔だった。

　初日は東日本大震災から１年となる。「できれば初日に呼びたい」と以前、支援活動をした宮城・気仙沼市や南三陸町の被災者を招待する計画も練っている。春場所の前売り券は５日から販売開始。「チケット販売で“荒れる春場所”を演出できれば」と意気込んだ。

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