都内某所出版社勤務。編集業務にいそしむ。ただいま年下の彼氏と遠距離恋愛中。
by model-13
カテゴリ
全体つぶやき
Lady's
Guy's
仕事
家族
ラーメンズ☆
美味
コラム
友人
自己紹介
旅行記
未分類
以前の記事
2012年 02月2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
ネームカード
お友達・お気に入り。
最新のコメント
>のらさん 大人V.. |
by model-13 at 16:48 |
ホントに幼稚舎の問題なん.. |
by のら at 14:53 |
>のらさん え?心.. |
by model-13 at 14:02 |
(;;;;:.. |
by nora at 12:07 |
hiroさん え、息子.. |
by model-13 at 18:05 |
最新のトラックバック
いじめ認めるが、因果関係.. |
from りゅうちゃんミストラル |
お気に入りブログ
ライフログ
検索
ファン
異空間。
昨日、帰りの電車に駆け込んで、やれやれと「茗荷谷の猫」をひろげたら
「その本、面白いですよね」
と30代くらいの、ひとりの女性が声をかけてきた。
一瞬「私?」と聞き返したくなったが、その視線は私にむけられている。
すし詰めとは言えないまでも、満員電車の中、見知らぬ人から声をかけられ、一瞬私は視線が泳いでしまった。
—この人、なんで私に声をかけてきたんだろう?—
そんな思いを心に抱きながら、私は努めてふつうに、
「そうですね」
と返事をした。女性はなおも、
「どこまで読まれました?」
と聞いてくる。
「えっと、二編読んで、 今のタイトルになってる短編読んでる途中です」
「あ、それ結末がいいんですよね。言っちゃおうかなぁ」
それだけは勘弁してくれ、と思いつつ、なんだか女性は楽しそうだ。
そして、私は彼女のアツイ視線を浴びながら読書を続ける勇気もなく、彼女に付き合うことにした。
「なんでその本選ばれたんですか? あ、いや、私もその本すごく好きで、出版社に勤務していたものだから、職業柄、つい……」
なんと、テキも同業者ですか。
「私も出版社で編集の仕事をしていて、よく行く書店の書店員さんが、この本の作者のキウチさんと懇意にしてらして、書店員さんと世間話をするうちに、すごく勧められたんです。キウチさん、この前『坪内逍遙賞』を取られましたよね」
「私は普段、こんな風に声をかけることってないんですけど、なんとなく、貴女に声をかけたくなって」
それから、本を閉じ、いろんな話を聞いた。
彼女のお父上が、有名な作家、翻訳家だと言うこと(浅学にして私は知らなかったのだが、別の人に聞いたら「彼の本、よく読んだよ」との返事)。
彼女が、人もうらやむ大手出版社に勤務していたこと(格調高いあの文庫の出版社)。
でも、それが父親の紹介であったことから、負い目を感じでいたこと。
5年たち、自分がイッパイイッパイになってしまって、退社したこと。
今はまったく別の業界で仕事をしていること。
自分の彼氏も、同業者であるということ。
とりとめもなく、初めてあったばかりの彼女といろんな話をした。満員電車の中で。
一番驚いたのは、私が「同業者」ということを伝えても、何一つ驚いたそぶりを見せなかったことだ。
もしかすると彼女は、全ての人の職業がかぎ分けられる、そんな能力を持っているのかもしれなかった。
最後に彼女は、私にこうきいてきた。
「今の仕事、楽しいですか?」
私はこう答えた。
「そう、ですね。やっぱり、楽しいです」
「だったら、絶対辞めないでください。話を聞いていて、貴女本当に編集者に向いていると感じましたから」
その時間、その空間が、まるで異空間のように感じられた、まるで1つのエッセイのようなひととき。
別れ際、最後に彼女ははにかみながら、こういった。
「あ、父の本も読んでみてくださいね」
「その本、面白いですよね」
と30代くらいの、ひとりの女性が声をかけてきた。
一瞬「私?」と聞き返したくなったが、その視線は私にむけられている。
すし詰めとは言えないまでも、満員電車の中、見知らぬ人から声をかけられ、一瞬私は視線が泳いでしまった。
—この人、なんで私に声をかけてきたんだろう?—
そんな思いを心に抱きながら、私は努めてふつうに、
「そうですね」
と返事をした。女性はなおも、
「どこまで読まれました?」
と聞いてくる。
