全農福島 コメ販売不振で値下げへ
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全農福島 コメ販売不振で値下げへ

1月30日 21時19分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

原発事故の影響で福島県産のコメの販売の不振が続いていることから、JAでコメの流通を行っている「全農福島」は、去年秋に決めた卸売業者への販売価格を60キロ当たり最大で1500円、率にして10%ほど引き下げることを決めました。引き下げた差額については、原発事故に伴う損失として、東京電力に、今後、損害賠償を請求するということです。

去年収穫された福島県産のコメは、基準を超える放射性物質が検出されたものは出荷されていないものの、原発事故の影響で、会津地方を除き販売の不振が続いています。このうち、全農福島がJAの組合員の農家から集めたコメは、8万5000トンのうち、いまだに7万トンが売れずに在庫で残っていて、今回、一部のコメを対象に、去年10月に決めた卸売り業者への販売価格を引き下げることを決めました。引き下げる割合は、「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」では原発のある浜通りと、中通り、それに会津地方の地域別などに分かれ、60キロ当たりの価格は最大で1500円、率にして10%ほど下がり、1万3500円から1万3800円になるということです。一方、販売が比較的順調な会津地方のコシヒカリは1万5800円のまま据え置くということです。全農福島は「中通りや浜通りのコメは市場価格が低迷しており、値下げに踏み切らざるをえなかった」と話していて、年明けまもないこの時期に価格を引き下げるのは異例だとしています。また、引き下げた差額については、原発事故に伴う損失として、東京電力に、今後、損害賠償を請求するということです。