1本100円以下の韓国産「第三のビール」が人気の理由

[2012年02月03日]


ビール党の福田萌ちゃんも満足の、韓国産「第三のビール」。1本100円以下という安さながら、けっこうイケるらしいぞ

ビール風味の発泡アルコール飲料、すなわち「第三のビール」市場で“韓国産”の人気が高まっている。

「韓国からの第三のビールの輸入量を見てみると、2010年が前年比58%増、2011年が前年比44.9%増と、年々、増加傾向にあるんです」(国内ビール大手5社で組織するビール酒造組合の担当者)

ここでいう“韓国産”とは、日本市場向けに韓国で生産されている商品のこと。たとえば、イオン系列で発売されているプライベートブランド(PB)、トップバリュの「バーリアル」。韓国メーカーが製造しており、2010年6月の発売開始から1年半で累計1億8000万本以上も売り上げた。また、昨年11月から焼酎「JINRO」でおなじみの韓国最大の酒類メーカー、ハイトジンロもこの市場に本格参入、日本向けに開発した「THE HITE.ジンロ・ドラフト」などを大手酒販店チェーンで売り出している。

人気の最大の理由は、その安さだ。国内メーカーが販売する第三のビール350ml缶の平均的価格が120円前後に対し、韓国産は100円以下。なぜ、こうした低価格を実現できるのか?

「韓国産ビールにも日本の酒税は適用されるのですが、実は現在、韓国から輸入する場合には関税がかからないんです。それに加えて、この円高。輸入コストを安く抑えられる分、値段に反映させやすいのです。それに対し、国内メーカーは国税庁から『清涼飲料水の値段より、ビール類を安く販売しないように』と通達されているんです。だから、韓国産ビールと価格で勝負するのは難しいでしょうね」(前出・ビール酒造組合の担当者)

しかし、いくら安いといっても、一番重要なのはその味。『知識ゼロからのビール入門』(幻冬舎)などの著書があるビアジャーナリスト、藤原ヒロユキ氏に現在発売中の8ブランドを試飲していただいたところ、「想像以上においしい」との感想。印象に残った3本を挙げてくれた。

「『バーリアル』(イオントップバリュ)は味や香り、のどごしなどのバランスがとてもいい。従来のビールに近い風味をしていますし、麦芽の香りがハッキリと出ている。売れている理由がわかります。『プライムドラフト』(眞露ジャパン)も同じような印象ですが、こちらのほうが味わい深いかな。完成度は高いと思いますよ。いい意味で、面白い味がするのが『ジンロ・ドラフト』(眞露ジャパン)。フルーティな甘さがあるので、ビールの苦味が得意じゃない人にオススメしたいですね」(藤原氏)

また、大のビール党を自認するタレントの福田萌さんも、コストパフォーマンスの高さに驚く。

「私が好きなのは辛口でスカっと爽快感のあるビール。普段、第三のビールは『クリア アサヒ』などをよく飲んでいるんですが、今回のなかでは『プライムドラフト』が一番それに近かったと思います。味もしっかりしていて、100円以下とはとても思えないくらいおいしい!」

こんな“韓流ブーム”なら、若い男性にも歓迎されそうだ。

※試飲していただいた8本は、「バーリアル」(イオン トップバリュ/88円)、「バーリアル 糖質50%OFF」(イオン トップバリュ/88円)、「麦爽快」(ノルレェイク・インターナショナル/88円)、「ジェントプラス」(シジシージャパン/オープン価格)、「プライムドラフト」(眞露ジャパン/オープン価格)、「プライムドラフト グリーン」(眞露ジャパン/オープン価格)、「ジンロ・ドラフト」(眞露ジャパン/オープン価格)、「うま搾り」(ノアキャルジャパン・オープン価格)

(取材/高篠友一、撮影/佐賀章広)

福田萌(ふくだ・もえ)
1985年6月5日生まれ、岩手県出身。横浜国立大学経営学部卒業。女子大生お天気お姉さんとして人気を博し、現在はタレントとして活躍。「お風呂上がりや疲れたときに飲むビールは最高ですね」という萌ちゃん。最新情報は公式ブログ【http://ameblo.jp/fukudamoe/】とツイッター【@fukudamoe】をチェック!

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