アメリカのパネッタ国防長官は、アフガニスタンでの軍事作戦について、早ければ来年半ばにも終結させ、それ以降はアフガニスタンの治安部隊の訓練などに専念していく方針を初めて明らかにしました。
これは、パネッタ国防長官が、NATO=北大西洋条約機構の国防相会議に出席するため、ベルギーに向かう専用機の中で記者団に明らかにしたものです。この中で、パネッタ長官は、アフガニスタンでの軍事作戦について、「われわれの目標は、アメリカ軍が担っている治安維持の権限を来年中にアフガニスタン側に移譲することだ」と述べました。そのうえで、「できれば来年半ばから後半にかけて、アメリカ軍の役割を戦闘任務からアフガニスタンの治安部隊の訓練などに切り替えたい」と述べ、早ければ来年半ばにも軍事作戦を終結させる方針を初めて明らかにしました。さらにパネッタ長官は、NATO各国が2014年末までにすべての部隊の撤退を目指しているとして、アメリカとしても現地に駐留するおよそ9万の部隊のうち、まずは、ことし秋までに2万2000人を撤退させる方針を強調しました。アフガニスタンを巡っては、フランスが、当初の計画を前倒しにして来年末までに部隊を撤退させる方針を示しており、2日から開かれるNATO国防相会議では、今後の軍事作戦の方針について意見が交わされるものとみられます。