記者会見する日本相撲協会外部役員の(左から)海老沢勝二理事、宗像紀夫理事、岡部観栄監事=両国国技館で
|
|
日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で新メンバーによる理事会を開き、各親方の新役職を決めた。新しい外部理事として、元東京地検特捜部長の宗像紀夫氏(70)が加わり、“特捜の顔”と呼ばれた宗像氏は、新設した危機管理部とのタッグで不祥事の再発防止に努める。元NHK会長の海老沢勝二氏(77)、和歌山・高野山高校校長で僧侶の岡部観栄氏(62)も外部役員に就任した。大阪担当地方部長に決まった貴乃花親方は「15日間、満員御礼にしたい。無理だと思われることを可能にしたい」と意気込んだ。
ロッキード事件丸紅ルート、リクルート事件、ゼネコン汚職事件…。巨大事件を手がけ“特捜の顔”と呼ばれた宗像氏が外部理事として、不祥事の再発防止を担っていくことになった。
再登板となった北の湖理事長の新体制は「危機管理部」を新設した。野球賭博問題、八百長問題と続いてきた不祥事の連鎖に歯止めをかけるのが狙いで、宗像氏の全面協力も仰ぐ。北の湖理事長は「昔は、協会は危機管理の意識が薄かった。気を引き締めなくてはいけない。そのために助言をもらう。健全にもっていくために、宗像さんの指示を取り入れてやっていかなくてはいけない」と説明した。
宗像氏も「この2年ほどいろんな不祥事が相次いだ。北の湖理事長は危機管理を一番重大な目標と言っている。できる限りの貢献ができれば。これまで理事の方がいろんな対応策を考えてこられた。わたしどもが深めていく必要がある」と力を惜しまない。内部に対しても物申す考えだ。「内部の理事がどういう考えか。時代のニーズにマッチしているか。アドバイスできる部分で提言する」と宗像氏は目を光らせていく。
この記事を印刷する