政治【石原新党】親心「伸晃首相」妨害せず? 橋下氏との連携度もカギ +(2/2ページ)(2012.2.2 22:06

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【石原新党】
親心「伸晃首相」妨害せず? 橋下氏との連携度もカギ 

2012.2.2 22:06 (2/2ページ)自民党

 それでも自民党の現職議員の多くが「模様眺め」を決め込む理由は2つある。

 一つは伸晃氏の存在だ。

 平成20年秋の自民党総裁選に出馬した伸晃氏は次期総裁選の有力候補の一人。もし伸晃氏が総裁となって衆院選を迎えれば、父親の慎太郎氏が息子の首相の座を脅かすことになる。伸晃氏が「新党は人の財布に手を突っ込んでお金を取るのと同じだ」「親子で戦うことになる真田幸村の心境だ」と父親の動きを牽制(けんせい)するのはその証左だろう。

 寝業師として知られる森喜朗元首相が、慎太郎氏の都知事選4選を後押ししたり、伸晃氏を裏で必死に支え続けるのも「伸晃氏を寵愛(ちょうあい)する慎太郎氏は『伸晃首相』を妨害するのは良しとしないはずだ」との計算があるからだとされる。

 もう一つは、橋下氏の本音がなお見えないことにある。橋下氏は次期衆院選への「300人擁立」構想をぶち上げたが、自らの出馬は明言を避け、石原新党との連携にも言葉を濁す。

 橋下氏には、大阪都構想という公約を実現させるという大命題がある。大阪府・市両議会では公明党の「与党化」を着々と進めており、実現に伴う法改正には、自民、民主両党の協力も欠かせない。早計に政界再編に動けば、大阪都構想の実現が遠のくというジレンマを抱えているのだ。

 しかも維新の会は、国民新党の亀井静香代表らとの連携に強い難色を示す。慎太郎氏が国民新党の合流を受け入れれば、維新の会との連携は個々の政策レベルにとどまる公算が大きい。

 民主、自民などの現職議員が逡巡(しゅんじゅん)する理由はこのあたりにある。とは言っても慎太郎、橋下両氏が小異を捨てて手を組んで動き出せば、既存の政党の枠組みは一気に決壊しかねない。

このニュースの写真

東京都知事選で当選した石原慎太郎東京都知事の会場に表れた石原伸晃自民党幹事長=平成23年4月10日午後、東京・南青山(鈴木健児撮影)
通常国会開会式に臨み談笑する石原伸晃自民党幹事長(右から2人目)=1月24日午前、国会・参院本会議場(酒巻俊介撮影)

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