ファンに感謝のＤＶＤ手売り　Ａ．Ｂ．Ｃ−Ｚ

　きょう１日に「Ｚａ　ＡＢＣ〜５ｓｔａｒｓ〜」でジャニーズ事務所初の「ＤＶＤデビュー」を果たす５人組アイドルグループＡ．Ｂ．Ｃ−Ｚ（エー・ビー・シー・ズィー）が３１日、東京・渋谷のＳＨＩＢＵＹＡ−ＡＸでデビュー記念イベントを開き、ファンに直接ＤＶＤを“手売り”した。悲願のデビューを祝福するため訪れた約１万５０００人に直接感謝を伝えた５人は、「前例がないグループ。新たなレールを造るつもりで先駆けていきたい」と決意を新たにした。

　０１年にＡ．Ｂ．Ｃ．として結成、０８年に改名して現体制になった。バックダンサーとして経験を積みながらデビューを夢見てきた“苦労人軍団”を祝福するため、会場には午前８時の時点で約３０００人が並び、午後２時には９０００人にふくれあがり、行列は約１キロ離れた隣のＮＨＫホールまで延びた。午後３時半にイベントが始まると５人は大歓声の中で一人一人と握手。ＤＶＤを手渡してデビューの実感をかみしめた。

　また、購入者から抽選で１０００人をこの日夜のスペシャルイベントに招待。五関晃一（２６）は「寒い中、並んでくれてありがとう」と感謝を伝え、橋本良亮（１８）は「握手のとき、みんな手が冷たくてごめんなさいって言ってたけど、『そんなわけねえだろ！　その気持ちが温かいわ！』と言いたかった」とアイドルらしい発言でファンをメロメロにした。

　ジャニーズ事務所によると、タレントが作品を手売りするのは、７０−８０年代に所属した川崎麻世（４８）以来という。「ファンに感謝を伝えたい」という５人の希望で、異例のイベントが実現した。

　ＤＶＤデビューも、得意なダンスとアクロバットを前面に出したいという５人の発案だ。タイトル曲「Ｚａ　ＡＢＣ〜５ｓｔａｒｓ〜」のミュージックビデオは、カメラ１台で４分４５秒ノーカットという意欲作。広場に、バーに…と少しずつ移動するカメラの前で、５人が華やかにキレキレの動きを披露する。

　ごまかしの利かない手法を、河合郁人（２４）は「８テイクくらい録りました。ライブ感が詰まってます」とアピール。振り付けもダンスを五関、アクロバットを塚田僚一（２５）が担当している。戸塚祥太（２５）は曲名に掛けて「星は自分が光ることを知らない。自分でスターと言うのではなく、たくさんの人に光を見てもらって認められるようになりたい」と飛躍を誓った。

　４日には東京・有楽町の日生劇場で、初の単独座長公演「ＡＢＣ座　星（スター）劇場」が開幕する。