韓国で「金正日萌え」とツイートしたパク・ジョングン氏が同国の国家保安法違反で逮捕された事件が2012年1月11日に起きた。国家保安法とは、反国家的な活動を禁止する法律で、具体的には北朝鮮の賛美や工作員活動を取り締まるためにつくられた。近年ではほとんど使われることがなかったが、イ・ミョンバク政権になってから、パク氏の事件のように、この法律を使った逮捕事件が増えてきている。だが、そんな風潮をものともせず活動を続ける、反国家的(?)なバンドが存在するのをご存知だろうか。
そのバンドの名は『バムサム海賊団』。メンバーはベース&ボーカルのソンゴンとドラム&コーラスのヨンマンの2人。彼らの音楽はグラインドコアというジャンルに属し、パンクのなかでも最も過激なものとされる。2010年に発売された、金正日のジャケットが印象的なファーストアルバム『ソウル火の海』は全42曲もあり大ボリュームの内容。曲のタイトルは『北朝鮮の指令』『金正日、万歳!』『イ・ミョンバクの悪口言ったら僕もなんと左派』など、パク氏が逮捕されるならとっくに捕まっているだろうという内容ばかり。
彼らは、パク氏の事件について「僕らも早く捕まえてほしい。CDが売れるから」と語ったとされ、全然気にしていないようだ。
そんな彼らから日本の人々へ向けてメッセージが届いた。すべてをおちょくる彼ら独特センスを少しでも感じてもらえれば嬉しい。
「こんにちは。僕ら嫌韓バンド、バムサム海賊団です。コメディ(パク氏の事件のこと)の国、韓国に遊びにきてくださいね。ラブ、ピース、キムチ!」
(神田桂一)