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中東和平交渉きっかけつかめず

2月2日 10時49分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

中東を訪れている国連のパン・ギムン事務総長は、暗礁に乗り上げている中東和平交渉の再開を促そうと、イスラエル、パレスチナの代表と相次いで会談しましたが、交渉再開に向けたきっかけは引き出せませんでした。

中東を歴訪中の国連のパン・ギムン事務総長は、1日、エルサレムを訪れて、イスラエルのネタニヤフ首相と会談し、おととしの秋以降、中断している中東和平交渉の再開を促しました。会談後の記者会見で、パン事務総長は、イスラエルによる占領地への入植活動について、「和平交渉再開の障害であり、さらなる入植を控えるよう求める」と述べました。これに対し、ネタニヤフ首相は、「交渉が再開された際に協議すべき問題だ」と述べ、現時点では入植活動を凍結する考えがないことを強調しました。このあと、パン事務総長は、ヨルダン川西岸に移動して、パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長と会談しましたが、アッバス議長は、「イスラエルが入植活動を停止させなければならない」とこれまでの主張を繰り返し、結局、交渉再開に向けたきっかけは引き出せませんでした。また、会談の中で、アッバス議長は、パレスチナが去年9月に行った国連への加盟申請を巡って、いまだに国連で結論が出ていないことについて、「多くの選択肢があるが、パレスチナの加盟を支持しているアラブ諸国と協議したうえで今後の対応を決めていく」と述べるにとどまりました。