雪中から発見された遺体を搬送する救助隊員ら=28日午後6時30分、白馬村 |
28日正午すぎ、北安曇郡白馬村の白馬五竜スキー場近くでスキーをしていて仲間が雪崩に巻き込まれた―と愛知県の男性(41)から110番通報があった。大町署や北アルプス広域消防、県警機動隊などが捜索し、同日午後5時10分、雪面から4〜5メートル下に埋まっている男性を見つけたが、既に死亡していた。同署によると、死因は窒息死とみられ、行方不明になった奈良県の男性(51)とみて身元確認を急いでいる。
現場は、同スキー場アルプス平ゲレンデ南の犬川に切れ込む斜面で、同署によると、2人はスキー場最上部の地蔵の頭(1676メートル)付近からコース外の谷筋に入り、間もなく雪崩が発生、2人とも巻き込まれた。このうち奈良県の男性が流された。死亡が確認された男性は、雪崩に埋まった際に位置を特定できるビーコン(電波送受信機)を携帯していた。
スキー場のゲレンデ担当者によると、犬川一帯は自然のままの斜面を滑るバックカントリースキー(山スキー)のファンが多く入山するといい、リフト終点には自己責任による安全確保を呼び掛ける看板を立てている。一帯では26日からこの日朝までに90センチ前後の新雪があったといい、近くに住む男性(70)も「雪が降り続いた後でもあり、今日は雪崩が心配だったんだが…」と話していた。