福島県と長崎県の市民劇団が30日、原発をテーマにした無料の朗読劇を福岡市内で開く。福島第1原発事故を受けて、同原発がある福島と、被爆地・長崎の市民らが今、どう思っているかを共同で表現する。
公演をするのは、福島県郡山市の郡山演劇研究会「ほのお」と、脚本家の故市川森一さん(長崎県諫早市出身、昨年12月死去)が創設した長崎市の「長崎座」。放射能の影響を心配する家族や農家、避難所生活をしていた東日本大震災の被災者のほか、メディアなどを通じて集めた原発推進派、反対派、元技術者、政治家ら原発にかかわる、さまざまな人の声をちりばめて、朗読劇を構成した。
長崎座のメンバー、宮地悦子さんは「多くの人たちの意見や声を通して、被災地から遠く離れた福岡でも震災や原発を改めて考える機会にしてほしい」と話す。
30日は、14時から平尾バプテスト教会(南区平和1)▽19時からぽんプラザホール(博多区祇園町)の2回公演。問い合わせは長崎座運営委員会095・823・2550。【井上俊樹】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2012年1月24日 地方版