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'12/2/1

住民「踏切問題早く決着を」



 広島市の松井一実市長がJR可部線の電化延伸の2011年度中の着工は困難と述べたことを受け、安佐北区可部地区の沿線住民から残念がる声が上がった。住民は地元要望に添う形で踏切問題を決着し、早期に工事に入るようあらためて訴えた。

 「多くの住民が期待しているだけに本当に残念」。旧河戸駅寄りの河戸自治会の住木勝彦会長(69)は肩を落とす。市とJRは可部―旧河戸間の踏切跡5カ所のうち、終点駅の設置予定場所に当たる1カ所を除く4カ所について協議。旧河戸駅寄りの3カ所のうち交通量の多い2カ所は残すことで合意した。しかし、旧河戸駅寄りの残る1カ所と、可部駅寄りの1カ所については結論が出ていない。

 住木会長は「踏切跡は通行できるようにしてほしい。ただ、この問題が事業のネックになるなら閉鎖の方向で住民をまとめる覚悟はある」と言う。

 一方、可部駅寄りの光善坊自治会南地区と藤の森自治会は昨年末、同駅寄り踏切跡1カ所の復活などを求める要望書を568人の署名を添えて市に提出した。光善坊自治会南地区の中岡賢二地区長(69)は「生活道が確保されなければ延伸計画に反対せざるを得なくなる」と心配する。

 可部地区の住民でつくるJR可部線利用促進同盟会の大畠正彦会長(71)は「可部の活性化を考えれば電化延伸は必要。地区全体の結束を強めたい」としている。

【写真説明】旧河戸駅前で早期着工を願う住民




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