「えっと、二編読んで、 今のタイトルになってる短編読んでる途中です」
「あ、それ結末がいいんですよね。言っちゃおうかなぁ」
それだけは勘弁してくれ、と思いつつ、なんだか女性は楽しそうだ。
そして、私は彼女のアツイ視線を浴びながら読書を続ける勇気もなく、彼女に付き合うことにした。
「なんでその本選ばれたんですか? あ、いや、私もその本すごく好きで、出版社に勤務していたものだから、職業柄、つい……」
なんと、テキも同業者ですか。
「私も出版社で編集の仕事をしていて、よく行く書店の書店員さんが、この本の作者のキウチさんと懇意にしてらして、書店員さんと世間話をするうちに、すごく勧められたんです。キウチさん、この前『坪内逍遙賞』を取られましたよね」
「私は普段、こんな風に声をかけることってないんですけど、なんとなく、貴女に声をかけたくなって」
それから、本を閉じ、いろんな話を聞いた。
彼女のお父上が、有名な作家、翻訳家だと言うこと(浅学にして私は知らなかったのだが、別の人に聞いたら「彼の本、よく読んだよ」との返事)。
彼女が、人もうらやむ大手出版社に勤務していたこと(格調高いあの文庫の出版社)。
でも、それが父親の紹介であったことから、負い目を感じでいたこと。
5年たち、自分がイッパイイッパイになってしまって、退社したこと。
今はまったく別の業界で仕事をしていること。
自分の彼氏も、同業者であるということ。
とりとめもなく、初めてあったばかりの彼女といろんな話をした。満員電車の中で。
一番驚いたのは、私が「同業者」ということを伝えても、何一つ驚いたそぶりを見せなかったことだ。
もしかすると彼女は、全ての人の職業がかぎ分けられる、そんな能力を持っているのかもしれなかった。
最後に彼女は、私にこうきいてきた。
「今の仕事、楽しいですか?」
私はこう答えた。
「そう、ですね。やっぱり、楽しいです」
「だったら、絶対辞めないでください。話を聞いていて、貴女本当に編集者に向いていると感じましたから」
その時間、その空間が、まるで異空間のように感じられた、まるで1つのエッセイのようなひととき。
別れ際、最後に彼女ははにかみながら、こういった。
「あ、父の本も読んでみてくださいね」
あなたがお会いになった彼女は、ずいぶんと慧眼そうな方ですね。なんだか、何でも見抜かれそう。
私が以前暮らしていたイングランドでは、重い荷物を持ってプラットフォームへの階段を降りようとすると、手伝いましょうか? と声をかけられたものですが、日本では鉄道で初見の人に声をかける、声をかけられる機会はまずありませんね。お国柄でしょう:-)
私が以前暮らしていたイングランドでは、重い荷物を持ってプラットフォームへの階段を降りようとすると、手伝いましょうか? と声をかけられたものですが、日本では鉄道で初見の人に声をかける、声をかけられる機会はまずありませんね。お国柄でしょう:-)
あまのじゃくさん
コメントありがとうございます。そうですよね、慧眼ですよね〜。
なかなかないことなので、びっくりしちゃいました。
お父様の作品は「アリス狩り」といいますよ。
コメントありがとうございます。そうですよね、慧眼ですよね〜。
なかなかないことなので、びっくりしちゃいました。
お父様の作品は「アリス狩り」といいますよ。
お久しぶりです!
なんだか素敵な記事で、ほんわかしました。こういうことってあるんですね~。
ほんとエッセイのようなひとこま。
なんだか素敵な記事で、ほんわかしました。こういうことってあるんですね~。
ほんとエッセイのようなひとこま。
アリス狩り! それは、ぜひ読まなくては。たった今、インターネットで図書館に予約を入れました。
最近ではめったに日本の本を読まなくなった私ですが、それはぜひとも。ありがとうございます:-)
最近ではめったに日本の本を読まなくなった私ですが、それはぜひとも。ありがとうございます:-)
hamachiさん
おひさしぶりぶりですぅ(笑)
元気そうで何よりです。こういうことって、ないようでいてあるんですねぇ。
いや、なかなかないか(苦笑)
おひさしぶりぶりですぅ(笑)
元気そうで何よりです。こういうことって、ないようでいてあるんですねぇ。
いや、なかなかないか(苦笑)
あまのじゃくさん
あ、先を越されました!
わたしも予約せねばっ(ダッシュダッシュ!)
あ、先を越されました!
わたしも予約せねばっ(ダッシュダッシュ!)