ロシア・モスクワ(Moscow)で第2次世界大戦の戦勝記念日(Victory Day)に開かれたパレードで子どもを抱いて座る第2次大戦の退役軍人(2010年5月9日撮影、資料写真)。(c)AFP/Alexey SAZONOV
【5月21日 AFP】ロシアのモスクワ(Moscow)で18日、ロシア人の出生率低下を心配する大勢の高齢者が「気に入らないなら赤ちゃんを作れ」と書かれたおそろいの服を着て大挙して地下鉄に乗り込むというデモを行った。
デモを行ったのは「年配の世代」という名前のグループ。大勢でモスクワ地下鉄の環状線に乗り込み、体の不自由な人や妊婦、子ども連れた人以外に座席を譲らなかった。
デモを組織したナターリャ・ゴリコワ(Natalya Golikova)さんは「このイベントを企画したのは、ロシア人の出生率上昇を目指す大統領の政策を支持するため」と述べた。
参加した女性、ライザさんは、つり革につかまっていたミニスカート姿の女性とレザージャケットを着た男性のカップルに、「あなたたち!もっと赤ちゃんを作りなさい。産むのよ!」大声で呼びかけた。カップルが「もう2人もいますよ」と答えると、ライザさんは「もっと必要よ」と言った。
ロシアの出生率は近年跳ね上がったが、これは伝統的に大家族が多い中央アジアとカフカス地方から移民が流入した影響が大きい。ロシア政府を支持する若者グループ「Nashi 2.0」との共催で行われた今回のデモには、移民に反対するナショナリスト的な側面もあった。(c)AFP