福岡県添田町の山本文男・前町長の解職請求(リコール)を巡り、地方自治法違反容疑で告発され、福岡地検飯塚支部が不起訴にした元後援会長ら3人について、飯塚検察審査会(11人)は「起訴相当」と議決した。議決は27日付。
同町では10年4月にリコール批判ビラが各世帯に郵送され、宛名書きに町管理の個人情報が使われた疑いがあるとして、町議会が同5月に地方自治法に基づく百条委員会を設置。元後援会長ら3人は証言や資料提出を拒んだため、議会が同7月3人を告発した。しかし、地検飯塚支部は昨年3月にいずれも不起訴とした。
飯塚検察審査会は3人について「正当な理由なく記録提出や証言を拒み、あるいは虚偽陳述で議会の調査権を形骸化させ、権威を失墜させた」などと指摘。「高齢を考慮しても不起訴が許されるとは考えられない」と結論づけた。
福岡地検飯塚支部の三田村忍支部長は「議決書の内容を検討した上で対応する」とコメントした。
毎日新聞 2012年1月31日 西部朝刊