東京証券取引所は、システムが復旧し、2日午前中の売買を停止していた株式など241の銘柄について、午後の取り引きから売買を再開しました。東証は、2日午後、記者会見を行って、システムトラブルの原因や影響などについて説明することにしています。
東京証券取引所では2日朝、「アローヘッド」と呼ばれる取り引きシステムの一部に何らかのトラブルが生じ、幅広い業種の株式など241銘柄の株価や注文状況などの情報が配信できなくなって、午前9時の取り引き開始から241の銘柄の売買を停止しました。その後、復旧作業を進めた結果、システムが復旧し、午後0時半から始まった午後の取り引きから、売買を停止していた銘柄を含め、すべての銘柄の売買が再開されました。東証は、2日午後、記者会見を行って、システムトラブルの原因や影響などについて説明することにしています。
「アローヘッド」は、東京証券取引所がシステムトラブルなどの防止や、株式の取り引きの活性化を図るため、2年前の平成22年1月に導入した新しい取引システムです。注文の処理の速度が遅いなどといった投資家からの不満にも対応できるよう、およそ240億円をかけ、10年ぶりの大規模なシステム更新でした。東証によりますと、アローヘッドの中には注文を処理するサーバーと、投資家などに情報を提供するためのサーバーの2種類があり、今回は、情報を提供するためのサーバーの一部に不具合が生じたということです。