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パキスタン 首相を起訴へ

2月3日 4時54分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

政権と軍部の間で緊張した関係が続くパキスタンで、最高裁判所は2日、ギラニ首相を法廷侮辱罪で起訴すると発表し、軍部だけでなく司法からの圧力も加わって、現政権は窮地に追い込まれています。

パキスタンのギラニ首相は、今の大統領のザルダリ氏が1990年代に問われた、汚職や不正蓄財などの罪を再び審理するとした最高裁判所の決定に対し、先月19日、「ザルダリ大統領は在任中は免責特権がある」と主張し、審理再開の手続きを行わない考えを示しました。これについてパキスタンの最高裁判所は2日、ギラニ首相が裁判所の決定に従わなかったとして、今月13日に法廷侮辱罪で起訴すると発表しました。ギラニ首相は、今後も審理再開の手続きを進めずに有罪の判決を受ければ、議員資格を失い、首相の座を追われることになります。パキスタンでは、ザルダリ大統領が軍部のクーデターを恐れてアメリカ政府に協力を求めるメモを送ったとされる疑惑が去年10月に明るみに出て以来、政権と軍部の関係が悪化していて、ギラニ首相に対する今回の起訴の発表は、現政権をさらに苦しい立場に追い込むものとなっています。