国民生活事業 山口 賢治 平成11年入庫 人材開発部(全国商工会連合会出向)

小企業のための政策を実現するために

現在の仕事内容
現在、商工会(主に町村部に所在し、さまざまな業種の事業者の方が会員となり、お互いの事業発展や地域発展のために活動する商工団体)の中央組織である全国商工会連合会に出向しています。業務としては、各商工会地区で事業者の経営相談に応じている経営指導員に対する情報提供・研修などのほか、小企業のための政策について関係各方面への要望活動などを行っています。全国の経営指導員や各省庁の担当者と意見を交わしたり、議員会館などで国会議員と接したりする機会があるなど、毎日が新鮮かつ刺激的です。
やりがいを感じるとき
全国各地の事業者の方や経営指導員の声を要望という形にまとめて、関係各方面への要望活動を行い、それが政策として実現したときにやりがいを感じます。特に東日本大震災により甚大な被害を受けた事業者の方のまさに待ったなしの要望が、補正予算などで政策という形になっていくのを見ると、大きな達成感があります。
思い出に残るエピソード
東日本大震災発生から1ヵ月後に被災地を訪問しました。その際、宮城県南三陸町の避難所で出会った事業者の方の一言がいまでも非常に強く印象に残っています。津波により町全体が流され、自分自身もすべてを失い避難所で生活しているなかで「早く商売を再開したいね」と言える強さに、商売人の本質を見た気がしました。また、このような事業者のために仕事ができる立場に自分がいることに、強い感動と興奮を覚えました。
将来の夢
仕事の大小にかかわらず「自分がやりたいように仕事をする」です。組織全体の方針は踏まえつつ、自分が正しいと思う「基準」にしたがって業務を遂行し、かつ結果が伴えば、これ以上の充実感はないと思います。現在は、自分以外の人がどのような業務に従事しているのか、所属する企業がどのようなビジョンを持っているのかなど、俯瞰的な視野を持ちつつ、幅広く業務知識を習得するように努める毎日です。

一日の流れ

7:00 起床
8:30 出勤
8:30 一日の予定の確認、新聞などによる情報収集
9:00 各県の商工会連合会(県内商工会のとりまとめを行う機関)の照会などに対応、他の商工団体との意見交換、データ分析など
12:00 同僚と有楽町でランチ
13:30 日本公庫本店を訪問。融資部門の担当者と融資制度について意見交換
15:00 中小企業庁を訪問。担当者と小企業向けの金融制度、被災地小企業向けの支援策について意見交換
18:00 帰社後、上司に関係機関との協議結果を報告
19:00 出身大学の就職セミナーで大学OBとして講演
22:00 帰宅後、夕食
23:30 就寝

山口 賢治と就職活動

学生時代
大学時代は、合気道部(体育会系)に所属し、4年間週6日の稽古に励んでいました。部活動では「極めて厳格な」上下関係を学ぶことができ、そこで培った忍耐力は、いまでも大きな財産となっています。
周囲からみた自分
職場の同僚からは「周りに気を使いすぎ」と言われます。家庭では「周りに気を使わなすぎ」と言われます。会社でも家庭でも立ち振る舞いは基本的に変わらないつもりなのですが…。
好きな言葉
「泰然自若」
いまの自分からは程遠い言葉ですが、長いサラリーマン生活のなかで経験を蓄積しながら、いつか、この言葉が似合う人間になりたいと思っています。
休日の過ごし方
趣味は映画観賞です。最近は仮面ライダーやポケモンなど子供向け映画ばかりですが…。休日は子供2人を連れて公園や図書館などで過ごしています。子供と過ごす時間は何よりも癒されます。
日本公庫(国民生活事業)を選んだ理由
正直なところ、就職活動をするまで日本公庫の名前すら知りませんでした。日本公庫の若手職員の方から、資金繰りに悩む小企業に対して小口融資を地道に行うという融資姿勢についての説明を受けたことを機に、その政策性の高さだけでなく、ある種の泥臭さや温もりといったイメージを強く感じ、日本公庫を目指したいと思うようになりました。
日本公庫の第一印象と入庫後の印象
当初、政府系とはいえ金融機関なので、保守的、利益至上主義的な側面があるのではと懸念しましたが、実際にはそういったところはなく、自分がお客さまのために「やりたい」と思ったことが実現できる、非常にオープンでやりがいを感じることのできる職場だと思います。
就職活動のエピソード
私の就職活動当時の時代背景もあったのでしょうが、民間金融機関の行員の方々にお会いすると、リテールより、デリバティブやホールセールを重視する姿勢が感じられ、ある種の違和感があったことを覚えています。就職後に後悔をしないよう、企業の知名度だけで就職先を選ぶということはしないでほしいと思います。
就職活動をするみなさんへのメッセージ
もし皆さんが、資金繰りに悩んでいる事業者の方々を支援したいという思いを持っているのであれば、日本公庫はその思いを具現化することができる職場だと思います。ぜひその熱い思いを抱いたまま日本公庫を目指してきてほしいと思います。
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