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消防隊員の自宅全焼…自ら消火も妻と長女と見られる遺体発見

スポーツ報知 2月1日(水)8時3分配信

 1月31日未明、岐阜県羽島市竹鼻町の同市消防本部職員・入山茂さん(55)方から出火して全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった。入山さんの妻(51)と長女(19)とみられる。長男(25)も顔や手などに激しくやけどを負い、重体。当直勤務だった入山さん自らも消火活動に当たったが、炎は一気に燃え広がり、悲劇を避けることはできなかった。

 燃えさかる炎は、消防隊員の入山さん方の木造2階建て約120平方メートルを短時間で焼き尽くし、2人の命を奪った。

 「窓を開けると、屋根から火が出ているのが見えた。火は一気に家全体に燃え広がった」。入山さん方の隣に住む男性(45)は午前2時ごろ、パチパチという音で目覚めると、周囲が炎で明るくなっていたという。

 岐阜羽島署によると、入山さんは4人暮らしで、出火当時は羽島消防署での当直勤務で不在だった。市消防本部によると、出火に気付いた近隣住民から119番があったのは31日午前2時5分。18歳から消防隊員として活躍してきたベテランの入山さん本人も防火服で現場に駆けつけ、消火活動に当たった。消防署からは車両12台、36人、消防団は7台、93人が出動して懸命の消火を続け、同午前3時8分に鎮火した。

 だが、全焼した焼け跡から2人の遺体が見つかった。岐阜羽島署は、連絡のとれない入山さんの妻と長女とみて身元の確認を急いでいる。遺体は損傷が激しく歯型の照合も難しい状態で、DNA鑑定を行うことになるという。2階から飛び降りて逃げたという長男(25)は顔や両手など衣服に覆われていない部分に激しくやけどを負い重体で、搬送された病院のICU(集中治療室)で治療中という。

 同署は31日午前から現場を実況見分し、詳しい出火原因を調べたが、特定には至らず、1日も引き続き行う。実況見分を見守っていた親戚の男性(46)は「知らせを聞いて驚いた。身内がこんなひどい火事に遭うなんて」と、うつむいた。

 現場はJR岐阜羽島駅の東約2・5キロの住宅地。隣家の壁が焦げた程度で類焼はなかったが、当時は住民ら数十人が押し寄せ、一時騒然。向かいに住む無職・飯田武志さん(67)は、入山さん本人が消火したことについて「本当に痛ましい」と声を落とした。

最終更新:2月1日(水)8時3分

スポーツ報知

 

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