NTTドコモのAndroid(アンドロイド)スマートフォン2011年夏モデルから、一部のモデルを除きテザリングが可能となりました。そこで、テザリング機能の使い方を説明していきたいと思います。そもそも「テザリングってなに?」という方もいるかと思います。
テザリングとは、外出先等で、Androidスマートフォンをアクセスポイント(親機)にして、通信機能を持たないWi-Fi対応のPCやゲーム機・タブレット端末など(子機)を、どこでもインターネット接続させる機能です。テザリング中も音声通話はできますので、非常に便利な機能です。
多少の知識やスキルがいる機能ですが、活用すればAndroidスマートフォンの活躍の場が広がります。興味のある方はぜひおぼえてください。
テザリング対応のスマートフォンとは、Wi-Fiによるアクセスポイント接続と、USB接続の2種類があります(※一部の機種のみ)。Wi-Fiアクセスポイントによる接続では、複数台の端末を接続できます。またテザリング対応端末は、以下の通りとなります。
端末名 | 最大接続台数 | USB接続 |
GALAXY S II SC-02C | 8 | 〇 |
Optimus bright L-07C | 8 | × |
MEDIAS WP N-06C | 5 | × |
F-12C | 5 | × |
P-07C | 5 | 〇 |
AQUOS PHONE SH-12C | 5 | × |
AQUOS PHONE f SH-13C | 5 | × |
テザリングについては、NTTドコモのWEBサイトでも簡単に解説していますので、ご参照ください。
- テザリングの利用にはspモード契約が必要となります。
- NTTドコモのスマートフォンやタブレットなどを子機としてテザリングで繋いだ場合、docomoオンラインショップや一部のspモードサービスに繋ぐことができません。
- テザリングを行うと高額な通信料金が発生します。パケ・ホーダイなどのパケット定額サービス加入が必須となります。また、通常の音声通話付きのプランの場合は、通常のパケ・ホーダイの料金の他に、「パソコンなど外部機器を接続したパケット通信の上限額」が適用されパケ・ホーダイの請求金額が最大10,395円となります。音声通話なしの定額データプランであれば、パケ・ホーダイの請求金額は変わりません。
料金については、タイプSバリューとパケ・ホーダイダブルやフラットなどのパケット定額プランの組み合わせの方が多いかと思います。上記の通り、通常のパケット定額プランの上限額が変わりますので、テザリング機能を使用する際はご注意ください。
早速ですが、テザリングを行ってみたいと思います。今回は、GALAXY S II SC-02C(以下GALAXY S2)を親機に、Windows7搭載のPCを子機にして行います。ケーブルのいらないWi-Fi接続は、PCやタブレット端末の他にゲーム機なども接続可能のオールマイティな方法です。接続の流れは、以下の通りです。
- 親機となるテザリング端末のWi-Fiテザリング設定を行う。
- 親機のテザリングをオンにする。
- 子機となるパソコンやタブレット端末・ゲーム機などのWi-Fiをオンにして接続を行う。
1は初回のみの設定で、以降は2と3の操作だけでテザリングを行うことができます。
1.親機のWi-Fiテザリング設定
「設定」→「無線とネットワーク」→「テザリング(ポータブルアクセスポイント)」→「Wi-Fiテザリングを設定」と操作します。今回使用したGALAXY S2はテザリングと表示されていますが、機種によってはポータブルアクセスポイントと表示されている機種もあります。
初期設定ではセキュリティがオフになっていますので、セキュリティの設定をします。Wi-Fiテザリングを設定を選び、セキュリティ設定をWPA2 PSKにし、パスワードを設定します。ネットワークSSIDはWi-Fiアクセスポイントの名称ですので、自分のWi-Fiアクセスポイントとわかる名称にします。項目設定が完了したら保存ボタンをタップします。
2.親機のWi-Fiテザリングスタート
Wi-Fiテザリング設定(ポータブルアクセスポイント)の中のWi-Fiテザリング(ポータブルWi-Fiアクセスポイント)にチェックをします。
これで端末側のWi-Fiテザリングの準備が完了しました。Wi-Fiテザリングを終了する場合は、Wi-Fiテザリングのチェックを外します。
3.子機のWi-Fi接続
Wi-Fi接続の中にある先ほど設定したネットワークSSID(Wi-Fiアクセスポイント名)を選びます。
ネットワークセキュリティキーを入力するダイアログが表示されるので、パスワードを入力します。しばらくすると(時間がかかる場合があります)ネットワークの場所の設定ダイアログが表示されます。屋外で使用する場合は、パブリックネットワークに設定しておいた方が良いでしょう。これでインターネットアクセスが可能となりました。
Windows XPやその他の機器も同様に、ネットワークSSIDを選びパスワードを入力してWi-Fiアクセスポイントに接続します。
USB接続によるテザリングは、USB接続に対応したPCなど1台の接続に限られますが、Wi-Fiよりデータ転送が速く、USB給電によるAndroid端末の充電も可能となります。
接続の流れは、以下の通りです。
- 子機のUSBモデムデバイスなどのドライバーのインストールを行う。
- 親機となるAndroid端末と子機となるPCなどをUSBケーブルで接続する。
- 親機のUSBテザリングを開始する。
1は初回のみの設定で、以降は2と3の操作だけでテザリングを行うことができます。
1.子機のUSB接続設定
Windows7の場合は、特に設定の必要はありませんが、Windows XPの場合はドライバーのインストールの必要があります。
GALAXY S2とWindows XPパソコンを接続する場合は、サムスンモバイルのサイトからSamsung kiesとUSBドライバーをダウンロードしてインストール必要があります。その他の端末も端末メーカーサイトなどからドライバーをダウンロードしてください。
2.親機と子機のUSB接続
子機となるPCを、親機(Android端末)にUSBケーブルで接続します。
3.親機のUSBテザリングスタート
テザリング(ポータブルアクセスポイント)のUSBテザリングにチェックを入れます。USBケーブルで機器と接続していない場合は、グレー表示になってチェックを入れることができませんので、2の操作を必ず先に行ってください。
Windows XPの場合、1で行ったドライバーがインストールされていれば、自動的にローカルエリア接続設定が行われます。
※子機の通信を終了した後は、親機のUSBテザリングをオフにしましょう。
この様にAndroidスマートフォンでテザリングを行うことで、外出先でもPCやタブレット端末・ゲーム機のネット接続が可能となります。出張や旅行などにもぜひ活用してみてください。様々な外部通信接続機器をお持ちの方は、Androidスマートフォンひとつにまとめるといった選択肢もあるかと思います。
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