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2012年1月29日11時25分

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新種のハエはシカ肉がお好き 九州山中で国内初発見

写真:フタトゲバエの標本。背中から2本のトゲが出ているのが特徴だ=三枝豊平さん提供拡大フタトゲバエの標本。背中から2本のトゲが出ているのが特徴だ=三枝豊平さん提供

写真:フタトゲバエを発見した九州大学名誉教授の三枝豊平さん=福岡市中央区拡大フタトゲバエを発見した九州大学名誉教授の三枝豊平さん=福岡市中央区

 シカなど大型動物の死体の肉を好んで食べる新種のハエが、熊本、宮崎県境の山の中で見つかった。発見したのは九州大学名誉教授の昆虫学者、三枝豊平(さいぐさ・とよへい)さん(74)のチームで、年内にも学術雑誌で発表する。

 見つかったのは、死んだ大型動物の骨髄を食べる「チーズバエ科」に属するハエ。胴体の背中からトゲが2本出ているのが特徴で、三枝さんは「フタトゲバエ」と名づけた。体長4〜7ミリで、よく見かけるイエバエなどよりも細長い。

 背中からトゲが出ている同じ仲間のハエはヨーロッパで2種類、中東とシベリアで各1種類見つかっているが、これまで国内での発見例はなかった。

 2004年2月、三枝さんの研究チームが宮崎県小林市の山中で偶然に採集した。見慣れない姿に、国内外の文献を調べたり、国立感染症研究所などの研究者に問い合わせたりして、新種と突きとめた。その後も熊本、宮崎県境でシカの死体に集まっているのを見つけた。わなで採ったところ、山中に多くいることが確かめられたという。

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