現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 時事通信ニュース
  5. 記事
2012年2月1日20時6分

印刷印刷用画面を開く

mixiチェック

このエントリーをはてなブックマークに追加

森林の木、内部に放射性物質=福島・南相馬で高濃度―東京農大

 東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質が、森林に与える影響を調査している東京農業大学の林隆久教授(木の遺伝子工学)は1日、福島県内3市町の森林の樹木を調べた結果、内部から放射性セシウムを検出したと発表した。最も数値が高かったのは南相馬市のスギで、1キロ当たり2300ベクレルだった。

 調査は昨年9月から12月、南相馬市と相馬市、新地町の計7カ所のスギなど30本前後を対象に実施。厚さ2ミリ程度に輪切りした木を、X線フィルムに密着させて感光するオートラジオグラフィー法で内部の放射性物質を確認した。

 年輪ごとに削り、セシウム濃度を計測したところ、最高で2300ベクレルを検出した。対象のうち7本前後は検出されなかったという。一方、表面の樹皮で最も高かったのは南相馬市のヒノキで、同9万5000ベクレルだった。

 林教授は「セシウムの気化や木材として使われることを考え、何らかの基準を作るべきだが、線引きは難しい」と話した。 

[時事通信社]

PR情報
検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介