中国四川省成都(CNN) 中国南西部四川省のチベット自治州で、チベット族と治安部隊の衝突が続いている。大規模な抗議デモを展開するチベット族に対し、当局は数千人規模の警官隊を送り込み、デモ隊と警官隊の衝突で死者や負傷者が続出。現地で取材していたCNNのスタッフは空港で5時間にわたって拘束された。
同自治州では中国の統制に対する抗議の焼身自殺が相次いでおり、2月22日のチベットの元日を前に、怒りに火が付いた。当局はデモを封じ込めるため、自治州に大量の治安部隊を派遣。国営メディアでは、混乱の責任は外国の人権団体やチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマにあると非難している。
四川省の省都、成都の西部山間部にあるチベット自治州に通じる道路では、先の週末にかけて警察が検問を敷き、外国人や報道陣の立ち入りを阻止した。CNNの取材陣が通行できない理由を尋ねると、警官は「あそこで何が起きているのか知らないのか。危険だから立ち去らなければならない」と応じた。
検問所近くの村の住民の話では、チベット自治区で緊張が高まったため、26日に警官隊が到着したという。国営メディアは同地区で漢族に対する暴力が激化したと報道。一方、人権団体は、警察の発砲によってチベット族の数人が死亡、多数が負傷したと伝えている。
最初の衝突は23日に別のチベット族居住地域で発生した。人権団体が目撃者の話として伝えたところでは、政府庁舎周辺で数千人規模のデモ行進を行っていたチベット族のデモ隊に対して警察が発砲し、デモ隊の2~3人が死亡、数十人が負傷したという。
これに対して国営新華社通信は、デモ隊の一部は刃物などで武装しており、商店を襲ったり警察を襲撃したりしたと報道。デモ隊の1人が死亡したと伝えたが、警察による発砲については言及しなかった。