全国農業協同組合連合会(JA全農)は30日から、11年産の福島県産米の一部について、卸業者に対する相対取引価格を最大1割程度引き下げた。東京電力福島第1原発事故で同県内の一部地域のコメから国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出され、その他の地域のコメも風評被害で売れ行きが低迷しており、値下げで販売促進を図る。
中通りコシヒカリ、浜通りコシヒカリをそれぞれ60キロ当たり1500円引き下げ1万3800円と1万3700円に、福島ひとめぼれを500円引き下げて1万3500円とした。会津コシヒカリは1万5800円に据え置いた。
JA全農福島では放射性物質が不検出の地域のコメから販売を進めているが、10年産米の8割は契約が成立したのに対し、11年産米は2割強の契約率で推移している。【乾達】
毎日新聞 2012年1月30日 21時19分