軽装のまま到着ゲートから現れたダニエル=中部国際空港で
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今季名古屋グランパスに新加入する前甲府のブラジル人DFダニエル(29)が1日、中部国際空港(セントレア)から来日した。しかし、預けた荷物を紛失するトラブルが発生。3日間自身の防寒着なしで過ごすこととなってしまった。それでもダニエルは自主トレの成果となる締まった姿を見せ、5日のチーム始動に向けて準備万端を強調した。
他の乗客が皆通りすぎ、がらんとしたセントレアの到着出口に、なかなかダニエルが出てこない。クラブスタッフの携帯電話が何度か鳴った後、空港職員の女性を伴って登場。まさかのロストバゲージが判明した。
ダニエルは前日(31日)にリオデジャネイロを出発し、サンパウロ−フランクフルトを経由して到着。大量の荷物を詰めたスーツケースは、その間に行方不明となった。
「そんなに心配しなくても、日本はきちんとした国だから送り届けてくれるよ。ただ、防寒着が全部そこに入ってるんで困ったね」。荷物は3日に成田空港経由で届くこととなったが、問題は衣類だ。下着類は機内に持ち込んだ小さいキャリーケースに詰めていたが、防寒着は着ていた薄手のレザージャケットだけ。タイミング悪く日本列島には大寒波が襲来中で、名古屋も2日は積雪の予報とあって、急きょクラブから防寒着を借りることとなった。
それでも動じないのは、戦える体をしっかりとつくってきたからだ。地元リオのビーチを走り込んでスリムな体形を維持し、「すぐにコンディションを戻すのは難しくない」と自信たっぷり。昨季まで甲府で3シーズン107試合に出場した長身DFは、「グランパスというタイトルに近いビッグクラブに来られてすごくうれしい。いつも戦う準備はできているし、荷物の件はまったく問題ないよ」と、思わぬトラブルをはねのけタイトルに貢献することを力強く宣言していた。 (宮崎厚志)
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